JPH03262549A - 粉砕ローラミルおよび粉砕ローラミルによる粉砕方法 - Google Patents

粉砕ローラミルおよび粉砕ローラミルによる粉砕方法

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JPH03262549A
JPH03262549A JP6200890A JP6200890A JPH03262549A JP H03262549 A JPH03262549 A JP H03262549A JP 6200890 A JP6200890 A JP 6200890A JP 6200890 A JP6200890 A JP 6200890A JP H03262549 A JPH03262549 A JP H03262549A
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grinding
mill
crushing
race
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JP6200890A
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Kazunori Satou
一教 佐藤
Kazunori Shoji
正路 一紀
Nobuyasu Meguri
信康 廻
Hiroaki Kanemoto
浩明 金本
Yoshinori Taoka
善憲 田岡
Tadashi Hasegawa
忠 長谷川
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Mitsubishi Power Ltd
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Babcock Hitachi KK
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は固体粉砕原料を粉砕する粉砕ローラミルおよび
粉砕ローラミルによる粉砕方法に係り、特に低負荷時に
おける粉砕性能の低下と振動の発生を防止する粉砕ロー
ラミルおよび粉砕ローラミルによる粉砕方法に関する。
〔従来の技術〕
石炭焚ボイラにおいても低公害燃焼(低NOx、未燃分
低減)や急速負荷変動運用(給炭量変化)が実施され、
それに伴い微粉砕機(逅ル)も高性能化が要求されるよ
うになった。
石炭、セメント原料あるいは新素材原料などの塊状物を
細かく粉砕する粉砕機の1タイプとして、粉砕テーブル
と複数のローラとを備えた竪型ローラミルが用いられ、
最近では代表機種の1つとしての地位を固めつつある。
この種の粉砕機の概要を本発明の一実施例である竪形ロ
ーラミルを示す第1−1図を借りて説明する0円筒型の
ミルケーシング(逅ルハウジングともいう)21内の下
部にあって減速機を有するモータで駆動され、水平面上
で低速回転する円板状の粉砕テーブル(回転テーブルと
もいう)3と、その上面外周部を円周方向へ等分する位
置へ油圧、あるいはスプリング等で圧接され、粉砕テー
ブルの回転によって回転する複数個の粉砕ローラ6を備
えている。粉砕テーブルの中心部へ供給管2より供給さ
れる被粉砕原料lは、粉砕テーブルの回転と遠心力とに
よってテーブル上を渦巻き状の軌跡を描いて外周部へ移
動し、テーブルの粉砕レース5の粉砕面と粉砕ローラの
間にかみ込まれて粉砕される。ミルケーシングの基底部
には、ダクト内を送られてきた熱風20が導かれており
、この熱風が粉砕テーブルの外周部とミルケーシングの
内周部との間のエア・スロート19から吹き上がってい
る。粉砕後の粉粒体は、エア・スロートから吹き上がる
熱風によってミルケーシング内を上昇しながら乾燥され
る。ミルケーシング上部へ輸送された粉粒体は、ごルケ
ーシング上部に設けたサイクロンセパレータあるいは回
転分級機で分級され、所定の粒径以下の微粉は熱風によ
って搬送され、ボイラに付設した微粉炭バーナあるいは
微粉炭貯蔵ビンへと送られる。分級機を貫通することの
ない所定粒径以上の粗粉は粉砕テーブル上に落下し、ミ
ル内へ供給されたばかりの原料とともに再度粉砕される
。このようにして粉砕ローラによって粉砕が繰返される
[発明が解決しようとする課題] 将来の石炭火力は、出力の変化幅をこれまでの石油火力
並み、あるいはそれ以上に変更する運用法が一般的にな
るものと予想されている。したがって、ボイラへ微粉炭
を供給するミルも、幅広い負荷変化に追従する能力(f
j!exibij!1ty)が要求される。一方で、今
後の石炭火力では性質が著しく異なる石炭を燃焼させる
多炭種対応技術(acceptabifity)が必要
になる。したがって、ミルも粉砕特性に係る物性が異な
るいかなる石炭をも微粉砕する性能が不可欠になってく
る。
ミルを低負荷で運用する場合に問題となるのは振動であ
る。この振動は、低負荷では粉砕部に原料が少なくなる
ことがらローラ下の粉層が薄くなる条件で発生するが、
その詳しいメカニズムはいまだ充分にわかっていない。
おそらく粉砕ローラが原料をかみ込む際に、粉層が薄い
ため滑りが生じてローラが不安定に転動し、これが粉層
の厚さなどを回転テーブルの円周(回転)方向に不均一
にする作用をし、それらが次々と増幅されてローラのか
み込みがさらに不安定になるというサイクルが生じる一
種の自動振動と考えられる。ミルに激しい振動が生じる
と、ミルの機器を損傷に到らしめるばかりか、振動が火
力プラントの周辺へ伝播して、一種の環境問題になる可
能性もある。
多炭種対応による問題は、従来の粉砕性評価試験(ハー
ドグローブ法)によって粉砕性が良好(HGI(ハード
・グローブ・インデックス)が大きい)と判断された石
炭が、低負荷帯においては意外にも粒度がさほど細かく
ならない点である。
つまり、低負荷粉砕条件では高HGI炭の粒度が、低H
GI炭のそれよりも粗くなってしまうわけである。おそ
らく第12図に示すように、低負荷の条件では粉砕ロー
ラ1301下に薄いペースト状の粉層が形成され、この
ため粗い被粉砕粒子1319が粉砕ローラ1301にか
み込まれにくくなっているためと思われる。ちなみに、
一般に高HGl炭は揮発成分が少なく、燃焼に対しては
不利な石炭が多く、これらを低負荷帯で良好に燃焼させ
ようとすれば、粒度をできるだけ細かくする必要がある
以上のように、低負荷粉砕条件では振動と高HGl炭の
粉砕性能不良といった2つの問題がある。
これらはいずれもミルを定格に近い高負荷で運用し、し
かも性質の似通った石炭ばかりを粉砕する従来の技術で
は対応し切れない。
したがって、本発明の目的は上記した課題、すなわち広
域負荷運用と多炭種対応を実現できるミルを提供するこ
とにある。
第11図には、粉砕ローラ1301と粉砕レース131
2をメタルタッチさせる(全回転のとき)、従来のロー
ラミル(無対策)の構造を示す。
なお、第13図は、ローラの支持・加圧機構が本発明の
対象となるローラミルとは異なる5ルの構造(実開昭6
3−189339)を示したものである。このミルは、
個々のローラを独立してミルハウジングから支軸150
4を介して保持する。
ロール1502とセグメント1501間を全回転時にメ
タルタッチさせないためにストッパ1505を設けてい
る。このストッパの位置は、ミルの外側からウオーム1
508により調整する。
〔課題を解決するための手段〕
上記した従来技術の問題点は、ミルケーシング内の下部
において水平面内を低速で回転する回転テーブルと、同
テーブルの上面外周部に環状溝様に刻設された粉砕レー
スと、粉砕レース上に配置され粉砕レース上を回転する
複数個の粉砕ローラと、各ローラを支持軸を介して回転
可能にそれぞれ支承するローラブラケットと、ローラブ
ラケットを支持する枠体部と、枠体部およびローラブラ
ケットを介して粉砕ローラを粉砕レース上に押圧する圧
下装置とを有する粉砕ローラミルにおいて、枠体部にロ
ーラブラケットを可動的に取付ける部材と、ミルケーシ
ングに付設されローラブラケットを押圧して粉砕ローラ
の粉砕レースに対する位lを調整する粉砕ローラ位置調
整装置とを設けたことを特徴とする粉砕ローラミル、 およびミルケーシング内下部において回転テーブルを回
転させ、該テーブル上面外周部に環状溝様に刻設された
粉砕レースと、同レース上にローラブラケットの回転軸
を介し、それぞれ支持されて回転可能に配置された複数
個の粉砕ローラとを押圧状態で接触回転させるとともに
、前記回転テーブル上に被粉砕物を供給して、該被粉砕
物を粉砕レースと粉砕ローラの回転接触面にて粉砕する
ようになした粉砕ローラミルによる粉砕方法において、
各ローラブラケットを支持枠体により可動的に支持する
ととも、ミルケーシングに付設されたローラ位置調整部
材によりローラブラケットを押圧して粉砕レースに対す
る粉砕ローラの位置および/または傾きを調整すること
を特徴とする粉砕ローラミルによる粉砕方法により解決
される。
〔作用〕
ローラミルにおいて、微粉はローラと粉砕レースによる
圧縮と剪断の作用によって生成する。本発明になる手段
によって粉砕ローラの粉砕面とし−ス面との間の相対的
な位置関係を変化させれば、回転テーブルの半径方向、
あるいは円周方向の接線からの偏位方向の剪断力を適宜
変化させることが可能になる。
このような発明によって、まず広範囲な短ル負荷条件に
おいて、また粉砕性の大幅に異なる原料に対して粉砕能
力を向上させ、より多くの微粉を生成できるようになる
。また、特に低負荷運用域で問題となるが、レース上の
粉層上に加える圧縮力ないし剪断力を調整することによ
り、ミルの振動を抑止することが可能となる。
〔実施例〕
第1−1図は、本発明を具体化したローラもルの全体構
成を、ミルの中心軸を通る縦方向断面図として示したも
のである。本発明は粉砕ローラを、主加圧機構からは独
立した別の機構を主加圧機構と組合わせる方法によって
支持調整することにある。第1−2図は、粉砕ローラの
支持調整部の詳細構造を示したものである。第2図は、
粉砕ローラの上方からの祖国、第3図は粉砕ローラの後
方からの祖国であり、いずれもミルの粉砕部に採用され
た本発明になる部分の構造を示している。
本発明の特徴は、粉砕ローラ6を支持するローラブラケ
ット本体7を、その後ろから押圧具11によって押出し
、粉砕ローラ6の粉砕レース5上における傾斜角度を強
制的に変化させることにある。このようにローラの支持
部を構成する目的は、特に振動を抑止し微粉の粒度をよ
り細かくしたい低負荷帯において、粉砕能力を向上させ
ることである。
ローラブラケット本体7の後ろ側、つまりミルハウジン
グ21側には、第2図に示すようにローラ回転軸8を挟
んで左右対称にストッパ12が付設されている。このス
トッパ12は、押圧具11の先端丸形頭部11Cが当た
る部分が曲面状のくぼみとして刻設されている。このく
ぼみの曲率半径は、押圧具11の先端丸形頭部のそれよ
りも大きく、該頭部がくぼみの中である程度の余裕をも
って動けるように配慮されている。ストッパ12は、ス
トッパ本体12aがスプリング12bを押し込むように
したまま、固定キャップ12dとストッパ固定ネジ12
cによってローラブラケット本体7に挿設されている。
このスプリング12bは、ストッパ本体12aへ押圧具
本体11aから伝わる衝撃的な荷重を吸収するためのも
のである。
またストッパ固定ネジ12cと固定キャップ12dは、
ストッパ本体12aがローラブラケット本体7から落下
しないようにするためのものである。
押圧具本体11aは、ミルハウジング21に設けられた
押圧具−ミルハウジングの固定ネジllbによって、も
ルハウジング21に固定されている。
本実施例では押圧具11の先端が凸面、ストッパ12が
凹面として説明したが、押圧器先端を凹面、ストッパ1
2を凸面としてもよい。
また、ストッパにスプリング12bを付設したが、押圧
具11にスプリング装置を設けることもできる。
押圧具11の押出し量、すなわち粉砕ローラ6が粉砕レ
ース5上においていかなる傾斜角度で立てるかといった
条件は、この固定ネジllbによって調整される。なお
、この押圧具11は、ミルが静止している場合、あるい
は回転していても粉砕レース5上に被粉砕粒子がない場
合には操作しない。これは粉砕ローラ6と粉砕レース5
がメタルタッチしている条件では、押圧具11を調整す
るのに過大な力が必要であり、また無理に粉砕ローラ6
を押出そうとすると、停止状態では静的摩擦係数が運動
時の摩擦係数よりも大きいために、粉砕面に大きな傷が
つく可能性があるからである。
一般に、本発明になる粉砕ローラの位置の調整手段は、
低負荷運用条件で採用されるが、押圧具11は5ルが粉
砕操業されている条件において調整する。
第5図の実施例は、2つの押圧具11の押出し量を変化
させて、−点鎖線のローラ位置から、実線に示すローラ
位置まで傾斜させており、粉砕レース5の円周方向に対
してローラを傾斜(図中において実線でローラを指す)
させたものである。
この例は、粉砕ローラ6と粉砕レース5の間で強制的に
、矢印で示したようなねじれ方向の剪断力を作り出し、
微粉粒度をより細かくしようとしたものである。
ローラミルの概略構造を第1−1図を用いて説明する。
被粉砕原料1は、ミル本体の上部中心軸上にある原料供
給管(センターシュート)2より供給され、ミルの下部
において低速で水平面上を回転する回転テーブル3上へ
落下する。この回転テーブル3上の被粉砕原料1には遠
心力が作用し、回転テーブル3の円周上に装置されてい
て、断面凹形半円形状の粉砕レース5が刻設されている
粉砕リング4上へと送給される。粉砕レース5上には、
粉砕ローラ6が圧加状態で回転しており(この粉砕ロー
ラ6は、粉砕時には粉砕する原料に対して生じる、また
は空回転時に粉砕レース5と金属面同士の間で生じる動
摩擦係数により駆動される)、ここで被粉砕原料1が圧
縮されて微粉となる。粉砕ローラ6はそのシャフトを介
してローラブラケット本体7に保持されている。ローラ
ブラケット本体7の上部には、ローラピボット10がは
め込まれるように設けられおり、このローラピボット1
0が粉砕ローラのいわゆる“首振り”運動の支軸になっ
ている。ローラピボット10は、プレッシャフレーム1
3により上から加圧されている。粉砕ローラに加える荷
重は、プレッシャフレーム13とスプリングフレーム1
5の間に介設した加圧用スプリング14を所定量だけ圧
縮させて設定する。これら加圧用スプリング14の圧縮
量は、テンシゴンロッド17を下方から引張ることによ
って調整する。さて、粉砕された粉粒体は、回転テーブ
ル3の外側に設けた環状のエア・スロート19からミル
内へ吹込まれる熱風20によって、≧ル内上方へと輸送
される。そのうちかなり粗いものは重力によって落下し
く1次分級)、再粉砕される。比較的細かいものはさら
に上方へと輸送され、回転分級機によって粗粉と微粉に
分離される。微粉は回転分級羽l124の間を貫通し、
製品微粉輸送ダクト26から製品微粉として収納される
(微粉炭焚ボイラ用のごルでは、微粉炭バーナへ直接輸
送されたり、あるいは貯蔵ビンへと送られる)。分級さ
れた粗粉は重力によって落下しく2次分級)、再度粉砕
される。本≧ルの回転分級機は、回転分級機ロータ23
に設けられた複数枚の回転分級羽根24が、原料供給管
(センターシュート)2の周りに回転するように構成さ
れている。
さて、押圧具11を作動させない場合は、低負荷帯にお
いて、第4−1図に示すように、粉砕ローラ6の下には
圧縮された薄い粉層が粉砕ローラ6の粉砕面にほぼ一様
に形成される。このように、ペースト状になるまで強く
圧縮された粉層28aができると、その粉層が粒子群の
動きを阻害(粗い粒子がローラ下へ入りにくくなる)す
るため、被粉砕原料27aが粉砕ローラにかみ込まれに
くくなり、結果的にミルの粉砕能力が頭打ちぎみになっ
てしまう。
これに対し、第4−2図のように押圧具11を作動させ
て、第4−1図に示す作動の例に較べて粉砕ローラ6を
幾分直立ぎみに保持させると、粉砕ローラ6のかみ込み
側では、粉砕ローラ6の粉砕面と粉砕レース5の間隙が
小さくなり、被粉砕原料27bがかみ込まれる際にロー
ラからより強い圧縮力を受け、速やかに微粉砕される。
原料粒子が粉砕ローラ6の前面(回転テーブル3の回転
軸側)へ遠心力によって送給される確率は一定である。
また、送給されれば粉砕ローラ6はスプリング定数や荷
重等の加圧条件にかかわらず、原料粒子をかみ込むこと
も実験により確認されている。さらに、このように粗粒
を強くかみ込むことはローラのスリップを生じに<<シ
、ローラの不安定な摩擦振動を防止できることから、結
果的に低負荷帯におけるミルの振動抑止にも有効である
。これが本発明になる押圧具11の作用であり、ローラ
による粉層のかみ込みから粉層の圧縮によるより細かな
微粉の1戒までのメカニズムが、ローラミルの粉砕能力
向上や振動抑止の効果をもたらすことになる。
第6図は、給炭量に対する微粉粒度の関係を示すもので
あり、本発明実施例(第1−1〜3図)と無対策時の例
を比較したものである。粒度は200メツシユバス(7
5μm以下)を基準とした。
横軸の給炭量と縦軸のね度は、いずれも無作動時の標準
条件における値で割られて無次元化されている。本発明
実施例では、押圧手段を負荷の高くない条件(無次元給
炭量0.9以下)で用いたが、その条件において、押圧
具無作動例よりも粒度が細かくなっていることがわかる
。また、この効果は給炭量が少なくなる低負荷の条件は
ど顕著になる。
第7図は、ミル内の圧力損失低減の効果を示したもので
ある。第6図の例と同様に、縦軸の値は標準給炭条件に
おける圧力損失の測定値で、また横軸も標準給炭量で割
られて、ともに無次元化されている。本発明実施例のほ
うが、無作動時よりも著しいとはいえないものの、圧力
損失が低下していることがわかる。これは粉砕能力アッ
プによって、≧ル内を循環する粗粒の量が低減したこと
によるものと考えられる。
第8図は、低負荷帯において荷重の影響を調べた実験結
果である。第5図に示したように、2つの押圧具の押出
し量を変化させて、粉砕ローラ6と粉砕レース5の間に
ねじれ方向の剪断力を生じるようにした構成において、
粉砕条件が設定されている。横軸の荷重および縦軸の微
粉粒度(10μm以下を基準とする)は、ともに無対策
時の標準条件における値で無次元化されている。荷重の
増加とともに微粉粒度が細かくなっていくことがわかる
。また、実験を行った荷重の全範囲において、本発明の
実施例は粒度を細かくする効果のあることがわかる。
振動抑止効果について調べた結果を第9図に示す。給炭
量を低減していくと振動がかなり激しくなるが、押圧具
でローラを押出した本発明の実施例では、特に低負荷に
おいて振動の振幅が低減していることがわかる。実施例
では、第4−2図のように、狭めたローラとレース間で
粗粒が効率よくかみ込まれるため、粉砕ローラ6が粉層
上で滑ることなく安定に回転する。これが振動抑止効果
のメカニズムであると考えられる。第10図は、無対策
のミルと本発明を実施したミル(第1−1〜3図)にお
いて製造した微粉炭を燃焼させて、排ガス中のNOx濃
度と灰中未燃分の関係で燃焼特性を比較したものである
。燃焼実験は低負荷条件で行った。低負荷帯では、1炭
窒気量Aに対する微粉炭量Cの比(C/A)が低下する
低濃度燃焼となるために火炎は吹き飛び易く、安定な燃
焼は一般に難しい。横軸のNOx濃度と縦軸の灰中未燃
分は、ともに無対策のミルで製造した微粉炭の燃焼時に
おいて得られた特性値で割られて、無次元化されている
。この実験結果から、本発明の効果の生じたミルから得
られた微粉炭燃焼時のほうが、NOxおよび灰中未燃分
がともに低下していることがわかる。これは第6図に示
したように、本発明になるミルで製造した微粉炭は粒度
が細かいために、バーナ近傍において火炎がより安定に
保持されたものと予想される。これによって燃焼が促進
するため、未燃分は低減する。このような着火・保炎性
の向上は、NOxの低減に対しても効果的である。すな
わち、火炎の中心に高温で安定な低空気比燃焼域が生し
て、生成したNOxを還元するN H3やHCNといっ
た中間生成物も活発に生威し、結果的に排ガス中のNo
濃度が低下したというメカニズムが考えられる。
本発明になる粉砕位置調整機構を有するローラミルは、
本文中の例として取り上げ具体化例を示した、微粉炭焚
ボイラや石油コークス等固体燃料焚ボイラ用のミルに限
らず、セメントの仕上げ用ミルや鉄鋼スラグ粉砕用ミル
、もしくは高炉吹込み微粉炭用ミルへも直接適用するこ
とが可能である。特にセメント製造の分野では、最近に
なり特に厳しい品質管理と省エネルギー操業を推進中の
ため、本発明になる粉砕位置調整機能を備えた粉砕ロー
ラを搭載するローラごルは、とりわけ有効と考えられる
〔発明の効果〕
本発明を実施することにより粉砕能力を向上させ、高い
微粉粒度の製品が得られ、特に低負荷時においてその効
果が顕著であり、ミルの振動レベルを大幅に低下させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1−1図は、本発明の実施例を示す竪型ローラミルの
ミル中心軸を含む縦断面図、第1−2図および第2図、
第3図は、本発明の要部をなすローラブラケット押圧部
の説明図、第4−1図および第4−2図は、ローラ粉砕
部における被粉砕原料のかみ込み状況説明図、第5図は
、本発明になるローラ位置調整機構の説明図、第6〜1
0図は、本発明を実施した場合の効果を示す説明図、第
11〜13図は、従来技術の説明図である。 1・・・被粉砕原料、2・・・原料供給管、3・・・回
転テーブル、4・・・粉砕リング、5・・・粉砕レース
、6・・・粉砕ローラ、7・・・ローラプラケット、8
・・・ローラ回転軸、10・・・ローラピボット、11
・・・押圧具、12・・・ストッパ、13・・・プレッ
シャフレーム、14・・・加圧用スプリング、15・・
・スプリングフレーム、16・・・アーム、17・・・
テンシジンロッド、19・・・エアスロート、20・・
・熱風。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ミルケーシング内の下部において水平面内を低速
    で回転する回転テーブルと、同テーブルの上面外周部に
    環状溝様に刻設された粉砕レースと、粉砕レース上に配
    置され粉砕レース上を回転する複数個の粉砕ローラと、
    各ローラを支持軸を介して回転可能にそれぞれ支承する
    ローラブラケットと、ローラブラケットを支持する枠体
    部と、枠体部およびローラブラケットを介して粉砕ロー
    ラを粉砕レース上に押圧する圧下装置とを有する粉砕ロ
    ーラミルにおいて、枠体部にローラブラケットを可動的
    に取付ける部材と、ミルケーシングに付設されローラブ
    ラケットを押圧して粉砕ローラの粉砕レースに対する位
    置を調整する粉砕ローラ位置調整装置とを設けたことを
    特徴とする粉砕ローラミル。
  2. (2)ミルケーシングに付設されミル内に出し入れ可能
    に延設された押圧具と、ローラブラケットに設けられた
    上記押圧具の受け止め座とを備えたことを特徴とする請
    求項(1)記載の粉砕ローラミル。
  3. (3)押圧具および受け止め座の接触部を球面状に形成
    したことを特徴とする請求項(2)記載の粉砕ローラミ
    ル。
  4. (4)押圧具または受け止め座に弾性変位可能部材を設
    けたことを特徴とする請求項(2)または(3)記載の
    粉砕ローラミル。
  5. (5)ミルケーシング内下部において回転テーブルを回
    転させ、該テーブル上面外周部に環状溝様に刻設された
    粉砕レースと、同レース上にローラブラケットの回転軸
    を介し、それぞれ支持されて回転可能に配置された複数
    個の粉砕ローラとを押圧状態で接触回転させるとともに
    、前記回転テーブル上に被粉砕物を供給して、該被粉砕
    物を粉砕レースと粉砕ローラの回転接触面にて粉砕する
    ようになした粉砕ローラミルによる粉砕方法において、
    各ローラブラケットを支持枠体により可動的に支持する
    ととも、ミルケーシングに付設されたローラ位置調整部
    材によりローラブラケットを押圧して粉砕レースに対す
    る粉砕ローラの位置および/または傾きを調整すること
    を特徴とする粉砕ローラミルによる粉砕方法。
  6. (6)複数個のローラ位置調整部材を用い、異なる位置
    調整量を与えることにより粉砕ローラの回転軸をテーブ
    ルの半径方向に対し傾斜させることを特徴とする請求項
    (5)記載の粉砕ローラミルによる粉砕方法。
  7. (7)ローラ位置調整部材による粉砕ローラの位置およ
    び/または傾きの調整を粉砕ローラミルの運転時に行う
    ことを特徴とする請求項(5)または(6)記載の粉砕
    ローラミルによる粉砕方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017196545A (ja) * 2016-04-25 2017-11-02 川崎重工業株式会社 竪型ローラミル

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JP2017196545A (ja) * 2016-04-25 2017-11-02 川崎重工業株式会社 竪型ローラミル

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