JPH03256750A - 液体噴射記録装置及び記録方法 - Google Patents

液体噴射記録装置及び記録方法

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JPH03256750A
JPH03256750A JP5728790A JP5728790A JPH03256750A JP H03256750 A JPH03256750 A JP H03256750A JP 5728790 A JP5728790 A JP 5728790A JP 5728790 A JP5728790 A JP 5728790A JP H03256750 A JPH03256750 A JP H03256750A
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隆 木村
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本村 修二
Masafumi Kadonaga
雅史 門永
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 挟4光互 本発明は、液体噴射記録装置及び方法、より詳細には、
インクジェットプリンタの階調記録を可能とする液体噴
射記録装置及び記録方法に関する。
丈来校延 ノンインパクト記録法は、記録時における騒音の発生が
無視し得る程度に極めて小さいという点において、最近
関心を集めている。その中で、高速記録が可能であり、
而も新譜普通紙に特別の定着処理を必要とせずに記録の
行える所謂インクジェット記録法は極めて有力な記録法
であって、これまでにも様々な方式が提案され、改良が
加えられて商品化されたものもあれば、l!在もなお実
用化への努力が続けられているものもある。
この様なインクジェット記録法は、所謂インクと称され
る記録液体の小滴(droplet)を飛翔させ、記録
部材に付着させて記録を行うものであって。
この記録液体の小滴の発生法及び発生された記録液小滴
の飛翔方向を制御する為の制御方法によって幾つかの方
式に大別される。
先ず第1の方式は例えばU S P 3060429に
開示されているもの(Tale type方式)であっ
て、記録液体の小滴の発生を静電吸引的に行い1発生し
た記録液体小滴を記録信号に応じて電界制御し、記録部
材上に記録液体小滴を選択的に付着させて記録を行うも
のである。
これに就いて、更に詳述すれば、ノズルと加速電極間に
電界を掛けて、−様に帯電した記録液体の小滴をノズル
より吐出させ、該吐出した記録液体の小滴を記録信号に
応じて電気制御可能な様に構成されたxy偏向電極間を
飛翔させ5電界の強度変化によって選択的に小滴を記録
部材上に付着させて記録を行うものである、 第2の方式は1例えばU S P 3596275、U
SP 329g030等に開示されている方式(Swe
at方式)であって、連続振動発生法によって帯電量の
制御された記録液体の小滴を発生させ、この発生された
帯電量の制御された小滴を、−様の電界が掛けられてい
る偏向電極間を飛翔させることで、記録部材上に記録を
行うものである。
具体的には、ピエゾ振動素子の付設されている記録ヘッ
ドを構成する一部であるノズルのオリフィス(吐出口)
の前に記録信号が印加されている様に構成した帯電電極
を所定距離だけ離して配置し、前記ピエゾ振動素子に一
定周波数の電気信号を印加することでピエゾ振動素子を
機械的に振動させ、前記吐出口より記録液体の小滴を吐
出させる。この時前記帯電電極によって吐出する記録液
体小滴には電荷が静電誘導され、小滴は記録信号に応じ
た電荷量で帯電される。帯電量の制御された記録液体の
小滴は、一定の電界が一様に掛けられている偏向電極間
を飛翔する時、付加された帯電量に応じて偏向を受け、
記録信号を担う小滴のみが記録部材上に付着し得る様に
されている。
第3の方式は例えばU S P 3416153に開示
されている方式()lertz方式)であって、ノズル
とリング状の帯電電極間に電界を掛け、連続振動発生法
によって、記録液体の小滴を発生霧化させて記録する方
式である。即ちこの方式ではノズルと帯電電極間に掛け
る電界強度を記録信号に応じて変調することによって小
滴の霧化状態を制御し、記録画像の階調性を出して記録
する。
第4の方式は、例えばU S P 3747120に開
示されている方式(Stemme方式)で、この方式は
前記3つの方式とは根本的に原理が異なるものである。
即ち、前記3つの方式は、何れもノズルより吐出された
記録液体の小滴を、飛翔している途中で電気的に制御し
、記録信号を担った小滴を選択的に記録部材上に付着さ
せて記録を行うのに対して、この5te−一〇方式は、
記録信号に応じて吐出口より記録液体の小滴を吐出飛翔
させて記録するものである。
つまり、Stemme方式は、記録液体を吐出する吐出
口を有する記録ヘッドに付設されているピエゾ振動素子
に、電気的な記録信号を印加し、この電気的記録信号を
ピエゾ振動素子の機械的振動に変え、該機械的振動に従
って前記吐出口より記録液体の小滴を吐出飛翔させて記
録部材に付着させることで記録を行うものである。
これ等、従来の4つの方式は各々に特長を有するもので
あるが、又、他方において解決され得る可き点が存在す
る。
即ち、前記第1から第3の方式は記録液体の小滴の発生
の直接的エネルギーが電気的エネルギーであり、又、小
滴の偏向制御も電界制御である。
その為、第1の方式は、構成上はシンプルであるが、小
滴の発生に高電圧を要し、又、記録ヘッドのマルチノズ
ル化が困難であるので高速記録には不向きである。
第2の方式は、記録ヘッドのマルチノズル化が可能で高
速記録に向くが、構成上複雑であり、又記録液体小滴の
電気的制御が高度で困難であること、記録部材上にサテ
ライトドツトが生じ易いこと等の問題点がある。
第3の方式は、記録液体小滴を霧化することによって階
調性に優れた画像が記録され得る特長を有するが、他方
霧化状態の制御が困難であること。
記録画像にカブリが生ずること及び記録ヘッドのマルチ
ノズル化が困難で、高速記録には不向きであること等の
諸問題点が存する。
第4の方式は、第1乃至第3の方式に比べ利点を比較的
多く有する。即ち、構成上シンプルであること、オンデ
マンド(on−demand)で記録液体をノズルの吐
出口より吐出して記録を行う為に、第1乃至第3の方式
の様に吐出飛翔する小滴の中、画像の記録に要さなかっ
た小滴を回収することが不要であること及び第1乃至第
2の方式の様に、導電性の記録液体を使用する必要性が
なく記録液体の物質上の自由度が大であること等の大き
な利点を有する。丙午ら、一方において、記録ヘッドの
加工上に問題があること、所望の共振数を有するピエゾ
振動素子の小型化が極めて困難であること等の理由から
記録ヘッドのマルチノズル化が難しく、又、ピエゾ振動
素子の機械的振動という機械的エネルギーによって記録
液体小滴の吐出飛翔を行うので高速記録には向かないこ
と、等の欠点を有する。
このように従来の液体噴射記録方法には、構成上、高速
記録化上、記録ヘッドのマルチノズル化上、サテライト
ドツトの発生及び記録画像のカブリ発生等の点において
、一長一短があって、その長所を利する用途にしか適用
し得ないという制約が存在していた。
しかし、この不都合も本出願人が先に提案したインクジ
ェット記録方式を採用することによってほぼ解消するこ
とができる。かかるインクジェット記録方式は、特公昭
56−9429号公報にその詳細が説明されているが、
ここにそれを要約すれば、液室内のインクを加熱して気
泡を発生させてインクに圧力上昇を生じさせ、微細な毛
細管ノズルからインクを飛び出させて、記録するもので
ある。その後、この原理を利用して多くの発明がなされ
た。その中の1つとして、たとえば、特公昭59−31
943号公報がある。これは、発熱量調整構造を有する
発熱部を具備する電気熱変換体に階調情報を有する信号
を印加し、発熱部に信号に応じた熱量を発生させること
により階調記録を行う事を特徴とするものであった。具
体的には、保護層、蓄熱層、あるいは発熱体層の厚さが
徐々に変化するような構造としたり、あるいは発熱体層
のパターン中が徐々に変化するような構造としたもので
ある。
第17図乃至第19図は、それぞれ上記特公昭59−3
1943号公報の第4図乃至第6図に開示された電気熱
変換体の例を示す断面構造図で、図中、71は基板、7
2は蓄熱層、73は発熱体、74.75は電極、76は
保護膜で、第17図に示した例は、保護膜76を電極7
4側より電極75に向って厚み勾配をつけて設けること
により、発熱部Δ氾の表面より、該表面に接触している
液体に単位時間当りに作用する発熱量に勾配を設けたも
のである。
また、第18図に示した例は、蓄積層72の厚みを発熱
部Δ党に於いて、AからBに向って徐々に減少させて、
発熱体73より発生される熱の基板71への放熱量に分
布を与え、発熱部Δ氾の表面に接触している液体へ与え
る単位時間当りの熱量に勾配を設けたものである。
また、第19図に示した例は、発熱体73の厚みに発熱
部Δ党に於いて勾配を設けて発熱体73を蓄積層62上
に形成するもので、AからBに至るまでの各部位に於け
る抵抗の変化によって、単位時間当りの発熱量を制御す
るものである。
また、第20図乃至第24図は、それぞれ上記特公昭5
9−3工943号公報の第9図乃至第13図に開示され
た電気熱変換体の例を示す平面構造図で、図中、81は
発熱部、82.83は電極で、第20図に示した例は、
発熱部81の平面形状を矩形とし、電極82と発熱部8
1との接続部を電極83と発熱部81との接続部より小
さくしたものである。第21図及び第22図に示した例
は、それぞれ発熱部81の中央部を両端よりも細い平面
形状となしたものである。また第23図に示した例は、
発熱部81の平面形状を台形となし、台形の平行でない
対向する辺に於いて図の様に電極82.83を各々接続
したものである。
また、第24図に示した例は1発熱部81の中央部を両
端より広い平面形状としたもので、これらの例は1発熱
部のAからBに向って電流密度に負の勾配を与える様に
構威し、印加される電力レベルを変えることによって、
熱作用部に生ずる急峻な液体の状態変化を制御すること
で吐出される液滴の大きさを変え、これによって階調記
録を行うものである。
しかしながら、第17図〜第19図に示した例のような
3次元的構造を薄膜形成技術で形成することは、事実上
不可能に近く、又、仮にできたとしても、非常に高コス
トになるという欠点を有している。又、第20図〜第2
4図に示したようにパターン中を変えたものは、そのパ
ターンが最もせまくなるところで断線が生じやすく耐久
性の面から必ずしも良い結果は得られなかった。
一方、特開昭63−42872号公報にも類似の階調記
録技術の開示がある。これも特公昭59−31943号
公報の技術と同様に発熱体層に3次元構造をもたせるこ
とを特徴としており、製造が極めて困難であるという欠
点を有している。その他の階調記録技術として特公昭6
2−46358号公報、特公昭62−46359号公報
、特公昭62−48585号公報が知られている。それ
らは、それぞれ1つの流路に配列した複数個の発熱体よ
り、所定数の発熱体を選択したり、あるいは、発熱量の
異なる複数の発熱体から1つを選択して1発生する気泡
の大きさを変えたり、複数の発熱体への駆動信号の入力
タイミングのズレを可変制御して吐出量を変えたりする
ものであった。
しかしながら、これらの技術では、複数個の発熱体が1
つの流路あるいは吐出口に対応しているため、それら複
数個の発熱体に接続される制御電極の数が増大して吐出
口を高密度に配列することが不可能であった。又、特開
昭59−124863号公報、特開昭59−12486
4号公報では、吐出のための発熱体とは別の発熱体及び
気泡発生部を有し、吐出量制御を行う技術の開示がある
が、これらも気泡発生部の存在故に高密度配列が困難で
あるという欠点を有している。さらに特開昭63−42
869号公報には、抵抗体に通電する時間を変えること
によって気泡の発生回数を変更して吐出量を制御する技
術が開示されている。しかしながら通常のバブルジェッ
トにおいては通電時間は数〜十数μsが限界であり、そ
れ以上の時間通電すると発熱体が断線するため、特開昭
63−42869号公報の技術は、耐久性面で事実上実
現不可能である。
以上により、従来技術においては1階調記録を行うため
に各種の試みがなされてきているが、製造上から、耐久
性から、あるいは、高密度配列面からみて必ずしも満足
のいく結果は得られていない。
本出願人はこの点に鑑み、先に特願平1−192357
号を出願している。これは、製造が容易であり、耐久性
にも優れ、高密度配列が可能な階調記録が可能な液体噴
射記録装置であり、かつ、階調記録方法の発明である。
簡単にその発明の一部を要約すると、液体を吐出して飛
翔的液滴を形成するための吐出口と、前記液体を吐出す
るために前記液体に熱による状態変化を生じせしめるた
めの電気熱変換体層と、該電気熱変換体層に電気的に接
続される1対の電極とを有する液体噴射記録ヘッドを具
備する液体噴射記録装置において、前記電気熱変換体層
上において通電方向に熱勾配を持つように放熱構造体を
形成し、画像情報に応じて入力エネルギーを可変とした
ものであり、より具体的には第7図〜第11図にその吐
出原理及びヘッド構造を示すように、いわゆるエツジシ
ュータ型のバブルジェットにおいて、後述するように、
その発熱体上(あるいは下)に通電方向に熱勾配を持つ
ように放熱構造体を形成し2画像情報に応じて入力エネ
ルギーを可変としたものである。
この発明は、高密度記録が可能で、階調記録も可能な画
期的な液体噴射記録装置であり、記録方法であるが、省
エネルギーという点からみると、まだ改善の余地を残し
ている。
l−一部 本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされたもので、
製造が容易であり、耐久性にも優れ、高密度配列が可能
で階調記録が可能で、しかもエネルギー効率の良い液体
噴射記録装置を提供することを目的とし、他の目的はエ
ネルギー効率の良い階調記録方法を提案することである
豊−一部 本発明は、上記目的を遠戚するために、(1)液体を吐
出して飛翔的液滴を形成するための吐出口と、前記液体
を吐出するために前記液体に熱による状態変化を生じせ
しめるための電気熱変換体層と、該電気熱変換体層に電
気的に接続される1対の電極とを有し、前記吐出口と前
記電気熱変換体層は対向する位置に配され、前記電気熱
変換体層に対してほぼ垂直方向に前記液体を飛翔する液
体の噴射記録ヘッドを具備する液体噴射記録装置におい
て、前記電気熱変換体層上において熱勾配を生じせしめ
るように放熱構造体を形成し、画像情報に応じて入力エ
ネルギーを可変としたこと。
或いは、(2)液体を吐出して飛翔的液滴を形成するた
めの吐出口と、前記液体を吐出するために前記液体に熱
による状態変化を生じせしめるための電気熱変換体層と
、該電気熱変換体層に電気的に接続されるl対の電極と
を有し、前記吐出口と前記電気熱変換体層は対向する位
置に配され、前記電気熱変換体層に対してほぼ垂直方向
に前記液体を飛翔する液体噴射記録ヘッドを使用する液
体噴射記録方法において、画像情報に応じて入力エネル
ギーを変え前記電気熱変換体層上において熱勾配を生じ
せしめ、前記電気熱変換体層上で発生する気泡の大きさ
を変えて前記吐出口より吐出する液体の量を変えるよう
にしたこと、或いは、(3)液体を吐出して飛翔的液滴
を形成するための吐出口と、前記液体を吐出するために
前記液体に熱による状態変化を生じせしめるための電気
熱変換体層と、該電気熱変換体層に電気的に接続される
1対の電極とを有し、前記吐出口と前記電気熱変換体層
は対向する位置に配され、前記電気熱変換体層に対して
ほぼ垂直方向に前記液体を飛翔する液体噴射記録ヘッド
を具備する液体噴射記録装置において、前記電気熱変換
体層の下において熱勾配を生じせしめるように放熱構造
体を形成し、画像情報に応じて入力エネルギーを可変と
したこと、或いは、(4)液体を吐出して飛翔的液滴を
形成するための吐出口と、前記液体を吐出するために前
記液体に熱による状態変化を生じせしめるための電気熱
変換体層と、該電気熱変換体層に電気的に接続される1
対の電極とを有し、前記吐出口と前記電気熱変換体層は
対向する位置に配され、前記電気熱変換体層に対して、
ほぼ垂直方向に前記液体を飛翔する液体噴射記録ヘッド
を使用する液体噴射記録方法において、画像情報に応じ
て入力エネルギーを変え、前記電気熱変換体層の下にお
いて、熱勾配を生じせしめ、前記電気熱変換体層上で発
生する気泡の大きさを変えて前記吐出口より吐出する液
体の量を変えるようにしたこと、或いは、(5)液体を
吐出して飛翔的液滴を形成するための吐出口と、前記液
体を吐出するために前記液体に熱による状態変化を生じ
せしめるための電気熱変換体層と、該電気熱変換体層に
電気的に接続されるl対の電極とを有し、前記吐出口と
前記電気熱変換体層は対向する位置に配され、前記電気
熱変換体層に対して、ほぼ垂直方向に前記液体を飛翔す
る液体噴射記録ヘッドを具備する液体噴射記録装置にお
いて、前記電気熱変換体層上において熱勾配を生じせし
めるように放熱構造体を形成し、該放熱構造体が前記1
対の電極の一方を兼ねる構造とし、画像情報に応じて入
力エネルギーを可変としたこと、或いは、(6)液体を
吐出して飛翔的液滴を形成するための吐出口と、前記液
体を吐出するために前記液体に熱による状態変化を生じ
せしめるための電気熱変換体層と、該電気熱変換体層に
電気的に接続される1対の電極とを有し、前記吐出口と
前記電気熱変換体層は対向する位置に配され、前記電気
熱変換体層に対してほぼ垂直方向に前記液体を飛翔する
液体噴射記録ヘッドを具備する液体噴射記録装置におい
て。
前記電気熱変換体層の下において熱勾配を生じせしめる
ように放熱構造体を形成し、該放熱構造体が前記1対の
電極の一方を兼ねる構造とし、画像情報に応じて入力エ
ネルギーを可変としたことを特徴としたものである。以
下、本発明の実施例に基いて説明する。
第7図は5本発明が適用されるインクジェットヘッドの
一例としてのバブルジェットヘッドの動作説明をするた
めの図、第8図は、バブルジェットヘッドの一例を示す
斜視図、第9図は、第8図に示したヘッドを構成する蓋
基板(第9図(a))と発熱体基板(第9図(b))に
分解した時の斜視図、第10図は、第9図(a)に示し
た蓋基板を裏側から見た斜視図で、図中、2工は蓋基板
、22は発熱体基板、23は記録液体流入口、24はオ
リフィス、25は流路、26は液室を形成するための領
域、27は個別(独立)電極、28は共通電極、29は
発熱体(ヒータ)、3oはインク、31は気泡、32は
飛翔インク滴で、本発明は、斯様なバブルジェット式の
液体噴射記録ヘッドに適用するものである。
最初に、第7図を参照しながらバブルジェットによるイ
ンク噴射について説明すると、(a)は定常状態であり
、オリフィス面でインク30の表面張力と外圧とが平衡
状態にある。
(b)はヒータ29が加熱されて、ヒータ29の表面温
度が急上昇し隣接インク層に沸騰現像が起きるまで加熱
され、微小気泡31が点在している状態にある。
(c)はヒータ29の全面で急激に加熱された隣接イン
ク層が瞬時に気化し、沸騰膜を作り、この気泡31が生
長した状態である。この時、ノズル内の圧力は、気泡の
生長した分だけ上昇し、オリフィス面での外圧とのバラ
ンスがくずれ、オリフィスよりインク柱が生長し始める
(d)は気泡が最大に生長した状態であり、オリフィス
面より気泡の体積に相当する分のインク30が押し出さ
れる。この時、ヒータ29には電流が流れていない状態
にあり、ヒータ29の表面温度は降下しつつある。気泡
31の体積の最大値は電気パルス印加のタイミングから
ややおくれる。
(e)は気泡3工がインクなどにより冷却されて収縮を
開始し始めた状態を示す、インク柱の先端部では押し出
された速度を保ちつつ前進し、後端部では気泡の収縮に
伴ってノズル内圧の減少によりオリフィス面からノズル
内へインクが逆流してインク柱にくびれが生じている。
(f)はさらに気泡31が収縮し、ヒータ面にインクが
接しヒータ面がさらに急激に冷却される状態にある。オ
リフィス面では、外圧がノズル内圧より高い状態になる
ためメニスカスが大きくノズル内に入り込んで来ている
。インク柱の先端部は液滴になり記録紙の方向へ5〜L
ow/seeの速度で飛翔している。
(g)はオリフィスにインクが毛細管現象により再び供
給(リフィル)されて(a)の状態にもどる過程で、気
泡は完全に消滅している。
第11図は、以上に説明したバブルジェット型インクジ
ェット記録ヘッドの要部切断面で、これは、一般に、エ
ツジシュータと呼ばれるものである。第12図は、前記
エツジシュータに対して、サイドシュータと呼ばれるも
のの要部断面図、第13図は、その動作原理を示す図で
、第7図に関して説明したのと同様、(a)図の状態か
ら(d)図の状態に至り、その後、(、)図と同じ状態
の(e)図に戻り、その間に、液滴32を噴射するもの
である。このようなバブルジェット技術においては、イ
ンク噴射は発生する気泡の体積変化によって行われるが
、気泡生成の挙動を調べると発熱体にパルス状の駆動エ
ネルギーを入力し、気泡を発生させると、気泡の成長〜
収縮は慣性が大きく支配し、その成長スピードや大きさ
を自由に変えることは難しく1つの発熱体で気泡を発生
させてインクを噴射させる場合、どうしても気泡が発生
するか、しないか、いいかえるならば、インクを噴射す
るか、しないかの2値的な駆動になりがちであり、気泡
の大きさを自由に変え、インク噴射量を連続的に変える
いわゆる多値的な駆動は困難であった。この困難を克服
するために、本出願人は特願平1−192357号を提
案したが、その原理を以下に説明する。
第14図は、特願平1−192357号によるバブルジ
ェット液体噴射記録装置の要部(発熱体部)構成図、(
、)図は平面図、(b)図は(a)図のB−B線断面図
を示し、図中、10は基板、11は蓄熱層、12は発熱
体層、13は制御電極、14はアース電極、15は保護
層、工6は放熱体、17は絶縁層で、特願平1−192
357号公報においては、第14図に示すように、発熱
体層12の上に放熱体16が設けである。この放熱体1
6は発熱体層12の全面に均一に設けるのではなく、第
↓4図に示したように制御電極13側からアース電極1
4側へいくにつれて1発熱体層12をおおう面積が変わ
るように設けられる。こうすることによって、発熱体層
上では、放熱体の効果により、通電方向に熱勾配を持た
せることが可能となる。放熱体を形成する材料としては
、般に熱伝導率が高く、蒸着、スパッタリング等の薄膜
形成及びフォトエツチング等の微細加工が容易にできる
A Q y A u等が好適に用いられる。特願平1−
192357号公報では、放熱体をこのように平面的(
2次元的)に形成するので、製造面において、あるいは
構造面において、容易かつ、シンプルにできるというメ
リットがある。なお、第14図の場合、放熱体16は発
熱体層の上に直接接触して形成されているが、該放熱体
16がア−スミ極の役割をしないように、放熱体16の
パターンは、アース電極14とは接触しないで、適当な
絶縁処理エフがなされている。このような発熱体層上で
熱勾配を持つヘッドに対して、特願平1−192357
号公報では、更に、画像情報に応じて、発熱体層への入
力エネルギーを変えるようになっている。一般に、バブ
ルジェット技術においては発熱体層上で膜沸騰現象によ
り気泡が発生する際に、発熱体層上の表面温度が瞬時的
にある一定以上の温度になることが必要である。つまり
膜沸騰が生じるためには、ある臨界温度以上になること
が必要なわけであるが、その臨界温度になる領域が発熱
体層上の任意の位置で形成されれば、発生気泡の大きさ
が任意に変えられることを意味している。第15図にそ
の原理を示す。第15図は、第14図の断面部に発生気
泡を点線で示したものである。上述のように、特願平1
−192357号公報では、発熱体層12上に設けられ
た放熱体16により発熱体層上で通電方向に対して熱勾
配をもっている。従って、入力エネルギーを小さい値か
ら大きい値に変えてやることにより、膜沸騰による気泡
発生の臨界点位置が熱勾配に応じて順次移動する。それ
により、第15図の点線で示したように、小さい気泡1
から、徐々に2.3.4という具合に気泡18が大きく
なるのである。
第16図は、通常の階調記録を行わないバブルジェット
液体噴射記録装置の要部(発熱体部)構成国である。第
14図と第16図の大きな相違点は、放熱体16の有無
である。特願平1−192357号は、放熱体16を設
けることにより、その効果を有する発明であるが視点を
変えてみると放熱体16によって熱が逃げるため、第1
6図のような通常のバブルジェット液体噴射記録装置に
くらべてエネルギー消費が大であるという側面をもつ。
これはいいかえるならば両者の記録装置からほぼ同等の
飛翔スピードでインクを噴射させようとした場合、特願
平1−192357号は放熱体16によって逃げる熱の
分だけ余分にエネルギーを入力する必要があるというこ
とである。
ところで、前述の第121g、第13図に示したような
、いわゆるサイドシュータ型のバブルジェットでは発熱
体と対向する位置に吐出口が設けられ、気泡が発熱体上
で成長する方向にインクが飛翔する構造となっているた
め、気泡発生によるインクを飛翔させるための圧力が効
率良くインクに伝達されるため、エネルギー消費の面か
らみると、エツジシュータ型より優れていることが知ら
れている6本発明者らは、この点に注目し、サイドシュ
ータ型のバブルジェット液体噴射記録装置の発熱体部に
熱勾配を持つように放熱構造体を形成し、画像情報に応
じて入力エネルギーを可変とするようにすれば放熱作用
によるエネルギーロスは、サイドシュータ型の高い効率
によって補償され、がつ熱勾配をもつ放熱構造体と入力
エネルギー変化の作用によって発熱体部における臨界膜
沸騰温度領域を容易に変化せしめ、それに応じて発生気
泡の大きさを変えインク噴射量を連続的に変えられるこ
とを発見したのである。いいかえるならばエネルギー消
費が少なくて階調記録が可能な記録装置を提案しようと
するものである。
第1図(a)〜(c)は1本発明による液体噴射記録ヘ
ッドの要部を示したもので1図(a)は平面図、図(b
)は図(a)のA−A断面図、図(c)は図(a)のB
−B断面図である。ここでは、説明を簡単にするために
吐出口部は省略して、発熱体基板のみを示した。
図中、40は基板、41は蓄熱層、42は発熱体層、4
3は放熱体保護層、44は放熱構造体、45は保護層、
46は制御電極(層)、47はアース電極(層)、48
は発熱体部、49は発熱体である。
この発熱体基板は、以下のような方法によって試作され
た。
まずシリコンウェハを熱酸化することにより表面にSi
O□膜を1.5μm威長成畦て、蓄熱層41とする0次
に発熱体層42であるHfB、を2500λスパツタリ
ングし、さらにその上に電極層AQを1.2μmスパッ
タリングする。そして、フォトリソ、エツチング技法を
2回行うことにより、まず1発熱体層42と電極層の2
層構造のパターンを形成し1次に、発熱体部48となる
領域の電極層を除去し、正方形形状の発熱体49を露出
させる。この状態で制御電極46と、アース電極47間
にパルス状に通電することによす発熱体部48はジュー
ル熱により発熱するが本発明の記録ヘッドは記録液に接
触するので、両電極間の導通防止と記録液から発熱体層
42が腐食されるのを防止するために全面に保護層45
としてSiO2を1μmスパッタリングする。さらに、
その上に、本発明の特徴である放熱構造体44を形成す
る。放熱構造体44は、ここではAQを全面に1.5μ
mスパッタリングした後、フォトリソ、エツチング技法
により、第1図の斜線部で示したようなパターンに形成
した。つまり放熱構造体44の主要部としては、正方形
形状の発熱体部48の上にあって、図の上下外側に放熱
作用が大きくなり、中心部ではほとんど放熱が生じない
ような放熱構造体44のパターン形状とした。その後、
放熱構造体材料のAQが記録液に腐食されるのを防止す
るために放熱体保護層43として、SiO2を全面に1
μmスパッタリングした・以上は、発熱体基板を試作し
た1実施例であるが、この実施例の他に使用され得る材
料について以下に説明する。
基板を構成する材料としては上述のシリコン以外にアル
ミナ等のセラミックスあるいはガラスなどが使用される
。熱伝導率の高いシリコンは、現時点では、入手のしや
すさなども考慮すると、最も好ましい材料ではあるが、
コスト面などを考慮してアルミナ、あるいはガラスなど
を使用してもよい。
蓄熱層41は、アルミナを基板に使用する場合には、グ
レーズ層として知られるガラス質のものが使用される。
ガラスを基板として使用する場合にはSiO2をスパッ
タリングで形成してもよいが、ガラスそれ自体が蓄熱層
の役割をはたすので、特別に蓄熱層を設けなくてもよい
発熱体を構成する材料として、有用なものには、たとえ
ば、タンタル−8i○2の混合物、窒化タンタル、ニク
ロム、銀−パラジウム合金、シリコン半導体、あるいは
ハフニウム、ランタン、ジルコニウム、チタン、タンタ
ル、タングステン、モリブデン、ニオブ、クロム、バナ
ジウム等の金属の硼化物があげられる。
これらの発熱体を構成する材料の中、殊に金属硼化物が
優れたものとしてあげることができ、その中でも最も特
性の優れているのが、硼化ハフニウムであり、次いで、
硼化ジルコニウム、硼化ランタン、硼化タンタル、硼化
バナジウム、硼化ニオブの順となっている。
発熱体は、上記の材料を用いて、電子ビーム蒸着やスパ
ッタリング等の手法を用いて形成することができる。発
熱体の膜厚は、単位時間当りの発熱量が所望通りとなる
ように、その面積、材質及び熱作用部分の形状及び大き
さ、更には実際面での消費電力等に従って決定されるも
のであるが。
通常の場合、0.001〜5μm、好適には、 0.0
1〜1μmとされる。
電極を構成する材料としては、通常使用されている電極
材料の多くのものが有効に使用され、具体的には、たと
えばAn、Ag、Au、Pt。
Cu等があげられ、これらを使用して蒸着等の手法で所
定位置に、所定の大きさ、形状、厚さで設けられる。
保護層に要求される特性は、発熱体で発生された熱を記
録液体に効果的に伝達することを妨げずに、記録液体よ
り発熱体を保護するということである。保護層を構成す
る材料として有用なものには、たとえば酸化シリコン、
窒化シリコン、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、
酸化タンタル、酸化ジルコニウム等があげられ、これら
は、電子ビーム蒸着やスパッタリング等の手法を用いて
形成することができる。保護層の膜厚は、通常は0.0
1−10 tt m、好適には、0.1〜5μm、最適
には0.1〜3μmとされるのが望ましい。
なお、この保護層は、どちらかというと1発熱体を記録
液から化学的に腐食されるのを防止するためのものであ
るが、本発明の記録ヘッドでは、記録液体中で気泡を発
生させるために、その気泡が収縮、消滅する際に発生す
るキャビテーション作用力が生じる。このキャビテーシ
ョン作用力から物理的に発熱体及びその保護層を守るた
めに、さらに、Ta等の金属層を設けることにより耐久
性が向上する。Ta層の膜厚としては、1000〜50
00λが好適に使用される厚さである。なお、耐キヤビ
テーシヨン層としてのTa層を第1図に示した本発明の
実施例に適用する場合には、Ta層がすでに形成しであ
る放熱構造体の熱勾配形成作用を妨げないように形成す
る必要がある。具体的には第1図の例では、放熱体保護
層の上にTa層を設ければ、放熱構造体と熱的に絶縁さ
れるので問題はない。放熱構造体材料は熱伝導率の高い
材料が好適に設けられ、一般には、パターン形成部しや
すさも考慮して電極材料と同じ物が使用される。つまり
、AQ、Ag、Au、Pt、Cu等である。またこの材
料は電極と同一のものが使用できるので、後述するよう
に、放熱構造体をアース電極と一体に形成することが行
われる。こうすることにより、発熱体にじかに接するこ
とによる放熱効率の良さ、又、パターン構成の単純化を
はかることができる。
さらに、第1図では説明を簡略化するために省略したが
発熱体部近傍を除く記録液が接する領域にポリイミド等
の保護層が1〜5μm程度形成される。
これは、主に電極を記録液から保護するためのものであ
り、電極保護層と呼ばれる。本発明ではフォトニース(
東し製)をスピンコーティングにより1.2μm形成し
、通常のフォトリソ技術によって発熱体部近傍及びリー
ド線と接続するポンディングパッド部(図示せず)のパ
ターンを抜いて形成した。
以上が本発明の一実施例の発熱体基板の具体的な製造方
法であるが、本発明では、この後第3図に示すように発
熱体面にほぼ垂直方向に記録液を飛翔させるために1発
熱体部と対向する位置に吐出口を形成する。図中、50
は発熱体基板、51は放熱構造体、52はチャンネル形
成部材(ドライフィルムレジスト)、53は記録液供給
チャンネル、54はオリフィスプレート、55は吐出口
である。
この吐出口の形成方法としては1本発明では、発熱体基
板50の上に各発熱体毎に独立した記録液供給チャンネ
ル53を形成し、その上に吐出口55を形成したオリフ
ィスプレート54を接合して形成した。記録液形成チャ
ンネルの形成方法としては、ドライフィルムレジストと
して知られる感光性樹脂を発熱体基板にラミネートし、
通常のフォトリソ技術によって露光〜現像によってパタ
ーンを形成した。通常のドライフィルムレジストの使用
方法は、パターン形成後、メツキやエツチング工程を行
なうためのマスカントとして用いられ、その後、除去さ
れるが、本発明では、パターン形成後、チャンネル形成
部材として、そのまま発熱体基板上に残したままとする
6本発明で用いたドライフィルムレジストの厚さは、2
0μmであり、従って、チャンネル形成部材の厚さ(高
さ)を同じ20μmとなる。このように形成された記録
液供給チャンネルの上に本発明では発熱体部のほぼ上部
に吐出口がくるようにオリフィスプレートを接合する。
オリフィスプレートの製造方法として本発明ではNiの
フォトエレクトロフォーミングを採用した。オリフィス
プレートの吐出口の大きさは、φ35μmであり、厚さ
は50ftmとした。
第2図は、本発明によって記録液の噴射量が変えられる
原理を説明するための図であり、第1図の一実施例の構
成の発熱体基板の例で示した。第2図では、駆動パルス
、つまり発熱体への入力エネルギーが小→中→大になる
につれて、発生気泡平面図では気泡(図の斜線部)が両
側からせり出して、ついには合体する様子を、又、気泡
と吐出状況を示す断面図では、成長気泡の断面図と、そ
の気泡の大小に応じて飛翔液滴が大小となる様子を示し
ている。
以上は、発熱体層の上に放熱構造体を形成した一実施例
の説明であるが、次に、発熱体層の下に放熱構造体を形
成する例について説明する。第4図(a)、(b)はそ
の−例であり、基本的には、第1図において発熱体層及
び放熱体保護層を蓄熱層上に形成する、つまり、パター
ンの積層の順序を入れかえただけである。なお、ここで
は、放熱体保護層は熱絶縁層と呼び変えることにするが
、材質、厚さなどは同じである。
第5図(a)〜(d)は1本発明の他の実施例であり、
これは放熱構造体と、電極(たとえばアース電極)を兼
用したものとなっている。前述したように、放熱構造体
と電極は、同一材料(AQ、Auなど)、同一製造法(
スパッタリング、エツチングなど)を利用して形成され
るので、それらを工つにし、放熱構造体の機能と、電極
としての機能を同時にもたせることができる。こうする
ことによってパターン構成の簡略化、低コスト化、ある
いは、パターン構成が簡略化されることによる。パター
ン層の熱ひずみに起因するライフタイムの低下を防止す
ることができる。第5図によってその製造方法の一例を
簡単に説明する。
まずはじめに熱酸化膜を形成したSiウェハ上に発熱体
層42を形成する(a)1次に制御電極46を形成し、
発熱体層42と接続する(b)。
さらに後述のアース電極と接続される部分と、リード線
取り出し部(ポンディングパッド部)を残して、全面に
絶縁層としてS i O2膜を形成する(C)、その後
発熱体部で熱勾配が生じるようなパターンとした放熱構
造体44兼、アース電極47を形成する(d)、その後
第1図で説明したような保護層、耐キヤビテーシヨン層
、電極保護層などを形成して、発熱体基板は完成する。
なお、使用する材料、厚さなどは前述の第1図で説明し
たものとほぼ同じである。
以上は、放熱構造体と電極を兼用して発熱体層の上に形
成した構造の一実施例であるが、別の実施例として放熱
構造体と電極を兼用して発熱体層の下に形成することも
本発明の好適な例である。
基本的には、第4図で説明したように、積層するパター
ンの形成順序を入れかえて形成するだけである。
以上、放熱構造体を発熱体層の上、下に形成する方法、
放熱構造体と電極を兼用し、それを発熱体層の上下に形
成する方法について説明したが、ここで説明した例は一
実施例であり、本発明は。
これらの実施例に限定されるものではない。実際に、本
発明のヘッドを設計、製造する場合は、各パターンをい
わゆるフォトリソ技術、スパッタリング技術、エツチン
グ技術などのウェハプロセスで形成するわけであるが、
プロセス上の問題、たとえば、ステップカバレッジの不
良に関する問題、エツチングによって下地(下のパター
ン)がおかされる問題などを考慮して、最適の層構成、
あるいは厚さ決定、あるいは、材料決定がなされる。
次に、本発明の放熱構造体の形状について別の例を第6
図(、)〜(e)に示す0図(a)〜図(d)は正方形
形状の発熱体層の上、あるいは下に形成される放熱構造
体(斜線部)の例を示し、図(e)は、丸形状の発熱体
層の上、あるいは下に形成される放熱構造体(斜線部)
の例を示す。
図中、矢印は、入力エネルギーを小→大へ変化させた場
合に1発熱体部における臨界膜沸騰領域が広がっていく
方向、いいかえるならば、入力エネルギーを大きくして
いくにつれて気抱の発生領域が広がっていく方向を示し
ている。図(C)。
Cd)、(e)のように中心部番こ放熱領域が大きくな
るような構成のものは図示しないが、発熱体層を貫通し
て接続される放熱材料が下層に形成され放熱効率を良く
している。
次に本発明の一実施例である第1図及び第3図に示した
ヘッドで実際に駆動した条件を以下に示す。
発熱体サイズ  40X40μm(抵抗30Ω)吐出口
径    φ35μm 駆動電圧    15〜30V パルス巾    3.2pse。
連続応答周波数 4#5に止 使用インク   キャノン社II!  BJ130用イ
ンク印写画素径   50um(15V時)〜140 
p m (30V時)(画素径は三菱製紙社製NMマッ
ドコ ート紙上の値) 上記条件で本発明では、50〜140μmまで画素径を
変えることができたが、本出願人が先に出願した特願平
1−192357号に記載したヘッドつまりエツジシュ
ータ型のヘッドにおいては、ほぼ同等の画素径を得るの
に19〜38V(パルス巾6μ5ec)を要しており、
本発明によりかなり消費エネルギーが低減できたことが
わかる。
効   果 以上の説明から明らかなように、本発明によると、以下
のような効果がある。
1、フォトリソ技術を用い容易に放熱構造体を平面的に
形成できるため、高密度配列が可能で階調記録が可能と
なる(請求項1,2,3゜4に対応)。
2、発熱体面とほぼ垂直方向に飛翔するヘッドに放熱構
造体を形成し、階調記録を行うので従来のもの(エツジ
シュータ型)より記録液飛翔効率が高くいいかえるなら
ば省エネルギー駆動が可能となった(請求項1,2,3
.4に対応)。
3、放熱構造体と電極を兼用することにより、パターン
構成が単純化され、それによって低コスト化、あるいは
、熱ひずみが低減できるので、ライフタイム向上がはか
れた(請求項5゜6に対応)。
【図面の簡単な説明】
第1図(、)〜(c)は、本発明による液体噴射記録ヘ
ッドの構成図で、第2図(a)〜(i)は、本発明によ
って記録液の噴射量が変えられる原理を説明するための
図、第3図は、発熱体面にほぼ垂直方向に記録液を飛翔
させるための構成図、第4図(a)、(b)は、発熱体
層の下に放熱構造体を形成した場合の図、第5図(a)
〜(d)は1本発明の他の実施例を示す図、第6図(a
)〜(e)は、放熱構造体の形状の他の実施例を示す図
、第7図は、本発明が適用されるインクジェットヘッド
の一例としてのバブルジェットヘッドの動作説明をする
ための図、第8図は、バブルジェットヘッドの一例を示
す斜視図、第9図は、分解斜視図、第10図は、蓋基板
を裏面から見た図。 第11図は、バブルジェット型インクジェット記録ヘッ
ドの要部切断図、第12図は、サイドシュータの要部断
面図、第13図は、第12図の動作原理を示す図、第1
4図は、先に提案されたバブルジェット液体噴射記録装
置の発熱部の構成図、第15図は、気泡発生の大きさを
変える原理を説明するための図、第16図は、通常の階
調記録を行わないバブルジェット液体噴射記録装置の発
熱体部の構成図、第17図乃至第24図は、それぞれ従
来の発熱体層の構成を示す図で、第17図乃至第19図
は、保護層、蓄熱層、或いは、発熱体層の厚を徐々に変
えるようにした例、第20図乃至第24図は1発熱体層
のパターン巾を徐々に変えるようにした例である。 40・・・基板、41・・・蓄熱層、42・・・発熱体
層、43・・・放熱体保護層、44・・・放熱構造体、
45・・・保護層、46・・・制御電極、47・・・ア
ース電極、48・・・発熱体部、49・・・発熱体。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、液体を吐出して飛翔的液滴を形成するための吐出口
    と、前記液体を吐出するために前記液体に熱による状態
    変化を生じせしめるための電気熱変換体層と、該電気熱
    変換体層に電気的に接続される1対の電極とを有し、前
    記吐出口と前記電気熱変換体層は対向する位置に配され
    、前記電気熱変換体層に対してほぼ垂直方向に前記液体
    を飛翔する液体噴射記録ヘッドを具備する液体噴射記録
    装置において、前記電気熱変換体層上において熱勾配を
    生じせしめるように放熱構造体を形成し、画像情報に応
    じて入力エネルギーを可変としたことを特徴とする液体
    噴射記録装置。 2、液体を吐出して飛翔的液滴を形成するための吐出口
    と、前記液体を吐出するために前記液体に熱による状態
    変化を生じせしめるための電気熱変換体層と、該電気熱
    変換体層に電気的に接続される1対の電極とを有し、前
    記吐出口と前記電気熱変換体層は対向する位置に配され
    、前記電気熱変換体層に対してほぼ垂直方向に前記液体
    を飛翔する液体噴射記録ヘッドを使用する液体噴射記録
    方法において、画像情報に応じて入力エネルギーを変え
    前記電気熱変換体層上において熱勾配を生じせしめ、前
    記電気熱変換体層上で発生する気泡の大きさを変えて前
    記吐出口より吐出する液体の量を変えるようにしたこと
    を特徴とする液体噴射記録方法。 3、液体を吐出して飛翔的液滴を形成するための吐出口
    と、前記液体を吐出するために前記液体に熱による状態
    変化を生じせしめるための電気熱変換体層と、該電気熱
    変換体層に電気的に接続される1対の電極とを有し、前
    記吐出口と前記電気熱変換体層は対向する位置に配され
    、前記電気熱変換体層に対してほぼ垂直方向に前記液体
    を飛翔する液体噴射記録ヘッドを具備する液体噴射記録
    装置において、前記電気熱変換体層の下において熱勾配
    を生じせしめるように放熱構造体を形成し、画像情報に
    応じて入力エネルギーを可変としたことを特徴とする液
    体噴射記録装置。 4、液体を吐出して飛翔的液滴を形成するための吐出口
    と、前記液体を吐出するために前記液体に熱による状態
    変化を生じせしめるための電気熱変換体層と、該電気熱
    変換体層に電気的に接続される1対の電極とを有し、前
    記吐出口と前記電気熱変換体層は対向する位置に配され
    、前記電気熱変換体層に対して、ほぼ垂直方向に前記液
    体を飛翔する液体噴射記録ヘッドを使用する液体噴射記
    録方法において、画像情報に応じて入力エネルギーを変
    え、前記電気熱変換体層の下において、熱勾配を生じせ
    しめ、前記電気熱変換体層上で発生する気泡の大きさを
    変えて前記吐出口より吐出する液体の量を変えるように
    したことを特徴とする液体噴射記録方法。 5、液体を吐出して飛翔的液滴を形成するための吐出口
    と、前記液体を吐出するために前記液体に熱による状態
    変化を生じせしめるための電気熱変換体層と、該電気熱
    変換体層に電気的に接続される1対の電極とを有し、前
    記吐出口と前記電気熱変換体層は対向する位置に配され
    、前記電気熱変換体層に対して、ほぼ垂直方向に前記液
    体を飛翔する液体噴射記録ヘッドを具備する液体噴射記
    録装置において、前記電気熱変換体層上において熱勾配
    を生じせしめるように放熱構造体を形成し、該放熱構造
    体が前記1対の電極の一方を兼ねる構造とし、画像情報
    に応じて入力エネルギーを可変としたことを特徴とする
    液体噴射記録装置。 6、液体を吐出して飛翔的液滴を形成するための吐出口
    と、前記液体を吐出するために前記液体に熱による状態
    変化を生じせしめるための電気熱変換体層と、該電気熱
    変換体層に電気的に接続される1対の電極とを有し、前
    記吐出口と前記電気熱変換体層は対向する位置に配され
    、前記電気熱変換体層に対してほぼ垂直方向に前記液体
    を飛翔する液体噴射記録ヘッドを具備する液体噴射記録
    装置において、前記電気熱変換体層の下において熱勾配
    を生じせしめるように放熱構造体を形成し、該放熱構造
    体が前記1対の電極の一方を兼ねる構造とし、画像情報
    に応じて入力エネルギーを可変としたことを特徴とする
    液体噴射記録装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015199266A (ja) * 2014-04-08 2015-11-12 株式会社リコー 電気−機械変換素子、電気−機械変換素子の製造方法、インクジェット記録ヘッド及びインクジェット記録装置

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