JPH0328561A - 無段変速装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は無段変速装置に関し、詳しくは、回転部材とキ
ャリアとを同軸芯上に配置すると共に、キャリアに対し
てテーパコーンを遊転支承し、かつ、このテーパコーン
と回転部材との間に伝動経路を形成し、テーパコーンに
接する変速部材の位置調節によって、回転部材とキャリ
アとの相対速度を変更するよう構成された無段変速装置
に関するものである。

〔従来の技術〕

従来、上記の如く構成された無段変速装置としては特開
昭６２−２７０８５８号公報に示されるものが存在し、
この引例ではリング状の変速部材の内面に追従してテー
パコーンが回転し、この変速部材の位置の調節によって
、キャリアから取出される回転動力を、無段階に調節で
きるように構成されている。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかし、この引例ではテーパコーンの回転力をギヤを介
して回転体に伝えるため、このギヤ伝動系の部位におい
て構造が複雑になりやすく改善の余地がある。

そこで、テーパコーンと回転体とを接触させ、摩擦力に
よって動力を伝えるよう構成して構造の簡素化を図るこ
とも考えられるが、単に接触させただけでは、負荷が増
大した場合にスリップを生ずることもあり改善の余地が
ある。

本発明の目的は、テーパコーンと回転体との間の動力の
伝動を、できるだけ簡単な構造で、かつ、確実に行う装
置を合理的に構成する点にある。

〔課題を解決するための手段〕

本発明の特徴は、軸芯周りで回転自在に構成されたキャ
リアにテーパコーンを遊転支承し、このテーパコーンに
接触する回転体と、前記軸芯に沿う移動によりテーパコ
ーンに対する接触位置を変更してキャリアと回転体との
間の変速率を任意の値に設定する変速部材と、回転体と
同軸芯上で、かつ、反テーパコーン側に設けた伝動部材
と、伝動部材、回転体の少なくとも一方に形成したカム
面に接する状態で伝動部材、回転体夫々の間にボールを
挾み込んで負荷の増大に伴い回転体のテーパコーンに対
する接触圧の増大を図る自動調圧機構とを設けて無段変
速系を構成すると共に、非伝動状態において回転体をテ
ーパコーンに接触させる圧力発生用の付勢手段からの付
勢力を伝動部材に作用させてある点にあり、その作用、
及び、効果は次の通りである。

〔作　用〕

上記特徴を例えば第１図に示すように構成すると、テー
パコーン（７）の回転力はこのテーパコーン（７）に接
する回転体（８）に対して摩擦力で伝えられ、又、負荷
が増大した場合には、カム面（８ａ），　（１８ａ）に
対するボール（１９）の乗り上げによって回転体（８）
がテーパコーン（７）の側に押し付けられるので、テー
パコーン（７）と回転体（８）とのスリップは阻止され
、しかも、この押し付け力は負荷の大きさに比例するの
で、低負荷時においてテーパコーン（８）の支軸（６）
等に過大な力を作用させることもない。

更に、本発明では付勢手段（２０〉からの付勢力が伝動
部材（１８）、ボール（ｌ９）を介して回転体（８）に
作用するので該装置を停止状態から始動させる際におい
ても、回転体（８）と伝動部材（１８）とを一体回転さ
せることが可能となる。

つまり、この構成では負荷の大きさとは無関係に適切な
圧力でテーパコーン（７）と回転体（８）とを接触させ
て動力の伝達を行うことが可能となり、又、例えば、伝
動部材（１８）と回転体（８）との間に圧縮バネを介装
するものと比較すると、始動時にボール（ｌ９）とカム
面（８ａ），　（１８ａ）とが接触状態にあるので、始
動直後から、低負荷に対しても自動調圧作動が可能とな
る。

〔発明の効果〕

従って、テーパコーンと回転体との間の動力の伝動が極
めて簡単な構造で行え、しかも、始動直後、でも、低負
荷時でもテーパコーンと回転体とを適切な圧力で接触さ
せて、この伝動を確実に行える装置が構成されたのであ
る。

〔実施例〕

以下、本発明の実施例を図面に基いて説明する。

第１図に示すように、ケース（１）に対し、その両端が
ベアリング（２），　（２）を介して支持される主軸（
３）を設けると共に、この主軸（３）に対して人力ギヤ
（４）が一体的に形成されたキャリア（５）を遊転支承
し、キャリア（５）に形或した保持部（５ａ）・・に対
して、その支軸（６）が保合支持される３つのテーパコ
ーン（７）・・を設け、これらテーパコーン（７）の大
径側に接触し、かつ、主軸（３）の軸芯（Ｐ）に沿って
スライド移動可能なディスク状の回転体（８）、及び、
この回転体（８）とテーパコーン（７）との接触圧を調
節する自動調圧機構（Ａ）夫々を主軸（３）と同軸芯に
設け、又、主軸（３）の軸芯（Ｐ）と平行するロツド（
９）に沿って位置調節自在に構成され、がつ、夫々のテ
ーパコーン（７）・・に接触するリング状の変速部材（
１０）、及び、テーパコーン（７）・・夫々の小径側に
形成された環状凹部（７ａ）に接する突出縁（ｌｌａ）
を有し、かつ、主軸（３）に遊転支承する支持部材（１
ｌ）夫々を設け、更に、主軸（３）からの動力を取出す
スプロケット（１２）を設けて摩擦式の無段変速装置が
構成されている。

又、この変速装置では前記入力ギヤ（４）が形成された
部位のキャリア（５）と主軸（３）との間に二一ドルベ
アリング（Ｉ３）を配し、前記支軸（６）とテーパコー
ン（７）との間に二一ドルベアリング（１５）・・を配
し、前記支持部材（ｌ１）と主軸（３）との間、支持部
材（１１）とキャリア（５）との間夫々に二一ドルベア
リング（ｌ６）、及び、スラストベアリング（１７）を
配してあり、前記自動調圧機構（Ａ）は第１図及び第５
図に示す如く、前記軸芯（Ｐ）に沿ってスライド移動自
在、かつ、トルク伝動可能に主軸（３）に対して外嵌す
る伝動部材（１８）、及び、この伝動部材（１８）に形
成した複数のカム面（１８ａ）と、回転体（８）のスリ
ーブ部（８ｓ）に形成した複数のカム面（１８ａ）とに
挾み込まれるボール（１９）、及び、初期圧設定用の圧
縮コイルバネ（２０）を有して成り、この自動調圧機構
（Ａ）は負荷が増大するほど、ボール（１９）・・がカ
ム面（１８ａ），　（８ａ）に乗り上げる結果、回転体
（８）をテーパコーン（７）に対して、より強く圧接す
るようになっている。

尚、このコイルバネ（２０）は付勢手段の一例であり、
このコイルバネ（２０）は伝動部材（１８）、ボール（
ｌ９）夫々を介して回転体（８）に圧力を作用させる位
置に配置されている。

更に、回転体（８）のスリーブ部（８ｓ）には操作軸（
２１）に連結するフォーク（２２）を係合させてあり、
伝動時においても、この操作軸（２ｌ）の引き操作によ
り回転体（８）とテーパコーン（７）との接触を解除し
て動力の遮断を行え、又、前記支軸（６〉の両端部には
平坦面（６ａ）・・が形成され、前記保持部（５ａ）・
・に対して広い面で接するように構成されている。

そして、この変速装置では入力ギヤ（４）に対して動力
を伝える状態において、変速部材（ＩＯ）を変速操作域
（Ｓ）内で操作した場合には、変速部材（ｌＯ）が接触
する位置におけるテーパコーン（７）の回転軸芯からの
半径が変化することから、つまり、変速部材（１０）が
接触する位置におけるテーパコーン（７）の円周長さが
変化することから、キャリア（５）を単位量だけ回転さ
せた際においては、変速部材（１０）の内面に追従して
回転するテーパコーン（７）の回転量が変化することと
なり、このテーパコーン（７〉から動力が伝えられる回
転体（８）の回転速度はキャリア（５）の回転速度に対
して変化し、この結果、入力ギヤ（４）と並列するスプ
ロケット（ｌ２）から無段階に変速された動力が取出さ
れるのである。

しかも、この変速装置では第２図に示すように、テーパ
コーン（７）に対する回転体（８）の接触圧を（Ｆ１）
、テーパコーン（７）に対する変速部材（１０）の接触
圧を（Ｆ２）と夫々決めた場合に、前記支持部材（ｌ１
）のテーパコーン（７）に対する接触位置を、前記２つ
の接触圧（Ｆｌ），（Ｆ２）に起因してテーパコーン（
７）に作用するモーメントを相殺し得る部位に設定して
あることから、支持部材（１ｌ）のテーパコーン（７）
に対する接触圧を（Ｆ３）と決め、一方の保持部（５ａ
）を中心と決めた場合には、 Ｐ＋×Ｌ＋Ｆ３×Ｌ　　ｐ．ｘｔ２．＝ｏが成り立って
モーメントのつり合いが維持され、 又、夫々ベクトル（Ｆｌ），　（Ｆ２），　（Ｆ３）は
第３図に示す如く閉じることになる。

因みに、この変速装置では支持部材（１１）の突出縁（
ｌｌａ）をテーパコーン（７）の環状凹部（７ａ）に嵌
め込んでいるので、前記変速部材（ＩＯ）の位置を変更
した場合には、テーパコーン（７）の姿勢が僅かに変化
すると同時に、突出縁（ｌｌａ）の環状凹部（７ａ〉に
対する押圧方向が、モーメントのつり合い方向に変化す
ることで極めて短時間のうちに安定状態に達し、更に、
負荷が変化した場合のように、回転体（８）とテーパコ
ーン（７）との接触圧が変化した場合にも、この接触圧
に比例した圧力が支持部材（１ｌ）からテーパコーン（
７）に作用するのでモーメントのつり合い状態は維持さ
れるのである。

〔別実施例〕

本発明は上記実施例以外に例えば、回転体を伝動上手側
に設定してキャリア側から動力を取出すよう構成する、
付勢手段を引張りバネ、皿バネに構成する等、様々に実
施可能であり、又、該無段変速装置は農作業車の走行伝
動系に備える等、自走型の車体に用いるほかに、工作機
械に用いる等、様々な分野に用いることが可能である。

尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を便利にする為
に符号を記すが、該記入により本発明は添付図面の構造
に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明に係る無段変速装置の実施例を示し、第ｌ
図は該装置の断面図、第２図はテーパコーンに作用する
力を表す図、第３図はベクトルを表す図、第４図は保持
部を表す図、第５図は自動調圧機構の構造を表す断面図
である。 （５）・・・・・・キャリア、（７）・・・・・・テー
パコーン、（８）・・・・・・回転体、（１０）・・・
・・・変速部材、（１８）・・・・・・伝動部材、（ｌ
９）・・・・・・ボール、（２０）・・・・・・付勢手
段、（Ａ）・・・・・・自動調圧機構、（Ｐ）・・・・
・・軸芯。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 軸芯（Ｐ）周りで回転自在に構成されたキャリア（５）
   にテーパコーン（７）を遊転支承し、このテーパコーン
   （７）に接触する回転体（８）と、前記軸芯（Ｐ）に沿
   う移動によりテーパコーン（７）に対する接触位置を変
   更してキャリア（５）と回転体（８）との間の変速率を
   任意の値に設定する変速部材（１０）と、回転体（８）
   と同軸芯上で、かつ、反テーパコーン側に設けた伝動部
   材（１８）と、伝動部材（１８）、回転体（８）の少な
   くとも一方に形成したカム面に接する状態で伝動部材（
   １８）、回転体（８）夫々の間にボール（１９）を挾み
   込んで負荷の増大に伴い回転体（８）のテーパコーン（
   ７）に対する接触圧の増大を図る自動調圧機構（Ａ）と
   を設けて無段変速系を構成すると共に、非伝動状態にお
   いて回転体（８）をテーパコーン（７）に接触させる圧
   力発生用の付勢手段（２０）からの付勢力を伝動部材（
   １８）に作用させてある無段変速装置。