JP2017179527A - 流電陽極ユニット - Google Patents

流電陽極ユニット Download PDF

Info

Publication number
JP2017179527A
JP2017179527A JP2016070679A JP2016070679A JP2017179527A JP 2017179527 A JP2017179527 A JP 2017179527A JP 2016070679 A JP2016070679 A JP 2016070679A JP 2016070679 A JP2016070679 A JP 2016070679A JP 2017179527 A JP2017179527 A JP 2017179527A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
anode
galvanic
galvanic anode
corrosion
plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016070679A
Other languages
English (en)
Inventor
知繁 鴨谷
Tomoshige Kamoya
知繁 鴨谷
浩司 石井
Koji Ishii
浩司 石井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
PS Mitsubishi Construction Co Ltd
Original Assignee
PS Mitsubishi Construction Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by PS Mitsubishi Construction Co Ltd filed Critical PS Mitsubishi Construction Co Ltd
Priority to JP2016070679A priority Critical patent/JP2017179527A/ja
Publication of JP2017179527A publication Critical patent/JP2017179527A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Bridges Or Land Bridges (AREA)
  • Prevention Of Electric Corrosion (AREA)

Abstract

【課題】鉄筋等の被腐食抑制鋼材に対する陽極の適量配置を行うことにより、腐食抑制効果と陽極の寿命を容易に調整することができ、且つ、流電陽極の取付け・交換が容易な流電陽極ユニットの提供。
【解決手段】流電陽極方式による被腐食抑制鋼材2,2の電気防食又は腐食抑制に使用される流電陽極ユニット8であって、被腐食抑制鋼材2,2に対して酸化還元電位が低い金属からなる複数の板状の陽極用部材13,13...を備え、各陽極用部材13,13...が互いに導通した状態で板厚方向に間隔を置いて配置されている流電陽極5を備えている。
【選択図】図2

Description

本発明は、主に鉄筋コンクリート構造体の内部に埋設された鉄筋等の被腐食抑制鋼材に対する流電陽極方式の防食又は腐食抑制に使用される流電陽極ユニットに関する。
高架道路や橋梁等を構成する鉄筋コンクリート造の床版(以下、鉄筋コンクリート床版という)等のコンクリート構造物においては、コンクリートの中性化、コンクリートの材料に含まれる塩分、外部からの飛来塩分や凍結防止材等の影響(塩害)によって内部鉄筋が腐食し、コンクリート床版の劣化を招く場合がある。
従来、このような鉄筋の腐食対策には、鉄筋に電流を供給することにより鉄筋の腐食を抑制する方法が知られており、電流の供給方式によって外部電源方式と流電陽極方式とに大別されている。
外部電源方式は、コンクリート面又はコンクリート内部にチタン等からなる不溶性陽極を設置し、この不溶性陽極と陰極を成す鉄筋との間に直流電源装置を接続し、鉄筋に不溶性陽極から電流を供給するものであって、電流量を調節でき、長期の防食性にも優れていることから、従来、鉄筋コンクリート床版の防食工法に多く用いられている。
しかし、この種の外部電源方式による防食工法は、外部電源装置やその制御装置等を必要とする為、設備費が高価であるとともに、その維持管理費も嵩むという問題があった。
それに対し、流電陽極方式のものは、鉄筋に比べて酸化還元電位の低い亜鉛、アルミニウム等からなる流電陽極をコンクリート面又はコンクリート内部に設置し、この流電陽極と鉄筋との電位差を利用して鉄筋に電流を供給するものであって、発生する電流量は小さいが、十分な防食又は腐食抑制効果が期待でき、且つ、外部電源等が不要で導入費用や維持管理費用が安価であることから、この方式による腐食抑制(防食)工法の鉄筋コンクリート構造物への適用が注目されている。
一方、鉄筋コンクリート構造物の腐食抑制構造では、鉄筋コンクリート構造物に対する陽極の配置によって、面状陽極方式、線状陽極方式及び点状陽極方式に分類されている。
面状陽極方式は、シート状又は網状に形成された陽極材を鉄筋コンクリート構造物の表面に敷設するものであり、線状陽極方式では、コンクリート表面に複数の溝を形成し、その溝に線状の陽極材が埋め込こまれている。
また、点状陽極方式は、鉄筋量に応じてコンクリートに複数の穴を設け、そこに陽極を挿入した後、当該穴をセメント系のモルタル等によって埋め戻し、陽極をコンクリート内に設置するようになっている(例えば、特許文献1を参照)。
特表平8−511581号公報
しかしながら、上述の如き従来の技術では、流電陽極方式の腐食抑制(又は防食)に点状陽極方式を採用する場合、必要な電流量を確保する為に数多くの陽極を設置する必要があり、その分、陽極を埋め込むための削孔作業や埋め戻しに多大な労力を有するという問題があった。
一方、流電陽極方式の腐食抑制構造(防食構造)において点状陽極方式を採用する場合には、流電陽極の表面積を大きくすることで、流電陽極の数量を少なくできるが、流電陽極は、亜鉛等の金属が加工性に乏しく鋳造により成形する為、複雑な形状とすることが困難であり、流電陽極の表面積増加が容易でないという問題もあった。
また、従来の構造では、陽極埋設用の溝や穴をセメント系のモルタル等によって埋め戻すため、流電陽極が消耗した際、流電陽極を取り出す為にコンクリートを切削しなければならず、流電陽極の取り換え作業が困難であるという問題もあった。
そこで、本発明は、このような従来の問題に鑑み、流電陽極方式による腐食抑制構造又は防食構造において、鉄筋等の被腐食抑制鋼材に対する陽極の適量配置を行うことにより、腐食抑制効果と陽極の寿命を容易に調整することができ、且つ、取付け・交換が容易な流電陽極ユニットの提供を目的としてなされたものである。
上述の如き従来の問題を解決し、所期の目的を達成するための請求項1に記載の発明の特徴は、流電陽極方式による被腐食抑制鋼材の電気防食又は腐食抑制に使用される流電陽極ユニットであって、前記被腐食抑制鋼材に対して酸化還元電位が低い金属からなる複数の板状の陽極用部材を有し、該各陽極用部材が互いに導通した状態で板厚方向に間隔を置いて配置されている流電陽極を備えた流電陽極ユニットにある。
請求項2に記載の発明の特徴は、請求項1の構成に加え、前記各陽極用部材間に重ねて配置された板状の板型充填部と、前記流電陽極の外側を覆う被覆充填部とを備え、前記各板型充填部及び/又は前記被覆充填部に電解質溶液が含浸されていることにある。
請求項3に記載の発明の特徴は、請求項2の構成に加え、前記各板型充填部及び/又は前記被覆充填部は、フェノール連続発砲樹脂体により形成されていることにある。
請求項4に記載の発明の特徴は、請求項1〜3の何れか1の構成に加え、前記各陽極用部材を貫通させた陽極用芯材を備え、該陽極用芯材に前記各陽極用部材が互いに導通した状態で支持されていることにある。
請求項5に記載の発明の特徴は、請求項4の構成に加え、前記被腐食抑制鋼材が埋設されたコンクリート体の表面に開口した陽極設置穴の奥側底部に埋設されるアンカー部材を備え、前記陽極用芯材に前記アンカー部材と螺合するアンカー係合部を備えていることにある。
請求項6に記載の発明の特徴は、請求項1〜5の何れか1の構成に加え、前記流電陽極の外側に絶縁体からなる絶縁被覆体を備えていることにある。
本発明に係る流電陽極ユニットは、上述したように、流電陽極方式による被腐食抑制鋼材の電気防食又は腐食抑制に使用される流電陽極ユニットであって、前記被腐食抑制鋼材に対して酸化還元電位が低い金属からなる複数の板状の陽極用部材を有し、該各陽極用部材が互いに導通した状態で板厚方向に間隔を置いて配置されている流電陽極を備えたことにより、流電陽極の表面積を大きくとることができ、その分、設置される流電陽極の数を減らすことができ、流電陽極間の距離を広くすることができる。
また、本発明において、前記各陽極用部材間に重ねて配置された板状の板型充填部と、前記流電陽極の外側を覆う被覆充填部とを備え、前記各板型充填部及び/又は前記被覆充填部に電解質溶液が含浸されていることにより、流電陽極に均一に電解質溶液を供給でき、電極電位を安定化させることができるとともに、流電陽極の局部的溶解を防止し、長寿命を保つことができる。
更に、本発明において、前記各板型充填部及び/又は前記被覆充填部は、フェノール連続発砲樹脂体により形成されていることにより、保水性に優れ、電解質溶液を好適に保持することができる。
また、本発明において、前記各陽極用部材を貫通させた陽極用芯材を備え、該陽極用芯材に前記各陽極用部材が互いに導通した状態で支持されていることにより、各陽極用部材を確実に導通した状態に保持できる。
更に、本発明において、前記被腐食抑制鋼材が埋設されたコンクリート体の表面に開口した陽極設置穴の奥側底部に埋設されるアンカー部材を備え、前記陽極用芯材に前記アンカー部材と螺合するアンカー係合部を備えていることにより、流電陽極及び充填体の鉄筋コンクリート床版等のコンクリート体に対する着脱を容易に行え、設置・交換作業を効率良く行うことができる。
更にまた、本発明において、前記流電陽極の外側に絶縁体からなる絶縁被覆体を備えていることにより、コンクリート内に被腐食抑制鋼材よりも流電陽極ユニットに近い位置に被腐食抑制鋼材とは別のその他の金属材が埋設されている場合等において、その他の金属材の影響を排除し、被腐食抑制鋼材に電流を供給することができる。
本発明に係る流電陽極ユニットの使用態様の一例を示す断面図である。 図1中の流電陽極ユニット設置部分の拡大縦断面図である。 図2中の流電陽極を示す分解斜視図である。 (a)〜(e)は流電陽極の設置手順を示す断面図である。 本発明に係る流電陽極ユニットの他の実施態様を示す拡大縦断面図である。
次に、本発明に係る流電陽極ユニットの実施態様を図1〜図3に示した実施例に基づいて説明する。
尚、本実施例は、本願発明に係る流電陽極ユニットを高架道路や橋梁等を構成する鉄筋コンクリート床版に使用する例により説明し、図中符号1は鉄筋コンクリート床版、符号2はこの鉄筋コンクリート床版1の内部に配設された鉄筋等の被腐食抑制鋼材、符号8は流電陽極ユニットである。
流電陽極ユニット8は、被腐食抑制鋼材2よりも酸化還元電位の低い金属材からなる流電陽極5と、流電陽極5を覆う充填体4とを備え、鉄筋コンクリート床版1の下面に開口した複数の陽極設置穴3,3...内に設置され、流電陽極5を被腐食抑制鋼材2,2...とリード線7を介して接続し、流電陽極5と被腐食抑制鋼材2,2...との電位差を利用して被腐食抑制鋼材2,2...に電流を供給することにより被腐食抑制鋼材2,2...の腐食を抑制するようになっている。
また、この流電陽極ユニット8は、流電陽極5を着脱可能に鉄筋コンクリート床版1に固定する固定具6を備え、ユニット全体で陽極設置穴3,3...に対し着脱できるようになっている。
流電陽極5は、図3に示すように、複数の板状の陽極用部材13,13...と、板厚方向で対向する各陽極用部材13,13...が間隔を置いて支持される陽極用芯材11とを備え、各陽極用部材13,13...が陽極用芯材11を介して導通されている。
陽極用部材13,13...は、被腐食抑制鋼材2,2...に対して酸化還元電位が低い亜鉛等の金属によって、一定の厚みを有する薄板円盤状等の簡易な板状に形成され、その中央に雌ネジ(図示せず)を内周に形成された連結孔13aを有している。
陽極用芯材11は、導電性を有する金属材をもって形成され、棒状の本体部11aと、本体部11aの外周に形成された雄ネジ11bと、本体部11aの他端に支持された外向きに張り出したボルト頭部11cとを備えたボルト状を成し、雄ネジ11bの先端部がアンカー係合部を構成している。
各陽極用部材13,13...は、その連結孔13aに形成された雌ネジと陽極用芯材11外周に形成された雄ネジ11bとを螺合させ、陽極用芯材11を各陽極用部材13,13...に電気的に導通した状態で貫通されるとともに、それぞれ陽極用芯材11の所望の位置に互いに間隔を置いて対向した状態で固定されている。尚、本実施例では、陽極用芯材11と各陽極用部材13,13とを螺合させた例について説明したが、溶接等によって電気的に導通した状態に固定してもよい。
尚、図中符号14は、金属製の座金、符号15はリード線7に接続された接続端子であって、接続端子15を座金14とボルト頭部11cとの間に介在させ、陽極用芯材11を締付け、座金14とボルト頭部11cとの間に接続端子15を挟持するようになっている。
リード線7は、他端が接続ボックス16に接続され、この接続ボックス16を介して被腐食抑制鋼材2,2...に接続されるようになっている。
そして、陽極用芯材11先端の雄ネジ11bをアンカー部材10に螺合させることにより、流電陽極5全体が鉄筋コンクリート床版1に固定されるとともに、ボルト頭部11cが密閉体12の下面に定着され、流電陽極ユニット8も固定されるようになっている。
充填体4は、流電陽極5を構成する各陽極用部材13,13...間に積層配置された板状の板型充填部17,17...と、流電陽極5の外側を覆う被覆充填部18とを備え、各板型充填部17,17...と被覆充填部18とを組み付けることにより構成され、全体で流電陽極5を覆うようになっている。
各板型充填部17,17...及び被覆充填部18は、フェノール樹脂連続発泡体等の保水性を有する多孔質部材により形成され、内部に電解質溶液が含浸保持されている。尚、各板型充填部17,17...及び被覆充填部18を構成する多孔質部材は、コンクリートに対する付着性が低いものを用いることにより、陽極設置穴3に対する着脱が容易となる。
被覆充填部18は、外径が陽極設置穴3,3...の内径と略同じ又はやや大きい有底筒状に形成され、内部穴18aに陽極用部材13,13...間に板型充填部17,17...を積層配置させた状態の流電陽極5が嵌合されるようになっている。
板型充填部17,17...は、多孔質部材により陽極用部材13,13...と略同形の薄板円盤状に形成され、その表面が陽極用部材13,13...の表面と重ね合わされ、外周面が被覆充填部18の内部穴18aに嵌合されて被覆充填部18と一体化するようになっている。
各板型充填部17,17...及び被覆充填部18に含浸させる電解質溶液には、例えば、pH8〜10に調整された亜硝酸リチウム水溶液やpH12〜14に調整された水酸化リチウム水溶液等を用いることができ、各板型充填部17,17...及び被覆充填部18は、この種の電解質溶液に対し不溶解性を有するものとなっている。
次に、この流電陽極ユニット8の設置方法について図4を基に説明する。
まず、腐食抑制の対象、本実施例では鉄筋コンクリート床版1の設計図等を参照し、鉄筋コンクリート床版1内の被腐食抑制鋼材2,2...の量及び配置を把握し、その被腐食抑制鋼材2,2...量に基づき陽極設置穴3,3...の間隔及び必要な流電陽極5の表面積、即ち、流電陽極5毎の陽極用部材13,13...の枚数を決定する。
このとき、流電陽極5を複数の陽極用部材13,13...で構成するので表面積を大きくとることができ、その分、陽極数を減らし、陽極設置穴3,3...間の距離を広くとることができる。
また、事前準備として、充填体4、流電陽極5、固定具6及び密閉体12を組み付けて流電陽極ユニット8を組み立てておく。
次に、上記決定に基づき鉄筋コンクリート床版1の下面側より、所定の位置に陽極設置穴3,3...を形成する。この陽極設置穴3,3...の形成は、削孔機を用いた既存の工法により所望の深さまで穿孔し、しかる後、陽極設置穴3,3...の上底面に小径のアンカー設置穴を穿孔し、このアンカー穴9にカットアンカー等のアンカー部材10を挿入して固定する。
次に、陽極設置穴3,3...が形成された後、この陽極設置穴3,3...に既に組み立てられた流電陽極ユニット8を差し込み、被覆充填部18を陽極設置穴3,3...内に嵌め込みつつ、陽極用芯材11を締付け、陽極用芯材11先端の雄ネジ11bをアンカー部材10に螺合させる。
これにより、アンカー部材10に対する陽極用芯材11の螺進に伴って、当該ネジ構造のジャッキ作用によって流電陽極ユニット8全体が陽極設置穴3,3...に嵌め込まれ、所望の位置で流電陽極5が鉄筋コンクリート床版1に固定されるとともに、密閉体12の下面にボルト頭部11cが定着され、密閉体12を陽極設置穴3,3...の下面開口に嵌合した状態に固定する。
また、ボルトの締め付けにより座金14とボルト頭部11cとの間に接続端子15が挟持されることにより流電陽極5がリード線7に接続され、接続端子15に接続されたリード線7の他端を接続ボックス16に接続する。
以上の工程を各陽極設置穴3,3...毎に繰り返し、設置が完了する。
一方、消耗した流電陽極5を交換するには、陽極用芯材11のボルトを緩める方向に回転させると、ネジ構造によるジャッキ作用によって陽極用芯材11が下向きに移動し、それに伴って、陽極用芯材11と一体の各陽極用部材13,13...及び陽極用部材13,13...間に挟まれた板型充填部17,17...が下向きに移動し、流電陽極ユニット8が陽極設置穴3,3...より押し出される。
その際、被覆充填部18が陽極設置穴3,3...内に残存する場合があるが、その場合には、残存した被覆充填部18を抜き出し又は掻き出すことによって陽極設置穴3,3...より除去する。
また、被覆型充填部18から流電陽極5及び板型充填部17,17...が既に取り除かれ、内部が空洞となっているので、容易に除去することができる。
そして、陽極設置穴3,3...内を清掃した後、図4に示す上述の手順に従って流電陽極ユニット8を陽極設置穴3,3...に設置することによって交換が完了する。
このように構成された流電陽極ユニット8は、流電陽極5に複数の陽極用部材13,13...と、各陽極用部材13,13...を連結する陽極用芯材11とを備えていることにより、簡易な構造で十分な表面積を確保することができ、その分、陽極設置穴3,3...数を減らすことができる。
また、充填体4に電解質溶液を含浸保持させていることで、流電陽極5を構成する陽極用部材13,13...に均一に電解質溶液を供給でき、電極電位を安定化させることができるとともに、流電陽極5の局部的溶解を防止し、長寿命を保つことができる。
尚、本発明に係る流電陽極ユニット8は、図5に示すように、流電陽極4の外側に絶縁体からなる絶縁被覆体40を備えているものであってもよい。尚、上述の実施例と同様の構成には同一符号を付して説明を省略する。
この絶縁被覆体40は、流電陽極5の外側にあって被覆充填部18の外周、即ち、流電陽極ユニット8の外周を覆うように備えられている。
そして、この流電陽極ユニット8では、流電陽極5の外側に絶縁被覆体40を備えることによって、コンクリート1内に被腐食抑制鋼材2,2...よりも近い位置、本実施例では陽極設置穴3の開口側にその他の金属材41,41が埋設されている場合等であっても、当該その他の金属材41、41の影響を受けず、被腐食抑制鋼材2,2に確実に電流を供給することができ、高い腐食抑制効果を確保することができるようになっている。
また、上述の実施例では、充填体4を発泡体によって構成した例について説明したが、充填体4には、一般的なバックフィルに使用されるベントナイト系の材質を用いてもよく、また、セメント系の材質を用いてもよい。
また、上述の実施例では、本願発明に係る流電陽極ユニットを鉄筋コンクリート床版に適用した例について説明したが、鉄筋やPC鋼材が埋設されているコンクリート箱桁、ボックスカルバート等のその他のコンクリート構造物に適用してもよく、鋼管杭等のその他の被腐食抑制鋼材に適用してもよい。
1 鉄筋コンクリート床版
2 鉄筋
3 陽極設置穴
4 充填体
5 流電陽極
6 固定具
7 リード線
8 流電陽極ユニット
9 アンカー穴
10 アンカー部材
11 陽極用芯材
12 密閉体
13 陽極用部材
14 座金
15 接続端子
16 接続ボックス
17 板型充填部
18 被覆充填部

Claims (6)

  1. 流電陽極方式による被腐食抑制鋼材の電気防食又は腐食抑制に使用される流電陽極ユニットであって、
    前記被腐食抑制鋼材に対して酸化還元電位が低い金属からなる複数の板状の陽極用部材を有し、該各陽極用部材が互いに導通した状態で板厚方向に間隔を置いて配置されている流電陽極を備えたことを特徴とする流電陽極ユニット。
  2. 前記各陽極用部材間に重ねて配置された板状の板型充填部と、前記流電陽極の外側を覆う被覆充填部とを備え、前記各板型充填部及び/又は前記被覆充填部に電解質溶液が含浸されている請求項1に記載の流電陽極ユニット。
  3. 前記各板型充填部及び/又は前記被覆充填部は、フェノール連続発砲樹脂体により形成されている請求項2に記載の流電陽極ユニット。
  4. 前記各陽極用部材を貫通させた陽極用芯材を備え、該陽極用芯材に前記各陽極用部材が互いに導通した状態で支持されている請求項1〜3の何れか1に記載の流電陽極ユニット。
  5. 前記被腐食抑制鋼材が埋設されたコンクリート体の表面に開口した陽極設置穴の奥側底部に埋設されるアンカー部材を備え、前記陽極用芯材に前記アンカー部材と螺合するアンカー係合部を備えている請求項4に記載の流電陽極ユニット。
  6. 前記流電陽極の外側に絶縁体からなる絶縁被覆体を備えている請求項1〜5のいずれか1に記載の流電陽極ユニット。
JP2016070679A 2016-03-31 2016-03-31 流電陽極ユニット Pending JP2017179527A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016070679A JP2017179527A (ja) 2016-03-31 2016-03-31 流電陽極ユニット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016070679A JP2017179527A (ja) 2016-03-31 2016-03-31 流電陽極ユニット

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017179527A true JP2017179527A (ja) 2017-10-05

Family

ID=60005201

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016070679A Pending JP2017179527A (ja) 2016-03-31 2016-03-31 流電陽極ユニット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017179527A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108252227A (zh) * 2018-01-16 2018-07-06 广州北环高速公路有限公司 一种构筑物粘钢加固方法
JP2021017634A (ja) * 2019-07-22 2021-02-15 株式会社ピーエス三菱 流電陽極材の設置方法
JP7421433B2 (ja) 2020-07-08 2024-01-24 株式会社ピーエス三菱 流電陽極材の設置方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108252227A (zh) * 2018-01-16 2018-07-06 广州北环高速公路有限公司 一种构筑物粘钢加固方法
JP2021017634A (ja) * 2019-07-22 2021-02-15 株式会社ピーエス三菱 流電陽極材の設置方法
JP7421279B2 (ja) 2019-07-22 2024-01-24 株式会社ピーエス三菱 流電陽極材の設置方法
JP7421433B2 (ja) 2020-07-08 2024-01-24 株式会社ピーエス三菱 流電陽極材の設置方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11519077B2 (en) Galvanic anode and method of corrosion protection
JP6733124B2 (ja) コンクリート構造物の腐食抑制構造
USRE45234E1 (en) Cathodic protection system using impressed current and galvanic action
JP2017179527A (ja) 流電陽極ユニット
JP4978861B2 (ja) 既設pc桁端部の電気防食方法
KR101071353B1 (ko) 내부식성이 우수한 조립식 강 구조물 교각의 설치방법
JP6640573B2 (ja) 流電陽極ユニット及びそれを用いたコンクリート構造物の電気防食構造
KR200412848Y1 (ko) 디스크형 방식전극을 갖는 전기방식 장치
JP7421279B2 (ja) 流電陽極材の設置方法
JP6875467B2 (ja) 流電陽極材の設置方法
JP6875468B2 (ja) 流電陽極材の設置方法
JP7421433B2 (ja) 流電陽極材の設置方法
KR101005479B1 (ko) 전기방식용 디스크형 방식전극 구조
JP2005298940A (ja) コンクリートへの電気防食電極の取り付け方法および電気防食電極の固定治具
JP2002020886A (ja) コンクリート構造物の電気防食装置および電気防食方法
JP6433278B2 (ja) 電気防食工法
NL1040129C2 (en) Impressed current anode assembly for reinforced concrete applications.
JP4824737B2 (ja) 電気防食用陽極体および該陽極体を備えたコンクリート構造物、ならびに電気防食用陽極体の製造方法
JP2001011666A (ja) アノード電極体
CA2488306C (en) Cathodic protection system using impressed current and galvanic action
JP2014005513A (ja) 電気防食工法
JP2002105677A (ja) コンクリート構造物の電気防食装置およびコンクリート構造物
JP2017088965A (ja) プレストレストコンクリート構造物のpc鋼材腐食抑制構造
JPH02282569A (ja) コンクリート構造物に流電陽極部材を設置する方法
JP2016169543A (ja) 鉄筋コンクリートの補強構造及び補強工法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190308

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191113

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200114

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200603

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20201125