JPH0327012A - トラッキング調整とマクロ撮影とを同一の光学系移動によって行うレンズ鏡筒 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、トラッキング調整とマクロ撮影とを同一の光
学系移動によって行うレンズ鏡簡に関するものである。

〔従来の技術〕

一般に放送用テレビジョンカメラやビデオカメラ等の撮
影レンズ或いはシネカメラ等の撮影レンズにおいては、
レンズの距離環指標が無限遠を指した位置で無限遠の被
写体像を撮像面上或いは銀塩フィルムの感光面上に鮮明
に結像する様に撮影レンズのマスターレンズ群の全部又
は一部（単数又は複数）を光軸に沿って移動せしめて初
期調整する所謂トラッキング調整が可能な様に構成され
ており、更に前記トラッキング調整時に移動する光学系
と同一の光学系を移動する事によってマクロ撮影（近接
撮影）時のピント調整を行うものが知られている。

この様な同一の光学系を光軸上に移動してトラッキング
調整とマクロ撮影時のピント調整を行う様に構戊された
レンズ鏡筒の一般的な使用法は撮影に先立っての初期調
整としてトラッキング調整をした後、通常撮影を行い、
通常撮影中必要に応じてマクロ撮影し、又通常撮影に戻
るのが一般的な使用法である。ここでマクロ撮影から通
常撮影に戻る際にはマクロ撮影で移動した光学系を、初
期調整した位置に正確且つ迅速に復帰させる必要がある
。

これを実現するものとして、特公昭６　０−４　６４０
５が知られている。

しかしこの公知技術ではトラッキング調整は錠止部材２
２を緩めた後、操作ツマミ１２に持ち替えてトラッキン
グ調整し、調整後再度錠止部材２２に持ち替えて締結す
ることになる。即ちこの構成ではトラッキング調整に際
してツマミを２度持ち替える事となるので操作が煩雑で
ある。特に２度目の持ち替えは即ち操作ツマミによって
トラッキング調整をした後の錠止部材２２への持ち替え
は、トラッキング調整によって錠止部材２２が回動して
しまい、移動した錠止部材２２を探す事になるので、操
作がやりにくいという問題点があった。

トラッキング調整時に錠止部材２２を緩めた後、操作ツ
マミ１２を用いずに錠止部材２２をそのまま鏡筒の円周
方向へ移動操作すれば持ち替えは不要となるが、トラッ
キング調整での錠止部材２２の移動操作により記憶用リ
ング２１と共に操作リング１１も回転されて、通常撮影
を経てマクロ撮影に移行する時に操作する備えるツマミ
１２の位置が一定せず操作がやりにくいという問題点が
あった。

上記問題点を解決する為に、本出願人は、平成１年４月
２０日付けにて特願平１−１００６３３「トラッキング
調整とマクロ撮影との切換え機構を有するレンズ鏡筒」
　（以下先願と称する）を既に出願している。

第２図は該先願に係る鏡筒の光軸直交断面図を示す。

第３図は第２図に於けるＡ−Ａ　−矢視断面図である。

第２図及び第３図に於いてｌは固定鏡筒で内周に多条ね
じが施され、外周には基準溝１１とカム孔１２が設けら
れる。２はレンズ保持筒でその内周にレンズＬを保持し
、外周には多条ねじが施され、放射方向の外方へ向かっ
てピン２１が植設される。該レンズ保持筒２は固定鏡筒
ｌ内に螺合内挿され、該ピン２１は該カム孔１２を貫通
してその頭部が固定鏡筒の外側に突出する。５は円筒状
の記憶リングで固定鏡筒ｌの外側（鏡筒の最外側の部分
を構成する）に回動可能に嵌装され、該固定鏡筒ｌと記
憶リング５の間に円弧状部材３が回動可能に挟持される
。該記憶リング５の円周方向にスリット５１が設けられ
る。該円弧状部材３は放射方向の外方に向かってトラッ
キング固定ねじ６が螺合され、該トラッキング固定ねじ
６の頭部である固定ねじ頭部６１は該スリット５１を通
して鏡筒外部より操作が可能である。固定ねじ頭部６１
の直径は該スリット５１の幅より大である事から、該固
定ねじ頭部６１を右旋する事により、円弧状部材３と記
憶リング５の位置関係が固定され、左旋することにより
円弧状部材３と記憶リング５の位置関係が自由になる。

該記憶リング５の外周にはトラッキング調整時における
基準位置を決め、且つマクロ撮影時の焦点調節及びマク
ロ撮影から通常撮影への復帰の為のロック機構の一部を
構或するロツクビン８、固定筒９、ばねｌＯが設けられ
る、該ロツクピン８の先端は前記基準溝１１に通常係合
しており、ロックピン８を放射方向の外方へ該ばね１０
の力に抗して引っ張ると該ロックピン８の先端が該基準
溝１１より脱してロックが解除されて記憶リング５の円
周方向への回動即ちマクロ撮影が可能となる。

次に操作について述べる。

（ｌ）トラッキング時の操作 ■ロックピン８の先端部が固定鏡筒ｌの基準溝１１に位
置しているか否かを確認し、否であればロックピン８の
頭部をつまみ、鏡筒回りに回動操作してロックピン８の
先端を基準溝１１に落とし込み係合状態とする。この操
作はロックピン８がばね９によって付勢されているので
単に回動方向の操作で良い。

■トラッキング固定ねじ頭部６１を左旋してトラッキン
グ固定ねじを緩める。

■トラッキング固定ねじ頭部６１をつまみ、鏡筒円周方
向に回動操作して　撮像面に最も鮮明に被写体像が結像
する位置を探す。この操作によって係止孔３ｌが鏡筒回
りに回動し、それに係合しているカムピン２１も鏡筒回
りに回動するが、該カムピン２１は固定鏡筒１のカム孔
１２を貫通しているのでカムピン２１の動き即ちレンズ
保持筒２はカム孔１２に拘束されている。よって円弧状
部３０回動と共にカムピン２１はカム孔１２にならって
従動し、光軸方向に移動し、レンズ保持筒２即ちレンズ
Ｌを光軸方向に移動する。

■トラッキング固定ねじ頭部６１を右旋してトラッキン
グ固定ねじを記憶リングに固定してトラッキング調整を
完了する。

この様にした場合は、円弧状部材３はトラッキング固定
ねじ６で記憶リング５に固定され、記憶リング５はロッ
クピン８と基準溝１ｌの係合で固定鏡筒１に固定され、
結局固定鏡筒ｌと、円弧状部材３と、記憶リング５とが
一体化するので円弧状部材３に設けた係止孔３１にカム
ピン２１が係止されるレンズ保持筒２は光軸方向に不動
となる。

（２）通常撮影時の操作 通常撮影時はマスターレンズ群は不動であるから、図示
しない合無用の他のレンズ群を光軸方向に移動する様に
操作して通常撮影が行われる。

（３）マクロ撮影時の操作 ■通常撮影からマクロ撮影への移行は、ロックピン８を
ばねｌＯに抗して引っ張って基準溝１１に落ち込んでい
るロックピン８の先端部を該溝より脱する様に引上げて
おいてから鏡筒回りに回動してロックピン８の先端部と
基準溝１１との係合を解除する。該係合解除後はマクロ
ノブ８をばね９に抗して引っ張り続ける必要は無い。

■係合が解除されてからはマクロノブ８を鏡簡回りに回
動する事によってマクロ撮影の合焦を行う。

（４）マクロ撮影から通常撮影への復帰操作■ロックピ
ン８の頭部をつまみ、鏡筒回りに回動操作してロックピ
ン８の先端を基準溝１１に落とし込み係合状態とする。

この操作はロックピン８がばね１０によって付勢されて
いるので単に回動操作するのみで、基準溝１ｌの位置に
くれば自動的にロックピン８の先端が基準溝１１に係合
する。

以上の如く先願によれば、トラッキング調整時に操作部
材（トラッキング固定ねじ６）を持ち換える事が無く、
しかも通常撮影からマクロ撮影への移行時に操作する操
作部材（ロックピン８）の位置はトラッキング調整によ
っても移動せず、常に決まった位置にあるので従来の技
術に比べて操作性は改良された。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかじ先願によると、トラッキング操作時に回動せしめ
る円弧状部材３が外部から直接触れ得ない構造である事
から、トラッキング調整終了時に、円弧状部材３と記憶
リング５との位置固定の為に結合ネジ６を締め付ける際
に両者の位置関係を完全に固定する事ができず、動いて
しまう可能性があり、トラッキング調整に誤差を生ずる
恐れがあった。

本発明は同一の光学系を移動する事によってトラッキン
グ調整とマクロ撮影時のピント合わせを可能としたレン
ズ鏡簡において、トラッキング調整の為に移動した光学
系を固定する際に、トラッキング調整が狂う事の無いレ
ンズ鏡筒を提供する事を目的する。

〔課題を解決する為の手段〕

本発明は、光学系を移動させる部材（円弧状部材３）と
該部材が固定される被固定部材（記憶リング５）とを１
本の指で同時に押さえられる様に構成した。

〔作用〕

円弧状部材３に植設した突起部３２の先端が記憶リング
５に設けたスリット５２から鏡筒外部へ突出しており、
該突起部先端を外部から触れられるのでトラッキング調
整が終了してその為に光軸にそって移動調整した光学系
を固定する際に、該突起部先端とスリットの両脇を一本
の指の先で同時に押さえて円弧状部材３と記憶リング５
の相対的位置関係を固定しつつトラッキング固定ネジ６
を右旋締結する事が出来るので両者が不用意に移動して
しまう事が無く、トラッキング調整終了時の誤差の発生
を防止する事が出来る。

〔実施例〕

第ｌ図は本発明の一実施例であり、第２図と大部分が共
通するので、相違する部分のみ説明する。

第１図に於いて第２図と相違する点は、記憶リング５に
第２のスリット５２が設けられ、該第２のスリット５２
には円弧状部材３に植設された突起部３２が貫通してそ
の頭部が記憶リング５の外周面より突出する如く構成さ
れる点である。

次に操作について述べる。操作上ではトラッキング時の
操作のみが先願と異なるので、トラッキング時の操作の
み述べる。

トラッキング時の操作 ■ロックピン８の先端部が固定鏡筒ｌの基準溝１ｌに位
置しているか否かを確認し、否であればロックピン８の
頭部をつまみ、鏡筒回りに回動操作してロックピン８の
先端を基準溝１ｌに落とし込み係合状態とする。この操
作はロックピン８がばねｌＯによって付勢されているの
で単に回動操作で良い。

■トラッキング固定ねじ頭部６１を左旋してトラッキン
グ固定ねじ６を緩める。

■トラッキング固定ねじ頭部６１をつまみ、鏡筒円周方
向に回動操作して撮像面に最も鮮明に被写体像が結像す
る位置を探す。この操作によって係止孔３１が鏡筒回り
に回動し、それに係合しているカムピン２１も鏡筒回り
に回動するが、該カムピン２１は固定鏡筒ｌのカム孔１
２を貫通しているのでカムピン２１の動き即ちレンズ保
持筒２はカム孔１２に拘束されている。よって円弧状部
３の回動と共にカムピン２１はカム孔１２にならって従
動し、光軸方向に移動し、レンズ保持筒２即ちレンズＬ
を光軸方向に移動する。

■突起部３２の頭部とスリット５２の両脇に当たる記憶
リング外周面を１本の指の先で同時に押さえる事により
円弧状部材３と記憶リング５との関係を固定しながら、
トラッキング固定ねじ頭部６１を右旋してトラッキング
固定ねじを記憶リングに固定してトラッキング調整を完
了する。

〔発明の効果〕

本発明は、光学系を移動させる部材（円弧状部材３）と
該部材が固定される被固定部材（記憶リング５）とを１
本の指で同時に押さえられる様に構成したので、 換言すれば円弧状部材３に植設した突起部３２の先端が
記憶リング５に設けたスリット５２から鏡筒外部へ突出
してお−り、該突起部先端を外部から一本の指で記憶リ
ング５と共に押圧出来るので、トラッキング調整が終了
し、光軸にそって移動調整した光学系を固定する際に、
該突起部先端とスリットの両脇を一本の指の先で同時に
押さえて円弧状部材３と記憶リング５の相対的位置関係
を固定しつつトラッキング固定ネジ６を右旋締結する事
が出来るので、 両者が不用意に移動してしまう事が無く、トラッキング
調整終了時の誤差の発生を確実に防止する事が出来る。

【図面の簡単な説明】

第ｌ図は本発明の実施例の鏡筒の光軸直行面による断面
図、第２図は先願のレンズ鏡筒の光軸直行断面図、第３
図は第２図に於けるＡ−Ａ−矢視断面図である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 内周面に多条螺子と基準溝（１１）を設け、周壁を貫通
   してカム孔（１２）を設けた固定鏡筒（１）と、内周に
   光学系（Ｌ）を保持し、外周に多条螺子と外方へ向かっ
   て植設されたカムピン（２１）を設けた該固定鏡筒（１
   ）内に前記両多条螺子嵌合を介して内挿されるレンズ保
   持筒（２）と、 該固定鏡筒（１）に慴動回動可能に外挿され、周壁を貫
   通して第１のスリット（５１）、と第２のスリット（５
   ２）及び光軸に向かって付勢されたロックピン（８）を
   設けた円筒形状をなす記憶リング（５）と、該固定鏡筒
   （１）と該記憶リング（５）とに慴動可能に挟持され、
   鏡筒外方へ向かってトラッキング固定螺子（６）が螺設
   され、鏡筒外方へ向かって突起（３２）が植設され、鏡
   筒内方側に係止孔（３１）を穿った円弧状部材（３）と
   を備え、 前記カムピン（２１）は前記カム孔（１２）を貫通して
   前記係止孔（３１）に係合し、前記トラッキング固定ね
   じ（６）は前記スリット（５１）を貫通して鏡筒外部に
   該スリット（５１）の幅より大なる直径のトラッキング
   固定ねじ頭部（６１）が設けられ、該トラッキング固定
   ねじ頭部（６１）を右左旋する事で前記円弧状部材（３
   ）と前記記録リング（５）との位置を固定或いは解除す
   る如く構成し、 前記突起部（３２）は前記第２のスリット（５２）を貫
   通してその頭部が記録リング（５）の外周面より突出す
   る如く構成し、 前記ロックピン（８）は前記基準溝（１１）に係脱可能
   に構成した事を特徴とするトラッキング調整とマクロ撮
   影とを同一の光学系移動によって行うレンズ鏡筒