JPH03250150A - 免震床装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、免震床装置に関し、更に詳細には、特に地震
の際に生ずる電算室等のフリーアクセス床の振動を減衰
させ、且つ振動による騒音を防止する免震床装置に関す
る。

〈従来の技術〉 従来、ビルや塔などの構造物を建築する際に。

構造物と、該構造物を支持する基礎との間に設置して、
免震作用を有する装置については種々提案がなされてお
り、具体的には例えば、摩擦力による減衰作用を有する
摩擦ダンパーと、振動による構造物の変位を復元させる
制振作用を有する低摩擦支承及びバネを備える自動復帰
装置とを備えた摩擦型免震装置、板状に成形されたラバ
ー材と、金属製の板材とを交互に積層し、一体化させて
成る積層ゴムを構造物と基礎との間に設置し、地震等に
よる振動を該積層ゴムの弾性変形により防止する免震構
造システム等が知られている。

〈発明が解決しようとする課題〉 しかしながら、前記摩擦ダンパーを備える摩擦型免震装
置では、摩擦ダンパーにかかる水平方向２− の荷重が、該摩擦ダンパーを変位させる荷重以下の場合
、即ち、該免震ダンパーの荷重−変位特性を示す第６図
に示されるとおり、このような場合免震ダンパーが何等
変位しないので、除振及び免震効果が全く得られず、ま
た荷重方向が逆転する際に摩擦力が短時間に逆転し、構
造物にかかる荷重が急激に変化するという問題が生ずる
。しかも該ダンパーが摺動し、変位する場合には、１０
〜３０１（ｚのショットノイズが発生するため、例えば
電算機器等のＯＡ機器に悪影響を及ぼす恐れがあり、電
算機室等のフリーアクセス床には使用できないという欠
点がある。

また前記積層ゴムを備える免震構造システムでは、該積
層ゴムの荷重−変位特性を示す第７図に示されるとおり
、ある一定の荷重、例えば微弱な振動に対しては有効で
あるが、大変形を生ずる、ある一定荷重以上の振動に対
してはその弾性力が追随することができないという問題
が生じ、しかも構造物の揺れに対しては、自然減衰に任
せなければならないという欠点がある。

３ 更に、従来第８図に示す高減衰ゴム８］−を多段に配置
し、積層ゴムに曲げを生ぜずに変形追随性を持たせたシ
ステム８０も知られている。しかしながらこのようなシ
ステムは、高さｈが高くなるため床の免震には不利であ
る。

従って、本発明の目的は、微弱な振動及び大きな振動の
どちらにおいても、効率良く減衰作用を発揮し、且つ振
動による騒音を防止することが可能な免震床装置を提供
することにある。

また本発明の別の目的は、構造物の振動及び振動による
騒音を防止し、更に振動による床の変位を復元させる制
振作用を有する免震床装置を提供することにある。

く課題を解決するための手段〉 本発明は前記課題を解決するためのものであり、その要
旨は構造物の床とスラブとの間に設置し、構造物の振動
及び振動による騒音を防止する装置であって、該装置が
摩擦力による減衰作用を有する摩擦材と、弾性変形によ
る振動吸収作用及び吸音作用を有する粘弾性高分子材料
とを直列に連設４− してなることを特徴とする免震床装置にある。

また本発明によれば、前記摩擦材と、前記粘弾性高分子
材料とを直列に連設してなる装置及び振動による床の変
位を復元させる制振作用を有する免震ダンパーを所定の
間隔をおいて設置してなることを特徴とする免震床装置
が提供される。

〈作用〉 本発明の免震床装置は、構造物の床に対して摩擦材が摺
動しない程度の小さな荷重変化が生じた場合、粘弾性高
分子材料が弾性変形して振動を吸収し、一方、大きな荷
重変化が生じた場合には、摩擦材が摺動し、その荷重変
化を比較的緩やかにするとともに、該摩擦材の摺動によ
り生ずる騒音等を粘弾性高分子材料が吸収するように作
用する。

〈実施例〉 以下本発明の一実施例について、添付図面を参照して説
明する。

第１図には、摩擦材１１と粘弾性高分子材料の積層体１
２とを備えた免震床装置の一部断面側面図が参照番号１
０にて示される。

免震床装置１０は、構造物の上下フロア−を仕切る床１
５とスラブ１６との間に介在するように設置する。該免
震床装置１０は地震等の振動に対して、摩擦力による減
衰作用を有する摩擦材１１と弾性変形することによって
、振動吸収作用及び吸音作用を有する粘弾性高分子材料
の積層体１２と、該摩擦材１１及び積層体１２を内部に
設け、摩擦材１１が摺動可能に設置されるボックス型の
台枠１３とから構成される。台枠１３は、スラブ１６の
上面に、ボルト、接着剤等により固設されており、摩擦
材料で形成される台枠１３の内部底面上に、円柱形の摩
擦材１１を摺動可能に設置する。摩擦材１１の上面には
、第２図に示される円柱形の鋼板２１と、粘弾性高分子
材料２２とを、交互に積重ね一体成形した積層体１２が
、ボルト、接着剤等により固着される。該粘弾性高分子
材料２２は、低荷重時の変位エネルギーを、弾性変形す
ることにより吸収し、また特に摩擦材１１が摺動を開始
するような高荷重時に発生するショットノイズ及び構造
物の共鳴振動により生ずる騒音等を、熱エネルギーとし
て吸収する材料であって、例えばアクリル系粘弾性体、
高減衰性ゴム等を挙げることができ、市販品の商品名ｒ
ＶＥＭＪ　　（住友スリーエム株式会社製）等を用いる
こともできる。粘弾性高分子材料２２の形状は、板状又
はシート状等として使用することができ、前述のとおり
、鋼板等の金属と組合せて用いられる。台枠１３、摩擦
材１１及び積層体１２から成る免震床装置１０は、積層
体１２の上面に設置した高さ調節装置１４を介して床板
１５に接続され、床板１５と、スラブ１６との間に設置
される。かかる免震床装置１０は、設置する床板１５の
大きさ等により、２個以上所定の間隔をおいて設けるこ
とができ、また摩擦材１１と、積層体１２とを逆に直列
に連設し、摩擦材１１が床板１５上を摺動するように設
置することもできる。

第３ａ図及び第３ｂ図は、地震等の振動によって生ずる
荷重Ｐが、床板１５に加えられた際の免震床装置の動作
を示す側面図である。第３ａ図に示されるとおり、台枠
１３の内部底面と、摩擦材一 １１との摩擦力Ｆが、荷重２以上の場合には、摩擦材１
１が台枠１３に固定された状態で、粘弾性高分子材料の
積層体１２のみが弾性変形し、振動を吸収する。また第
３ｂ図に示されるとおり、摩擦力Ｆが荷重Ｐより小さい
場合には、摩擦材１１が台枠１３の内部底面を摺動し、
減衰作用を及ぼすとともに、粘弾性高分子材料の積層体
１２も弾性変形し、振動を吸収する。この際、摩擦材１
１及び積層体１２の荷重−変位特性は、第４図に示され
るとおり、床板１５に加わる荷重が、摩擦材１１の設定
摩擦力以下の場合には、積層体１２が振動を吸収し、ま
た設定摩擦力を超える場合においても、摩擦材１１が緩
やかに変化して振動を減衰させることができる。

更に本発明では、前記摩擦材及び粘弾性高分子材料を直
列に連設してなる装置と、第５図に示される免震ダンパ
ー５０とを所定の間隔をおいて設置することもできる。

免震ダンパー５０は、前記免震床装置！１０と同様に、
床板５７と、スラブ５８との間に介在するように設置さ
れ、地震等の振８− 動による床板５７の変位を復元させる制振作用を有する
ものであって、ボックス型の台枠５１と、低摩擦ユニッ
ト５３と、原点復帰用バネ５２とにより構成される。台
枠５１の底面は、スラブ５８上にボルト、接看剤等によ
り固設されており、台枠５１の内部には、円柱形の低摩
擦ユニット５３が、台枠５１の夫々の内側面に取付けら
れた４本の原点復帰用バネ５２により、台枠５１内中央
に保持されている。低摩擦ユニット５３の下部には、該
低摩擦ユニット５３が、台枠５１内を水平方向に自由に
移動し得るように、ボールベアリングを挿入した板５４
が台枠５１の内部底面に接地するように設けられており
、該低摩擦ユニット５３は、上面に取付けられた高さ調
節装置５６を介して床板５７に固設されている。かかる
免震ダンパー５０は、振動による床板５７の変位に伴な
い、低摩擦ユニット５３が、台枠５１内を水平方向に移
動するので、該移動に要する荷重が、４本の原点復帰用
バネ５２に伝達されて、低摩擦ユニット５３、即ち免震
ダンパー５０を、元の位置に移動させるように作用し、
床板５７自体を速やかに元の位置に復元させることがで
きる。従って、前述の免震床装置１０と、免震ダンパー
５０とを組合せることにより、更に効率良く床板の揺れ
に対して減衰作用を発揮することができる。前記免震ダ
ンパー５０を構成する原点復帰用バネ５２は、低摩擦ユ
ニット５３を、元の位置に復元させるように機能すれば
、４本に限定されるものではなく、また代わりに油圧式
シリンダー等を使用することもできる。

〈発明の効果〉 本発明の免震床装置は、摩擦力による減衰作用を有する
摩擦材と、弾性変形による振動吸収作用及び吸音作用を
有する粘弾性高分子材料とを組合せているので、微弱な
振動及び大きな振動どちらに対しても効率良く減衰作用
を発揮することができ、且つ摺動時に摩擦材が出すショ
ットノイズ及び構造物の共鳴振動による騒音を吸収する
ことができる。また前記摩擦材と、粘弾性高分子材料と
は、単に直列に連結するのみであるので、装置自体を小
型化することが可能であり、電算室等のフリーアクセル
床に対する免震装置として有用である。更にまた前記装
置と、制振作用を有する免震ダンパーとを組合せること
により更に効率良く床の振動を減衰させることができる
。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明にがかる免震床装置が、床とスラブとの
間に設置された状態を示す一部断面側面図、第２図は粘
弾性高分子材料の積層体を示す一部切断斜視図、第３ａ
図は免震床装置に摩擦力以下の荷重が加った際の状態図
、第３ｂ図は同じく摩擦力を超える荷重が加わった際の
状態図、第４図は本発明における免震床装置の荷重−変
位特性を示す図、第５図は本発明にかかる免震ダンパー
が床とスラブとの間に設置された状態を示す一部断面側
面図、第６図は従来の摩擦型免震装置の荷重−変位特性
を示す図、第７図は従来の免震構造システムの荷重−変
位特性を示す図、第８図は従来の免震システムを示す側
面図である。 ］−〇・・免震床装置、１１・・摩擦材、１２・粘弾性
高分子材料の積層体、１５．５７・・床板、１６．５８
・・スラブ、２２・・粘弾性高分子材料、５０・・免震
ダンパ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）構造物の床とスラブとの間に設置し、構造物の振動
   及び振動による騒音を防止する装置であって、該装置が
   摩擦力による減衰作用を有する摩擦材と、弾性変形によ
   る振動吸収作用及び吸音作用を有する粘弾性高分子材料
   とを直列に連設してなることを特徴とする免震床装置。 ２）構造物の床とスラブとの間に設置し、構造物の振動
   及び騒音を防止する装置であって、該装置が摩擦力によ
   る減衰作用を有する摩擦材と、弾性変形による振動吸収
   作用及び吸音作用を有する粘弾性高分子材料とを直列に
   連設してなる装置及び振動による床の変位を復元させる
   制振作用を有する免震ダンパーを所定の間隔をおいて設
   置してなることを特徴とする免震床装置。