JPH0328197B2 - - Google Patents

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JPH0328197B2
JPH0328197B2 JP2906582A JP2906582A JPH0328197B2 JP H0328197 B2 JPH0328197 B2 JP H0328197B2 JP 2906582 A JP2906582 A JP 2906582A JP 2906582 A JP2906582 A JP 2906582A JP H0328197 B2 JPH0328197 B2 JP H0328197B2
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JP
Japan
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vitamin
propionic acid
strain
treatment
propionibacterium
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JP2906582A
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Koji Furumya
Ichiro Kojima
Hiroshi Sato
Yutaka Ooguchi
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Eneos Corp
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Nippon Oil Corp
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Publication date
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Priority to US06/468,996 priority patent/US4544633A/en
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Priority to JP2228437A priority patent/JPH03244376A/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、従来公知文献未記載のビタミンB12
生産菌、とくに、プロピオニバクテリウム
(Propionibacterium)属に属するプロピオン酸
耐性ビタミンB12生産菌を培養し、顕著に改善さ
れた生産量で、菌体内に蓄積するビタミンB12
得できる醗酵法ビタミンB12の製法に関する。 従来、ビタミンB12生産菌たとえばプロピオニ
バクテリウム・シヤーマニー
(Propionibacterium shermanii)、プロピオニバ
クテリウム・フロイデンライヒ
(Propionibacterium freudenreichii)などの如
きプロピオニバクテリウム属に属するビタミン
B12生産菌を培養して、菌体内に蓄積するビタミ
ンB12を採取するビタミンB12の製法は知られて
いる(例えば、米国特許2951017(1960))。 これらプロピオニバクテリウム属に属するビタ
ミンB12生産菌は、プロピオン酸菌とも通称され
ているとおり、プロピオン酸醗酵メタボリズムを
示し、菌体外培養系中に多量のプロピオン酸を生
成蓄積する。 本発明者等は、プロピオニバクテリウム属に属
するビタミンB12生産菌を利用してビタミンB12
を生産する醗酵法ビタミンB12の製法について研
究を行つてきた。 その結果、プロピオニバクテリウム属に属する
ビタミンB12生産菌による醗酵法ビタミンB12
製造に際して、培養中に、該ビタミンB12生産菌
の増殖が停止し、ビタミンB12の生産が停止する
トラブルのあることを発見し、その原因について
検討の結果、培養中に、培養系中に生成するプロ
ピオン酸が、漸次、蓄積増加し、この培養系中の
プロピオン酸が成る程度蓄積増加すると、該ビタ
ミンB12生産菌の増殖阻害を生じ、その増殖が停
止してビタミンB12の生産が停止してしまうこと
を知つた。 本発明者等は、プロピオニバクテリウム属に属
するビタミンB12生産菌を用いる醗酵法ビタミン
B12の製造における上記トラブルを克服し、改善
された生産量でビタミンB12を生産できる方法を
開発すべく研究を進めてきた。 その結果、プロピオニバクテリウム属に属する
ビタミンB12生産親菌株を、人為的突然変異誘発
処理と自然突然変異誘発処理との組み合わせ処理
に賦することによつて、プロピオン酸耐性を有し
顕著に改善された生産量でビタミンB12を生産で
きる菌株が創製できることを発見した。 更に、該菌株は、とくべくな培養条件を要する
ことなしに、親菌株と同様な培養条件で培養で
き、且つ親菌株のビタミンB12生産量に比して、
約2倍もしくはそれ以上にも達する生産量でビタ
ミンB12を生産することを可能とすることを知つ
た。 従つて、本発明の目的は、改善された生産量で
ビタミンB12を製造できる醗酵法ビタミンB12
製法を提供するにある。 本発明の他の目的は、上記改善方法に利用する
のに適したプロピオン酸耐性ビタミンB12生産菌
の製法を提供するにある。 本発明の上記目的及び更に多くの他の目的なら
びに利点は、以下の記載から一層明らかとなるで
あろう。 本発明の従来文献記載のビタミンB12生産菌で
あるプロピオニバクテリウム属に属するプロピオ
ン酸耐性ビタミンB12生産菌は、プロピオニバク
テリウム属に属するビタミンB12生産親菌株を、
人為的突然変異誘発処理に賦すること、及び該処
理後に生存する処理菌株を、炭素源及び窒素源の
ほかに、該親菌株の生育阻害最少濃度以上の濃度
でプロピオン酸を更に含有する液体培地で培養す
る自然突然変異誘発処理に賦し、該自然突然変異
誘発処理を、ビタミンB12生産量が、同一培養条
件下で該親菌株のビタミンB12生産量の少なくと
も約1.5倍に達するようになるまで、繰り返すこ
と、の組み合わせ処理に賦することによつて製造
することができる。上記各処理は、夫々、複数回
行うことができるし、上記自然突然変異誘発処理
の繰り返し任意の時点に、上記人意的突然変異誘
発処理をさらに組み合わせることもできる。 上記人為的突然変異誘発処理に賦するプロピオ
ニバクテリウム属に属するビタミンB12生産親菌
株としては、例えば、プロピオニバクテリウム・
シヤーマニー(Propionibacterium shermanii)
IFO12391株及びIFO12426株〔Institute for
Fermentation、OSAKA、Japan;自由分譲公知
菌〕;、プロピオニバクテリウム・フロイデンラ
イヒ(Propionibacterium freudenreichii)
IFO12424株〔Insititute for Fermentation、
OSAKA、Japan;自由分譲公知菌〕などを例示
することができる。上記例示菌株は、夫々、上記
した寄託機関に、上記した寄託番号で寄託されて
いる公知自由分譲菌である。又、他のビタミン
B12生産菌として、プロピオニバクテリウム・シ
ヤーマニーNOC11011菌株〔FERM BP−85;
Fermentaion Research Institute Agency of
Industrial Sience and Technology、Japan;ブ
タペスト条約に基づく国際寄託菌〕。 上記プロピオニバクテリウム・シヤーマニー
NOC11011菌株の菌学的性質は、培養系を静置し
た際の菌体の沈降速度が親菌壁プロピオニバクテ
リウム・シヤーマニーIFO12391より速いという
以外は、その菌学的特徴は該親菌株について公知
のそれらと同一である。 本発明のプロピオニバクテリウム属に属するプ
ロピオン酸耐性ビタミンB12生産菌は、上記例示
の如きプロピオニバクテリウム属に属するビタミ
ンB12生産親菌株を人為的突然変異誘発処理に賦
すること、及び該処理菌株を前記自然突然変異誘
発処理に賦することの組み合わせにより創製する
ことができる。 該人為的突然変異誘発処理の処理手段それ自体
は知られており、本発明においては利用できる。 このような処理手段としては、紫外線照射処
理、X線照射処理、コバルト60の如き放射性物質
を用いる放射線照射処理などの如き人為的突然変
異誘発性線の照射処理や、例えば、ニトロソグア
ニジン、ヒドロキシルアミン、2−アミノプリン
などの如き人為的突然変異誘発剤による処理を例
示することができる。照射処理における照射線量
や照射時間などの処理条件は適宜に選択でき、例
えば、紫外線を300エルダ/mm2の線量で2分間の
如き処理条件を例示することができる。又、誘発
剤処理における誘発前の使用量や処理時間など処
理条件も適宜に選択でき、例えば、ニトロソグア
ニジンを100mg/の濃度で30分の如き処理条件
を例示することができる。 本発明に於ては、上述のようにして親菌株を人
為的突然変異誘発処理に賦し、該処理後に存在す
る処理菌株を、炭素源及び窒素源のほかに、該親
菌株の生育阻害最少濃度以上のプロピオン酸を更
に含有する液体培地で培養する自然突然変異誘発
処理に賦す。この自然突然変異誘発処理は、創製
されたプロピオン酸耐性ビタミンB12生産菌のビ
タミンB12生産量が、同一培養条件下で該親菌株
のビタミンB12生産量の少なくとも約1.5倍に達す
るようになるまで、繰返して行われる。 上記親菌株の生育阻害最少濃度は、利用する親
菌株によつて異なるが、約10g/培地程度であ
り、本発明において該濃度以上、たとえば、約10
〜約30g/培地、より好ましくは約15〜約25
g/培地程度の濃度でプロピオン酸を含有する
液体培地が利用される。又、上記自然突然変異誘
発処理の繰り返し回数は、通常、5〜20回程度
で、所望のビタミンB12生産量を示すプロピオン
酸耐性ビタミンB12生産菌株を創製することがで
きる。上記繰り返し培養は、初回のプロピオン酸
含有液体培地で良好に生育したコロニーを採取
し、別に調整したプロピオン酸含有液体培地に、
上記採取したプロピオン酸含有液体培地生育菌株
を接種して培養し、この第2回のプロピオン酸含
有液体培地で良好に生育したコロニーを採取し、
上記同様にして接種、培養を繰り返す手法で行う
ことができる。この際、培地中のプロピオン酸含
有量を順次高めた培地で、上記繰返し培養を行う
こともできる。 一実施態様を例示すると、例えば、前述の如き
人為的突然変異誘発処理後に生存する処理菌株の
100ケのコロニーを、プロピオン酸20g/を含
む液体培地で第1回目の培養を5日間行い、培養
後の増殖量を610nmの光学密度で測定して増殖
が良好なものから順に半分量の50株を選出し、選
出された50株についてプロピオン酸20g/を含
む液体培地で第2回目の培養を5日間行つて、同
様に増殖が良好なものから順に半分量の25株を選
び出し、第3回目の培養を5日間行うというよう
な手法で繰り返し培養を行うことができる。この
ような培養を繰り返す過程でプロピオン酸に対し
て耐性を有する変異株が誘導され、集積されてく
る。そして、最終的には、例えば、プロピオン酸
が2g/入つている液体培地でも、プロピオン
酸が全く入つていない液体培地とほぼ同等に増殖
できるようになるまで培養を繰り返し、得られた
変異株をプロピオン酸耐性株として分離取得する
ことができる。 上述の如きプロピオン酸耐性ビタミンB12生産
菌を創製するのに用いる培地としては、プロピオ
ン酸を含有するほかに、後記するプロピオン酸耐
性ビタミンB12生産菌を培養してビタミンB12
生産するのに利用すると同様な炭素源及び窒素源
を含有し、所望により更にミネラル類、ビタミン
類などを含有する培地を利用することができる。
好ましい培地組成の例としては、後に示す最少培
地を例示することができる。 上述のようにして創製することのできるプロピ
オニバクテリウム属に属するプロピオン酸耐性ビ
タミンB12生産菌は、その親菌株に比して、プロ
ピオン酸に対する耐性が大きく且つ親菌株のビタ
ミンB12生産量に比してより多くのビタミンB12
を生産するという点で親菌株と異なるが、その他
の菌学的性質は、親菌株のそれと同様である。た
とえば、プロピオニバクテリウム・シヤーマニイ
NOC11012〔FERM BP−86;Fermentaion
Research Institute Agency of Industrial
Sience and Technology、Japan;ブタペスト条
約に基づく国際寄託菌〕の菌学的性質は、その親
菌株であるプロピオニバクテリウム・シヤーマニ
イIFO12391株のそれと同様であり、又、プロピ
オニバクテリウム・フロイデンライヒNOC11013
〔FERM BP−87;Fermentaion Research
Institute Agency of Industrial Sience and
Technology、Japan;ブタペスト条約に基づく
国際寄託菌〕の菌学的性質は、その親菌株である
プロピオニバクテリウム・フロイデンライヒ
IFO12424株のそれと同様である。そして、これ
ら親菌株の菌学的性質は公知であり、例えば、
Bergy′s Manual of Determinative
Bacteriology、第8版に記載されている。 本発明によれば、以上に説明したようにして創
製することのできるプロピオニバクテリウム属に
属するプロピオン酸耐性ビタミンB12生産菌を培
養し、菌体内に蓄積するビタミンB12を採取する
ことを特徴とする改善された醗酵法ビタミンB12
の製法が提供できる。 利用できる培地、培養条件などは親菌株につい
て公知のものを利用できる。培地としては炭素
源、窒素源を含有し、所望により、更にミネラル
類、ビタミン類、ビタミンB12構成成分などを含
有する培地を利用することができる。このような
炭素源としては、炭水化物類、糖類、有機酸類、
アルコール類などが利用でき、例えば、グルコー
ス、フラクトース、マンノース、ガラクトース、
乳酸、酒石酸などを例示することができる。これ
ら他の炭素源は単独でも複数種適宜に組み合わせ
てでも利用することができる。 又、窒息源の例としては、たとえば、アンモニ
ア塩類、硝酸塩類などの如き無機窒素化合物;た
とえば、ペプトン、酵母エキス、カゼイン、肉エ
キス、コン・ステープ・リカー・サングロス、尿
素、大豆粕、魚粕、醗酵廃棄物、等を例示するこ
とができる。 更に、5,6−ジメチルベンズイミダゾールの
如きビタミンB12構成成分、リン酸塩類、マグネ
シウム塩類、カリウム塩類、カルシウム塩類、マ
ンガン塩類、コバルト塩類、鉄塩類、亜鉛塩類、
モリブデン塩類、銅塩類、アルミニウム塩類、パ
ントテン酸の如きビタミン類などの如き、ミネラ
ル類乃至ビタミン類、ビタミンB12構成成分類な
どを例示することができる。 培養は嫌気性条件下に行うことが好ましく、培
養方式としては、例えば静置培養方式、N2ガス
やCO2ガスによる通気撹拌培養方式などの培養方
式を好ましく例示できる。培養温度としては約
25°〜約37℃の温度条件、培養PHとしては約4〜
約8.5、より好ましくは約6〜約7程度のPH条件
を例示することができる。培養PHは、適時に例え
ば、炭酸ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア水など
の如きアルカリ類を培養系に添加して、上記例示
PH範囲に系のPHを調整して行うのがよい。培養日
数としては約3〜約10日程度の日数を例示するこ
とができる。 上述のようにして形成されたプロピオン酸耐性
ビタミンB12生産菌の菌体内に蓄積するビタミン
B12の採取は、培養ブロスを例えば遠心分離処理
して菌体を分離採取し、該菌体からビタミンB12
を分離採取することにより行うことができる。 該ビタミンB12の菌体からの分離採取、更には
精製は、種々の手段で行うことができる。 例えば、補酵素型ビタミンB12(5,6−ジメ
チルベンズイミダゾールコバミドコエンザイム)
の形で、菌体から分離する場合には、採取した菌
体、もしくは菌体細胞膜を例えば磨砕の如き物理
的手段や超音波手段で破砕した菌体破砕物を、メ
タノール、エタノール、イソプロパノールなどの
如きアルコール類やピリジンなどの如き溶剤を用
いて、暗所で抽出することにより、菌体から抽出
分離することができる。又、ヒドロキシソコバラ
ミンの形で菌体から抽出分離する場合には、上述
のようにして得られる補酵素型ビタミンB12の抽
出液に光を当てることにより、ヒドロキシコバラ
ミンの形に転化させることができる。更にシアノ
コバラミンの形で菌体から抽出分離する場合に
は、上述の如き溶媒とシアン塩たとえば、KCN、
NaCNなどの共存下に抽出することにより、シア
ノコバラミンの形で抽出分離することができる。 又、他の態様によれば、菌体の細胞膜を上述の
ようにして破砕した菌体破砕物液、或は又菌体も
しくはその破砕物を上記例示の如き抽出溶媒で抽
出した抽出液などの如き挾雑成分を含むビタミン
B12含有液を、吸着剤を用いて吸着−溶出処理す
ることにより一挙に精製分離することもできる。
この態様においては、同一出願人の出願発明に係
わる手段を利用することができる。 例えば、同一出願人の出願に係わる特願昭55−
167375号に開示された提案に従つて、例えば、前
述の如き菌体もしくは菌体破砕物の溶媒抽出液や
菌体葉砕物液の如き挾雑成分を含むビタミンB12
含有液を、ジビニルベンゼン、スチレンもしくは
その官能性誘導体、例えば、メチルスチレン、エ
チルスチレン、ジメチルスチレン、プロピルスチ
レンなどC1〜C6、アルキル基を有するアルキル
置換誘導体の如き官能性誘導体、及び下記式 但し式中、Rは炭素−炭素間二重結合を有る
C3〜C10の不飽和アルキル残基を示し、nは2又
は3である、 で表わされる芳香族多価カルボン酸不飽和アルキ
ルエステル、例えば、1,2,4−ベンゼントリ
カルボン酸トリイソプロペニルエステル、テレフ
タル酸ジイソプロペニルエステルの如きジ−もし
くはトリ−C3−C10アルケニルエステル類、より
導かれた共重合体樹脂であつて且つ表面積が約
700m2/g以上の樹脂と接触させて、該樹脂にビ
タミンB12を吸着させ、該吸着されたビタミン
B12を溶出剤により溶出させて活性溶出分画を取
得する態様で行うことができる。上記吸着及び溶
出はバツチ方式でカラム・クロマトグラフイー方
式でも行うことができる。吸着は、例えばPH約5
〜約8、より好ましくは約7前後のPH条件及び例
えば約10°〜約30℃の如き温度条件で行うことが
できる。又、吸着処理後、所望により洗浄処理を
施し、溶出処理を行つて活性溶内分画を得ること
ができる。 上記洗浄処理としては、例えば水、低濃度の含
水アルコール類たとえば5%メタノール水、2%
エタノール水、1%イソプロパノール水;などに
より洗浄処理を例示できる。又、上記溶出剤とし
ては、普通の溶出剤が利用でき、例えば、低級ア
ルコール類、酸類、アルカリ類及び塩類よりなる
群からえらばれた溶出剤を含有する水性溶液を例
示することができる。このような溶出剤の具体例
としては、たとえば、メタノール、エタノール、
イソプロパノールの如き低級アルコール類;たと
えば、りん酸、酢酸、ホウ酸、塩酸の如き酸類;
たとえば、水酸化ナトリウム、リン酸−アンモニ
ウム、りん酸二アンモニウム、水酸化アンモニウ
ムの如きアルカリ類;たとえば、炭酸ナトリウ
ム、酢酸ナトリウム、りん酸ナトリウム、りん酸
カリウムの如き塩類;を例示することができる。
このような溶出剤の種類は、挾雑成分の種類及び
量、吸着剤樹脂の種類などによつても、適宜に選
択できるが、低級アルコール類の水溶液の利用が
好ましく、例えば、25〜50%メタノール、15〜40
%エタノール、6〜20%イソプロパノール等の如
きアルコール含量約50%以下の含水アルコール類
の利用が例示できる。溶出操作も室温で行うこと
ができ、とくに加温もしくは冷却の必要はないが
望むならば行つてもよい。例えば約30〜約60℃の
如き操作温度を例示することができる。 このようにして溶出した活性溶出分画を取得
し、所望により、濃縮、再結晶化などを行うこと
ができる。 又例えば、同一出願人の出願に係わる特公昭63
−24519号に開示された提案に従つて、前述の如
き挾雑成分を含むビタミンB12含有液を、最多頻
度細孔径〔「多孔材料」31〜73頁(近藤連一著、
昭和48年9月5日技報堂発行)に記載される測定
及び決定方法により得られる値〕が約200Å以上
で、好ましくは約250Å以上、たとえば約200〜約
1200Åで、且つ細孔容積が0.6ml/gを越える、
たとえば0.6ml/gを越え約1.2ml/g程度の範囲
の、ジビニルベンゼン/スチレン系共重合体樹脂
と接触させて、該樹脂にビタミンB12を吸着さ
せ、該吸着されたビタミンB12を溶出剤により溶
出させて活性溶出分画を獲得する態様で行うこと
もできる。 この細利用できる市場で入手可能な該樹脂の例
としては、ダイヤイオンHP−10、HP−20、HP
−30、HP−40、HP50(商品名:三菱化成社製
品)などを例示することができる。このような樹
脂は、ジビニルベンゼンとスチレンもしくはその
官能性誘導体、たとえば前記例示の如きスチレン
の官能性誘導体、との共重合反応によつて製造す
ることもできる。 吸着及び溶出操作及び条件は前記提案について
説明したと同様な操作及び条件で行うことができ
る。吸着後、所望により行う洗浄処理、溶出処理
の操作及び条件についても、前記提案について説
明したと同様な操作及び条件で行うことができ
る。 本発明方法の実施に際しては、上述のようにし
て菌体からビタミンB12を採取、更に所望により
精製することができる。精製手段としては、他の
公知手段も利用でき、例えば、フエノール抽出手
段、活性炭による吸着手段、高分子樹脂による吸
着手段、あるいはカラムクロマトグラフイー手段
などを適宜組み合わせて行うことができる。 以下、実施例により、本発明方法実施の数列に
ついて更に詳しく説明する。 実施例 1 (1) プロピオン酸耐性株の誘導 Prop.shermaniiIFO12391に紫外線(15Wの
殺菌ランプ2本使用)を40cmの高さから2分間
照射し変異処理した。 ついで、表1に示す最少培地に親株の生育を
阻害する濃度以上である20g/のプロピオン
酸を添加した平板培地で20日間培養し生育する
コロニーを採取した。 表1 最少培地(平板) グルコース 50g コーンスチープリカー 40g NH4NO3 3g Na2HPO4・12H2O 1.5g KH2PO 0.4g MgSO4・7H2O 0.5g MnSO4・4H2O 5mg FeSO4・7H2O 10mg ZnSO4・7H2O 10mg CuSO4・5H2O 0.05mg (NH46Mo7O24・4H2O 0.01mg Co(NO32・6H2O 15mg パントテン酸カルシウム 5mg CaCO3 10g 寒 天 20g イオン交換純水 1 得られたコロニーを第2に示す最少培地に親
株の生育を阻害する濃度以上である20g/の
プロピオン酸を添加した液体培地で5日間10回
繰り返し培養を行い、生育阻害を受けない株を
採取した。 表2 最少培地(液体) グルコース 25g コーンスチープリカー 40g NH4NO3 3g Na2HPO4・12H2O 1.5g KH2PO 0.4g MgSO4・7H2O 0.5g MnSO4・4H2O 5mg FeSO4・7H2O 10mg ZnSO4・7H2O 10mg CuSO4・5H2O 0.05mg (NH46Mo7O24・4H2O 0.01mg Co(NO32・6H2O 15mg パントテン酸カルシウム 5mg CaCO3 10g イオン交換純水 1g 初発PH 7.0 (2) ビタミンB12生産性評価試験 表3に示す組成の培地を500ml容量の三角フ
ラスコに200ml入れ120℃で10分間加圧蒸気殺菌
した。上記培地に、あらかじめ表2に示した培
地で5日間培養した新株ならびに変異株の培養
液を2ml植菌し30℃で7日間静置培養した。な
お、培養中のPHは1日1回20%Na2CO3を用い
て7付近に間欠調整した。 表3 培置組成 グルコース 50g コーンスチープリカー 40g NH4NO3 3g Na2HPO4・12H2O 1.5g KH2PO 0.4g MgSO4・7H2O 0.5g MnSO4・4H2O 5mg FeSO4・7H2O 10mg ZnSO4・7H2O 10mg CuSO4・5H2O 0.05mg (NH46Mo7O24・4H2O 0.01mg Co(NO32・6H2O 15mg パントテン酸カルシウム 5mg 5,6−ジメチルベンズイミダゾール 10mg CaCO3 10g イオン交換純水 1g 初発PH 7.0 B12の定量は以下のようにして行つた。すな
わち、培養液0.3mlに酢酸バツフアー(PH4.7)
4.5mlとKCN1g/液1mlとを加え85℃以上
で15分間煮沸し、菌体内のB12を温水抽出する
と同時に安定なCN型にかえた。これをB12
求菌であるLactobacillus leichmannii
ATCC7830を用い、シアノコバラミンを基準と
して微生物定量した。 親株と変異株(プロピオン酸耐性株:PAr
表示)の5種類のB12定量結果を表4に示し
た。変異株B12生産量は親株の2倍に向上して
いた。
【表】
【表】 実施例 2 Prop.freudenreichiiIFO12424を親株とし、実
施例1と同様の方法でプロピオン酸耐性株を誘導
し、ビタミンB12生産性の評価試験を行つた結果
を表5に示した。変異株のB12生産量は親株の2
倍に向上していた。
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 プロピオニバクテリウム
    (Propionibacterium)属に属するプロピオン酸
    耐性ビタミンB12生産菌を培養し、菌体内に蓄積
    するビタミンB12を採取する発酵法ビタミンB12
    の製法において、 プロピオン酸耐性ビタミンB12生産菌が、プロ
    ピオニバクテリウム・シヤーマニイNOC11012
    (FERM BP−86)及びプロピオニバクテリウ
    ム・フロイデンライヒNOC11013(FERM BP−
    87)より成る群からえらばれた菌株であることを
    特徴とする方法。
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