JPH0327230Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は空気調和機の風向変更装置に関する。

(ロ) 従来の技術 従来の空気調和機における風向変更装置の構造
例としては、実公昭57−35802号公報に示された
ようなものが開示されている。この内容は、斜め
下方に延びる案内壁で横長の吹出口を構成し、こ
の吹出口に長手方向へ延び上下に回動する横羽根
と、短手方向へ延びる複数枚の縦羽根とを配設し
ていた。そして、この縦羽根を支持する支持板を
水平に配設し、この支持板の風下側に横羽根を位
置させていた。

そして、横羽根を上下に動かすことにより吹出
口から吐出される風を水平方向から斜め下方向へ
向けることができるようにしていた。

(ハ) 考案が解決しようとする問題点 このような風向変更装置において、吹出口の案
内壁は斜め下方に延びているのに対し、縦羽根の
支持板は水平に吹出口内に配設されているため、
案内壁に沿つて流れる空気に対して支持板が通風
抵抗となつて吐出される風量が減少したり、騒音
が大きくなるおそれがあつた。

本考案は、横羽根が装着された吹出口から吐出
される風量の減少並びに騒音の増加を抑えること
を目的としたものである。

(ニ) 問題点を解決するための手段 この目的を達成するために、本考案は、横長の
吹出口に、長手方向へ延びる横羽根と、この横羽
根の風上側に位置し短手方向に延びる複数枚の縦
羽根とを夫々配設すると共に、これら縦羽根をつ
ないで長手方向へ延びる支持板を吹出口の案内壁
と略平行に配設し、更にこの支持板と横羽根とが
つながれるようこの横羽根を吹出口に回動自在に
支持させるようにしたものである。

(ホ) 作用 本考案の装置によれば支持板と案内壁とで空気
を吹出口へ滑らかに導びくと共に、吹出口から吐
出される風の向きを横羽根並びに縦羽根で変える
ようにしたものである。

(ヘ) 実施例 図面において、１は分離型空気調和機の室内ユ
ニツトで、このユニツトは室内壁面に据付けられ
るものである。２は室内熱交換器、３はクロスフ
ローフアンで、このフアンの回転で前面パネル４
の吸込口５より吸込んだ室内空気を空気通路６へ
導びき横長の吹出口２６より吐出させるようにな
つている。７はクロスフローフアン３の後方に位
置する風案内板で、フレーム８と一体に成形され
ており、この風案内板７の下端部９は下方に延び
る垂直片１０と、後方に延びる水平片１１とが設
けられている。この垂直片１０には風向変更枠体
（後述する）の係合穴１２が形成されている。１
３は熱交換器２のドレンパンで、このドレンパン
の下面には風案内部材１４が装着されている。こ
の部材１４は発泡スチロールで成型されており、
この部材１４の後縁をクロスフローフアン３の前
方に位置させて渦流形成部としている。このよう
に、クロスフローフアン３風案内板７並びにドレ
ンパン１３を配置させてドレンパン１３の外壁と
風案内板７とで吹出口の空気通路６を構成させて
いる。

１５は風向変更枠体（風向変更装置）で、風案
内板７の下端部９に位置させる下片１６と、ドレ
ンパン１３の凹部１７に位置させる上片１８と、
両片１６，１８の中間に位置させた支持板１９
と、左右の端部２０と、支持片２１とから構成さ
れている。この風向変更枠体１５には、横羽根２
２と、複数枚の縦羽根２３とが組み込まれてい
る。

縦羽根２３は下片１６と支持板１９とで支持さ
れており、連結棒２４でお互いにつながれてい
る。横羽根２１の両端には支軸２５が形成されて
おり、この支軸２５が支持片２１の先端へ装着さ
れる。そして、横羽根２２が実線矢印のように上
下方向へ動くようになつている。

この風向変更枠体１５を空気通路６の前端に装
着すると、下片１６は風案内板７と滑らかに並
び、支持板１９は風案内板７並びに下片１６と略
平行となる。

このような熱交換ユニツト１において横羽根２
２を斜め下方に向けると、図面に示すようにこの
横羽根２２と支持板１９とが略直線状に並ぶ。そ
して熱交換器２で熱交換された空気はクロスフロ
ーフアン３の回転で、空気通路６に導びかれ風案
内板７と支持板１９と横羽根２２とに沿つて斜め
下方へ吐出される。この時、支持板１９と横羽根
２２とが略直線状につながり、この両者の間隙２
７に発生する乱流を小さく抑える。

又、横羽根２２を垂直状態にすると、熱交換さ
れた空気を熱交換ユニツト１の下方向に横羽根２
２を水平状態にすると熱交換された空気を熱交換
ユニツト１の横方向に夫々導びくことができる。

(ト) 考案の効果 以上詳述したように、本考案の風向変更装置に
よれば、横長の吹出口の短手方向に配設される縦
羽根の支持板を吹出口の案内板と略平行にこの吹
出口内に位置させ、且つ支持板と略直線状に並ぶ
よう横羽根を回動自在に吹出口に装着したので、
案内板に沿つて流れる空気の通風抵抗を低くし
て、吐出口から吹き出される風量の低下を抑える
ことができる。又横羽根を支持板と滑らかにつな
がれるよう吹出口に装着したので、通風路内の空
気流も滑らかとなり騒音を低く抑えることができ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の空気調和機の風向変更装置の縦
断面図である。 ７……案内板、１９……支持板、２２……横羽
根、２３……縦羽根、２６……吹出口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 横長の吹出口に回動自在な横羽根と、この横羽
   根の風上側に位置する複数の縦羽根とが配設され
   る空気調和機の風向変更装置において、前記縦羽
   根同志をつないで長手方向へ延びる支持板を前記
   吹出口の案内板と略平行にこの吹出口内に設け、
   前記支持板の延長線上に前記回動自在な横羽根を
   設けたことを特徴とする空気調和機の風向変更装
   置。