JPH03285089A - 陰極防食装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は地中に埋設された鋼材の防食に用いて好適な陰
極防食装置に関するものである。

［従来の技術］ 一般に、地中に埋設された鋼材においては電解腐食が進
行することが知られている。

この腐食を防止するための方法として、電気防食の一つ
である陰極防食が多く採用されている。

この陰極防食は、亜鉛やマグネシウムまたはこれらの合
金のようにイオン化傾向の大きい金属により流電陽極を
形成し、この流電陽極を前記鋼材と電気的に接続して電
池を作り、これらの鋼材と流電陽極との間に腐食電流を
打ち消す電流を発生させて鋼材表面の防食を行うもので
ある。

そして、従来においては、前記流電陽極を鋼材の表面に
直接溶接等によって取り付けることにより、両者の電気
的な接続を行っている。

［発明が解決しようとする課題］ ところで、前述の従来の技術においては、流電陽極を鋼
材の表面に直接取り付けていることから、次のような不
具合が生じる。

外面に鋼材を有する地下構造物を構築したのちにその回
りを土砂等により埋め戻し、さらに、この埋め戻した部
分を十分に転圧して締め固めることが、設計−り要求さ
れる場合、前述のように鋼材の外表面に多数の流電陽極
を直接取り付けると、これらの流電陽極が障害物となり
、換言すれば、流電陽極口りにおいて前記土砂の回り込
みが阻害されて鋼材表面との間に非接触部が形成される
こと、また、転圧時の圧力が、流電陽極に鋼材の面方向
に沿って作用して両者の取り付は部が剥離してしまうお
それかあること等から、十分な転圧が行えないといった
不具合である。

また、−旦施工したのちにおいて、流電陽極を交換する
ことが殆ど不可能であることも不具合として挙げられ、
さらに、流電陽極の設置位置が地下構造物の外表面であ
ることから、その設置深さが深くなるにつれて流電陽極
の設置が困難となり、これによって適用範囲が狭められ
、あるいは、設置作業が大掛かりなものとなってしまう
。

したがって、従来においてはこれらの不具合への対処が
望まれており、本発明はこのような従来の技術において
残されている課題を解決せんとするものである。

［課題を解決するための手段］ 本発明に係わる陰極防食装置は、前述の課題を解決する
ために、特に、土中に設置された鋼材から離間した位置
に、周壁部に多数の孔か形成され１こピットを埋設し、
このピット・内に流電陽極を押入設置するとともに、こ
の流電陽極と前記鋼材とを地表面近傍において電気的に
接続してなることを特徴とする。

［作用］ 本発明に係わる陰極防食装置は、前述の構成とすること
により、鋼材表面における突出部が少なくなり、埋め戻
し用の土砂が鋼材表面へ良好に接触させられる。

したがって、埋め戻し部分の転圧が十分に行われる。

また、ピット内に流電陽極を挿入設置することにより、
流電陽極の交換が容易となり、かつ、深い位置への挿入
設置が可能となる。

［実施例］ 以下、本発明の一実施例を図面に基づき説明する。

第１図は本実施例の概略を示すもので、図中１は本実施
例の陰極防食装置を示し、土（Ａ）中に設置された鋼材
２から離間した位置に、周壁部に多数の孔３ａが形成さ
れたピット３を埋設し、このピット３内に流電陽極４を
挿入設置するとともに、この流電陽極４と前記鋼材２と
を地表面近傍において電気的に接続した基本構成となっ
ている。

次いで、これらの詳細について説明すれば、前記鋼材２
として、本実施例では地下式貯槽の側部鋼板を示してお
り、第２図に示すように、環状に形成された地中連続壁
５の内側に、この地中連続壁５の内周面との間に所定の
間隔を全周に亙って形成するように設置されている。こ
の地中連続壁５と前記鋼材２との間には、埋戻砂Ｂか充
填されている。

前記ピット３は、例えば、塩化ビニルによって前記鋼材
２の高さと路間等の長さに形成されており（第２図参照
）、鋼材２の側面と略平行に、かつ、前記地中連続壁５
の内周面に沿って設置されている。

また、このピット３の上端部は、地表に開口され、この
開口部が着脱可能な蓋体６によって閉塞されている。

第３図および第４図に示すように、このピット３内に挿
入設置される前記流電陽極４は、略長方形状に形成され
ており、導電性材料からなる支持ワイヤ７の所定の間隔
をおいた複数箇所に、導電状態で一体に取り付けられ、
この支持ワイヤ７とともに前記ピット３に挿入されてい
る。

そして、これらの流電陽極４および支持ワイヤ７は、ビ
、１・３内に充ｌｎされた埋戻砂Ｉ３によってピット３
の略中心部に保持されているとともに、１１１１記支持
ワイヤ７の前記流電陽極４か取り付けられた部分以外の
部分は自己融着性絶縁テープにより絶縁され、さらに、
支持ワイヤ７の」一端部はピット３内に充填された埋戻
砂Ｂより−に方へ突出されている。

この支持ワイヤ７の上端部には、クランプ８か取り付け
られており、このクランプ８には、前記地表に沿って埋
設され、かつ、一端部か前記鋼材２・＼接続された導電
ワイヤ９の他端部か取り付けられ、これによって、前記
各流電陽極４が支持ワイヤ７および導電ワイヤ９を経て
前記鋼材２へ電気的に接続されている。

しかして、このように構成された本実施例の陰極防食装
置ｌは、地中連続壁５を構築したのちに、その内部に貯
槽を構成する鋼材２を設置し、この鋼材２と前記地中連
続壁５との間で、この地中連続壁５の近傍にビット３を
配設したのちに、このビット３内に流電陽極４を支持ワ
イヤ７とともに挿入し、次いで、鋼材２と地中連続壁５
との問わよびピ・ノド３内に埋戻砂Ｂを充填してピット
３外部の埋戻砂Ｂを転圧し、さらに、前記ピット３の上
端内部に引き込んだ前記導電ワイヤ９を、クランプ８に
よって支持ワイヤ７へ接続することにより設置される。

このように設置された陰極防食装置ｌによると、前記鋼
材２と流電陽極４との間に電池が形成され、これらの間
にビット３の孔３ａを経て流れる電流により、鋼材２の
表面に生じる腐食電流が打ち消されて鋼材２の腐食が防
止される。

そして、鋼材２の外部に充填された埋戻砂Ｂの転圧に際
し、流電陽極４が鋼材２から離間して設けられているこ
とから、埋戻砂Ｂが鋼材２の外表面に均一に圧接させら
れて良好な締め固めが行われ、したがって、鋼材２（貯
槽）に対する要求強度が十分に確保される。

また、流電陽極４がピット３内に設置されていることか
ら、転圧時の圧力の流電陽極４への直接的な作用が防止
されて、この流電陽極４自体の破損や支持ワイヤ７との
接続部の剥離等が防止される。

さらに、流電陽極４を設置する場合、単にピット３内に
挿入することによって行えることから、設置位置が深い
場合においても、ピット３を長くすることによって容易
な対処が可能である。

しかも、流電陽極４の取り替えを行う場合においても、
ビット３の上部に取り付けられている蓋体６を取り外し
たのちに支持ワイヤ７をクランプ８から取り外し、しか
るのちに、この支持ワイヤ７を引き上げることによって
行われる。そして、前記ピット３内の埋戻砂Ｂは締め固
めを行う必要がなく、かつ、前述のように転圧時の圧力
の作用が抑制されているから、前記流電陽極４が容易に
撤去される。また、新しい流電陽極４を再設置する場合
においても、ピット３内の埋戻砂Ｂを除去したのちに挿
入することによって行える。この場合にもピット３内の
埋戻砂Ｂの締め固めが緩いことからその除去が容易に行
われ、したがって、再設置作業が容易である。

なお、前記実施例において示した各構成部材の諸形状や
寸法等は一例であって、適用する鋼材の種類や鋼材の埋
設形態、あるいは、設計要求等に基づき種々変更可能で
ある。

例えば、前記実施例においてはピット３を予め土中に設
置しておき、このピット３内に流電陽極４を支持ワイヤ
７とともに挿入し、こののちに周囲の埋戻砂Ｂの転圧を
行うようにした例について説明したが、これに代えて、
ポーリング孔を利用してピット３ならびに流電陽極４や
支持ワイヤ７を設置することも可能である。

この場合には、前記実施例以上に深い位置への設置が可
能となる。

［発明の効果］ 以上説明したように、本発明に係わる陰極防食装置は、
土中に設置された鋼材から離間した位置に、周壁部に多
数の孔か形成されたピ・ノドを埋設し、このピット内に
流電陽極を挿入設置するとともに、この流電陽極と前記
鋼材とを地表面近傍において電気的に接続してなること
を特徴とするもので、次のような優れた効果を奏する。

埋戻し時における転圧の圧力が、ピ、、トによりｌｌ　
電陽極へ直接作用することを抑制して、この流電陽極の
破損を防止し、かつ、埋戻し用の砂を鋼材の表面に均一
に接触させることができ、これによって、埋戻しや転圧
が確実かつ容易に行われる。

ピア）内への流電陽極の抜き差しにより、その取り替え
が行え、交換、再設置の作業の簡便化が図られる。

特に、ポーリング孔を用いてビットを建込むことにより
、流電陽極の地中深い位置への設置が可能となる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示すもので、第１図は概略を
説明するための縦断面図、第２図は要部の拡大縦断面図
、第３図はビット部分の拡大縦断面図、第４図は第３図
のＩＶ−ＩＶ線に沿う矢視断面図である。 ■・・・陰極防食装置、　　　　２・・・鋼材、３・・
・ピット、　　　　　　　　　３ａ・・・孔、４・・・
流電陽極、　　　　　　　７・・・支持ワイヤ、９・・
・導電ワイヤ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 　土中に設置された鋼材から離間した位置に、周壁部に
   多数の孔が形成されたピットを埋設し、このピット内に
   流電陽極を挿入設置するとともに、この流電陽極と前記
   鋼材とを地表面近傍において電気的に接続してなること
   を特徴とする陰極防食装置