JPH0324685Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は油圧シヨベル等建設機械に於いて付属
作業機器を増設した場合の作業モード切換機構に
関するものである。

［従来の技術］ 油圧シヨベル等建設機械に於いて、機械本来に
機能以外の作業をする為、油圧ブレーカ等を増設
する場合がある。この油圧ブレーカ等の付属作業
機器を増設する場合従来では操作用のバルブを増
設し、増設したバルブを介して油圧ブレーカ等に
圧油を供給する様にしていた。従つて、付属作業
機器を使用できる様にするには、バルブの増設、
バルブの増設に伴う配管等があり面倒であり、又
ブームのホイスト速度は一定であるため、オペレ
ータの熱速度又は作業内容により変更できないた
め、使いずらい欠点がある。

［考案が解決しようとする問題点］ 本考案は、上記した実情に鑑み新にバルブを増
設することなく付属作業機器を使用できる様にし
ようとするものである。

［問題点を解決するための手段］ 本考案は、出力ポートが２あるコントロールバ
ルブのそれぞれのポートに異なるアクチユエータ
を接続し、該コントロールバルブのスプールにモ
ード切換リンクを枢着し、該リンクの１端に第１
の鉤リンクを介し１方のアクチユエータ用動作機
構を連結し、該リンクの他方に第２の鉤リンクを
介し他方のアクチユエータ用動作機構を連結し、
両鉤リンクの対峙する位置に切欠を刻設し、該切
欠に駒を択一的に嵌合させ得る様にしたものであ
る。

［作用］ 駒を適宜鉤リンクに嵌合させることにより、鉤
リンクの動きを拘束し鉤リンクに駒が嵌合した側
の動作機構によるスプールの操作を阻止し、駒が
嵌合していない側のみの動作機構によるバルブ操
作を可能としたものである。

［実施例］ 以下図面に基づき本考案の実施例を説明する。

該実施例は、油圧シヨベルのブーム増速回路に
関連して油圧ブレーカを付加した場合を示してい
る。

図中１はブーム、２は油圧ブレーカ、３はブー
ムのNo.１コントロールバルブ、４はNo.２コントロ
ールバルブを示す。

No.２コントロールバルブ４はブーム１の増速の
為に設けられており、ブーム下降（ブームシリン
ダ５の縮短）側には必要ない。従つて、従来より
ポートA₂は使用されていない。本考案では該ポ
ートA₂に油圧ブレーカ２を接続する。

No.２コントロールバルブ４のスプール７にモー
ド切換リンク８を枢着し、該リンク８の両端に鉤
リンク９，１０を枢着する。一方の鉤リンク９に
は動作伝達リンク１１の１端を枢着し、他端には
中間リンク１２を介してNo.１コントロールバルブ
３のスプール６を枢着する。動作伝達リンク１１
の中途部にロツド１３の１端を枢着し、この枢着
点とスプール６の枢着点との距離がl₁、鉤リンク
９との枢着点との距離がl₂で且l₁＜l₂となる様に
する。ロツド１３の他端はブーム操作レバー１４
に枢着してあり、ブーム操作レバー１４を操作す
るとロツド１３を介して動きが動作伝達リンク１
１に伝わる様にしてある。又、他方の鉤リンク１
０にはロツド１５が固着されており、このロツド
にはブレーカ作動用のヘダル１６が枢着する。

前記鉤リンク９，１０の対峙する位置には切欠
１７，１８を刻設してあり、該切欠１７，１８に
択一的に嵌合する駒１９を回動自在に設ける。こ
の駒１９は、第２図に示す如く、プツシユプルロ
ツド２０を介してモード切換レバー２１に連結し
てあり、該レバー２１の操作によつて切換１７，
１８のいずれか１方に嵌合させることができる様
にする。

図中２２はストツパボルトであり、動作伝達リ
ンク１１のl₂部分が所定量以上スプール側に移動
しない様にしたものである。

尚、No.１コントロールバルブ３、No.２コントロ
ールバルブ４ともスプールが押込まれた時にポー
トA₁，A₂が開通し、引出された時にポートB₁，
B₂が開通するものである。

次に作動を説明する。

先ず油圧ブレーカ２を作動させない、ブーム１
を作動させる場合を説明すると、モード切換レバ
ー２１を操作し、駒１９を切欠１８に嵌合し鉤リ
ンク１０を固定する。

ブーム１を上昇させる場合、ブーム操作レバー
１４を手前に引くと、該レバー１４の動きはロツ
ド１３を介して動作伝達リンク１１に伝達され
る。リンク比l₁＜l₂の関係で先ずNo.１コントロー
ルバルブ３のスプール６が引出されポートB₁が
開通し、ブームシリンダ５が伸長する。更にブー
ム操作レバー１４を手前に引くとスプール６がス
トロークエンドに達して、駒リンク９が引かれモ
ード切換リンク８が傾動してNo.２コントロールバ
ルブ４のスプール７が引出されて、ポートB₂が
開通し、ブーム１の動作が増速される。

又、ブーム操作レバー１４を向う側に倒すと、
先ずスプール６が押込まれポートA₁が開通して
ブームシリンダ５が縮短する。更に、ブーム操作
レバー１４を倒そうとしても、動作伝達リンク１
１のl₂側はストツパボルト２２に突当るので、そ
れ以上の動きは生じない。

次に、モード切換レバー２１を操作して、駒１
９を切欠１７に嵌合させ鉤リンク９を固定すると
油圧ブレーカ２の作動が可能となる。

即ち、ペダル１６を踏込むと、ロツド１５、鉤
リンク１０を介してモード切換リンク８が傾動さ
れ、スプール７を押込みポートA₂を開通させる。
ポートA₂の開通によつて油圧ブレーカ２が作動
を開始する。

尚、駒１９が鉤リンク９に嵌合している状態で
は、鉤リンク９が拘束されるのでブーム１の増速
作動はなくなる。

尚、上記実施例では油圧シヨベルに油圧ブレー
カ２を設けた例を示したが、クレーン油圧ブレー
カを設けても或は他の油圧機器を設けてもよいこ
とは勿論である。

［考案の効果］ 以上述べた如く本考案によれば、付属作業機器
を増設した場合、増設作業が容易であると共に付
属作業機器を操作する際の切換作業も容易とな
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の１実施例を示す説明図、第２
図は第１図のＸ−Ｘ矢視図である。 ２は油圧ブレーカ、４はNo.２コントロールバル
ブ、５はブームシリンダ、７はスプール、８はモ
ード切換リンク、９，１０は鉤リンク、１７，１
８は切欠、１９は駒を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 出力ポートが２あるコントロールバルブのそれ
   ぞれのポートに異なるアクチユエータを接続し、
   該コントロールバルブのスプールにモード切換リ
   ンクを枢着し、該リンクの１端に第１の鉤リンク
   を介し１方のアクチユエータ用動作機構を連結
   し、該リンクの他方に第２の鉤リンクを介し他方
   のアクチユエータ用動作機構を連結し、両鉤リン
   クの対峙する位置に切欠を刻設し、該切欠に駒を
   択一的に嵌合させ得る様にした建設機械の作業モ
   ード切換機構。