JPH03247791A - 片面電気めっき鋼板の製造方法 - Google Patents

片面電気めっき鋼板の製造方法

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JPH03247791A
JPH03247791A JP2042169A JP4216990A JPH03247791A JP H03247791 A JPH03247791 A JP H03247791A JP 2042169 A JP2042169 A JP 2042169A JP 4216990 A JP4216990 A JP 4216990A JP H03247791 A JPH03247791 A JP H03247791A
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JP
Japan
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solution
inhibitor
plating
concentration
organic inhibitor
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JP2042169A
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English (en)
Inventor
Seiji Bando
坂東 誠治
Nobukazu Suzuki
鈴木 信和
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、非めっき面の外観が優れると共に化成処理
性も良好な、自動車用防錆鋼板として好適な片面電気め
っき鋼板を安定して製造する方法に関する。
(従来の技術) 近年、自動車の耐久性向上のため、亜鉛系(Znおよび
Zn合金)等の片面電気めっき鋼板が自動車用防錆鋼板
として多用されるようになってきた。
かかる片面電気めっき鋼板では、めっき面を内面とする
ことによって優れた耐食性が確保されると共に、外面と
なる非めっき面の良好な溶接性や塗装性を活用できるか
らである。また、亜鉛系めっき鋼板の中でも、耐食性の
改善効果が大きいZnNiなどの亜鉛合金めっき鋼板の
比率が高まっている。
ところが、このような片面電気めっき鋼板の製造には次
のような問題があった。即ち、鋼板の連続電気めっきに
は硫酸塩浴や塩化物浴等の酸性めっき浴が用いられるた
め、非めっき面にめっき液(酸)による侵食が起こって
、表面に黒色を呈する腐食生成物に起因した汚れ(酸ヤ
ケ)が生じる。
更に、この現象により鋼板の非めっき面が変色して外観
品位が損なわれるばかりか、化成処理性も劣化して塗装
性の悪化を招く結果となる。
そこで、実作業においては、その対策として、めっき後
の鋼板の非めっき面にブラッシング等の機械的な研磨或
いは電解処理を施し、非めっき面に析出した金属その他
の汚れを除去する手段が採られている。
しかし、めっき後鋼板の非めっき面を機械的に研磨する
手段では、非めっき面の汚れや黒変した部分(以下、「
黒色皮膜」と称す)の除去効果は成る程度認められるも
のの、母材部の研削を伴うために表面粗さが低下し、自
動車メーカーでのブランキングラインにおいて「すベリ
」が生しると言う問題があった。
そのため、一般には、めっき後に鋼牟反の非めっき面を
電解処理する手段が採用されており、この方法によって
更に安定な効果を確保すべく、片面電気めっき後の電解
処理に関して、次のような種々の提案がなされている。
a)めっき後、p)15〜9、濃度50〜300 g/
 E (7)硫酸塩とリン酸塩との混合溶液中で電解処
理を実施する (特開昭62−99494号)。
b)めっき後、特定の硫黄化合物を含有する導電性の浴
中で陽極電解処理と陰極電解処理の形態で電解処理を実
施する (特開昭62 13595号)。
c)′4めっき後、pl+緩衝剤と酸化剤を含む電解浴
中で、被めっき面を陽極、めっき面を陰極とする間接通
電を行う形態で電解処理を実施する(特開昭61−16
3292号)。
d)めっき後、トリエタノールアミンを含む可溶性硫酸
塩の水溶液中で電解処理を実施する(特開昭6I−11
7300号)。
e)めっき後、硫酸塩又はリン酸塩を含む水溶液中で陽
極処理する形態で電解処理を実施する(特開昭61.−
106800号)。
f)めっき後、p114〜10で界面活性剤を0.05
〜20%含む導電性の浴中で陽極処理する形態で電解処
理を実施する (特公昭61−36597号)。
(発明が解決しようとする課題) しかし、このようなめっき後の電解処理のためには、コ
ストや設置スペース等の関係から処理槽は実際は1〜2
槽しか設置できないのが普通であり、実際のめっきライ
ンにおいて鋼帯がこの処理槽を通過する数秒或いはそれ
以下の短い時間内に非めっき面を十分に清浄化するのは
困難であった。
特に、Zn−Ni合金等の合金めっきを行う場合には、
めっき処理中に非めっき面上にFeより貴なtJi等の
元素が析出するのを回避できないが、上記短時間の電解
処理ではこのような元素の除去は更に困難なことであっ
た。
本発明の目的は、片面電気めっき鋼板製造時における前
記問題点を解消し、非めっき面に優れた外観と共に良好
な化成処理性が確保された片面電気めっき鋼板を安定し
て製造し得る方法を提供することである。
(課題を解決するための手段) 本発明者等は、上記目的を達成すべく数多くの実験を繰
り返しながら研究を重ねた結果、以下に示すような知見
を得ることができた。即ち、(a)実際の設備等の条件
を考慮すると、めっき中に非めっき面に生成した黒色皮
膜をめっき後に非めっき面の機械研削や電解処理により
除去することは、非めっき面の外観や化成処理性改善の
根本的解決策とはなり得ない。この問題の解消には、鋼
板の非めっき面がめつき液による侵食によって変色する
酸ヤケ現象そのものを防止する手段を講することが必要
である。
(b)このような手段として、めっき液中に特定濃度で
吸着皮膜形成型の有機インヒビターを添加しておくこと
が極めて有効である。すなわち、鋼板の活性面に前記有
機インヒビターが吸着すると、めっき液中での非めっき
面の酸ヤケが効果的に抑制されて、十分に清浄化された
非めっき面が得られる上、化成処理性にも格別な悪影響
が生じない。
(C)吸着皮膜形成型の有機インヒビターの添加による
上記効果は、めっき前処理液である酸洗液あるいは酸洗
後の水洗液の一方もしくは両方にこのインヒビターを添
加することでも同様に達成される。すなわち、これによ
っても鋼板の活性面に前記有機インヒビターが吸着し、
その後のめっき液中での非めっき面の酸ヤケや化成処理
性の劣化が一段と効果的に抑制される。
(d)シかし、このような有機インヒビターが鋼板に過
剰に吸着した状態でめっきが行われると、めっき面に対
して悪影響を及ぼずことがある。例えば、電気Znめっ
きではZnの結晶配向性が変わってめっき外観が灰黒色
化するといった問題がある。
またZn−Ni、Zn−Fe、、Zn−tJi−Co、
Zn −Mnなどの合金電気めっきでは、合金組成が変
動したり、耐食性が劣化するといった問題が懸念される
(e)このため、を機インヒビターを添加する上記処理
液(めっき液、めっき前の酸洗液あるいは酸洗後の水洗
液)中の有機インヒビターの濃度を数ppmという微小
濃度に制御・管理する必要がある。
しかし、めっき進行に伴って、有機インヒビターが鋼板
による系外への持ち出し或いは有機インヒビターの分解
等により消費されるため、処理液中の有機インヒビター
濃度は大きく変動することが判明した。そのため、有機
インヒビターをめっき開始時に処理液中に添加しても、
過剰添加による悪影響が起こったり、逆に所望の効果が
得られなかったりと、安定してその添加の効果を達成す
ることが難しい。
従って、処理液への有機インヒビターの添加時期および
添加量の決定が可能となれば、有機インヒビターの添加
によるめっき性能の改善が安定して可能となるばかりか
、作業効率の向上を図ることもできる。
本発明は、上記知見に基づいてなされたものであり、そ
の要旨は、酸性浴による片面電気めっき鋼板の連続製造
において、(a)めっき前に鋼板を前処理する酸洗液お
よび/もしくは酸洗後の水洗液、ならびに(1))めっ
き液、の一方または両方に吸着皮膜形成型有機インヒビ
ターを添加し、かつ、この有機インヒビターを添加した
処理液の循環系内で処理液中の有機インヒビター濃度を
測定し、測定値に基づいて処理液中の有機インヒビター
濃度を所定範囲内に制御することを特徴とする、非めっ
き面の外観および化成処理性に優れた片面電気めっき鋼
板の製造方法にある。
以下、本発明の詳細な説明する。
本発明の方法を適用しうる片面電気めっき鋼板としては
、亜鉛系めっき鋼板(亜鉛めっき鋼板または亜鉛合金め
っき鋼板)、特にZn−Ni、 Zn =Co、Zn−
Ni −Co、 Zn−Mn等の亜鉛合金めっき鋼板が
好適である。
本発明で用いる吸着皮膜形成型の有機インヒビターの種
類は特に限定されない。かかるインヒビターの代表例と
しては、各種の含硫黄打機化合物および含窒素有機化合
物がある。めっき液が塩化物または硫酸塩浴の低pHの
酸性域であることから、従来より酸洗い用に使用されて
きた有機インヒビターを本発明に用いることもできる。
(作用) 一般に、金属の防食方法の一つとして、腐食環境に少量
の物質(インヒビター)を添加して腐食を抑制すること
が古くから行われてきた。これらインヒビターとしては
、非常に多くのものが知られており、例えば下記のよう
に色々の観点から分類されている。
化合士I櫃襲口し回分類− 無機系インヒビター: クロム酸塩、亜硝酸塩等、 有機系インヒビタm: アミン、アミド、アセチレン、メルカプタン等、作用1
藷五」−(分l 陽極インヒビターニ リン酸塩、ケイ酸塩、クロム酸塩等、 陰極インヒビター マグネシウム塩、亜鉛塩等、 吸着インヒビター。
アミン、アミド、アセチレン、メルカプタン等。
本発明では、このうち、有機系の吸着型インヒビターを
使用する。有機インヒビターは一般に極性を持つ有機化
合物で、金属面の活性点(アット域またはカソード域)
に吸着することによって腐食を抑制する吸着型のインヒ
ビターであると言われている。すなわち、インヒビター
分子中のN、S、0原子等の孤立電子対、または不飽和
結合のπ電子等の易動性の電子が金属側に移動して吸着
すると言われ、アノード域またはカソード域或いはその
双方に吸着し、それぞれの域で起きる反応を停止させる
か、反応速度を抑制するという作用を示す。
本発明では、これらの有機インヒビターの1種または2
種以上を、めっき液、および/またはめっき前に使用す
る酸洗液ないし酸洗後の水洗液に添加する。これにより
、有機インヒビターは鋼板表面に吸着して吸着皮膜を形
成し、H゛イオン放電を阻止することによって、めっき
液中へのFeイオンの溶出を抑制する。その結果として
、めっ・き液中で非めっき面の黒色皮膜の生成が防止さ
れ、外観劣化や化成処理性の低下が抑えられる。
これら有機インヒビターとして働く化合物は、前述した
ように、その分子中に金属表面に吸着するのに都合の良
い極性基を1つ或いは2つ以上持1 っている。このような極性基としては、N、S、0等の
孤立電子対か、不飽和結合のπ電子等の易動性電子を持
つものがあるが、インヒビター分子の大きさ、配向性、
形および電荷等によって、鋼板に対する吸着能力および
その結合の強さは変化する。また、めっき液中のイオン
も吸着皮膜や電気的二重層の構造に関係しており、この
ため、同し有機インヒビターを用いても塩酸中と硫酸中
とでは効果が異なる。例えば、硫酸塩浴系のめっき浴の
場合には、特に吸着力の強いSを有するインヒビターを
用いるのが好ましいが、Nおよび○を有するインヒビタ
ーも使用可能である。また、塩化浴系のめっき浴に対し
ては、Nを有するインヒビターが好ましいが、これに限
定されるものではなく、その他のものでも十分な効果を
示す。
Sの孤立電子対を持つ有機インヒビターの具体例を第1
表に、Nの孤立電子対を持つ有機インヒビターの具体例
を第2表にそれぞれ示すが、これ以外のものも使用可能
である。なお、第1表および第2表において、R,R’
およびR″は炭化水素基を意味し、AおよびA゛はアミ
ノ基を意味し、いずれも脂肪族、脂環式および芳香族の
いずれでもよい。
第1表 −(S含有化合物の例) また、0117)孤立電子を有する有機インヒビタとし
ては、ホルムアルデヒド“、アセトアルデヒドなどのア
ルデヒド類、アセトンなどケトン類等が挙げられる。さ
らに、π電子を持つ化合物としては、アセチレンなどの
アルキン類がある。
添加する有機インヒビターの種類および添加量は、めっ
き液種、めっき条件、およびインヒビターを添加する処
理液の種類等の条件に合わせて、最善の結果が得られる
ように適宜選択する。
処理液中の有機インヒビターの濃度は、あまり少ないと
目的とする非めっき面の酸ヤケ抑制効果が認められず、
過剰になると上述したようにめっき面への悪影響が起こ
る可能性がある。従って、有機インヒビターの濃度は、
下限に関しては、非めっき面の酸ヤケ抑制効果が認めら
れる範囲、上限に関してはめっき面への悪影響が無視で
きる範囲とすることが好ましく、この範囲内であれば特
に制限されないが、具体的な目安としては、次に説明す
る濃度とすることが好ましい。
有機インヒビターを、めっき前処理の酸洗液もしくは酸
洗後の水洗液か、あるいはめっき液のいずれか一方に添
加する場合、処理液中のインヒビター濃度が約1 pl
)m以上で、非めっき面のめっき液侵食による酸ヤケが
効果的に抑制される。濃度が約1 ppm未満であると
、この効果が不十分となる場合がある。この場合の濃度
の」1限は特に限定されないが、特に合金めっきの場合
は、あまり多量に添加するとめっき層の組成や相構造が
変化することがあるので、濃度は好ましくは100 p
pm以下、より好ましくは50 ppm以下とする。通
常は、1〜10 ppmの範囲内で概ね良好な結果が得
られる。
但し、有機インヒビターをめっき液中に添加する場合に
は、過剰になると、上述したように、例えば電気Znめ
っきではZnの結晶配向性が変わってめっき外観が灰黒
色化すると言った問題が、またZn−Ni、、Zn−F
e、 Zn−Ni −Co= Zn−Mn等の合金電気
めっきでは合金組成が変動する等の問題(例えばNi含
有率やFe含有率が低下するとの問題)が懸念され、さ
らには耐食性も劣化する恐れがある。
このため、特に有機インヒビターをめっき液に添5 加する場合ムこけ、めっき液中の有機インヒビターの濃
度をlOppm以下、好ましくは5 ppm以下の微小
濃度範囲内で制御・管理することが非常に望ましい。
めっき前の段階、即ち、酸洗液ないし酸洗後の水洗液に
有機インヒビターを添加する場合には、」1記のように
100 ppm以下といったより高いインヒビター濃度
が許容され、濃度の下限は約1 ppmであるが、特に
5 ppm以上とすることがより好ましい。このように
、めっきに先立つ酸洗液ないし酸洗後の水洗液に有機イ
ンヒビターを添加しておき、これに鋼板の少なくとも非
めっき面を浸すことによっても、非めっき面に吸着され
たを機インヒビターの皮膜により、次のめっき工程での
めっき液による非めっき面の侵食が効果的に防止され、
酸ヤケが十分に抑えられる。この場合の、有機インヒビ
ターを含有する酸洗液ないしは水洗液による鋼板の前処
理は、通常の同様の条件、すなわち、温度25°C1処
理時間5秒程度で十分に本発明の目的を達することがで
きる。また、有機インヒビタ6 −は、酸洗液か水洗液の一方に添加すればよいが、その
両方に添加することも可能である。
また、酸洗液ないし酸洗後の水溶液と、めっき液との両
方に有機インヒビターを添加することもできる。この場
合には、有機インヒビターの濃度は上記より少なくても
よく、例えば、各々の液について約0.1000m以」
−であれば所望の効果を得ることができよう。
ただし、以上は目安であり、後述する実施例にも示すよ
うに、特定の場合についての有機インヒビターの濃度の
適切な濃度範囲は実験により容易に決定できる。
このように、有機インヒビターを添加する処理液中のイ
ンヒビター濃度は、本発明の方法の目的達成にとって非
常に重要であるが、上述したように、インヒビター濃度
は変動しやすいので、これを所定の範囲内に制御するこ
とが重要となる。
本発明においては、処理液の循環系内で処理液中の有機
インヒビター濃度を測定し、測定値に基づいて処理液中
の有機インヒビター濃度を所定範回内に制御する。すな
わち、連続めっき作業においては、めっき液、酸洗液な
どの各種の処理液は、処理装置から少しづつ抜取り、濃
度調製をして処理装置に戻すことにより循環使用されて
いるが、この循環系の途中で処理液中の有機インヒビタ
濃度を調製するのである。
具体的には、処理液の循環系内で処理液の試料を採取し
、その有機インヒビター量を定量分析する。定量分析法
は、有機インヒビター1種類により公知方法から適宜選
択すればよいが、例えば、銀滴定法やヨウ素滴定法など
の滴定法、ニドプルシド法やアジ化ナトリウム・ヨウ素
・デンプン法などの吸光光度法、ボルタメトリー法など
が例示される。
定量分析により求めた処理液の有機インヒビタ濃度に基
づいて、不足する量の有機インヒビターを循環系内の処
理液に添加し、処理装置に戻すことにより、処理液中の
有機インヒビター濃度を所定範囲内に制御・管理するこ
とができ、所期のめっき性能の改善を安定して達成する
ことが可能9 となると同時に、作業効率も向上する。
所望により、化成処理性を改善するために、めっき後に
非めっき面をブラシで軽く研削してもよい。しかし、本
発明の方法では、処理液中の有機インヒビターの濃度を
、有機インヒビターの添加による悪影響が避LJられる
低濃度(例えば、めっき液に添加する場合で数ppm以
下)に確実に制御することができるため、このような軽
研削を行わなくても、1−分な化成処理性を持っためっ
き鋼板を得ることができる。
本発明のめっき鋼板の製造方法は、以上に説明した吸着
皮膜形成型の有機インヒビターを、めっき前の酸洗液な
いし酸洗後の水洗液と、めっき液との一方もしくは両方
に添加することと、その濃度を制御・管理するという本
発明の特徴部分を除いては、従来の片面電気めっき鋼板
の製造方法と同様に実施でき、めっき条件などの作業条
件も通常は特に変更する必要はない。ただ、合金めっき
液にインヒビターを添加する場合には、めっき層の合金
組成が、インヒビターの添加により変動す0 ることがあるので、必要であればめっき浴組成を所望の
合金組成のめっき層が得られるように調整する。
本発明を以下の実施例によって具体的に説明する。
(実施例) まず、次に示す条件の硫酸塩めっき液を準備した。
俗則裁 Zn5Oa・711zO:  130 g/ l、N1
5O+・611□0  :  260g#!、Na25
O<     :   75 g/ f2 。
上H:  1.8、 」:50′c0 次に、このめっき液にチオ尿素を添加してから、電流密
度  :6〇八へdm2 めっき付着量: 20 g/ボ のめつき条件で、実操業用の連続めっき装置により鋼板
の片面Zn−Ni合金めっきを施した。使用鋼板は、厚
み0 、8 mmの冷延鋼板であり、めっき前処理とし
て、常法によりカセイソーダ系の電解脱脂液によりアル
カリ脱脂し、硫酸液中で電解して酸洗し、水洗してから
、めっきを行った。
こうして得られた片面Zn−Ni合金電気めっき鋼板の
非めっき面について、目視によるその外観評価、螢光X
線によるNi残存量の測定、ならびにリン酸亜鉛処理に
よる化成処理性の評価を実施した。
化成処理性の評価は、試験片を常法によりリン酸亜鉛処
理した後、生成した化成皮膜の(=J着量を測定し、目
視および走査型電子顕微鏡観察により非めっき面の化成
皮膜の均一性、緻密さを評価するとともに、X線回折に
よりホスホフィライト(Zr+zFe(PO2)z・4
1120)とホパイト(zna(po4)z、41+2
0)のピークを測定し、次式により耐アルカリ性および
塗装密着性の指標であるP(!を求めることにより行っ
た。
一方、Zr+−Ni合金めっき面については、螢光X線
によりめっき皮膜のNi含有率を測定し、X線回折によ
りめっき皮膜の相構造の同定を行った。また、塩水噴霧
試験(SST、 JIS Z 2371) ニより、め
っき皮膜の耐食性を、赤錆発生までの時間で評価した。
これらの調査結果を第3表に併せて示す。
第3表に示した結果からも明らかなように、めっき液中
に有機インヒビターとしてチオ尿素がlppm以上の濃
度で存在していれば、非めっき面には酸ヤケ皮膜が生成
せず、化成処理性も向上するこ七がわかる。ただ、試験
番号6.7から、チオ尿素の濃度が高くなり過ぎると、
めっき皮膜のNi含有率が低下し、SSTの結果から耐
食性も劣化する傾向にある。この試験結果から、この場
合のチオ尿素の濃度管理範囲としては、1 ppm以上
、10pptn以下が適切であり、特に5 ppm以下
が好ましいと考えられる。
なお、めっき液中のチオ尿素の定量分析は、めっき循環
系から採取しためっき液の試料に第二鉄イオンを含む溶
液を添加し、試料中の金属イオン3 を水酸化第二鉄と共に沈殿させた後、濾液にアジ化すト
リウムとヨウ素デンプン呈色試薬を添加して吸光度を測
定することにより行った。この定量分析法は、チオ尿素
以外にも、孤立電子対を有するSを含有する有機インヒ
ビターの定量に適用することができる。
剣1例J 非処理鋼板面をカセイソーダ系の電解脱脂液でアルカリ
脱脂し、次いで硫酸酸洗液中で電解した後、第4表に示
す種々の濃度でチオ尿素を含有する洗浄水で水洗処理し
た(水洗処理温度25゛C1処理時間5秒)。その後、
次の条件で実施例1と同様に片面Zr+−Ni合金電気
めっきを施した。
φづ1吋耐絣成 ZnSO44HzO:  120 g/ 12.、Ni
SO4・61+20  :  250 g/ l、Na
zSOa    :   75 g/p、、)且 : 
2、 音直 、55 °C1 XL龍      :  6〇 八/dm24 めw、UJtJL量 :20g/nで。
その後、得られた片面めっき鋼板における非めっき面と
めっき面の評価を、実施例1と同様に実施した。これら
の結果を第4表に併せて示す。
第4表に示した結果から明らかなように、洗浄水中にチ
オ尿素を約1 ppm以上含有する洗浄水で水洗を行う
と、得られる片面めっき鋼板の非めっき面に酸ヤケが発
生せず、化成処理性も向上することが分かる。また、チ
オ尿素の濃度が5 ppm以上になると、さらに良い結
果が得られることも推測される。
しかし、実施例1と同様に、チオ尿素の濃度が高くなる
と(試験番号14)、耐食性が劣化する。
実施例1と比較すると、本例のように洗浄水中にチオ尿
素を添加する場合には、その濃度管理範囲が1 ppm
以上、100 ppm以下と広くなる。
実部I津1 実施例2と同様に、被処理鋼板面を苛性ソーダ系の電解
脱脂液でアルカリ脱脂してから硫酸酸洗液中で電解し、
次いでメルカプタンを含有する洗浄水で水洗処理した。
その後、次に示ずめっき液にチオ尿素を添加して片面Z
n−Ni合金電気めっきを施し、得られためっきIA+
Iiの非めっき面とめっき面の評価を実施例1と同様に
実施した。なお、めっき条件は次の通りであった。
汝二主沼肥 znsO,・7H20:  120 g/R2NiSO
4・61hO:  250 g/ゼ、NazSOa  
  :  75 g/i!、、1且 : 2、 奈l : 55°C1 Mlん1ηl匍      :   60  八/d+
n2、汝ユ主付潰Jt、  :  20 g/n(。
これらの結果を、洗浄液中のメルカプタン濃度およびめ
っき液中のチオ尿素濃度と共に第5表に併せて示す。
第5表に示した結果から明らかなように、酸洗後の水洗
液とめっき液の両方に41機インヒビターを添加すると
、いずれか一方のみに添加する場合の有機インヒビター
量よりも低い濃度、具体的にはそれぞれ約0.1 pp
m以上の濃度で良好な効果が得られ、より効果的に酸ヤ
ケを防止し得ることが分かる。
この場合、水洗液中のメルカプタン濃度が0.2ppm
では、めっき液中のチオ尿素濃度管理範囲としては0.
1 ppm以上、5 ppm以下が適切であり、水洗液
中のメルカプタン濃度が10 ppmでは、めっき液中
のチオ尿素濃度管理範囲としては0.1’ppm以上、
2 ppm以下が適切であると推測される。
R なお、以上の実施例では、片面Zn−Ni電気めっき鋼
板について説明したが、片面Zn電気めっき鋼板、片面
Zn−Feめっき銅板、片面Zn−Ni−Coめっき鋼
板、片面Zn −Mnめっき鋼板等、他の片面電気めっ
き鋼板についても同様の結果が得られる。
(発明の効果) 以上述べたように、本発明によれば、非めっき面の酸ヤ
ケ抑制に効果のある有機インヒビターをある濃度範囲に
制御・管理することにより、めっき面に悪影響を及ぼさ
ずに、非めっき面の外観と化成処理性とに優れた片面電
気めっき鋼板を簡単にかつ安定して製造することができ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)酸性浴による片面電気めっき鋼板の連続製造にお
    いて、(a)めっき前に鋼板を前処理する酸洗液および
    /もしくは酸洗後の水洗液、ならびに(b)めっき液、
    の一方または両方に吸着皮膜形成型有機インヒビターを
    添加し、かつ、この有機インヒビターを添加した処理液
    の循環系内で処理液中の有機インヒビター濃度を測定し
    、測定値に基づいて処理液中の有機インヒビター濃度を
    所定範囲内に制御することを特徴とする、非めっき面の
    外観および化成処理性に優れた片面電気めっき鋼板の製
    造方法。
  2. (2)該処理液中の有機インヒビターの濃度範囲が、非
    めっき面の酸ヤケ抑制効果が認められ、同時にめっき面
    への悪影響が無視できる範囲内の濃度である、請求項1
    記載の片面電気めっき鋼板の製造方法。
JP2042169A 1989-04-27 1990-02-22 片面電気めっき鋼板の製造方法 Pending JPH03247791A (ja)

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US07/514,938 US5084145A (en) 1989-04-27 1990-04-26 Method for manufacturing one-sided electroplated steel sheet
DE69011578T DE69011578T2 (de) 1989-04-27 1990-04-27 Verfahren zur Herstellung eines einseitig elektrogalvanisierten Stahlbandes.
KR1019900005955A KR920005437B1 (ko) 1989-04-27 1990-04-27 한쪽면의 전기 도금 강판의 제조방법
EP90304621A EP0398534B1 (en) 1989-04-27 1990-04-27 Method for manufacturing one-side electroplated steel sheet

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