JPH03247787A - 電着ドラム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は電着法による銅箔、鉄箔、ニッケル箔、ステン
レス箔等の製造に用いられる電着ドラムに関する。

［従来の技術］ 今日、電解金属箔としては、特に印刷回路用銅箔が多量
に生産されているが、その製造装置の代表例は、第１図
及び第２図に示すように、軟炭素鋼製等のインナドラム
１の外周面に、チタン製等のアウタスキン２を焼嵌めて
なる電着ドラムａの軸すを、軸受ｃ−ｄにより回転可能
に支持し、軸すに回転駆動源を連結する。電着ドラムａ
の下側一部を電解槽ｅの電解液ｆ中に浸し、電解槽ｅ内
に陽極ｇを設置し、電着ドラムａを陰極側として電着ド
ラムａと陽極ｇとの間に通電し、すなわちアウタスキン
２からインナドラムｌに電流を通す。電着ドラムａが回
転して、電解液ｆに浸されている時間に電着ドラムａの
外周面、すなわちアウタスキン２の外周面に電着物ｍ、
例えば銅箔が析出し、銅箔を電着ドラムａの外周面から
剥離し、連続生産し得るように構成されている。

従来、この種の電着ドラムは、例えば、特公昭５８−２
４５０７号、特公昭６１−６０１４９、特公昭６２−２
３３号等各公報に開示されている。

［発明が解決しようとする課題］ しかしながら、上記従来構造の電着ドラムでは、焼嵌め
により、インナドラム１とアウタスキン２との結合密着
性を向上させ、接触抵抗の減少を図っているが、焼嵌め
による密着手段の場合、インナドラムｌの外周面とアウ
タスキン２の内周面との接触状況が不均一となることは
避けられず、第３図のように結合面間に不均一な間隙Ｒ
が生じる。ごのため、通電状況が不均一になり、いわゆ
る通電ムラが生し、電着物ｍの銅箔の厚みの不均一、異
常析出、局部加熱による変色、いわゆるホットスポット
が発生する。このため大電流を通すことができず、製造
速度を向上することができないという不都合があった。

本発明は、これらの不都合を解決することを目的とする
。

［課題を解決するための手段］ 本発明は、インナドラムの外周面に、インナドラム及び
アウタスキンよりも大きい熱膨張率を有し、良導電率を
持ち耐食性が優れた材料を螺旋状又は筒状に平滑に配置
し、この材料の上に上記アウタスキンを焼嵌めてなる電
蝕金属箔製造用の電着ドラムである。

通常、インナドラムは軟鋼、銅、ステンレススチール等
で作られ、外周表面な旋削仕上げし、表面が腐蝕等で汚
染し、電気的接続を損うおそれのある場合は、銅めっき
、銀めっき等を必要に応して行なう。

アウタスキンには、チタン、クンタル、二オフ゛若しく
はジルコニウム等又はこれらの合金、あるいはステンレ
ススチール若しくはそれにクロームめっきしたもの等が
用いられる。

本発明で使用する材料は、その断面が、角形、台形、菱
形又は半円形等の形状を有し、長さ方向に並行な面を持
つ長尺材であるが、部分的に溝若しくは切欠かあっても
差し支えない。その材質としては、構成するインナドラ
ム及びアウタスキンより熱膨張率の大きなことが必要で
、また、食型導率を持ち耐食性が優れていることが必要
である。具体例としては、銅、銀、アルミニウム又はそ
れらの合金が挙げられ、必要に応して、ニッケル、銀、
金等でめっきすることが好ましい。

長尺材をインナドラムの外周面に配置する方法としては
、インナドラムの外周方向に、螺旋状に長尺材を巻回す
る方法、長尺材をインナドラムの路中の長さに分割し、
ドラムの軸方向に添って筒状に配置する方法又は前記両
者の中間として、定長さに切断した長尺材を、ドラムの
軸に対して一定の角度をなして、外周全面に配置する方
法等があるが、これらは長尺材の配置の作業性、ドラム
の構造等によって適宜選択することができる。

［実施例］ 実施例１ 第４図において、ｌは軟炭素鋼製のインナドラムであっ
て、インナドラム１の外周面を旋削後、インナドラム及
びアウタスキンよりも大きい熱膨張率を有し、良導電率
を持ち耐食性が優れた、この場合は銅と亜鉛の合金であ
る黄銅の平角板３をインナドラムの外周面に螺旋状に巻
回し、平角板３を溶接、ビス、ボルト、焼嵌め等により
インナドラム１に固定し平滑にした。

２はアウタスキンであって、チタン、タンタル、ニオブ
若しくはジルコニウム又はこれらの合金で作られ、アウ
タスキン２を平角板３上に焼嵌している。すなわち、ア
ウタスキン２を加熱し、インナドラム１に焼嵌め、放冷
した。この場合アウタスキン２の厚さｔは４．５ｍｍ、
平角板３の厚さｈは３ｍｍ、巾Ｗは１．５ｍｍであり、
平滑に仕上げた。

本実施例は上記構成で、平角板３にアウタスキン２を焼
嵌めすることにより、インナドラム及びアウタスキンよ
りも大きい熱膨張率を有すること、螺旋状に巻回するこ
とによるバネ性のため、全体の接触状況を均一にするこ
とができた。これによって全体の通電状況を均一にでき
、ホットスポット等の通電ムラによる弊害の発生を抑制
でき、全体の通電量の増加が可能となり、電着作業の高
速化が図れた。

この場合平角板３として軟質の黄銅平角板を用いている
ため、アウタスキン２内表面の若干のひずみや凹凸は強
い接触面圧により馴染み易くより均一な通電状況を得る
ことができた。

実施例２ 第５図は黄銅の平角板３の表面に錫、錫合金、銀、銀合
金、金、金合金や白金、パラジウム等のめっき層４を施
したものである。本例の場合、実施例１と同様の作用効
果を得るとともにめっき層４の存在により黄銅の平角板
３の表面の酸化を抑制することができた。

実施例３ 第６図は筒状材３として、その断面を逆台形、溝入及び
半円形の形状にして間隙Ｒを形成させた。本例も実施例
１と同様の作用効果を得るとともに、間隙Ｒよって、筒
状材３の過剰の熱膨張を吸収さぜ、アウタスキン２の変
形又は破損を防止したものである。

［発明の効果］ 本発明は上述の如く、インナドラムの外周面にインナド
ラム及びアウタスキンよりも大きい熱膨張特性を有し、
良導電率を持ち、耐食性に優れた材料を螺旋状、又は筒
状に平滑に巻回し、その上にアウタスキンを焼嵌めする
ことにより、上記の中間材料の熱膨張とバネ性のため、
接触面圧の向上と接触状況が均一になり、よって全体の
通電状況を均一にでき、ホットスポット等の通電ムラに
よる弊害の発生等を抑制することができ、全体の通電量
の増加が可能となり作業の高速化が図れる。

【図面の簡単な説明】

第１図は電着ドラムの代表構造の説明図、第２図はその
電着ドラムの断面図、第３図はその部分断面図、第４図
は実施例１の部分断面図、第５図は実施例２の部分断面
図、第６図は実施例３の部分断面図である。 １・・・インナドラム、２・・・アウタスキン、３・・
・螺旋状又は筒状材、４・・・めっき層 第 ５ 図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. インナドラムの外周面に、インナドラム及びアウタスキ
   ンよりも大きな熱膨張率を有し、良導電率を持ち耐食性
   が優れた材料を螺旋状又は筒状に平滑に配置し、この材
   料の上に上記アウタスキンを焼嵌めてなる電解金属箔製
   造用の電着ドラム。