JP2654209B2 - 摩擦式無段変速装置 - Google Patents
摩擦式無段変速装置Info
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- JP2654209B2 JP2654209B2 JP1319179A JP31917989A JP2654209B2 JP 2654209 B2 JP2654209 B2 JP 2654209B2 JP 1319179 A JP1319179 A JP 1319179A JP 31917989 A JP31917989 A JP 31917989A JP 2654209 B2 JP2654209 B2 JP 2654209B2
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- carrier
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、主軸の周囲に、主軸軸心を中心として公転
駆動される複数のテーパーコーン状駆動回転体を配置す
ると共に、これら駆動回転体に亘って軸心方向にシフト
可能な変速部材を接触してある摩擦式無段変速装置に関
する。
駆動される複数のテーパーコーン状駆動回転体を配置す
ると共に、これら駆動回転体に亘って軸心方向にシフト
可能な変速部材を接触してある摩擦式無段変速装置に関
する。
前述した摩擦式無段変速装置は、駆動回転体を自転駆
動し、これに接するシフト自在な回転体を回転するよう
にして、この回転体から出力する構造と、駆動回転体を
シフト自在で回転しないシフト輪体に接して自転を伴う
公転駆動し、出力用の回転体を駆動回転体に接触させる
構造とに大別でき、後者の例としては、以前に本出願人
が出願した特願平1−161400号公報で示されたものが提
案されている。
動し、これに接するシフト自在な回転体を回転するよう
にして、この回転体から出力する構造と、駆動回転体を
シフト自在で回転しないシフト輪体に接して自転を伴う
公転駆動し、出力用の回転体を駆動回転体に接触させる
構造とに大別でき、後者の例としては、以前に本出願人
が出願した特願平1−161400号公報で示されたものが提
案されている。
前記提案技術では、駆動回転体を自転自在に支持する
キャリアを主軸に遊外嵌すると共に、そのキャリアに入
力ギヤを形成してあり、回転体の出力を主軸に固定外嵌
した出力ギヤから取り出せるように構成されている。つ
まり、この変速装置を伝動装置として設定するには入力
・出力共にギヤ連動する必要があった。
キャリアを主軸に遊外嵌すると共に、そのキャリアに入
力ギヤを形成してあり、回転体の出力を主軸に固定外嵌
した出力ギヤから取り出せるように構成されている。つ
まり、この変速装置を伝動装置として設定するには入力
・出力共にギヤ連動する必要があった。
摩擦式無段変速装置は接触摩擦力で動力を伝達するも
のであるから、接触面のすべりによる内部摩擦損失が存
在し、このこと故に、ギヤ式のミッション装置等に比べ
て伝達効率の点における不利がある。
のであるから、接触面のすべりによる内部摩擦損失が存
在し、このこと故に、ギヤ式のミッション装置等に比べ
て伝達効率の点における不利がある。
従って、装置としての伝達効率を向上するには、無段
変速のための接触部以外における損失を極力無くすこと
も重要である。
変速のための接触部以外における損失を極力無くすこと
も重要である。
そこで本発明は、摩擦式無段変速装置の入力および出
力のためのギヤ連動を省略可能とすことによって、その
ギヤ駆動による抵抗を減じて伝達効率の向上を図ること
を目的とする。
力のためのギヤ連動を省略可能とすことによって、その
ギヤ駆動による抵抗を減じて伝達効率の向上を図ること
を目的とする。
上記目的を達成するため本発明は、主軸の周囲に、該
主軸の軸心を中心として公転駆動可能な複数のテーパー
コーン状駆動回転体を配置し、これら駆動回転体に亘っ
て、軸心方向にシフト可能な変速部材と、駆動回転体の
大径側に接触して押圧力を付与する出力用の回転体と、
駆動回転体の小径側に接触して回転体による押圧力を受
止めて支持する支持部材とを接触するとともに、駆動回
転体を自転自在に貫通支承する支軸に、その駆動回転体
の小径側において機械的に係合して駆動回転体に公転駆
動力を伝達するキャリアを備え、 キャリアを、主軸と同一の回転軸心を有する状態でミ
ッションケースに回転自在に支持し、かつ、そのキャリ
アの中心ボス部をケースの外部へ露出させて、外部から
の回転動力を入力する回転入力部を形成するとともに、
前記主軸を、その一側端部が前記ボス部に相対回転自在
に支承され、かつ、他側端部が前記ケース外に突出する
状態に設けて、この主軸に前記回転体の回転を伝動する
ように構成してあることを特徴とする。
主軸の軸心を中心として公転駆動可能な複数のテーパー
コーン状駆動回転体を配置し、これら駆動回転体に亘っ
て、軸心方向にシフト可能な変速部材と、駆動回転体の
大径側に接触して押圧力を付与する出力用の回転体と、
駆動回転体の小径側に接触して回転体による押圧力を受
止めて支持する支持部材とを接触するとともに、駆動回
転体を自転自在に貫通支承する支軸に、その駆動回転体
の小径側において機械的に係合して駆動回転体に公転駆
動力を伝達するキャリアを備え、 キャリアを、主軸と同一の回転軸心を有する状態でミ
ッションケースに回転自在に支持し、かつ、そのキャリ
アの中心ボス部をケースの外部へ露出させて、外部から
の回転動力を入力する回転入力部を形成するとともに、
前記主軸を、その一側端部が前記ボス部に相対回転自在
に支承され、かつ、他側端部が前記ケース外に突出する
状態に設けて、この主軸に前記回転体の回転を伝動する
ように構成してあることを特徴とする。
イ. キャリアのボス部をケース外に露出させて回転入
力部を形成し、そこに外部からの回転動力を入力するよ
うにしてあるので、その露出さたボス部で成る回転入力
部にエンジン出力軸といった原動側の軸部を直に連動連
結する等、ギヤ連動機構等の中間伝動部を介することな
く直接キャリアに動力伝動することが可能になる。そし
て、出力用の回転体から動力を受ける主軸は、その一側
端をキャリアに支承してあるが、他側端はケース外へ貫
通突出してあるから、その外部突出した主軸から直接出
力回転を取出せるようになる。つまり、摩擦式無段変速
装置への入力及び出力に従来必要であったギヤ連動構造
が不要となり、その分の機械的損失を軽減することが可
能になる。
力部を形成し、そこに外部からの回転動力を入力するよ
うにしてあるので、その露出さたボス部で成る回転入力
部にエンジン出力軸といった原動側の軸部を直に連動連
結する等、ギヤ連動機構等の中間伝動部を介することな
く直接キャリアに動力伝動することが可能になる。そし
て、出力用の回転体から動力を受ける主軸は、その一側
端をキャリアに支承してあるが、他側端はケース外へ貫
通突出してあるから、その外部突出した主軸から直接出
力回転を取出せるようになる。つまり、摩擦式無段変速
装置への入力及び出力に従来必要であったギヤ連動構造
が不要となり、その分の機械的損失を軽減することが可
能になる。
ロ. キャリアのボス部と主軸とが、言い換えると入力
軸と出力軸とが同一軸心状となるので、エンジンの出力
軸にに中心ボス部を連結すると、その変速後の出力軸を
エンジンの出力軸心上において取り出すパワーユニット
装置として利用できるようになる。従って、例えば変速
機構を持たないもの、もしくは有段変速機構を有した機
械装置の伝動軸(例えば、運搬車における車輪駆動用の
プロペラシャフト等)に換えて、前記構成の摩擦式無段
変速装置を追加設定することが可能となる。
軸と出力軸とが同一軸心状となるので、エンジンの出力
軸にに中心ボス部を連結すると、その変速後の出力軸を
エンジンの出力軸心上において取り出すパワーユニット
装置として利用できるようになる。従って、例えば変速
機構を持たないもの、もしくは有段変速機構を有した機
械装置の伝動軸(例えば、運搬車における車輪駆動用の
プロペラシャフト等)に換えて、前記構成の摩擦式無段
変速装置を追加設定することが可能となる。
ハ. 又、駆動回転体は、変速部材と回転体と支持部材
との三者によってその姿勢及び主軸に対する位置が保持
されるので、駆動回転体の支軸に作用して公転動力を伝
えるキャリアには、駆動回転体の姿勢保持機能が不要で
ある。従って、キャリアと支軸とは単なる機械的係合で
良く、その部分での構造の簡素化が可能である。
との三者によってその姿勢及び主軸に対する位置が保持
されるので、駆動回転体の支軸に作用して公転動力を伝
えるキャリアには、駆動回転体の姿勢保持機能が不要で
ある。従って、キャリアと支軸とは単なる機械的係合で
良く、その部分での構造の簡素化が可能である。
従って、イ.の作用によって、入力及び出力に要して
いたギヤ連動構造を省略できて、装置としてのコンパク
ト化や伝達効率の向上と、ハ.の作用によるキャリアの
構造簡素化とを図れるるものを、ロ.の作用により、作
業車等における従来機種へ摩擦式無段変速装置を追加設
定可能で汎用性に優れる利点を有しながら実現すること
ができた。
いたギヤ連動構造を省略できて、装置としてのコンパク
ト化や伝達効率の向上と、ハ.の作用によるキャリアの
構造簡素化とを図れるるものを、ロ.の作用により、作
業車等における従来機種へ摩擦式無段変速装置を追加設
定可能で汎用性に優れる利点を有しながら実現すること
ができた。
又、入力又は出力をギヤ連動することも可能であるか
ら、その場合には伝達効率の代わりに設計の自由度が向
上するのである。
ら、その場合には伝達効率の代わりに設計の自由度が向
上するのである。
以下に本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図に示すように、ケース(1)に対し、その両端
がベアリング(2),(2),(4)を介して支持され
る出力軸を兼る主軸(3)を設けると共に、この主軸
(3)に対して回転入力部(B)が一体的に形成された
キャリア(5)を遊転支承し、キャリア(5)に形成し
た保持部(5a)に対して、その支軸(6)が係合支持さ
れる3つのテーパコーン(7)を設け、これらテーパコ
ーン(7)の大径側に接触するディスク状の回転体
(8)、及び、この回転体(8)とテーパコーン(7)
との接触圧を調節する自動調圧機構(A)夫々を主軸
(3)と同軸芯に設け、又、主軸(3)の軸芯(P)と
平行するロッド(9)に沿って位置調節自在に構成さ
れ、かつ、夫々のテーパコーン(7)に接触するリング
状の変速部材(10)、及び、テーパコーン(7)夫々の
小径側に形成された環状凹部(7a)に接する突出縁(11
a)を有し、かつ、主軸(3)に遊転支承する支持部材
(11)夫々を設け、更に、主軸(3)の反入力部(B)
側端に出力部(12)を設けて摩擦式の無段変速装置が構
成されている。
がベアリング(2),(2),(4)を介して支持され
る出力軸を兼る主軸(3)を設けると共に、この主軸
(3)に対して回転入力部(B)が一体的に形成された
キャリア(5)を遊転支承し、キャリア(5)に形成し
た保持部(5a)に対して、その支軸(6)が係合支持さ
れる3つのテーパコーン(7)を設け、これらテーパコ
ーン(7)の大径側に接触するディスク状の回転体
(8)、及び、この回転体(8)とテーパコーン(7)
との接触圧を調節する自動調圧機構(A)夫々を主軸
(3)と同軸芯に設け、又、主軸(3)の軸芯(P)と
平行するロッド(9)に沿って位置調節自在に構成さ
れ、かつ、夫々のテーパコーン(7)に接触するリング
状の変速部材(10)、及び、テーパコーン(7)夫々の
小径側に形成された環状凹部(7a)に接する突出縁(11
a)を有し、かつ、主軸(3)に遊転支承する支持部材
(11)夫々を設け、更に、主軸(3)の反入力部(B)
側端に出力部(12)を設けて摩擦式の無段変速装置が構
成されている。
又、この無段変速装置では、キャリア(5)の中心ボ
ス部(5C)をケース(1)外に露出させてあり、エンジ
ン(E)の出力軸(26)を連結する等、外部からの回転
動力を入力する回転入力部(B)に形成してある。そし
て、中心ボス部(5C)を備えるキャリア基部(5A)と主
軸(3)との間にボールベアリング(2),(2)を配
し、支持部材(11)と主軸(3)との間、支持部材(1
1)とキャリア(5)との間夫々にニードルベアリング
(16)、及び、スラストベアリング(17)を配してあ
る。
ス部(5C)をケース(1)外に露出させてあり、エンジ
ン(E)の出力軸(26)を連結する等、外部からの回転
動力を入力する回転入力部(B)に形成してある。そし
て、中心ボス部(5C)を備えるキャリア基部(5A)と主
軸(3)との間にボールベアリング(2),(2)を配
し、支持部材(11)と主軸(3)との間、支持部材(1
1)とキャリア(5)との間夫々にニードルベアリング
(16)、及び、スラストベアリング(17)を配してあ
る。
自動調圧機構(A)は第1図及び第3図に示す如く、
軸芯(P)に沿ってスライド移動自在、かつ、トルク伝
動可能に主軸(3)に対して外嵌する伝動部材(18)、
及び、この伝動部材(18)に形成した複数のカム面(18
a)と、回転体(8)のスリーブ部(8s)に形成した複
数のカム面(8a)とに挾み込まれるボール(19)、及
び、初期圧設定用のコイルバネ(20)夫々を有して構成
されている。従って、自動調圧機構(A)は負荷が増大
するほど、ボール(19)がカム面(18a),(8a)に乗
り上げる結果、回転体(8)をテーパコーン(7)に対
して、より強く圧接するようになっている。そして、回
転体(8)の回転は自動調圧機構(A)を介して主軸
(3)に伝動され、主軸(3)のケース外部分から変速
後の出力を取出すのである。
軸芯(P)に沿ってスライド移動自在、かつ、トルク伝
動可能に主軸(3)に対して外嵌する伝動部材(18)、
及び、この伝動部材(18)に形成した複数のカム面(18
a)と、回転体(8)のスリーブ部(8s)に形成した複
数のカム面(8a)とに挾み込まれるボール(19)、及
び、初期圧設定用のコイルバネ(20)夫々を有して構成
されている。従って、自動調圧機構(A)は負荷が増大
するほど、ボール(19)がカム面(18a),(8a)に乗
り上げる結果、回転体(8)をテーパコーン(7)に対
して、より強く圧接するようになっている。そして、回
転体(8)の回転は自動調圧機構(A)を介して主軸
(3)に伝動され、主軸(3)のケース外部分から変速
後の出力を取出すのである。
第2図に示すように、キャリア(5)はキャリア基部
(5A)とキャリア本体(5B)とから構成されている。キ
ャリア本体(5B)はテーパコーン(7)を貫通する状態
の支軸(6)の上下貫通突出部(6A),(6B)の各部
を、板金製で皿状の第1および第2支持部(13),(1
4)で支持すると共に、これら両支持部(13),(14)
を3本のピン(15)で相対固定して構成してあり、第1
支持部(13)をキャリア基部(5A)にボルト止め一体化
してキャリア(5)を構成してある。
(5A)とキャリア本体(5B)とから構成されている。キ
ャリア本体(5B)はテーパコーン(7)を貫通する状態
の支軸(6)の上下貫通突出部(6A),(6B)の各部
を、板金製で皿状の第1および第2支持部(13),(1
4)で支持すると共に、これら両支持部(13),(14)
を3本のピン(15)で相対固定して構成してあり、第1
支持部(13)をキャリア基部(5A)にボルト止め一体化
してキャリア(5)を構成してある。
支軸(6)はニードルベアリング(27),(27)でも
ってテーパーコーン(7)を回転自在に支承すると共
に、その両端を平坦面(21)に形成し、バーリング加工
によって平坦面(21)に嵌り合う形状の切欠き溝である
保持部(5a)に対して広い面で接するようにしてある。
ってテーパーコーン(7)を回転自在に支承すると共
に、その両端を平坦面(21)に形成し、バーリング加工
によって平坦面(21)に嵌り合う形状の切欠き溝である
保持部(5a)に対して広い面で接するようにしてある。
そして、この変速装置ではキャリア(5)の中心ボス
部(5C)に対して動力を伝える状態において、変速部材
(10)を変速操作域(S)内で操作した場合には、変速
部材(10)が接触する位置におけるテーパコーン(7)
の回転軸芯からの半径が変化することから、つまり、変
速部材(10)が接触する位置におけるテーパコーン
(7)の円周長さが変化することから、キャリア(5)
を単位量だけ回転させた際においては、変速部材(10)
の内面に追従して回転するテーパコーン(7)の回転量
が変化することとなり、このテーパコーン(7)から動
力が伝えられる回転体(8)の回転速度はキャリア
(5)の回転速度に対して変化し、この結果、中心ボス
部(5C)と同軸心状の主軸(3)から無段階に走行用の
変速動力が取出されるのである。
部(5C)に対して動力を伝える状態において、変速部材
(10)を変速操作域(S)内で操作した場合には、変速
部材(10)が接触する位置におけるテーパコーン(7)
の回転軸芯からの半径が変化することから、つまり、変
速部材(10)が接触する位置におけるテーパコーン
(7)の円周長さが変化することから、キャリア(5)
を単位量だけ回転させた際においては、変速部材(10)
の内面に追従して回転するテーパコーン(7)の回転量
が変化することとなり、このテーパコーン(7)から動
力が伝えられる回転体(8)の回転速度はキャリア
(5)の回転速度に対して変化し、この結果、中心ボス
部(5C)と同軸心状の主軸(3)から無段階に走行用の
変速動力が取出されるのである。
しかも、この変速装置では第3図に示すように、テー
パコーン(7)に対する回転体(8)の接触圧を(F1)、
テーパコーン(7)に対する変速部材(10)の接触圧を
(F2)と夫々決めた場合に、支持部材(11)のテーパコー
ン(7)に対する接触位置を、2つの接触圧(F1),(F2)
に起因してテーパコーン(7)に作用するモーメントを
相殺し得る部位に設定してあることから、支持部材(1
1)のテーパコーン(7)に対する接触圧を(F3)と決
め、一方の保持部(5a)を中心と決めた場合には、 F1×l1+F3×l3−F2×l2=0 が成り立ってモーメントのつり合いが維持され、 又、夫々ベクトル(F1),(F2),(F3)は第4図のように
閉じることになる。
パコーン(7)に対する回転体(8)の接触圧を(F1)、
テーパコーン(7)に対する変速部材(10)の接触圧を
(F2)と夫々決めた場合に、支持部材(11)のテーパコー
ン(7)に対する接触位置を、2つの接触圧(F1),(F2)
に起因してテーパコーン(7)に作用するモーメントを
相殺し得る部位に設定してあることから、支持部材(1
1)のテーパコーン(7)に対する接触圧を(F3)と決
め、一方の保持部(5a)を中心と決めた場合には、 F1×l1+F3×l3−F2×l2=0 が成り立ってモーメントのつり合いが維持され、 又、夫々ベクトル(F1),(F2),(F3)は第4図のように
閉じることになる。
因みに、この変速装置では支持部材(11)の突出縁
(11a)をテーパコーン(7)の環状凹部(7a)に嵌め
込んでいるので、変速部材(10)の位置を変更した場合
には、テーパコーン(7)の姿勢が僅かに変化すると同
時に、突出縁(11a)の環状凹部(7a)に対する押圧方
向が、モーメントのつり合い方向に変化することで極め
て短時間のうちに安定状態に達し、更に、負荷が変化し
た場合のように、回転体(8)とテーパコーン(7)と
の接触圧が変化した場合にも、この接触圧に比例した圧
力が支持部材(11)からテーパコーン(7)に作用する
のでモーメントのつり合い状態は維持されるのである。
(11a)をテーパコーン(7)の環状凹部(7a)に嵌め
込んでいるので、変速部材(10)の位置を変更した場合
には、テーパコーン(7)の姿勢が僅かに変化すると同
時に、突出縁(11a)の環状凹部(7a)に対する押圧方
向が、モーメントのつり合い方向に変化することで極め
て短時間のうちに安定状態に達し、更に、負荷が変化し
た場合のように、回転体(8)とテーパコーン(7)と
の接触圧が変化した場合にも、この接触圧に比例した圧
力が支持部材(11)からテーパコーン(7)に作用する
のでモーメントのつり合い状態は維持されるのである。
つまり、テーパコーン(7)は、回転体(8)と変速
部材(10)と支持部材(11)との三者によって支持され
ているので、キャリア(5)と支軸(6)とを、例え
ば、螺着固定するといった具合に、テーパコーン(7)
の相対姿勢及び位置を固定するための構造が不要であ
り、上述したように、単に嵌め合うだけの単に主軸
(3)周りでの公転駆動力を伝達できる簡単な係合構造
で済むのである。
部材(10)と支持部材(11)との三者によって支持され
ているので、キャリア(5)と支軸(6)とを、例え
ば、螺着固定するといった具合に、テーパコーン(7)
の相対姿勢及び位置を固定するための構造が不要であ
り、上述したように、単に嵌め合うだけの単に主軸
(3)周りでの公転駆動力を伝達できる簡単な係合構造
で済むのである。
第6図に示すように、本実施例におけるキャリア基部
(5A)外周にギヤ(23)を形成し、該ギヤ(23)と咬合
する受動ギヤ(22)を固定した伝動軸(25)を設けるこ
とにより、この変速されない伝動軸(25)をPTO軸とし
て使用する作業車用の変速装置として構成しても良い。
この場合、中心ボス部(5C)にはエンジン(E)のクラ
ンク軸(26)が連結され、主軸(3)は走行用の駆動軸
として使用されるのである。
(5A)外周にギヤ(23)を形成し、該ギヤ(23)と咬合
する受動ギヤ(22)を固定した伝動軸(25)を設けるこ
とにより、この変速されない伝動軸(25)をPTO軸とし
て使用する作業車用の変速装置として構成しても良い。
この場合、中心ボス部(5C)にはエンジン(E)のクラ
ンク軸(26)が連結され、主軸(3)は走行用の駆動軸
として使用されるのである。
尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を便利にする
為に符号を記すが、該記入により本発明は添付図面の構
造に限定されるものではない。
為に符号を記すが、該記入により本発明は添付図面の構
造に限定されるものではない。
図面は本発明に係る摩擦式無段変速装置の実施例を示
し、第1図は該装置の構造を示す断面図、第2図はキャ
リア本体の構造を示す分解斜視スライド、第3図はテー
パコーンに作用する力を表す図、第4図はベクトルを表
す図、第5図は自動調圧機構の構造を表す断面図、第6
図は別実施例を示す断面図である。 (1)……ミッションケース、(3)……主軸、(5)
……キャリア、(7)……駆動回転体、(8)……回転
体、(10)……変速部材、(11)……支持部材、(5C)
……中心ボス部、(B)……回転入力部。
し、第1図は該装置の構造を示す断面図、第2図はキャ
リア本体の構造を示す分解斜視スライド、第3図はテー
パコーンに作用する力を表す図、第4図はベクトルを表
す図、第5図は自動調圧機構の構造を表す断面図、第6
図は別実施例を示す断面図である。 (1)……ミッションケース、(3)……主軸、(5)
……キャリア、(7)……駆動回転体、(8)……回転
体、(10)……変速部材、(11)……支持部材、(5C)
……中心ボス部、(B)……回転入力部。
Claims (1)
- 【請求項1】主軸(3)の周囲に、該主軸(3)の軸心
を中心として公転駆動可能な複数のテーパーコーン状駆
動回転体(7)を配置し、これら駆動回転体(7)に亘
って、軸心方向にシフト可能な変速部材(10)と、前記
駆動回転体(7)の大径側に接触して押圧力を付与する
出力用の回転体(8)と、前記駆動回転体(7)の小径
側に接触して前記回転体(8)による押圧力を受止めて
支持する支持部材(11)とを接触するとともに、前記駆
動回転体(7)を自転自在に貫通支承する支軸(6)
に、その前記駆動回転体(7)の小径側において機械的
に係合して前記駆動回転体(7)に公転駆動力を伝達す
るキャリア(5)を備え、 前記キャリア(5)を、前記主軸(3)と同一の回転軸
心を有する状態でミッションケース(1)に回転自在に
支持し、かつ、そのキャリア(5)の中心ボス部(5C)
を前記ケース(1)の外部へ露出させて、外部からの回
転動力を入力する回転入力部(B)を形成するととも
に、前記主軸(3)を、その一側端部が前記ボス部(5
C)に相対回転自在に支承され、かつ、他側端部が前記
ケース(1)外に突出する状態に設けて、この主軸
(3)に前記回転体(8)の回転を伝動するように構成
してある摩擦式無段変速装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1319179A JP2654209B2 (ja) | 1989-12-08 | 1989-12-08 | 摩擦式無段変速装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1319179A JP2654209B2 (ja) | 1989-12-08 | 1989-12-08 | 摩擦式無段変速装置 |
Publications (2)
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JPH03181646A JPH03181646A (ja) | 1991-08-07 |
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JPH01105056A (ja) * | 1987-10-14 | 1989-04-21 | Kubota Ltd | 歩行型農作業機の伝動部構造 |
-
1989
- 1989-12-08 JP JP1319179A patent/JP2654209B2/ja not_active Expired - Lifetime
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