JPH03252593A - 燃料集合体の交換装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、燃料集合体の交換装置に係り、特に、原子炉
圧力容器の中に蒸気発生器を設置するとともに、炉心か
ら蒸気発生器への上昇−次冷却水を導くためのライザ管
が狭められている場合に、燃料集合体の交換を円滑に行
なう技術に関するものである。

「従来の技術」 現在稼動している原子炉の主流となっている軽水炉（加
圧木型、沸騰水型）の燃料集合体の交換作業は、遠隔操
縦によって燃料交換装置を運転することにより水中で行
なわれるが、第５図に示す軽水型原子炉の例であると、
原子炉圧力容器！の内部に、炉心２とともに蒸気発生器
３が収納されているが、炉心２の直上でかつ蒸気発生器
３の内側に位置している機器や構造物をすべて撤去した
状態としてから実施する必要がある。即ち、第５図にお
いて、原子炉圧力容器ｌの上蓋４、制御棒駆動袋＠５、
−次冷却水ボンプ６、制御棒支持構造物７の一部等を撤
去して、第６図に示すように、炉心２の直上に大きな作
業用空ｉ５Ｙを形成し、炉心２と蒸気発生器３の内側と
の間に、ライザ部８及び仕切壁９が残される程度まで開
放した後、燃料交換装置Ｘにおけるテレスコープ部１０
の下端部の燃料棒グリッパ１１を、テレスコープ部ＩＯ
の上下伸縮と、搬送台車１２及び横行台車１３の走行と
により、炉心２における燃料集合体１４の引き出し、装
填、水平移動及び昇降等の各操作を行ない、燃料集合体
１４の原子炉圧力容！＋の上方への引き上げや、目的位
置への移動、収納、あるいは新燃料集合体の装填等が実
施される。

一方、第７図は、−次冷却系内のほう酸水濃度によって
出力の制御を行なうようにした軽水冷却型原子炉の構造
例を示すものである。該軽水冷却型原子炉にあっては、
第７図に実線の矢印で示すように、炉心２で加熱された
一次冷却水Ｗが、ライザ管１５から一次冷却水ボンブ６
、蒸気発生器３を経由して、ポイズンタンク１６の外側
を通って下降し、冷却水人口Ｉ７から炉心２に戻る強制
循環がなされ、万一　−次冷却水ボンプ６が停止した場
合は、水圧作動弁１８が開放状態となることによって、
ポイズンタンク１６の中のほう酸水（炉内プール水）Ｐ
が、第７図に破線の矢印で示すように、ポイズン流通器
１９を経由して、炉心２に送り込まれることにより、炉
心２の中のほう酸水濃度が高められて、原子炉を自然停
止状態に導くようにしたもので、いわゆる固有の安全性
をもった原子炉となっており、近年、原子力発電プラン
トの都市接近等の立地条件を十分考慮しなければならな
いところから注目されている。

そして、上昇−次冷却水Ｗを導くライザ管１５と、該ラ
イザ管１５を囲むポイズンタンク１６の」二部部分との
直径を小さくすると、蒸気発生器３の大容量化が容易に
なり、原子炉圧力容器！の寸法か、主として蒸気発生器
３の大きさによって支配される場合にあっても、原子炉
圧力容器ｌの内部空間の有効利用に基づいて、原子炉の
小型化を図ることができる。

「発明が解決しようとする課題」 しかしながら、第７図に示すように、ライザ管１５が挟
められている場合には、第６図例に示した構造の燃料交
換装置Ｘの適用が不可能となる。

つまり、第７図例の原子炉にあっては、第６図と比較す
ると明らかなように、燃料交換装置Ｘの作業範囲は、ラ
イザ管１５の最小寸法の内径りの範囲のみとなり、炉心
２を構成する多数の燃料集合体１４のうち、中心部分に
位置する一部分しか燃料集合体１４を交換することがで
きず、原子炉の運転に支障を来すものとなる。

本発明は、これらの課題を有効に解決して、炉心の直径
よりライザ管の内径が小さい場合にあっても、燃料交換
のための機器をライザ管の内部に正確に取り付け、燃料
集合体の交換を確実に行なうことを目的としている。

「課題を解決するための手段」 かかる目的を達成する手段として、ライザ管の上部開口
近傍のフランジ部に取り付けられる固定ケーシングと、
該固定ケーシング内に旋回可能に取り付けられ旋回駆動
源によって旋回させられる中間スリーブと、該中間スリ
ーブ内に上下移動可能に取り付けられ昇降駆動源によっ
て昇降させられるセンタースリーブと、該センタースリ
ーブの下端に取り付けられセンタースリーブの穴を介し
て燃料交換用ウィンチによって昇降操作される燃料棒グ
リッパに係合してこれを水平方向に移動さ仕るワーク部
分とを具備する構成の燃料集合体の交換装置としている
。

「作用」 固定ケーシング、中間スリーブ、センタースリーブを組
み合わせてライザ管内に取り付けることにより、相互の
取り付は精度が向上し、センタースリーブは、ライザ管
の中心線上において上下しかつ旋回する。

センタースリーブの穴を介して燃料棒グリッパが上下移
動し、センタースリーブの真下の位置で燃料用ウィンチ
とワーク部分との間で燃料集合体の受は渡しが行なわれ
、燃料集合体の引き上げ及び挿入は、センタースリーブ
の穴を経由することによって行なわれる。

「実施例」 以下、本発明に係る燃料集合体の交換装置の一実施例に
ついて、第１図ないし第４図に基づいて説明する。

一実施例における燃料集合体の交換装置にあっては、第
７図に示した軽水冷却型原子炉に適用されるものである
が、後述するように、ライザ管１５が狭められている一
般の原子炉に適用する場合、あるいはライザ管１５が直
筒状である場合にも有効である。

なお、図中において、前述した従来例等と共通する部分
には、同一符号を付して説明を筒略化する。

第１図及び第４図（Ｂ）に示すように、燃料集合体の交
換装置は、原子炉建屋２０におけるオペレーティングフ
ロア２１に設置される燃料交換用ウィンチ３０の部分と
、原子炉圧力容器ｌの中に設置される炉内マニピュレー
タ４０の部分とを組み合わせた構造である。

前記燃料交換用ウィンチ３０は、炉心２の上方の離間位
置である原子炉建屋２０に設置された前記搬送台車１２
及び横行台車１３から吊持状態とされる燃料引き上げ用
ロープ３１と、その先端部に取り付けられて電動操作に
よりフックを利用して燃料集合体１４に係合する前記燃
料棒グリッパ１１と、該燃料引き上げ用ロープ８１を昇
降させかつ概略の位置決めを行なうための巻き上げ用サ
ーボモータ３２と、燃料引き上げ用ロープ３！の繰り出
し量によって燃料棒グリッパ口の位置を検知するための
距離検出計等とが設けられた構造とされる。なお燃料棒
グリッパ１１には、荷重の重量を計測して燃料集合体１
４の保持の確認及び異常の検出を行なうためのロードセ
ル、開閉確認リミットスイッチ、メカニカルロック機構
、信号を上方に伝達するための信号伝達ケーブル等が設
けられる。

前記炉内マニピュレータ４０は、炉内構造物であるポイ
ズンタンク１６におけるフランジ部４１の部分に、全体
として上方から挿入状態に取り付けられ、旋回部分４２
、昇降部分４３、ワーク部分４４等を有するものである
。

前記旋回部分４２は、ライザ管１５とポイズンタンク１
６との上部に水平に設けられたフランジ部４１に、載置
状態とされる外向フランジ部４６ａを有するとともにラ
イザ管１５の穴４５に挿入されてテーパービンで位置決
め固定される固定ケーシング４６と、外向フランジ部４
６ａにベアリング４７を介して水平旋回可能に搭載され
る旋回架台４８と、該旋回架台４８に吊持状態に固定ケ
ーシング４６の中に挿入される中間スリーブ４９と、該
中間スリーブ４９の下端部に取り付けられ固定ケーンン
グ４６の内周面に転勤可能に接触して芯出しを行なう複
数のガイドローラ５０と、外向フランジ部４６ａと旋回
架台４８との間に介在して固定ケーシング４６を旋回さ
せるための旋回駆動源５１とから構成される。

前記昇降部分４３は、中間スリーブ４９の中に挿入され
ろセンタースリーブ５２と、中間スリーブ４９との間に
介在してセンタースリーブ５２の昇降を案内するための
ガイドレール５３及び昇降ブラケット５４と、旋回架台
４８に搭載されるモータ等の昇降駆動源５５と、該昇降
駆動源５５に接続されるウオームギヤ機構５６と、該ウ
オームギヤ機構５６の回転力を伝達するベベルギヤ等か
らなる回転力伝達系５７と、該回転力伝達系５７によっ
て回転させられるピニオンギヤ５８と、該ピニオンギヤ
５８に噛合するとともにセンタースリーブ５２にほぼそ
の全長に亙って一体に設けられたラックギヤ５９とから
構成され、そして、ウオームギヤ機構５６の部分で、セ
ンタースリーブ５２等の重量による自然落下を防ぐセル
フロック機能を付与している。

なお、固定ケーシング４６の外向フランジ部４６ａには
、炉内マニピュレータ４０の部分を吊持するための吊持
具６０が取り付けられている。

前記ワーク部分４４は、昇降部分４３の下端部に水平揺
動可能に取り付けられ平行リンクやアクチュエータ等に
よって構成される水平移動用リンク部６１と、該水平移
動用リンク部６１の先端に取り付けられ流体圧アクチュ
エータ等によって開閉操作されて燃料棒グリッパ１１を
把持するハンド部６２と、水平移動用リンク部６１とハ
ンド部６２との間に介在してハンド部６２の垂直回転角
度を設定し平行リンクやアクチュエータ等によって構成
される姿勢調整部６３とから構成される。

以下、燃料集合体の交換装置による燃料集合体１４の交
換作業について、第４図（Ａ）ないし第４図ＣＣ’）を
参照して説明する。

〈作業用空間の形成〉 第４図（Ａ）に示すように、ライザ管１５の上部開口よ
りも直上に位置する機器や構造物を除去した状態として
作業用空間Ｙを形成する。

く炉内マニピュレータの取り付け〉 第４図（Ｂ）に矢印にで示すように、炉内マニピュレー
タ４０を組み上げた状態、つまり、固定ケーシング４６
、中間スリーブ４９、センタースリーブ５２を組み合わ
せるとともに、ワーク部分４４をセンタースリーブ５２
に取り付けた状態としたものを、燃料交換用ウィンチ３
０やその他のクレーン等によってライザ管１５の中に吊
り降ろし、第１図に示すように、フランジ部４１に固定
ケーシング４６の外向フランジ４６ａを載置することに
より芯出しを行なうとともに、ボルト等により固定する
。なお、ワーク部分４４をライザ管１５の穴４５に挿入
する場合には、第４図（Ｃ）に矢印して示すように、最
小回転半径となる状態、中心に寄せた状態で行なわれる
。

く燃料集合体の抜き取り〉 次いで、第４１ｍ（Ｃ）に矢印Ｍで示すように、ハンド
部６２を水平位置まで持ち上げた状態に設定するととも
に、実線で示すように、／％ンド部６２を中心位置まで
移動させ、一方、燃料棒グリッパ１１をセンタースリー
ブ５２の中を通して吊り降ろして、ハンド部６２で燃料
棒グリッパｉｔを把持し、以下、ワーク部分４４により
燃料棒グリッパ１１を誘導して燃料集合体１４の一つと
係合状態とするととらに、昇降部分４３の作動によって
第１図に鎖線で示すように燃料集合体１４を炉心２から
抜き取った後、第４図（Ｃ）に実線で示す中心位置まで
移動し、燃料交換用ウィンチ３０の作動により燃料引き
上げ用ロープ３１を巻き取って、第４図（Ｂ）に示す原
子炉建屋２０の上部まで引き上げる。

く使用済燃料プールへの格納〉 以下、搬送台車１２によって燃料集合体１４を使用済燃
料プール７０の上部まで水平移動させ、使用済燃料ラッ
ク７１の目的とする位置に燃料集合体１４を吊り降ろし
目的位置に格納する。

このように、上述の作業工程を繰り返すことにより、炉
心２の使用済燃料（燃料集合体）５を順次抜き取ること
が行なわれ、炉心２の中心からずれた部分の燃料集合体
１４を抜き取る場合には、炉内マニピュレータ４０の旋
回部分４２の作動によって、ワーク部分４４の向きを設
定するとともに、ワーク部分４４の水平移動量を変更す
ることによって行なわれる。また、新燃料集合体を装填
する場合は、これら工程の逆手順によって実施される。

く炉内マニピュレータの解体〉 燃料集合体１４の交換作業の終了時等において、炉内マ
ニピュレータ４０をライザ管１５から外して撤去する場
合も、前述したく炉内マニピュレータの取り付け〉作業
と逆手順によって実施することができる。

なお、上述した一実施例にあっては、軽水冷却型原子炉
に適用されるものとしたが、ライザ管１５の上部開口が
狭められている他の型の原子炉、制御棒駆動装置を炉心
の下方に設置した原子炉に対しても同様に適用可能であ
る。

「発明の効果」 以上説明したように、本発明に係る燃料集合体の交換装
置によれば、固定ケーシング、中間スリーブ、センター
スリーブを組み合わせて、ワーク部分をセンタースリー
ブに取り付けたものとして、これらを組み上げた状態で
ライザ管の中に挿入して設置することにより、ワーク部
分の昇降及び旋回操作の精度を高めることができる。そ
して、ワーク部分の操作と上昇及び旋回操作とを組み合
わせた操作と、センタースリーブの穴を経由して燃料棒
グリッパを昇降さｄ゛る操作とが可能となり、ワーク部
分と燃料交換用ウィンチとの間における燃料集合体の受
は渡しを容易にし、ライザ管が狭められている等の原子
炉にあって、燃料集合体の交換作業を効率よく確実に行
なうことができる等の効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る燃料集合体の交換装置を軽水冷却
型原子炉に適用した場合の一実施例を示す要部の正断面
図、第２図は第１図の■−ｎ線矢視図、第３図は第１図
の■−■線゛矢視図、第４図（Ａ）ないしくＣ）は第１
図例の交換装置による燃料交換作業の実施状況の説明図
、第５図は軽水型原子炉の従来例を示す正断面図、第６
図は第５図例の燃料交換作業の実施状況の説明図、第７
図はライザ管が狭められた状態の軽水型原子炉の例を示
す正断面図である。 Ｘ・・・・・・燃料交換装置、Ｙ・・・・・・作業用空
間、Ｗ・・・・・・−次冷却水、Ｐ・・・・・・はう酸
水（炉内プール水）、■・・・・・・原子炉圧力容器、
２・・・・・・炉心、３・・・・・・蒸気発生器、４・
・・・・・上蓋、５・・・・・・制御棒駆動装置、６・
・・・・・−次冷却水ポンプ、７・・・・・・制御棒支
持構造物、８・・・・・・ライザ部、９・・・・・・仕
切壁、ＩＯ・・・・・・テレスコープ部、１１・・・・
・・燃料棒グリッパ、１２・・・・・・搬送台車、１３
・・・・・・横行台車、１４・・・・・燃料集合体、１
５・・・・・ライザ管、１６・・・・・・ポイズンタン
ク、Ｉ７・・・・・・冷却水入口、１８・・・・・・水
圧作動弁、１９・・・・・・ポイズン流通器、２０・・
・・・原子炉建屋、２１・・・・・・オペレーティング
フロア、３０・・・・・・燃料交換用ウィンチ、３【・
・・・・・燃料棒引き上げ用ローラ、３２・・・・・・
巻き上げ用サーボモータ、４０・・・・・・炉内マニピ
ュレータ、４１・・・・・・フランジ部、４２・・・・
・・旋回部分、４３・・・・・・昇降部分、４４・・・
・・・ワーク部分、４５・・・・・・穴、４６・・・・
・・固定ケーシング、４６ａ・・・・・・外向フランジ
部、４７・・・・・・ベアリング、４８・・・・・旋回
架台、４９・・・・・中間スリーブ、５０・・・・・・
ガイドローラ、５１・・・・・・旋回駆動源、５２・・
・・・・センタースリーブ、５３・・・・・・ガイドレ
ール、５４・・・・・・昇降ブラケット、５５・・・昇
降駆動源、５６・・・・・ウオームギヤ機構、５７・・
・・・・回転力伝達系、５８・・・・・・ピニオンギヤ
、５９・・・・・・ラックギヤ、６０・・・・・・吊持
具、６１・・・・・・水平移動用リンク部、６２・・・
・・・ハンド部、６３・・・・・・姿勢調整部、７０・
・・・使用済燃料プール、７１・・・・・・使用済燃料
ラック。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. ライザ管の上部開口近傍のフランジ部に取り付けられる
   固定ケーシングと、該固定ケーシング内に旋回可能に取
   り付けられ旋回駆動源によって旋回させられる中間スリ
   ーブと、該中間スリーブ内に上下移動可能に取り付けら
   れ昇降駆動源によって昇降させられるセンタースリーブ
   と、該センタースリーブの下端に取り付けられセンター
   スリーブの穴を介して燃料交換用ウインチによって昇降
   操作される燃料棒グリッパに係合してこれを水平方向に
   移動させるワーク部分とを具備することを特徴とする燃
   料集合体の交換装置。