JPH032649Y2 - - Google Patents

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JPH032649Y2
JPH032649Y2 JP11917683U JP11917683U JPH032649Y2 JP H032649 Y2 JPH032649 Y2 JP H032649Y2 JP 11917683 U JP11917683 U JP 11917683U JP 11917683 U JP11917683 U JP 11917683U JP H032649 Y2 JPH032649 Y2 JP H032649Y2
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rotating body
cam
cam grooves
grooves
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JP11917683U
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Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は、吸気バルブのバルブタイミングを自
動的に変更する機能を備えた自動車用エンジン等
の動弁装置に関するものである。
(ロ) 従来技術 一般的な往復動エンジンにおいて、吸気バルブ
の閉じる時期を遅目に設定したものは、標準的な
バルブタイミングを有するものに比べて、高速回
転域で高いエンジントルクを得ることができる
が、低速回転域でエンジントルクの落込みが大き
くなるという傾向がある。そのため、高速回転域
側でのみバルブタイミングを遅角させることがで
きれば、中、低速回転域における性能を低下させ
ることなしに高速回転域における出力特性を改善
することが可能である。一方、アイドリング運転
時にバルブタイミングを所要角度だけ遅角させて
やると、エンジンの燃焼安定性が向上するため、
いわゆるアイドル回転数がより低く設定でき、燃
焼経済性を向上させることができる。しかして、
エンジンに以上のような改善を施すには、可変バ
ルブタイミング機能を備えた動弁装置を採用する
必要がある。
ところで、この種動弁装置に関する先行技術と
して、特開昭55−81213号に示されるように、カ
ムシヤフトに装着するタイミングプーリを、前記
カムシヤフトに固定される第1の回転体と、外周
にベルトが噛合する第2の回転体とを相対回転可
能に組み合せてなるものにし、これら両回転体を
回転速度の増加に応じて位相角が変化するように
遠心遅角手段を介して連結したものがある。とこ
ろが、前記遠心遅角手段は、複数本のピン軸、遠
心鍾、引張スプリングおよびカム等の小物部品を
狭小なプーリ内に組み込んだものであり、構造が
複雑で組立てに手間がかかる上、信頼性に欠ける
という不都合がある。
(ハ) 考案の目的 本考案は、このような事情に着目してなされた
もので、簡単な構成によりアイドリング運転域お
よび高速回転域でのバルブタイミングを所要角度
だけ確実に遅角させることができるようにしたエ
ンジンの動弁装置を提供することを目的とする。
(ニ) 考案の構成 本考案は、かかる目的を達成するために、動弁
装置を構成するプーリ、スプロケツトまたはギヤ
ー等の伝動部材を、クランクシヤフトあるいはカ
ムシヤフトに固定された第1の回転体と、この第
1の回転体に対して軸心方向に進退可能に設けら
れ外周部に伝動要素を有してなる第2の回転体
と、これら両回転体の対向面にそれぞれ設けられ
少なくとも一方がその外方端に向つて漸次浅くな
るように形成された対をなすカム溝と、これら両
カム溝間に係合されこれら両カム溝に沿つて略径
方向に摺動可能なウエイトと、前記両回転体を相
寄る方向に押圧して前記ウエイトを前記カム溝の
内方端側へ求心付勢する弾性体とを具備してなる
ものにし、前記ウエイトが両カム溝の中間部分に
保持されている状態において前記第1の回転体の
カム溝の内方端部および外方端部が対応する前記
第2の回転体のカム溝の内方端部および外方端部
よりもそれぞれ回転進み側に偏移するようにして
おくことによつて、前記両カム溝の内方端部に前
記ウエイトが保持されるアイドリング運転域およ
び前記両カム溝の外方端部に前記ウエイトが保持
される高速回転域でバルブタイミングを遅角させ
得るように構成したことを特徴とする。なお、カ
ム溝の中間部分とは、当該カム溝の内方端と外方
端との中間に位置する部分を意味している。
(ホ) 実施例 以下、本考案の一実施例を第1図〜第6図を参
照して説明する。
エンジンのクランクシヤフト1とカムシヤフト
2とにそれぞれ伝動部材たるタイミングプーリ
3,4を軸装するとともに、これら両プーリ3,
4間にタイミングベルト5を張設し、前記クラン
クシヤフト1の矢印x方向の回転力を前記プーリ
3、ベルト5およびプーリ4を介して前記カムシ
ヤフト2に伝達するようにしている。なお、駆動
側のタイミングプーリ3は、通常のものであり、
キー6を介して前記クランクシヤフト1に固定さ
れている。一方、従動側のタイミングプーリ4は
前記カムシヤフト2に固定された第1の回転体7
と、この第1の回転体7に対して軸心方向に進退
可能に設けた第2の回転体8と、これら両回転体
7,8の対向面にそれぞれ設けた対をなすカム溝
9,10と、これら両カム溝9,10間に係合さ
れたウエイトたる鋼鉄製のボール12と、前記両
回転体7,8を相寄る方向に押圧する弾性体たる
ウエーブスプリング13とを具備してなる。前記
第1の回転体7は、前記カムシヤフト2の端部外
周に嵌合するハブ7aと、このハブ7aの外周か
ら突設した円板部7bとからなるなるもので、前
記ハブ7aは、キー14およびボルト15を用い
て前記カムシヤフト2に固定されている。また、
前記第2の回転体8は、前記第1の回転体7のハ
ブ7aの外周に回転可能に嵌合させた円板部8a
と、この円板部8aの外周に一体に形成した円筒
部8bとからなるもので、前記円筒部8bの外周
には伝動要素、すなわち、前記タイミングベルト
5が噛合する歯8cが設けてある。また、前記カ
ム溝9は、前記第1の回転体7の円板部7bの端
面に略径方向に設けたものであり、前記ボール1
2の片半部が嵌合し得るように横断面半円弧状に
成形されている。そして、このカム溝9は、その
内方端9aから外方端9bに向つて漸次浅くなる
ように設定してある。また、前記カム溝10は、
前記第2の回転体8における円板部8aの前記カ
ム溝9に対応する部位に設けたものであり、前記
ボール12の他方の片半部が嵌合し得るように横
断面半円弧状に成形されている。そして、このカ
ム溝10も、その内方端10aから外方端10b
に向つて漸次浅くなるように設定してある。な
お、前記カム溝10は略径方向に延びる小判形の
ものであるが、前記カム溝9はくの字形に屈曲さ
せてある。すなわち、前記ボール12が両カム溝
9,10の中間部分9c,10cに保持されてい
る状態において前記第1の回転体7のカム溝9の
内方端9a部および外方端9b部が対応する前記
第2の回転体8のカム溝10の内方端10a部お
よび外方端10b部よりもそれぞれ回転進み側に
偏位するようにしておくことによつて、前記両カ
ム溝9,10の内方端9a,10a部に前記ボー
ル12が保持されるアイドリング運転域および前
記両カム溝9,10の外方端9b,10b部に前
記ボール12が保持される高速回転域でバルブタ
イミングを遅角させ得るように、前記両カム溝
9,10の刻設方向および形状を設定している。
そして、アイドリング運転域で前記ボール12が
前記両カム溝9,10の内方端9a,10aに保
持されるとともに、高速回転域で前記ボール12
が前記両カム溝9,10の外方端9b,10bに
保持され得るように、前記ウエーブスプリング1
3の押圧力と前記両カム溝9,10の深さの変化
率とを設定している。なお16は前記ウエーブス
プリング13を係止させるスナツプリングであ
る。また、前記カム溝9,10とボール12は、
複数組(例えば、3〜6組)のものが円周方向に
等角間隔をあけて設けてある。
このような構成のものであれば、クランクシヤ
フト1およびカムシヤフト2の回転速度が低いア
イドリング運転域においては、ボール12に作用
する遠心力が小さいため、該ボール12は、第2
図および第3図に示すように、各カム溝9,10
の内方端9a,10a部に保持される。すなわち
第1の回転体7と第2の回転体8とはウエーブス
プリング13の弾性力により相寄る方向に付勢さ
れているため、その付勢力によつて前記ボール1
2が前記両カム溝9,10間で挾圧されることに
なるが、これらカム溝9,10は、外方端9b,
10b方向に漸次浅くなるようにしてある。その
ため、前記挾圧力と前記カム溝9,10の深さ変
化によつて前記ボール12に求心方向の力が作用
することになり、その求心力が前記遠心力に打ち
勝つアイドリング運転域では、前記ボール12が
前記カム溝9,10の内方端9a,10a部に保
持されることになる。その結果、前記第1の回転
体7の位相が前記第2の回転体2の位相よりも所
要角度θだけ遅れることになり、バルブタイミン
グがその分だけ遅角する。この状態からエンジン
の回転速度が上昇し、アイドリングよりも若干高
い値に定めた進角開始設定回転数に達すると該ボ
ール12に作用する遠心力が前述した求心力を上
まわり、該ボール12が外方へ動きはじめる。そ
して、回転速度がさらに高くなるにつれて、前記
ボール12が前記両回転体7,8の間隔を押し広
げつつカム溝9,10の中間部に移行し、前述し
た求心力とつり合う位置で保持される。しかし
て、かかる中速回転域では、バルブタイミングが
標準的な値に戻される。そして、さらに回転速度
が高くなるとボール12がカム溝9,10の外方
端9b,10b側へ移動し再びバルブタイミング
が遅れはじめることになり、第2図想像線および
第4図に示すように前記ボール12が前記カム溝
9,10の外方端9b,10bにまで達するとそ
の点でバルブタイミングの遅角が停止される。そ
して、エンジンが、かかる中、高速回転域から減
速すると、前記ボール12に作用する遠心力が減
少し、前述したウエーブスプリング13により惹
起される求心力によつて該ボール12が前記内方
端9a,10a方向へ戻される。第5図は本実施
例におけるクランクシヤフト1の回転速度とバル
ブタイミングとの関係を示したものであり、図中
実線は高速回転域における遅角度をアイドリング
運転域における遅角度よりも小さく設定した場合
を示し、図中想像線は、逆に大きく設定した場合
を示す。第6図は、アイドリング運転域における
バルブタイミングと、中速回転域におけるバル
ブタイミングと、高速回転域におけるバルブタ
イミングとの違いを示したものである。
このように、本考案に係る動弁装置によればウ
エーブスプリング13の押圧力やカム溝9,10
の形状等を適当に選択することによつて、アイド
リング運転域および高速回転域におけるバルブタ
イミングを自動的に所定角度だけ遅角させること
ができる。そのため、中、低速回転域における出
力トルクを低下させることなしに高速回転域にお
ける出力特性を改善することができるとともに、
アイドリング運転域での燃焼の安定化を図ること
が可能となり、アイドル回転数を通常のものより
も低目に設定して燃料経済性を向上させることが
できる。しかも、本装置は、カム溝9,10間に
ボール12を介在させ前記両回転体7,8をウエ
ーブスプリング13により相寄る方向に押圧する
ようにしただけのものであるため、部品点数が少
なく構造がきわめて簡単であり、容易に実施する
ことができるとともに確実な作動が期待できる。
なお、前記実施例では伝動部材がカムシヤフト
側のタイミングプーリである場合について説明し
たが、本考案はかならずしもこのようなものに限
られないのは勿論であり、例えば、クランクシヤ
フト側のプーリに適用してもよい。あるいは、ま
た、プーリに代えて、チエーンを張設するための
スプロケツトやギヤー等にも同様に適用が可能で
ある。
また、ウエイトはボールに限らず、ころ等であ
つてもよい。
(ヘ) 考案の効果 本考案は、以上のような構成であるから、簡単
な構成によりアイドリング運転域および高速回転
域でのバルブタイミングを所要角度だけ確実に遅
角させることができるエンジンの動弁装置を提供
できるものである。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案の一実施例を示し、第1図は一部
切欠した正面図、第2図は要部を示す拡大した側
断面図、第3図、第4図は作用説明図、第5図は
遅角特性を示す特性説明図、第6図はバルブタイ
ミングを示す図である。 1……クランクシヤフト、2……カムシヤフ
ト、4……伝動部材(タイミングプーリ)、7…
…第1の回転体、8……第2の回転体、9,10
……カム溝、9a,10a……内方端、9b,1
0b……外方端、9c,10c……中間部分、1
2……ウエイト(ボール)、13……弾性体(ウ
エーブスプリング)。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. クランクシヤフトの回転力を吸気バルブ開閉用
    のカムシヤフトに、これら両シヤフトにそれぞれ
    支持させたプーリ、スプロケツトまたはギヤー等
    の対をなす伝動部材を介して伝達するようにした
    ものにおいて、少なくとも一方の伝動部材を、前
    記シヤフトに固定された第1の回転体と、この第
    1の回転体に対して軸心方向に進退可能に設けら
    れ外周部に伝動要素を有してなる第2の回転体
    と、これら両回転体の対向面にそれぞれ設けられ
    少なくとも一方がその外方端に向かつて漸次浅く
    なるように形成された対をなすカム溝と、これら
    両カム溝間に係合されこれら両カム溝に沿つて略
    径方向に摺動可能なウエイトと、前記両回転体を
    相寄る方向に押圧して前記ウエイトを深くなつた
    カム溝の内方端側へ求心付勢する弾性体とを具備
    してなるものにし、前記ウエイトが両カム溝の中
    間部分に保持されている状態において前記第1の
    回転体のカム溝の内方端部および外方端部が対応
    する前記第2の回転体のカム溝の内方端部および
    外方端部よりもそれぞれ回転進み側に偏位するよ
    うにしておくことによつて、前記両カム溝の内方
    端部に前記ウエイトが保持されるアイドリング運
    転域および前記両カム溝の外方端部に前記ウエイ
    トが保持される高速回転域でバルブタイミングを
    遅角させ得るように構成したことを特徴とするエ
    ンジンの動弁装置。
JP11917683U 1983-07-29 1983-07-29 エンジンの動弁装置 Granted JPS6026208U (ja)

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JP11917683U JPS6026208U (ja) 1983-07-29 1983-07-29 エンジンの動弁装置

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JP11917683U JPS6026208U (ja) 1983-07-29 1983-07-29 エンジンの動弁装置

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JPS6026208U JPS6026208U (ja) 1985-02-22
JPH032649Y2 true JPH032649Y2 (ja) 1991-01-24

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