JPH03127637A - 竪形ローラ式微粉砕機およびその運転方法 - Google Patents

竪形ローラ式微粉砕機およびその運転方法

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JPH03127637A
JPH03127637A JP26461189A JP26461189A JPH03127637A JP H03127637 A JPH03127637 A JP H03127637A JP 26461189 A JP26461189 A JP 26461189A JP 26461189 A JP26461189 A JP 26461189A JP H03127637 A JPH03127637 A JP H03127637A
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grinding
powder layer
roller
race
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JP26461189A
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English (en)
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Kazunori Satou
一教 佐藤
Kazunori Shoji
正路 一紀
Nobuyasu Meguri
信康 廻
Hiroaki Kanemoto
浩明 金本
Yoshinori Taoka
善憲 田岡
Tadashi Hasegawa
忠 長谷川
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Mitsubishi Power Ltd
Original Assignee
Babcock Hitachi KK
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は竪形ローラ式微粉砕機およびその運転方法に係
わり、特に粉砕能力を向上させ、製品の微粉粒度を向上
させた竪形ローラ式微粉砕機およびその運転方法に関す
る。
〔従来の技術〕
石炭焚ボイラにおいても低公害燃焼(低NOx、未燃分
低減燃焼)や急速負荷変動運転(給炭量変化)が実施さ
れ、それに伴い微粉砕機(ミル)も高性能化が要求され
るようになった。
石炭、セメント原料あるいは新素材原料などの塊状物を
細かく粉砕する粉砕機の一タイプとして、粉砕テーブル
と複数の粉砕ローラとを備えた竪型ローラミルが用いら
れ、最近では粉砕機の代表機種のひとつとしての地位を
固めつつある。
この種の竪型ローラ粉砕機は、第15図に示すように円
筒型ミルハウジング114内の下部にあって減速機を有
するモータで駆動され水平面上で低速回転する円板状の
回転テーブル103と、その上面外周部を円周方向へ等
分する位置へ油圧あるいはスプリング等で圧下されて回
転する複数個の粉砕ローラ111を備えている。回転テ
ーブルの中心部へ供給管102より供給される被粉砕物
101は、回転テーブルの回転と遠心力とによって同テ
ーブル上をうず巻状の軌跡を描いて外周部へ移動し、回
転テーブル上面に設けた粉砕レース105と粉砕ローラ
の間にかみ込まれて粉砕される。ミルハウジングの基底
部には、ダクト内を送られてきた熱風110が導かれて
おり、この熱風が回転テーブルの外周部とミルハウジン
グの内壁円周部との間のエアースロート108から吹き
上っている。粉砕後の粉粒体はエアースロートから吹き
上る熱風によってごルハウジング内を上昇しながら乾燥
される。ミルハウジング上部へ輸送された粉粒体は、ミ
ルハウジング上部に設けたサイクロンセパレータあるい
は回転分級機で分級され、所定の粒径以下の微粉は製品
として熱風によって搬送され、ボイラでは微粉炭バーナ
あるいは微粉貯蔵ビンへと送られる。分級機を貫通する
ことのない所定粒径以上の粗粉は、回転テーブル上へ落
下しミル内へ供給されたばかりの原料とともに再度粉砕
される。このようにして、粉砕ローラによって粉砕が繰
り返される。
このような目的に対しては、粉砕能力を高めるために、
様々な粉砕ローラや粉砕レースの構造が提案されている
。一方、粉砕ローラや粉砕レースの形状にかかわらず、
すなわち従来型であっても、粉砕レース上で圧縮されて
いる粉層を強制的に破壊し分散させてやることが、粉砕
力アップに対して効果的であると考えられる。
〔発明が解決しようとする課題〕
ローラミルでは、粉砕ローラ下の粉層表面近傍で微粉が
生成する゛、すなわち第11図に示す上部粉層104中
に粉砕ローラ111からの衝撃的な圧縮力が加わり微粉
が生成される。粉砕レース105上の下部粉層125へ
は、粉層内での拡散によって衝撃圧縮力が伝播されにく
い。この特性は、粉層がかなり厚くなる大型のミルにな
るほど顕著になる。したがって、微粉の生成に対して最
も重要な箇所は、粉砕ローラ111の粉砕面近傍の粉層
ということになる。ちなみに、上部粉層124と下部粉
層125の粒度は、パイロットミルにおける測定によれ
ば3倍も違う、これは運転中にミルを急停止し粉砕部の
粒径を測定した結果である。
もし、この上部粉層124が巨視的に均質で空隙が大き
くいわゆるソフトな状態であれば粉砕に対し好都合であ
る。しかしながら、粒子同士が凝集していたり、あるい
は粒径のばらつきにムラがあったり、あるいは過度に圧
縮されていたり(このような状態のとき、上部粉層12
4の表面はまるで日照りで乾燥割れした地面のごとくな
っている)すれば、上部粉層124上を粉砕ローラ11
1がすべりやすくなり粉砕能力が低下し、結果的に製品
微粉粒度が低下する。また上部粉層124上を粉砕ロー
ラ111がすべりやすくなる結果、摩擦とすべりによる
不安定な振動すなわち粉砕ローラ111と上部物Jli
124間のスティック−スリップ現象によってミルが振
動するという問題も連鎖的に発生してくる0以上のよう
な、粉砕レース105上の圧縮粉層にかかわる問題は、
ミル内の保有炭量が少なくなる低負荷運用条件や粉砕性
の良い(HGIの高い)石炭を使用する粉砕条件におい
て顕著である。
また、炭化の進んだ一部の石炭では、粉砕ローラ111
が上部粉層124の表面上でたいへんにすべり易くなる
。この場合、消費動力は低いものの微粉の粒度がはなは
だしく低い(粒径が大きい)という問題が生じる。これ
は粒子のへき壊性(平べったく割れる)にもよるが、上
部粉層124の表面近くにおいて粒子同士が凝集しやす
い特質に起因する。
したがって、このような問題を解決することは、ミルの
最低負荷切り下げや、使用石炭種の拡大等、ミルの粉砕
能力にとどまらずミルの運用性改善にも大きく貢献でき
ることに結びついてくる。
第11図には、従来技術のローラくルの粉砕ローラ付近
における粉層形成の様相を2次元モデルとして模式的に
描いたものである。第12図はパイロットミルの実験結
果であり、粉砕ローラ下の粉層厚さδに対する粉砕動力
Pの関係を標準条件下におけるそれぞれの値を無次元化
の基準としてまとめたものである。ある状態まで、Pは
δとともにほぼ比例関係で増大するが、“臨界点“に達
すると粉層厚さδ一定のまま動力Pのみが急増する傾向
となる。これは被粉砕粒子群が強制的に粉砕ローラ下1
11の上部粉層内へ供給されてかみ込まれ、厚さ一定と
いう限定条件(スプリングの収縮変位限界)であるから
、上部粉11124内の粒子群がかなり稠密状態になる
まで圧縮された上部粉層124と下部粉層125が形成
されたことによると考えられる。
すなわち、粉層124.125の過度の圧縮作用に粉砕
動力が消費されているわけである。このような状態では
、粉層124.125は圧縮されるものの粉砕は滞って
しまい、製品微粉の粒度はあまり向上しない、実際、こ
のような現象が生じた場合のミル内圧力損失(ミル内下
部に供給された空気が上昇して、ξル上部より排出され
るまでの圧力損失)も、動力の低い場合に比べてさほど
減少しておらず、微粉粒度が上昇しないことをうかがい
知ることができる。第13図には1、粉砕レース上の粉
層制御にかかわる先行技術(実公昭63−8431号公
報)を示す、この例は、ローラ133のかみ込み部に、
粉層厚さを一定にするための粉砕物堆積厚み調整板13
5を設けたものである。この発明の意図するところは、
かみ込み前の粉層厚みを一定に揃えてローラ133のか
み込み粉砕を安定させようとするところにあり、後述す
る本発明のように粉層を強制的に破壊分散させようとす
る目的とは明らかに異なっている。
第14図に示す先行技術は、粉砕レース上の固着堆積N
Mを分散させるために、ミルケーシングに支持部を有す
る櫛歯形のスクレーパ1431’を粉砕レース上へ延設
したものである。この方法によると、粉砕レース上の厚
い粉層全体をかきならそうとするために、片持ちぼり的
に支持されるスクレーパ1431°に大きな負荷が加わ
り、条件によってはスクレーパ1431’が折損落下し
たりあるいはスクレーパ1431’に加わる荷重が果ル
ケーシングへと伝播する可能性もある。この手法は、小
型のミルで、しかも凝集性の強い粉体の操作に対して有
効であろうかと思われるが、大型のミルで粉砕ローラ1
406下に厚い粉層(数十−になる)が生成する場合に
は、粉砕や粉砕ローラ1406の運動制御に直接関与し
ない無駄な負荷がスクレーパ1431’に加わり過ぎる
と予測される。
本発明の目的は、上記した粉層分散用のスクレーパに関
する技術の延長であるが、スクレーパである粉層分散部
材をどのように有効利用するかに着目したものであり、
粉層の基本的な特質を踏まえた上で、粉砕性能の向上や
粉砕ローラのすべり振動防止に対し、効果的で合理的で
しかも信頼性を高めた技術を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記した本発明の目的は、【ルハウジングと、ミルハウ
ジング内の垂直軸まわりで水平面上を回転する回転テー
ブルと、同テーブル上面外周部に設けた溝状リングの粉
砕レースと、□同し−ス上に設けられ押圧されつつ転動
して前記粉砕レース上に供給された被粉砕原料を圧縮粉
砕する複数個の粉砕ローラと、同ローラを支持するロー
ラブラケットとを備えた竪形ローラ式微粉砕機において
、上記ローラの原料かみ込み側の粉砕レース上で圧縮さ
れた被粉砕原料層を除去するための粉層分散部材を前記
ローラブラケットに取付け、かつ上記粉層分散部材の下
端面はローラ外径の1.4%以下に相当する量だけロー
ラ粉砕面の最低面より下方に位置する如く設けたことを
特徴とする竪形ローラ式微粉砕機により達成される。
〔作用〕
前記した粉層分散部材には、粉砕レース上で加圧ローラ
により粒子が粉砕されて底形した上部粉層を強制的に破
壊し、粉粒体を分散させる作用がある。これによって、
ローラに再度かみ込まれて動的圧縮力を受けた瞬間に、
粒子は再び微粉砕されることになる。もし無対策である
なら、荷重を圧縮された上部粉層上に与えても、粒子が
凝集し動きにくくなっているため破壊しにくい。荷重は
粒子間を次々と伝播するのみである。したがって、粒子
が破壊までに至る確率は低下するものと考えられる。結
局、圧縮粉層はローラによりさらに圧縮されるものの、
もしくは圧縮力を受けずにローラが上部粉層表面上をす
べるようになり、効率良い粉砕は実質的に難しい状態と
なる。(第13図参照) 本発明になる粉層分散部材によって上部粉層の粒子群が
分散されていれば、個々の粒子は、変形から破壊に至る
までの運動の自由度が大幅に高まり、ローラの動的荷重
を受けて破壊されやすくなる。したがって、粉層分散部
材の援用により高い効率での粉砕が可能となる。
さらに、粉層が破断され粒子が分散されれば、粒子群表
面とローラ粉砕面間の動的摩擦力が増大し、ローラが被
粉砕粒子上をすべりにくくなって、ミルの振動を防止で
きるようになる。たとえ振動が生じてもそのレベルを大
幅に低減できることになる。これによって、ミル負荷の
切り下げ限界をさらに低く拡張できることになり、ミル
の運用幅が広がる。
粉層分散部材に加わる負荷がどの程度となるか、粉層厚
みに着目して、上部粉層のみを分散させる場合と粉層全
体をかきならす場合とを比較して調べた。第4図がバッ
チ式の実験装置である。この装置において粉層全体の厚
み6thは約3皿であり、粉層分散部材66の粉層中へ
の挿入深さδSを、1.5 u (はぼδs二〇、 0
25 Daであり粉層全体がかきならされる)と0.5
m+(δs<0.014DIの条件に相当し、上部粉層
のみに分散作用が働く)に変化させた。第7図がその実
験結果である。この実験では、粒子の粉砕が進まないよ
うに、つまり電ル回転中に粉層の厚みが変化したり、分
散作用以外の粉砕トルクが関与してこないように、粒径
を10μm以下に揃えたマグネシアクリンカの超微粉を
用いている。ミルのシャフトに作用するトルクは、上部
粉層のみを分散させた場合の方が特に荷重を高めた場合
にかなり低いことがわかる。この実験はバッチ式である
ため、通常の石炭粒子を被粉砕原料とした場合には、時
間とともに粉層厚さが徐々に低下し、本発明になる粉層
分散部材設置方法すなわち粉層中への挿入深さ規定の効
果を明確にすることは難しい、しかしながら、粉層全体
をかきならそうとする第14図のような方式に比べれば
、全体のトルク上昇を抑えたまま粉砕速度が約20%上
昇することを、すなわち結果的に粉砕効率の向上するこ
とを確認している。
〔実施例〕
第1図には本発明になる竪型ローラ式微粉砕機(以下略
してローラミルと呼ぶ)の構造をミル回転の中心軸を通
る縦方向断面図として、また第2図には第1図のローラ
ミルの粉砕部構造を粉砕部上方(A−A線)からの視図
として示す。
被粉砕原料lは、ミル回転軸上方部に設けられた原料供
給管(センターシュート)2からミル内へ供給され、ミ
ルの下方で低速で回転する回転テーブル3上へ落下する
。この回転テーブル3上の被粉砕原料1は遠心力によっ
て回転テーブル3の外周側へと送給される0回転テーブ
ル3の上面外周には、断面が略円弧状の粉砕レース16
を刻設した粉砕リング4がはめ込まれている。被粉砕原
料lは、この粉砕レース16上において、圧下状態で転
動する粉砕ローラフにより圧縮粉砕される。
粉砕ローラ7と粉砕ローラシャフト8はローラプラケッ
ト26によって支持され、粉砕ローラ回転軸9のまわり
を、ローラ粉砕面と被粉砕原料1との間に生じる摩擦力
を駆動源として回転する。
ローラプラケット26の上面には、ローラの支軸となる
ローラピボット27が設けられ、これが低負荷時あるい
は異物かみ込み時において粉砕ローラフの首振り支点と
なる。ローラピボット27の上には下部フレーム30が
あり、この下部フレーム30が加圧スプリング28の収
縮により加圧される。ミルの荷重は、加圧スプリング2
日を上方から固定する加圧フレーム29を、テンシゴン
ロッド31で下方に引っ張られることにより加えられる
本発明の特徴は、ミルの粉砕部にある。各粉砕ローラ7
(本実施例では、回転テーブル3の円周方向等間隔に3
個配設されている)の原料かみ込み側に、ローラブラケ
ット26側面に粉層分散部材支軸23を中心に固設され
た粉層分散部材1゜が配設されている。この粉層分散部
材10は、厚くて堅固な板状をしており、下部には歯形
の切り欠きloaを刻設している。この切り欠き10a
は第1図では、その数がひとつの分散部材IOあたり4
個であり、またその形状は矩形である。この粉層分散部
材IOは、後述するが、粉砕レース16上で過度に圧縮
されてペースト状になり粉砕の進行がとどこおってしま
った粉層の上層部を破壊するために設けられている。
粉層分散部材10は、上下方向位置の微調整可能な粉層
分散部材支軸23を中心に固定されており、粉層分散部
材IOの下端が粉層の上表面から挿入深さ0.014X
D*  (I)aはローラ径)になる如く設置されてい
る。粉砕レース16上に被粉砕原料が全くないいわゆる
メタルタッチの場合には、粉層分散部材10の下端が粉
砕レース16と接触することがないよう、図中に破線で
示したように粉層分散部材10が上方へ持ち上げられて
いる。粉層分散部材IOにおいて、粉屑内への挿入深さ
δSの設定およびメタルタッチ時あるいは粉層が極端に
薄い場合の上下移動は粉層分散部材支軸23の位置調整
と粉層分散部材lOの上下移動部材25によって行われ
る。この粉層分散部材10の上下移動部材25はミルの
外部に操作端を有する。なお粉層分散部材10は、でき
るだけ耐久度を高めるために表面側にセラミックスを貼
付することにより構成されている。
粉砕部で生成した粉粒体は、回転テーブル3の外周に設
けられたエアースロート13から吹き込まれる熱風15
によってミルの上方部へと搬送される。これら粉粒体の
うち、かなり粗いものは重力によって粉砕部に落下しく
1次分級)粉砕部で再粉砕される。1次分級部を通過し
た粉粒体のうち、比較的粗めの粒子は、回転分級部の回
転分級羽根1゛9による遠心力によってミル上部ハウジ
ング12側へ分離され(2次分級)、重力によって落下
し粉砕部で再粉砕される。粉粒体のうち微細な粒子は、
回転分級部を貫通しJ製品微粉回収ダク)21から製品
微粉22として回収される0回転分級機は、原料供給管
(センターシェード)2の外側に設けた回転分級機円筒
17と、その下端に装着した回転分級機ロータ18と、
これに円筒方向に等間隔に複数枚配設した回転分級羽根
19によって構成される。この回転分級機は、回転テー
ブル3よりは低速で同一方向に回転する。
第3図は、本発明になる粉層分散部材10の作用を模式
的に描いたものである。一般には、第11図(無対策時
の例)に示すように、粉砕レース105上の粉層は、お
おまかに分類して上方の上部粉層124と粉砕レース1
05上の下部粉N125から構成される。この上部粉層
124は、比較的小さな粒子群がかなりの密度まで稠密
状態に圧迫されて、しかもそれが局所的で不均質に形成
されているものであり、再び粉砕ローラittの粉砕面
で圧縮されてもさらに稠密化することやローラがすべる
ことがあっても微粉を多く生成するとは限らない。とこ
ろが第3図に示す本発明の実施例のように、この上部粉
層33を強制的に粉層分散部材10で破壊してやれば、
個々の粒子はある程度まで分散した粉層33となり、こ
の分散されて個々の粒子同士が動き易くなり、粉砕ロー
ラフの下で粉砕ローラ7から強力に圧縮作用を受けた場
合に、粒子同士により強い相互作用が働くようになる。
これによって粒子は他の粒子から圧縮力あるいはせん断
力を受け、しかもはじめは分散状態にあったので、粉砕
ローラフの衝撃度が大きく、従来技術の無対策時の場合
に比べるとはるかに多くの微粉を生成するようになる。
圧縮された粉層を繰り返し強制的に破壊することの効果
と粉砕特性を知るために、まず第4図に示すバッチ式の
ローラミルで実験を行った。このバッチ式ローラミルは
、ミル容器67を固定し、3個の粉砕ローラ65が取り
付けられたローラホルダ64を、ごルシャフト63を回
転させることにより駆動し試料を粉砕するタイプのもの
である。
したがって、粉層分散部材66は、粉砕ローラ65の粒
子かみ込み部に対応して粉砕ローラ65と連動させるた
めに、ローラホルダ64に取り付けるようにした。荷重
Mは、ミルシャフト63を上方から圧下することにより
所定値に調整する。
第6図は、標準荷重によって割り無次元化して表した無
次元荷重Mに対する微粉′生成速度W(単位時間当りに
生成する200メツシユバスの微粉量、g/m1n)の
変化を示したものであり、従来技術の無対策のローラミ
ルと本発明のように粉層分散部材66を備えたローラミ
ルにおける粉砕特性を比較したものである。一般に荷重
Mとともに微粉生成速度Wが増加するが、無対策のロー
ラミルではM > 0.8になるとWの増加傾向が衰え
はじめ、粉砕の進展が頭打ちになることがわかる。
これは、高荷重下の条件において、過度に上部粉層が圧
縮されてしまい(粉層が薄皮のペースト状となる)、微
粉の生成が停滞したためと予想される。
これに対して、本発明の実施例では、高荷重をの条件下
でも微粉生成速度Wの増加傾向は衰えない。これにより
、粉層分散部材66の作用によって、上部粉層を構成す
る粒子が分散され、また第3図に示す分散した粉層33
の方が微粉生成に対して好都合な状態であるということ
が具体的に実証されたわけである。
第8図は、パイロットスケールの連続式ミルの実験結果
であり、給炭負荷率(%)に対する微粉粒度(200メ
ツシユパス)の変化を示したものである。縦軸の粒度は
、無対策時の粒度を100%として無次元化しである。
一般に給炭負荷率の増加とともに微粉粒度が減少するが
、同一の給炭負荷率で比較した場合には無対策時に比べ
て第1図、第2図に示す本発明例の方が約10%粒度が
高い、特に、何の対策も施さない場合に上部粉層が圧縮
されやすい低給炭負荷の条件において、本発明の効果が
大きいことがわかる。
同じパイロットを用いて、ξルハウジングの振動変位δ
(両振り)を測定した結果を第9図に示す、炭層分の圧
力損失ΔPcは標準条件時の値を100%として、また
振動変位は同じく標準条件下における値を1.0として
無次元化した。ミル内の振動は、ミル内の圧力損失が低
い条件すなわち粉砕レース上の粉層が薄い場合に最も激
しくなる。
無対策時には、圧縮された上部粉層上で摩擦力が低下し
ローラがすべり易くなり、いわゆるスティック−スリッ
プ運動が頻繁に生じ、ミルの自励的振動がかなり激しく
なる。これに対し、上部粉層を分散させ、見かけ上粉層
を厚くする対策を施したことになる本発明例では、振動
変位δを大幅に低減させることができた。おそらく、厚
くソフトな状態の粉層をローラが圧縮して転動していく
ため比較的大きな摩擦力が生じ、ローラのすべり振動を
抑止できたためと考えられる。
第8図の結果に示したように、本発明を具体化したミル
で石炭を粉砕した場合には、従来機よりも微粉粒度が向
上する。より細かく石炭を微粉砕することは、微粉炭焚
ボイラにおけるNOx濃度と灰中未燃分の同時低減に結
びつく、第10図は、火炎内自己脱硝型の低NOxバー
ナを用いた燃焼試験結果である。NOx濃度ないし灰中
未燃分ともに、従来式ミルにおける目標レベルの値を基
準として無次元化して表した。明らかに、本発明になる
ミルを用いて製造した微粉炭の燃焼時の方が、NOx濃
度と灰中未燃分が減少している。これは、より微細な微
粉炭の方が着火・保炎状態が良好になるためである。ま
ず、バーナ近傍に強力な燃焼促進域が生成するために燃
え切りがはやまり、燃焼効率が向上(灰中未燃分が低減
)する。同時にバーナ近傍の火炎中心部が高温で安定な
低空気比燃焼ゾーンとなり、−度生成したNOをN2に
還元するための中間生成物が多く発生する。これによっ
て、結果的に排ガス中のNOx1度が低減する。
粉層分散部材により、粉砕レース上の粉層を破壊し、か
きならしてやる深さδS=0.014D。
とした理由につき説明する。第1表はローラ径の異なる
大小のミルについて、粉砕レース上の粉層の厚さ6th
の測定結果を示すが、ローラ外径の大小にかかわらず、 6th=(0,023〜0.025)D。
であり、粉層分散部材でかきならしてやる粉層深さは、
6thの半分よりやや深い0.014D、lていとであ
れば十分であることが確かめられた。
なお、第1図に示した粉層分散部材IOの取付状況の斜
視図を第16図に示し、第16図の矢印の方からの祖国
を第17図に示す。
本発明になる微粉砕機は、ここまで例として取り上げ実
施例を示した微粉炭焚きあるいは石油コークス等固体燃
料焚きボイラ用のミルに限らず、セメント仕上げ用のミ
ルや鉄鋼スラグ粉砕用ミルもしくは高炉吹き込みバーナ
の微粉砕ミルへもほぼ直接適用することができる。特に
セメントの分野では、最近になり、特に厳しい品質管理
と省エネルギ操業を推進中のため、本発明になる微粉砕
機はとりわけ有効と考えられる。
〔発明の効果〕
本発明を実施することにより、竪形ローラ式微粉砕機に
おいて、粉砕レース上の粉層が過度に圧縮されることを
防止するので、粉砕速度が上昇し、粉粒の粒度が向上す
る。これによりミル内における未粉砕粒子の循環量が減
少するので、ミルを通過する乾燥兼搬送用空気の圧力損
失が減少し、さらに、低負荷時や起動、停止時における
微粉砕機の振動や騒音を低減できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明になる微粉砕機の縦方向断面図、第2図
は第1図におけるAA視図、第3図は本発明における粉
層破断部材の作用説明図、第4図と第5図はバッチ式の
粉砕試験装置図、第6図と第7図は上記試験装置による
粉砕実験結果を示す図、第8図〜第1O図は本発明の詳
細な説明図、第11図と第12図は従来の微粉砕機にお
ける粉層の形成とその特性を示す図、第13図〜第15
図は先行技術の説明図、第16図および第17図は本発
明における粉層分散部材の取付状況説明図である。 1・・・被粉砕原料、2・・・原料供給管、3・・・回
転テーブル、4・・・粉砕リング、7・・・粉砕ローラ
、8・・・粉砕ローラシャフト、IO・・・粉層分散部
材、11・・・ミル下部ハウジング、12・・・ミル上
部ハウジング、13・・・エアースロート、15・・・
熱風、16・・・粉砕レース、23・・・粉層分散部材
支軸、24・・・ストッパ、25・・・粉層分散部材上
下動部材、26・・・ローラブラケット。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ミルハウジングと、ミルハウジング内の垂直軸ま
    わりで水平面上を回転する回転テーブルと、同テーブル
    上面外周部に設けた溝状リングの粉砕レースと、同レー
    ス上に設けられ押圧されつつ転動して前記粉砕レース上
    に供給された被粉砕原料を圧縮粉砕する複数個の粉砕ロ
    ーラと、同ローラを支持するローラブラケットとを備え
    た竪形ローラ式微粉砕機において、上記ローラの原料か
    み込み側の粉砕レース上で圧縮された被粉砕原料層を除
    去するための粉層分散部材を前記ローラブラケットに取
    付け、かつ上記粉層分散部材の下端面はローラ外径の1
    .4%以下に相当する量だけローラ粉砕面の最低面より
    下方に位置する如く設けたことを特徴とする竪形ローラ
    式微粉砕機。
  2. (2)請求項(1)において、粉層分散部材の下端部を
    粉砕レースの溝面の形状に類似させるとともに、複数個
    の切り欠きを設けたことを特徴とする竪形ローラ式微粉
    砕機。
  3. (3)ミルハウジング内で、上面外周部に溝状リングの
    粉砕レースを設けた回転テーブルを水平面内で回転させ
    、この回転により粉砕レース上に加圧状態で設置された
    複数個の粉砕ローラを転動させ、回転テーブル上に供給
    された被粉砕原料を上記粉砕レースと粉砕ローラ間で圧
    縮粉砕する竪形ローラ式微粉砕機の運転方法において、
    上記粉砕ローラを支持するローラブラケットに取付けら
    れた粉層分散部材により、上記粉砕ローラの原料かみ込
    み側において粉砕レース上で圧縮された被粉砕原料層を
    除去することを特徴とする竪形ローラ式微粉砕機の運転
    方法。
  4. (4)請求項(3)において、粉層分散部材を上下方向
    に移動可能にするとともに、粉砕ローラ下の被粉砕原料
    層の厚さが粉砕ローラ外径の1.4%を超えたときに、
    同原料層中に粉層分散部材を挿入することを特徴とする
    竪形ローラ式微粉砕機の運転方法。
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