JPH03264540A - 2,6―ジメチルナフタレンの分離方法 - Google Patents

2,6―ジメチルナフタレンの分離方法

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JPH03264540A
JPH03264540A JP6257290A JP6257290A JPH03264540A JP H03264540 A JPH03264540 A JP H03264540A JP 6257290 A JP6257290 A JP 6257290A JP 6257290 A JP6257290 A JP 6257290A JP H03264540 A JPH03264540 A JP H03264540A
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雅博 林
Fumihiro Kono
河野 文広
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、4−ニトロフタルイミド(以下4−NPIと
略記する。)を用いた2、6−ジメチルナフタレンを含
有する混合物からの2,6−ジメチルナフタレンの分離
方法に関するものである(以下ジメチルナフタレンをD
MNと略記する。)。
(従来の技術及び発明が解決しようとする課題)2.6
−DMNは、酸化によりナフタレン−26−ジカルボン
酸を与え、ポリエステルや可塑剤なとの工業」二重要な
原料物質として注目されている。2.6−DMNは石油
系または石炭タール系の留分中に他のDMN異性体との
混合物として含まれている。しかしながら、DMNには
10種の異性体が存在し、その物理的および化学的性状
が近接しているため、蒸留、抽出、再結晶、昇華。
吸着などの一般的分離方法により、DMN混合物から2
 6−DMNを選択的に分離することは極めて困難であ
る。そのため、m−ニトロ安息香酸(特公昭4i298
95、特公昭47−3’8440なと)、p−ニトロ安
息香酸(特公昭5544734)、又は他のニトロベン
ゼン類(特公昭55−47021)を用いて錯体分離す
る方法が提案されている。しかしこれら□の化合物を錯
化剤として用いる方法は、2.6−DMNの選択性及び
錯体からの分離回収に問題かあり、実用化されていない
本発明者らは、従来知られている前記化合物とは異なる
錯化剤について検討を行った結果、4−NPIが、極め
て容易かつ優れた選択性を持って2 5−DMNと錯体
を形成し得る知見を得、本発明を完成するに至った。
(課題を解決するための手段) 本発明は、2.6−DMNを含有する混合物(以下混合
物と略記する。)と4−NP Iを接触させ、生成する
4−NPIと2.6−DMNを主とする錯体を分離し、
該錯体から2.6−DMNを分離回収することを特徴と
する2、6−DMNの新たな分離方法を提供するもので
ある。
以下に本発明を詳述する。
本発明の方法に適用し得る混合物としては、2゜6−D
MNを含有するものであればよく、2,6DMNとの錯
体形成を阻害1したり、該錯体を溶解する成分を含まな
いものが好適であり、石油系または石炭タール系に由来
する各種のDMNを含有する炭化水素油、特に石油精製
における接触分解あるいは接触改質の際に得られる沸点
が240℃〜280℃の留分が好ましい。混合物中の2
゜6−、DMNの含有率が高い程分離油中の2,6−D
MN濃度は高くなり有利であるが、混合物の2゜6−D
MN濃度は、1重量%以上、好ましくは5重量%以上が
望ましい。
4−NPIは、混合物中の2.6−DMNが4NPIに
対しての通常10倍モル以下、好ましくは0.5〜5倍
モルとなるように添加される。
混合物と4−NPIの接触は、混合物が液体の場合はそ
のまま、あるいは混合物が液体又は固体の場合は、混合
物を石油エーテル、n−ペンタン。
n−ヘキサン、n−ヘプタンなどの軽質パラフィン系溶
剤、ベンゼン、トルエンなどの軽質芳香族系溶剤、ある
いは、ジクロロメタン、クロロホルムなどの塩素化パラ
フィン系溶剤に溶解させた溶液とし、これに4−NP 
Iを粉末状態で添加して、30℃〜220℃で攪拌混合
させる。その後、錯体形成は温度−309C〜150℃
、特に−20℃〜100℃で行うのが好適である。その
間必要があれば撹拌を行なう。錯体形成に要する時間は
、混合物の組成や錯体形成の条件により異なるが、概略
1分以内から24時間である。
上述の如くして形成された錯体を含む固体を分離するに
は、通常のろ過、遠心分離、沈降などの固液分離方法が
適用される。この固体を石油エテル、n−ペンタン、n
−へキサン、n−ヘプタンなどの軽質パラフィン系溶剤
あるいはトルエン等の軽質芳香族系溶剤、プロピルアル
コール、ブチルアルコール等のアルコール系溶剤、又は
これらの混合溶剤などを、用いた4−NPII重量部に
対し3〜30重量部で洗浄することにより、26−DM
Nの純度をさらに向上させることができる。
ついで、錯体を含む固体を化合物による分解、加熱分解
などの適当な方法を用いて分解することにより、2.6
−DMNに富んだ分離油を回収する。
化合物による分解はエーテル類、アセトニトリル類、芳
香族炭化水素類、塩素化パラフィン類、エステル類、ア
ルコール類、パラフィン系炭化水素類、ケトン類などの
化合物を用いることができる。
化合物による分解は、錯体を含む固体1重量部とエーテ
ル類なとの前記化合物5〜100重量部とを温度0℃乃
至化合物の沸点以下の温度で、5分〜5時間混合攪拌す
ることにより分解することが可能である。分解後は、蒸
留、抽出、吸着などの適当な方法で、化合物、錯化剤及
び2.6−DMNを分離回収する。
加熱分解は分解油を直接回収することができるばかりで
なく、分解油を回収した後、錯化剤をそのまま再利用き
ることから好ましい方法ある。加熱分解は4−NPIの
再利用を可能にするために減圧下の加熱とし、1mmH
g〜50mmHgの減圧下において50℃〜210℃に
加熱する方法が好ましい。水沈においては、2.5−D
MNおよび4NPIより成る錯体が加熱により2.6−
DMNを分離した後には、容易に高純度の4−NPIが
可成され、そのまま循環再使用することが可能となる。
また、このような錯体の形成及び分解により回収した分
離油に対して、更に錯体の形成及び分解を繰り返し行う
ことにより、2.5−DMNの純度を高めることが可能
となる。
すなわち本発明は、従来の方法に比べ操作が簡単で、高
い選択性を持って2.6−DMNを分離回収できるばか
りでなく、4−NIPの再利用が可能であるため、工業
的に有用な方法を提供するものである。
(実施例) 以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれ
に限定されるものではない。
実施例1〜4 2.6−DMNを含有する混合物として、第1表に示す
組成の原料油(石油系接触改質油の250〜270℃留
分)を用い、これに4−NPIを添加し、10℃あるい
は20℃にて所定時間混合撹拌した。生成した沈澱物を
ろ別し、用いた4NPI1gに対し17m1のn−へキ
サンで洗浄後、減圧乾燥した。この錯体を含む固体を1
0mm11gの減圧下115℃で加熱分解し、発生する
ガスを冷却して分離油を回収した。原料油及び分離油の
組成は、ガスクロマトグラフにより測定した。また、残
存した灰黄色の結晶は、元素分析、赤外分光分析及び融
点から4−NPIであることを確認した。
これらの結果を第1表に示す。
実施例5 実施例2で回収した分離油をトルエンに溶解し、これに
4−NP Iを添加して、20℃にて200時間混攪拌
した。以降実施例2と同様の操作条件によりろ別、洗浄
、減圧乾燥し、分離油を回収した。残存した灰黄色の結
晶は、元素分析2赤外分光分析及び融点から4−NPI
であることを確認した。これらの結果を第1表に示す。
実施例6 実施例4で回収した4−NPIを用い、以降実施例4と
同様の操作条件により錯体形成から分離浦回収迄を行っ
た。残存した灰黄色の結晶は、元素分析、赤外分光分析
及び融点から4−NPIであることを確認した。これら
の結果を第1表に示す。
比較例1 実施例1と同じ原料油20.0gに、m−ニトロ安息香
酸5.Ogを加え100℃で15分加熱した。放置冷却
後、ろ過し、石油エーテルで洗浄し錯体を含む固体を回
収した。この固体をエチルエーテルに溶し5%苛性ソー
ダで数回洗浄し、その後水洗いした。ついでエーテルを
蒸留除去し340mgの固体を回収した。固体のガスク
ロマトグラフによる組成分析結果を第1表に示す。
実施例7〜8 実施例1〜4と同様の原料油を用い、これに4−NPI
を添加し、20℃にて5時間混合攪拌した。生成した沈
澱物をろ別し、所定量のn−ヘキサンで洗浄後、実施例
1〜4と同様の操作条件により減圧乾燥し、分解油を回
収した。残存した灰黄色の結晶は、元素分析、赤外分析
及び融点から4−NP Iであることを確認した。これ
らの結果を第2表に示す。
1 2 表に示す。
ここに、分解率は、1から原料固体の錯体を形成してい
る錯化剤に対する残存固体の錯体を形成している錯化剤
の比を引き、それを100倍した値をいう。
実施例9〜12 4−NPIを用いて実施例2と同様にして得た錯体を含
む固体(原料固体)を、第3表に示す各化合物と混合し
、20℃にて1時間混合攪拌し、錯体を分解した。残存
した固体をろ別、nヘキサン2 mlで洗浄後、lQr
nmHgで減圧乾燥した。乾燥した原料固体及び残存固
体中に含まれる4−NPIを定量し、錯体分解率を求め
た。結果を第3(発明の効果) 本発明に係る2、6−DMNを含有する混合物と4−N
PIを接触させることにより生成する錯体から2.5−
DMNを回収する方法は、2,6−D、MNの選択性、
錯体からの分離回収性に優れている。即ち2.6−DM
Nを含有する混合物と4−NPIとを混合撹拌するとい
う単純な操作で、高い選択性を持って2.5−DMNと
4−NPIの錯体を形成することができ、また、混合物
が液3 4 体であれば、4−NP Iとそのまま混合することによ
り、固体の場合は溶剤に溶解することにより容易に錯体
を作ることが可能である。以後の操作も通常の固液分離
方法などが適用可能であり、更に分離された錯体を減圧
下における加熱等の簡単な操作で、高純度の2.6−D
MNを分離回収することができ、同時に再生する4−N
PIをそのまま繰り返し循環使用することが可能である
など実用上多くの利点を有している。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)2,6−ジメチルナフタレンを含有する混合物と
    4−ニトロフタルイミドを混合接触させ、生成する2,
    6−ジメチルナフタレンと4−ニトロフタルイミドとの
    錯体を分離し、該錯体を分解して2,6−ジメチルナフ
    タレンを分離回収することを特徴とする2,6−ジメチ
    ルナフタレンを含有する混合物からの2,6−ジメチル
    ナフタレンの分離方法。
  2. (2)2,6−ジメチルナフタレンを含有する混合物が
    、炭化水素油である特許請求の範囲第1項記載の2,6
    −ジメチルナフタレンの分離方法。
  3. (3)2,6−ジメチルナフタレンを含有する混合物が
    、石油系の接触改質油又は接触分解油の240℃〜28
    0℃留分である特許請求の範囲第1項記載の2,6−ジ
    メチルナフタレンの分離方法。
  4. (4)2,6−ジメチルナフタレンを含有する混合物と
    4−ニトロフタルイミドを接触する際に、混合物を軽質
    炭化水素系溶剤あるいは塩素化パラフィン系溶剤に溶解
    させた溶液とし、これに4−ニトロフタルイミドを添加
    して混合接触することよりなる特許請求の範囲第1項記
    載の2,6−ジメチルナフタレンの分離方法。
  5. (5)2,6−ジメチルナフタレンを含有する混合物と
    4−ニトロフタルイミドとを接触して錯体を形成させる
    方法が、−20℃〜100℃にて混合接触することより
    なる特許請求の範囲第1項記載の2,6−ジメチルナフ
    タレンの分離方法。
  6. (6)2,6−ジメチルナフタレンと4−ニトロフタル
    イミドとの錯体を分解する方法が、1mmHg〜50m
    mHgの減圧下50℃〜210℃の温度に加熱すること
    よりなる特許請求の範囲第1項記載の2,6−ジメチル
    ナフタレンの分離方法。
  7. (7)2,6−ジメチルナフタレンと4−ニトロフタル
    イミドとの錯体を減圧下で加熱分解し、回収した4−ニ
    トロフタルイミドを錯体形成に循環再使用することより
    なる特許請求の範囲第1項記載の2,6−ジメチルナフ
    タレンの分離方法。
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