JPH0326966Y2

JPH0326966Y2 -

Info

Publication number: JPH0326966Y2
Application number: JP1983117929U
Authority: JP
Priority date: 1983-07-28
Filing date: 1983-07-28
Publication date: 1991-06-11
Also published as: JPS6024604U

Description

【考案の詳細な説明】［産業上の利用分野］本考案は車両のタイヤ空気圧調整装置に使用さ
れる電磁切換弁に関するものである。

［従来の技術］本出願人は実願昭58−116991号により、空気タ
ンクとタイヤの間に挿入接続される電磁切換弁が
設定圧に対応して動作するタイヤ空気圧調整装置
をすでに出願している。すなわち、第１図に示す
ように、空気タンク２は電磁切換弁３と常閉型の
電磁開閉弁４，５を経てアクスルケース２０の内
部に１対のシール部材１７により区画した室１８
へ接続される。室１８は車軸１９に設けた通路、
導管１５を経て車輪のタイヤ１４に接続される。
タイヤ１４は車軸１９により駆されるよう軸受１
６によりアクスルケース２０に支持される。

タイヤ１４の空気圧を高・中・低圧の３段階に
切り換えるための３個の設定スイツチ１３ａ〜１
３ｃが、運転室の操作盤１３（第４図参照）に配
置される。各設定スイツチ１３ａ〜１３ｃに連な
る３個の端子と接片１２ａから圧力スイツチ２２
〜２４が構成される。接片１２ａは空気圧に応動
するアクチユエータ７のロツド１２に支持され
る。アクチユエータ７はシリンダ１０の内部にピ
ストン９を嵌装して圧力室１１と大気室とを区画
され、大気室に収容したばね８の力と圧力室１１
の圧力との釣り合つた位置にピストン９が動作す
るようになつている。圧力室１１は電磁開閉弁
４，５の間の通路に接続される。電磁開閉弁４，
５の間の通路の圧力が中間の設定圧（中圧）を超
えると閉じる圧力スイツチ６が、電磁切換弁３の
通電回路へ接続される。

タイヤ１４の空気圧を所要の圧力とする場合
に、設定スイツチの１つを閉じると、以前の空気
圧が低圧であつたか、高圧であつたかが圧力スイ
ツチ６により判別され、電磁切換弁３が作動さ
れ、空気タンク２の加圧空気が電磁切換弁３、電
磁開閉弁４，５を経てタイヤ１４へ供給される
か、タイヤ１４の空気が電磁開閉弁５，４、電磁
切換弁３を経て大気に解放される。タイヤ１４の
空気圧が所要の圧力（設定圧）に達すると、アク
チユエータ７により作動する接片１２ａが圧力ス
イツチ２２〜２４の１つに接し、圧力スイツチ２
２〜２４の１つが閉じると、電磁切換弁３と電磁
開閉弁４，５が第１図に示す位置へ戻る。

上述のタイヤの空気圧調整装置では、電磁切換
弁３と電磁開閉弁４，５の３個の電磁弁を必要と
するので、コスト削減が難しく、配管にも手数が
掛るという問題がある。

［考案が解決しようとする問題点］そこで、本考案の目的は、少数の電磁弁でタイ
ヤの空気圧を変更でき、かつタイヤの空気圧を設
定圧に保持する、構成が簡単で経済的なタイヤ空
気圧調整装置の電磁切換弁を提供することにあ
る。

［問題点を解決するための手段］上記目的を達成するために、本考案の構成はタ
イヤと空気タンクまたは大気に連通可能の電磁切
換弁との間に常閉型の電磁開閉弁を接続し、タイ
ヤの空気圧が設定値になると電磁切換弁と電磁開
閉弁をばね力に抗して作動させるタイヤ空気圧調
整装置において、電磁切換弁はタイヤに連通する
弁室の両端壁に空気タンクと大気に連通する１対
の弁座を備え、タイヤに連通する弁室の内部にば
ねにより弁座に付勢係合される１対の弁体を備
え、弁箱の両端部に弁体をばね力に抗して弁座か
ら押し離す１対の電磁アクチユエータを備えたも
のである。

［作用］設定スイツチの１つを閉じると、第１の圧力ス
イツチ、リレースイツチを経て電磁切換弁の一方
の電磁コイルが励磁され、電磁切換弁が中立位置
から切り換わる。同時に、常閉型の電磁開閉弁が
開くので、空気タンクの加圧空気がタイヤへ供給
されるか、タイヤの空気が大気へ解放される。

タイヤの空気圧が設定圧に達すると、第２の圧
力スイツチが閉じ、リレーコイルがが励磁され、
リレースイツチが開かれるので、電磁切換弁ぎ中
立位置へ、電磁開閉弁が閉位置へ戻され、タイヤ
が設定圧に維持される。

［考案の実施例］第２図に示すように、本考案によるタイヤ空気
圧調整装置は、空気タンク２から電磁切換弁４
０、電磁開閉弁５を経てタイヤ１４に加圧空気が
供給されるようにしたもので、電磁切換弁４０と
電磁開閉弁の間に、第１の圧力スイツチ６と、第
２の圧力スイツチ２２〜２４を駆動するアクチユ
エータ７とが接続される。

第３図に示すように、電磁切換弁４０は中央に
弁室５２を有する２つの分割体からなるハウジン
グないし弁箱５５の両端壁に、電磁アクチユエー
タ４５の電磁コイル４６ａ，４６ｂと磁性体から
なるコア４７とを収容するケースが結合される。
各電磁コイル４６ａ，４６ｂの内部に、プランジ
ヤ４８と磁性体からなる円筒形コア４９とが収容
される。プランジヤ４８に結合したロツド５０
が、弁箱５５の通路５１を経て弁室５２の内部へ
突出され、かつ互いにばね５４により弁室５２の
両端壁（通路５１の端部）の弁座へ付勢される弁
体５３に連結される。左側の通路５１と連通する
通路４１は空気タンク２に連通され、右側の通路
５１と連通する通路４４は大気に開放される。弁
室５２は通路４３、電磁開閉弁５を経てタイヤに
連通される。

第４図は上述の電磁切換弁４０と電磁開閉弁５
を駆動する電気回路図である。同図において、２
１はバツテリ、３４は正導線、３５は負導線、１
３ａ，１３ｂ，１３ｃはタイヤ１４の圧力を低・
中・高圧の３段階に切り換える設定スイツチ、６
は第１の圧力スイツチであり、中・低圧の設定圧
で実線で示す位置にあり、中圧を超えると破線で
示す位置に切り換わる。22〜24は第２の圧力スイ
ツチ、２５〜２９はダイオード、３１はコイル３
３とスイツチ３２，３２ａ，３３ｂとからなるリ
レースイツチである。

次に、本考案装置の作動について説明する。ま
ず、タイヤ１４の空気圧を中圧とする場合は、設
定スイツチ１３ｂを閉じると、以前の空気圧が低
圧であつたか、高圧であつたかが圧力スイツチ６
により判別される。すなわち、タイヤ１４の空気
圧が低圧に設定されていた場合は、圧力スイツチ
６は第４図に実線で示す位置にあり、バツテリ２
１から設定スイツチ１３ｂ、ダイオード２６、圧
力スイツチ６、スイツチ３２ｂを経て電磁コイル
４６ｂに通電され、第３図において電磁切換弁４
０の右側の弁体５３が押し開かれる。また、バツ
テリ２１からスイツチ１３ｂ、ダイオード２８、
スイツチ３２を経て電磁開閉弁５に通電され、電
磁開閉弁５が開かれる。したがつて、空気タンク
２の加圧空気が電磁切換弁４０、電磁開閉弁５、
導管１５を経てタイヤ１４へ供給される。タイヤ
１４の空気圧の上昇につれてピストン９が第２図
において右方へ移動し、接片１２ａが圧力スイツ
チ２３に接すると、圧力スイツチ２３が閉じる。
この時、リレースイツチ３１のコイル３３が励磁
され、スイツチ３２ｂ，３２が開かれ、電磁切換
弁４０が中立位置へ戻され、電磁開閉弁５が閉じ
られ、タイヤ１４の空気圧がその圧力に維持され
る。

タイヤ１４の空気圧が高圧に設定されていた場
合は、圧力スイツチ６は第４図に破線で示す位置
にあり、バツテリ２１から設定スイツチ１３ｂ、
ダイオード２６、圧力スイツチ６、スイツチ３２
ａを経て電磁コイル４６ａに通電され、第３図に
おいて電磁切換弁４０の左側の弁体５３が押し開
かれる。また、バツテリ２１からスイツチ１３
ｂ、ダイオード２８、スイツチ３２を経て電磁開
閉弁５に通電され、電磁開閉弁５が開かれる。し
たがつて、タイヤ１４の空気が導管１５、電磁開
閉弁５、電磁切換弁４０を経て大気へ解放され
る。タイヤ１４の空気圧の低下につれてピストン
９が第２図において左方へ移動し、接片１２ａが
圧力スイツチ２３に接すると、圧力スイツチ２３
が閉じる。この時、リレースイツチ３１のコイル
３３が励磁され、スイツチ３２ａ，３２が開か
れ、電磁切換弁４０が中立位置へ戻され、電磁開
閉弁５が閉じられ、タイヤ１４の空気圧がその圧
力に維持される。

タイヤ１４の空気圧を低圧または中圧から高圧
に切り換える場合は、スイツチ１３ｃを閉じる。
圧力スイツチ６は第４図に実線で示す位置にあ
り、バツテリ２１から設定スイツチ１３ｃ、ダイ
オード２５、圧力スイツチ６、スイツチ３２ｂを
経て電磁コイル４６ｂに通電され、第３図におい
て電磁切換弁４０の右側の弁体５３が押し開かれ
る。また、バツテリ２１からスイツチ１３ｃ、ダ
イオード２９、スイツチ３２を経て電磁開閉弁５
に通電され、電磁開閉弁５が開かれる。したがつ
て、空気タンク２の加圧空気が電磁切換弁４０、
電磁開閉弁５、導管１５を経てタイヤ１４へ供給
される。タイヤ１４の空気圧の上昇につれてピス
トン９が第２図において右方へ移動し、接片１２
ａが圧力スイツチ２４に接すると、圧力スイツチ
２４が閉じる。この時、リレースイツチ３１のコ
イル３３が励磁され、スイツチ３２ｂ，３２が開
かれ、電磁切換弁４０が中立位置へ戻され、電磁
開閉弁５が閉じられ、タイヤ１４の空気圧がその
圧力に維持される。

タイヤ１４の空気圧を低圧に切り換える場合
は、タイヤ１４の空気圧が低圧（設定圧）よりも
低いこともあるので、設定スイツチ１３ｃにより
タイヤ１４の空気圧を高圧にした後に設定スイツ
チ１３ａを閉じる。圧力スイツチ６は第４図に破
線で示す位置にあるが、バツテリ２１から設定ス
イツチ１３ａ、スイツチ３２ａを経て電磁コイル
４６ａに通電され、第３図において電磁切換弁４
０の左側の弁体５３が押し開かれる。また、バツ
テリ２１からスイツチ１３ａ、ダイオード２７、
スイツチ３２を経て電磁開閉弁５に通電され、電
磁開閉弁５が開かれる。したがつて、タイヤ１４
の空気が導管１５、電磁開閉弁５、電磁切換弁４
０を経て大気へ解放される。タイヤ１４の空気圧
の低下につれてピストン９が第２図において左方
へ移動し、接片１２ａが圧力スイツチ２２に接す
ると、圧力スイツチ２２が閉じる。この時、リレ
ースイツチ３１のコイル３３が励磁され、スイツ
チ３２ａ，３２が開かれ、電磁切換弁４０が中立
位置へ戻され、電磁開閉弁５が閉じられ、タイヤ
１４の空気圧がその圧力に維持される。

［考案の効果］本考案は上述のように、タイヤと空気タンクま
たは大気に連通可能の電磁切換弁との間に常閉型
の電磁開閉弁を接続し、タイヤの空気圧が設定値
になると電磁切換弁と電磁開閉弁をばね力に抗し
て作動させるタイヤ空気圧調整装置において、電
磁切換弁はタイヤに連通する弁室の両端壁に空気
タンクと大気に連通する１対の弁座を備え、タイ
ヤに連通する弁室の内部にばねにより弁座に付勢
係合される１対の弁体を備え、弁箱の両端部に弁
体をばね力に抗して弁座から押し離す１対の電磁
アクチユエータを備えたから、使用する電磁弁の
数を少くでき、電磁切換弁と電磁開閉弁を駆動す
る回路構成が簡単であり、かつ特別に電子制御装
置を備えなくてもよいので、コストが低減され、
保守点検も容易になる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のタイヤ空気圧調整装置の概略構
成図、第２図は本考案に係るタイヤ空気圧調整装
置の概略構成図、第３図は同装置に使用される電
磁切換弁の正面断面図、第４図は同装置の電気回
路図である。２：空気タンク、５：電磁開閉弁、６：圧力ス
イツチ、１３ａ，１３ｂ，１３ｃ：設定スイツ
チ、１４：タイヤ、２２〜２４：圧力スイツチ、
３１：リレースイツチ、４０：電磁切換弁、４
５：電磁アクチユエータ、５２：弁室、５３：弁
体、５４：ばね、５５：弁箱。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

タイヤと空気タンクまたは大気に連通可能の電
磁切換弁との間に常閉型の電磁開閉弁を接続し、
タイヤの空気圧が設定値になると電磁切換弁と電
磁開閉弁をばね力に抗して作動させるタイヤ空気
圧調整装置において、電磁切換弁はタイヤに連通
する弁室の両端壁に空気タンクと大気に連通する
１対の弁座を備え、タイヤに連通する弁室の内部
にばねにより弁座に付勢係合される１対の弁体を
備え、弁箱の両端部に弁体をばね力に抗して弁座
から押し離す１対の電磁アクチユエータを備えた
ことを特徴とするタイヤ空気圧調整装置の電磁切
換弁。