JPH0325017Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は負荷に応じてガスバーナの燃焼量を電
磁弁を介して比例制御するようにしたガス燃焼量
制御装置に関するもので、その目的とするところ
は、燃焼器の大容量能力の比例制御燃焼を行うも
ので、電磁弁制御とバーナ燃焼の絞り比に応じた
比例制御弁による制御、並びに複数のバーナによ
る切替制御することにより大幅な燃焼絞り特性を
得ると共に、着火時の爆発着火現象の発生を防止
し安全燃焼を確保するところにある。

従来から知られている電磁弁及び比例制御弁に
よる燃焼器に於いては、電磁弁の開閉、又は比例
制御弁のガス絞り容量とガスバーナの燃焼絞り比
に限度があるため瞬間的に大容量を必要とする場
合と、大幅な燃焼絞り幅を必要とする大型燃焼器
では、点火初期に於ける火移り不良による爆発着
火が起り易い。燃焼器の燃焼容量の大幅変化に
各々のバーナ群に対してその各々のガス供給路に
比例制御弁と電磁弁を配置するもので、燃焼容量
の大幅改善と着火時の爆発着火現象を防止する燃
焼量制御装置を提供するものである。

本考案は上記従来の欠点を除去したもので、火
移りが可能な位置に配置された複数のバーナ群又
はバーナ体と、該バーナ群又はバーナ体の内、第
１バーナ群又はバーナ体へのガス供給路に配置さ
れる主電磁弁又は電磁弁、及び第１バーナ群又は
バーナ体以外のバーナ群又はバーナ体へのガス分
岐供給路中に配置される電磁弁とを備え、かつ前
記第１バーナ群又はバーナ体の燃焼炎を検知する
炎検知素子を設けて、該炎検知素子からの信号に
より前記第１バーナ群又はバーナ体へのガス供給
路に配置される主電磁弁又は電磁弁を制御するよ
うにした燃焼量制御装置において、感温素子から
の温度制御を行う制御器を有し、この温度制御信
号により第１バーナ群又はバーナ体の初期点火時
には、前記ガス分岐供給路中に配置される電磁弁
を強制的にオフし、上記炎検知素子による第１バ
ーナ群又はバーナ体の着火検知時に制御器からの
信号により、上記第１バーナ群又はバーナ体以外
のバーナ群又はバーナ体へのガス分岐供給路中に
配置される電磁弁を制御する。

以下その実施例を添付図面と共に説明する。

第１図には、各分岐ガス供給路に各比例制御弁
２，３の各々に最小絞りガス量を供給するオリフ
イス１１，１２を各々並列に介在させた実施例を
示し、着火動作においてまず、主電磁弁１及び電
磁弁１０並びにパイロツト電磁弁９を全閉の状態
より主電磁弁１及びパイロツト電磁弁９を開弁す
る。主電磁弁１の開弁で第１バーナ群４にはオリ
フイス１１のガス量が供給され、口火バーナ６点
火と共に第１バーナ群４はオリフイス１１による
最小ガス絞り量の燃焼容量にて火移り点火を炎検
知素子１３で検知して、口火バーナ６へのガス供
給を停止するためパイロツト電磁弁９の閉弁と同
時に比例制御弁２，３が感温素子７からの信号に
より制御器８にて作動するが、電磁弁１０が閉じ
るているので第１バーナ群４のみ比例制御燃焼
後、更に隣接する第２バーナ群５へのガス制御を
行う電磁弁１０を開弁して隣接する第２バーナ群
５に火移りさせ比例制御燃焼させるものである。
尚、制御器８は、感温素子７、炎検知素子１３か
らの信号に応じて各電磁弁、各比例制御弁への制
御信号出力するもので炎検知時においてのみ限定
するものではない。また、制御器８は、温度制
御、炎検知制御に限定するものでなく、上記の様
に比例制御並びに電磁弁開閉制御を含めた制御を
行うものである。比例制御弁３の動作を電磁弁１
０の開弁後に遅延させてから感温素子７からの信
号により制御器８にて開弁動作するようにすれ
ば、火移り時の着火音は極めて静かで且つ安全で
ある。口火バーナ６は各第１、第２バーナ群４，
５に着火後に消しても良く、更には安全性を高め
るために常火用パイロツトとしても良く適宜に設
定出来る。

第２図に於ては、他の実施例を示すものであ
り、第１図の構成に各供給路に電磁弁１０，１
０′を各々配置したものであり、その動作は初期
点火時に口火バーナ６のみを確実に着火するため
各々の電磁弁１０，１０′を閉弁している。第１
バーナ群４への点火時は、一方の電磁弁１０を開
弁してバイパス路にて最小絞りガス量を供給して
第１バーナ群４に着火し、着火を炎検知素子１３
で検知して感温素子７からの信号により制御器８
にて比例制御弁２に作動信号を与えて比例制御燃
焼後、更に隣接するバーナ群５に供給する電磁弁
１０′を開弁して火移り着火を行い、感温素子７
からの信号により制御器８にて比例制御弁３にも
作動信号を与えて、比例制御燃焼させるものであ
る。尚、第１、第２バーナ群着火後口火バーナ６
は消火してもかまわない。

第３図は火移り状況を示す断面図であり、Ａは
中心部のバーナ体に初期着火を行う場合の実施例
で、Ｂは一側から初期着火し、他へのバーナ体に
順次火移り着火を行う場合の実施例を示したバー
ナ体を複数配置した場合の断面図を示している。

以上説明したように本考案よれば、大型瞬間湯
沸器等に於いては大幅湯温調整が電磁弁の開閉動
作により比例制御弁の作動と共に湯温が比例的に
得られると共に大容量の給湯も可能となり、第１
バーナ群が着火したことを確認して、他のバーナ
群の燃焼を開始させるので、爆発点火の危険性が
なく、第１バーナ群以外のバーナ切替手段として
制御回路に設けた制御部からの信号を用いるもの
であるから、構成が簡単であるばかりでなく、第
１バーナ群の着火検知を行わないかぎり第２電磁
弁が解放されず、その安全性がより一層高められ
るものである。また、バーナ絞り比は50％とすれ
ば、器具に於る絞り比は全体の四分の一（25％）
の絞り比までの比例制御が出来るもので、燃焼器
具としては燃焼容量の大きなものに有利でありか
つ、比例制御弁の絞り比も小さいもので良く構造
も簡単となり、コストも安価なものとなり、更に
比例制御弁を各々のバーナ群又はバーナ体への供
給路に各々に配置して比例制御燃焼させる燃焼量
制御装置に於て、第１バーナ群４又はバーナ体の
着火後、感温素子７からの信号に応じて第１バー
ナ群４又はバーナ体を電磁弁の開弁動作により比
例制御燃焼させ、複数のバーナ群又はバーナ体を
第１バーナ群４又はバーナ体の着火を炎検知素子
が検知した時、電磁弁の開弁動作により比例制御
燃焼させる場合とに切替える制御器８を介して比
例的に制御されるため、点火初期に於る火移り不
良による爆発着火の防止と、大幅な燃焼容量の変
化が得られると共に、バーナ切替手段として制御
器によつて感温素子からの温度信号による制御器
からの信号を用いるものであるから、構成が簡単
である等の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案装置の１例の構成図、第２図は
他の実施例を示す構成図、第３図は火移り状況を
示す断面図である。 １……主電磁弁、２，３……比例制御弁、４…
…第１バーナ群又はバーナ体、５……第２バーナ
群又はバーナ体、６……口火バーナ、７……感温
素子、８……制御器、９……パイロツト電磁弁、
１０……電磁弁、１０′……電磁弁、１１……オ
リフイス、１２……オリフイス、１３……炎検知
素子。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 火移りが可能な位置に配置された複数のバーナ
   群又はバーナ体と、該バーナ群又はバーナ体の
   内、第１バーナ群又はバーナ体へのガス供給路に
   配置される主電磁弁又は電磁弁、及び第１バーナ
   群又はバーナ体以外のバーナ群又はバーナ体への
   ガス分岐供給路中に配置される電磁弁とを備え、
   かつ前記第１バーナ群又はバーナ体の燃焼炎を検
   知する炎検知素子を設けて、該炎検知素子からの
   信号により前記第１バーナ群又はバーナ体へのガ
   ス供給路に配置される主電磁弁又は電磁弁を制御
   するようにした燃焼量制御装置において、感温素
   子からの温度制御を行う制御器を有し、この温度
   制御信号により第１バーナ群又はバーナ体の初期
   点火時には、前記ガス分岐供給路中に配置される
   電磁弁を強制的にオフし、上記炎検知素子による
   第１バーナ群又はバーナ体の着火検知時に制御器
   からの信号により、上記第１バーナ群又はバーナ
   体以外のバーナ群又はバーナ体へのガス分岐供給
   路中に配置される電磁弁を制御することを特徴と
   する燃焼量制御装置。