JPH03288045A - Ｖ型エンジンのカム駆動装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野コ ｔ：）発Ｂ１はＶ型エンジンのカム駆動装置に係り、特
に自動車やオートバイ、船外機等のＶ型エンジンの第１
、第２シリンダヘッドにシングル・オーバ・ヘッド・カ
ム方式の第１、第２カム軸を夫々有するＶ型エンジンの
カム駆動装置に関する。

［従来の技術］ エンジンには、シリンダの配設形式によってシリンダを
直列状態に接続したエンジンやシリンダを対向状態に配
設したエンジン、あるいはシリンダをＶ字形状に２列に
配設したＶ型エンジン等がある。

このＶ型エンジンは、Ｖ字形状のシリンダブロックに夫
々第１、第２シリンダヘッドを載置することによってＶ
字形状の第１、第２シリンダバンクを配設している。

Ｖ型エンジンのカム駆動装置としては、実開昭８２−１
７０８５８号公報に開示されるものがある。この公報に
開示される補機駆動用動力伝達機構は、第１のベルトか
らなるベルト伝達機構とこのベルト伝達機構の内側に配
設される第２のベルトからなる他のベルト伝達機構とを
同一平面上に配設し、一部のプーリを両ベルト伝達機構
で共用するとともに、第２のベルト内外周に歯を形成し
、第１のベルトの内周に第２のベルトの外周の歯に噛合
する歯を形成し、共用するプーリに第２、第１のベルト
を順次巻き掛けている。

［発明が解決しようとする問題点コ ところで、従来のＶ型エンジンのカム駆動装置において
は、第６図に示す如く、Ｖ型エンジン１０２前側のシリ
ンダブロック１０４に第１、第２シリンダヘッド１０Ｂ
−１，１０Ｂ−２が設けられ、これら第１、第２シリン
ダヘッド１ｏｅ−ｔ、１０Ｂ−２にはシングル・オーバ
・ヘッド・カム（ＳＯＨＣ）方式の第１、第２カム軸１
１８．１２２が設けられている。

これら第１、第２カム軸１１８．１２２の端部には図示
しないボルトにより第１、第２カムプーリ１２０．１２
４が夫々固定され、これら第１、第２カムプーリ１２０
１１２４と、クランク軸１５０のクランクプーリ１１６
と、オイルポンププーリ１２８と、ウォータポンププー
リ１２６とに１本のタイミングベルト１３０を捲回し、
クランク軸１５０からの回転力を第１、第２カム軸１１
８．１２２に伝達させ、同期させて同方向に第１、第２
カムプーリ１２０．１２４を回転させている。

また、第７図に示す如く、Ｖ型エンジン１０２の動弁機
構部分の構造は、左右対称に設けられている。

このとき、例えばクランク軸１５０を右回りに回転させ
ると、第１、第２カムプーリ１２０，１２４も右回りの
回転となり、第１、第２カム軸１１８．１２２もまた右
回りの回転となる。

通常、第７図の左側に位置する動弁機構は、第８図にお
いて回転方向りの左回りとなるものであり、この回転方
向りにおいては、Ｒ軸上の力Ｆ４が作用し、油圧タペッ
ト１４６と吸気用ロッカアーム１４０との接触線Ｅが存
在することにより、吸気用ロッカアーム１４０はＲ軸方
向に動くことなく吸気用ロッカアーム１４０の回転中心
Ｂを中心として回転する。

しかし、第７図の右側に位置する動弁機構は、第８図に
おいて回転方向Ｃの右回りとなるものである。

そして、回転方向Ｃにおいて、Ｒ軸上の力Ｆ４が作用し
た場合に、油圧タペット１４６と吸気用ロッカアーム１
４０との接触線ＧがＲ軸上まで存在しないことにより、
力Ｆ４に対して吸気用ロッカアーム１４０が引っ張られ
、油圧タペット１４６から脱落する慣れがある。

このため、吸気用ロッカアームの油圧タペットからの脱
落現象によって、特に低回転・低温時にカム１３８の接
触面とスリッパ接触面１４４との面圧が高くなるととも
に、油の粘性が大となり、スラスト力Ｆ２が増加し、力
Ｆ４も増加する。

そして、始動不良（バルブの突き上げ現象）や動弁系の
振動騒音が大となり、アイドリング燃焼状態が不安定と
なる現象が生ずるという不都合がある。

この不都合を解決するために、油圧タペットを押す下げ
る力Ｆ５を大きくした特開昭８１−１８９６０５号公報
や実開昭８３−２０２７０３号公報である。

しかし、これらの公報に記載されるものにおいては、レ
イアウト上の制限があり、設計の自由度が減少するとい
う不都合がある。

また、Ｖ型エンジンの左右両バンクにおいて同一形状の
ヘッドを用いる際に、カム軸位置を変更すると、ヘッド
の共通化ができず、コストが大となって経済的に不利で
あるという不都合がある。

［発明の目的コ そこでこの発明の目的は、上述不都合を除去するために
、Ｖ型エンジンのカム駆動装置の第１、第２カム軸に回
転力を夫々伝達する２本の第１、第２タイミングベルト
を同一回転平面を有すべく第１、第２タイミングベルト
の内外両側に歯部を夫々形成し、一のタイミングベルト
に配設されるアイドラプーリを他のタイミングベルトの
テンショナプーリとして機能させるべく配設したことに
より、油圧タペットがロッカアームから脱落するのを防
止し得るとともに、始動性の不良や動弁系の振動騒音、
アイドリング燃焼の不安定を改善し得るＶ型エンジンの
カム駆動装置を実現するにあ［問題点を解決するための
手段］ この目的を達成するためにこの発明は、シリンダをＶ字
形状に２列に配設するＶ型エンジンの第１、第２シリン
ダヘッドにシングル・オーバ・ヘッド・カム方式の第１
、第２カム軸を夫々有するＶ型エンジンのカム駆動装置
において、これら第１、第２カム軸に回転力を夫々伝達
する２本の第１、第２タイミングベルトを同一回転平面
を有すべく第１、第２タイミングベルトの内外両側に歯
部を夫々形成し、一のタイミングベルトに配設されるア
イドラプーリを他のタイミングベルトのテンショナプー
リとして機能させるべく配設したことを特徴とする。

［作用コ 上述の如く構成したことにより、Ｖ型エンジンを駆動し
た際には、２本の第１、第２タイミングベルトによって
シングル・オーバ・ヘッド・カム方式の第１、第２カム
軸に回転力を夫々伝達させ、これら第１、第２カム軸の
回転方向を夫々異ならしめて、油圧タペットがロッカア
ームから脱落するのを防止するとともに、始動性の不良
や動弁系の振動騒音、アイドリング燃焼の不安定を改善
している。

［実施例コ 以下図面に基づいてこの発明の実施例を詳細に説明する
。

第１〜５図はこの発明の実施例を示すものである。第１
図において、２はＶ型エンジン、４はシリンダブロック
、６−１は第１シリンダヘッド、６−２は第２シリンダ
ヘッドである。

前記Ｖ型エンジン２は、Ｖ型のシリンダブロック４に夫
々第１、第２シリンダヘッド６−１．６−２が載置され
ている。第１シリンダヘッド６−１がＶ型エンジン２の
一側（第１図の右側）に配置されているとともに、第２
シリンダヘッド６−２がＶ型エンジン２の他側（第１図
の左側）に配置されている。前記第１シリンダヘッド６
−１と第２シリンダヘッド６−２とは、略点対称に形成
されている。前記第１、第２シリンダヘッド６−１．８
−２を載置することにより、Ｖ字形状に配置された第１
、第２シリンダバンク８−１．８−２間に空間部１０が
形成され、この空間部１０には吸気マニホルド１２とサ
ージタンク１４とが配設されている。

また、第１図に示す如く、前記Ｖ型エンジン２に図示し
ないウォータポンプやオルタネータ等の各種の補機が夫
々設けられており、これらの補機を駆動すべくＶ型エン
ジン２の前面に種々の駆動用プーリが設けられている。

すなわち、Ｖ型エンジン２の前面には、図示しないクラ
ンク軸のタイミングギヤであるクランクプーリ１６、第
１シリンダヘッド６−１に設けられる第１カム軸１８を
駆動する第１カムプーリ２０１　　第２シリンダヘッド
６−２に設けられる第２カム軸２２を駆動する第２カム
プーリ２４、図示しないウォータポンプ駆動用のウォー
タポンププーリ２６、図示しないオイルポンプ駆動用の
オイルポンププーリ２８が夫々配設され、これらプーリ
を２本の第１、第２タイミングベル）３０１３２により
捲回して設ける。

つまり、前記■型エンジン２は、第１、第２シリンダヘ
ッド６−１．６−２にシングル・オーバ・ヘッド・カム
（ＳＯＨＣ）方式の第１、第２カム軸１８．２２を夫々
有し、これら第１、第２カム軸１８．２２の回転方向を
夫々異ならしめるべく第１、第２カム軸１８．２２に回
転力を夫々伝達する２本の第１、第２タイミングベルト
３０゜３２を設け、これら第１、第２タイミングベルト
３０．３２を同一回転平面を有すべく第１、第２タイミ
ングベル）３０，３２の内外両側に歯部３０　ａｉ　　
３０　ｂ１３２　ａＮ　　３２　ｂを夫々形成し、のタ
イミングベルトに配設されるアイドラプーリ３４を他の
タイミングベルトのテンショナプーリとして機能させる
べく配設する構成を有する。

詳述すれば、罰記第１カムプーリ２０とウォータポンプ
プーリ２６とを第１タイミングベルト２０によって捲回
するとともに、クランクプーリ１６と第２カムプーリ２
４とオイルポンププーリ２８とをアイドラプーリ３４と
を第２タイ□ングベルト３２によって捲回する。

そしてこのとき、ウォータポンププーリ２６においては
、第３図に示す如く、ウォータポンププーリ２６に捲回
される第１タイミングベルト３０の外側歯部３０ａに第
２タイミングベルト３２の外側歯部３２ａが噛合する。

また、前記アイドラプーリ３４においては、第４図に示
す如く、第２タイミングベルト３２の外側歯部３２ａに
第１タイミングベル）３０の外側歯部３０ａが噛合する
。

そして、前記アイドラプーリ３４は第１タイミングベル
）３０を押圧して第１タイミングベルト３０のテンショ
ナプーリとして機能するものである。

なお符号３６は前記第２タイミングベルト３２に設けら
れたテンショナプーリ、３８は前記第１カム軸１８に形
成されるカム、４０は吸気用ロッカアーム、４２は排気
用ロッカアーム、４４はスリッパ接触面、４６は油圧タ
ペットである。

次に作用について説明する。

前記Ｖ型エンジン２を駆動させると、図示しないクラン
ク軸のクランクプーリ１２が例えば右回りに回転し、こ
の回転力は第２タイミングベルト３２によりオイルポン
ププーリ２８やウォータポンププーリ２６、そして第２
カムプーリ２４に伝達され、オイルポンププーリ２８を
右回りに回転させる。

そして、前記ウォータポンププーリ２６には第１タイミ
ングベルト３０が捲回されており、第１タイミングベル
ト３０の外部歯部３０ａに第２タイミングベルト３２の
外部歯部３２ａが噛合している。

また、前記第１タイミングベル）３０により第１カムプ
ーリ２０を左回りに回転させ、第１、第２カムプーリ２
０１２４の回転方向が異なるものである。

すなわち、第５図に示す如く、右側バンクの第１カム軸
１８が左回りたる回転方向りとなり、カム３８とスリッ
パ接触面４４との接点をＡとした際に、カム３８が吸気
用ロッカアーム４０を押し下げる力がＦｌとなる。

また、前記カム３８が回転していることにより、カム３
８とスリッパ接触面４４間には摩擦力が存在することと
なり、力Ｆ１と直交するスラスト力Ｆ”２が生ずる。

そして、力Ｆ１とスラスト力Ｆ’２との合力Ｆ３が吸気
用ロッカアーム４０に作用する。つまり、合力Ｆ’３の
Ｒ軸分解力Ｆ’４がＲ軸上では吸気用ロッカアーム４０
に押し付ける方向に作用する。

このとき、油圧タペット４６と吸気用ロッカアーム４０
との接触線Ｅが存在することにより、吸気用ロッカアー
ム４０はＲ軸方向に動くことなく、吸気用ロッカアーム
４０の回転中心Ｂを中心として回転し、吸気用ロッカア
ーム４０が下に押し下げられるものである。

これにより、前記第１タイミングベルト３０により第１
カムプーリ２０を左回りに回転させ、第１、第２カムブ
ーＩＪ２０．２４の回転方向が異なり、第１カムプーリ
２０側の吸気用ロッカアーム４０が油圧タペット４６か
ら脱落する慣れが全くなく、特に低回転・低温時に方今
の接触面とスリッパ接触面との面圧を低くすることがで
きるとともに、油の粘性が小とし、スラスト力Ｆ２を減
少させ、力Ｆ４をも減少させ得る。

そして、始動不良（バルブの突き上げ現象）を回避でき
るとともに、動弁系の振動騒音を小とし、アイドリング
燃焼状態が不安定となる現象を改善することができる。

また、従来のもの比し、レイアウト上の制限がないこと
により、設計の自由度を増加させることができ、実用上
有利である。

更に、前記Ｖ型エンジン２の左右両バンクにおいてヘッ
ドを共通化できることにより、コストを低置とし得て、
経済的に有利である。

更にまた、前記第１、第２タイミングベルト３０１３２
を同列に、つまり同一回転平面を有すべく配設できるこ
とにより、前記■型エンジン２の前後の長さを従来と同
様の長さとすることができ、軽量化やコンパクトなエン
ジン設計を可能としている。

また、前記アイドラプーリ３４は第１タイミングベル）
３０を押圧して第１タイミングベルト３０のテンショナ
プーリとして機能することにより、第１タイミングベル
ト３０に新たにテンシａナブーりを設ける必要がなく、
構成の簡略化及びコストの低減に寄与し得るものである
。

［発明の効果］ 以上詳細に説明した如くこの発明によれば、Ｖ型エンジ
ンのカム駆動装置の第１、第２カム軸に回転力を夫々伝
達する２本の第１、第２タイミングベルトを同一回転平
面を有すべく第１、第２タイミングベルトの内外両側に
歯部を夫々形成し、一のタイミングベルトに配設される
アイドラプーリを他のタイミングベルトのテンショナプ
ーリとして機能させるべく配設したので、第１、第２タ
イミングベルトによって第１、第２カム軸の回転方向が
異なり、吸気用ロッカアームが油圧タペットから脱落す
る慣れが全くなく、特に低回転・低温時にカムの接触面
とスリッパ接触面との面圧を低くすることができるとと
もに、油の粘性が小とし、スラスト力を減少させ、始動
不良（バルブの突き上げ現象）を回避できるとともに、
動弁系の振動騒音を小とし、アイドリング燃焼状態が不
安定となる現象を改善し得る。また、第１、第２タイミ
ングベルトを同一回転平面を有すべく配設することによ
り、前記Ｖ型エンジンの前後の長さを従来と同様の長さ
とすることができ、軽量化やコンパクトなエンジン設計
を可能としている。更に、前記アイドラプーリを他のタ
イミングベルトのテンショナプーリとして機能させるこ
とにより、他のタイミングベルトに新たにテンショナプ
ーリを設ける必要がなく、構成の簡略化及びコストの低
減に寄与し得る。

【図面の簡単な説明】

第１〜５図はこの発明の実施例を示し、第１図はＶ型エ
ンジンの概略正面図、第２図はＶ型エンジンの断面正面
図、第３図はウォータポンププーリにおける第１タイミ
ングベルトの外側歯部と第２タイミングベルトの外側歯
部との噛合状態を示す図、第４図はアイドラプーリ３４
における第２タイミングベルトの外側歯部と第１タイミ
ングベルトの外側歯部との噛合状態を示す図、第５図は
第１カム軸部位の要部拡大断面図である。 第６〜８図はこの発明の従来技術を示し、第６図はＶ型
エンジンの概略正面図、第７図はＶ型エンジンの断面正
面図、第８図は第１カム軸部位の要部拡大断面図である
。 図において、２はＶ型エンジン、４はシリンダブロック
、６−１は第１シリンダヘッド、６−２は第２シリンダ
ヘッド、８−１は第１シリンダバンク、８−２は第２シ
リンダバンク、１０は空間部、１２は吸気マニホルド、
１４はサージタンク、１６はクランクプーリ、１８は第
１カム軸、２０は第１カムプーリ、２２は第２カム軸、
２４は第２カムプーリ、２６はウォータポンププーリ、
２８はオイルポンププーリ、３０は第１タイミングベル
ト、３０ａは外側歯部、３０ｂは内側歯部、３２は第２
タイミングベルト、３２ａは外側歯部、３２ｂは内側歯
部、３４はアイドラプーリ、３６はテンショナプーリ、
３８はカム、４０は吸気用ロッカアーム、４２は排気用
ロッカアーム、４４はスリッパ接触面、４６は油圧タペ
ットである。 特　　　許　出願人　　鈴木自動車工業株式会社代　理
　人　弁理士　　西　　郷　　義　　美図面の浄書 第 雪 図 第 図 第 図 手続補正書（方式） １．事件の表示 特願平２−０８５２８１号 ２、発明の名称 ■型エンジンのカム駆動装置 ３、補正をする者 事件との関係　　特許出願人 住　所　　静岡県浜名郡可美村高塚３００番地名称（２
０８）鈴木自動車工業 株式会社

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、シリンダをＶ字形状に２列に配設するＶ型エンジン
   の第１、第２シリンダヘッドにシングル・オーバ・ヘッ
   ド・カム方式の第１、第２カム軸を夫々有するＶ型エン
   ジンのカム駆動装置において、これら第１、第２カム軸
   に回転力を夫々伝達する２本の第１、第２タイミングベ
   ルトを同一回転平面を有すべく第１、第２タイミングベ
   ルトの内外両側に歯部を夫々形成し、一のタイミングベ
   ルトに配設されるアイドラプーリを他のタイミングベル
   トのテンショナプーリとして機能させるべく配設したこ
   とを特徴とするＶ型エンジンのカム駆動装置。