JPH03246492A - 非常用復水器系 - Google Patents

非常用復水器系

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JPH03246492A
JPH03246492A JP2073644A JP7364490A JPH03246492A JP H03246492 A JPH03246492 A JP H03246492A JP 2073644 A JP2073644 A JP 2073644A JP 7364490 A JP7364490 A JP 7364490A JP H03246492 A JPH03246492 A JP H03246492A
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valve
valves
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isolation
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憲一 佐藤
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松本 雅喜
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は軽水型原子炉の非常用復水器系に係わり、特に
、軽水型原子炉の原子炉隔離時に原子炉−次系(沸騰水
型原子炉)ま九は原子炉二次系(加圧水型原子炉)の熱
を除去するのに好適な非常用復水器系に関する。
〔従来の技術〕
従来の非常用復水器系としては、特開昭63−2759
92号公報に記載の沸騰水型原子炉に設置したものがあ
り、その概略を第9図に示す。第9図において、何らか
の原因で原子炉圧力容器1がタービン系から隔離された
場合、原子炉は制御棒の挿入により停止するが、炉心部
2では長期にわたり崩壊熱が発生する。従来の非常用復
水器系50においては、かかる原子炉隔離時に、復水配
管23に設置した隔離弁25を開放することにより、崩
壊熱で発生した蒸気を主蒸気管9から分岐した蒸気配管
22を介して復水器21に導く。復水器21に導かれた
蒸気は、ここで凝縮することにより熱を系外に伝え、凝
縮した水は復水配管23を介して復水の水頭圧により原
子炉圧力容器1に戻る。
復水器21の熱除去容量を適切に設定することにより、
原子炉圧力容器1の圧力を抑制しつつ、かつ冷却材の系
外への流出を伴なうことなく、炉心2で発生する崩壊熱
を長期にわたり除去することができる。また、復水器2
1で凝縮した水は水頭圧により原子炉圧力容器1に戻る
ので、起動時における隔離弁25の動作を除けば外部動
力によらず静的な力だけで機能し、高い信頼性が得られ
る。                    −また
、他の非常用復水器系としてはnuclear eng
ineering 1ntetnational、  
1989,11月号に記載のものがある。これは現在検
討されている新型の沸騰水型原子炉に適用するものであ
り、その概略を第10図に示す。この非常用復水器系5
1は、上述のものと同様に、原子炉隔離時の崩壊熱を原
子炉圧力容器1から系外に除去すると共に、万一冷却材
喪失事故(L OCA)が発生したと想定した場合にも
、ベント配管35に設置したベント弁37を開け、復水
器1内に混入した非凝縮性ガスを格納容器3のウェット
ウェル5に放出することにより蒸気凝縮率の低減を回避
し、格納容器3のドライウェル4内の蒸気も復水器21
で凝縮させるものである。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、上述した従来の非常用復水器系50゜51に
おいては、蒸気配管22にも隔離弁24が設置されてい
るが、これは通常のプラント運転時には常時開放し、復
水器21の熱交換チューブの破損等の故障が生じたとき
に閉鎖し、破損の修復を行うものである。このため、通
常のプラント運転時には、原子炉圧力容器1は復水器2
1に常時連通し、復水器21で常に微量の蒸気の凝縮が
発生しており、プラントの熱損失を招いていた。また、
復水器21の設計に際しては常時高温・高圧状態にさら
される待機時の環境条件を考慮する必要があった。
また、第10図に示す非常用復水器系51では、上述し
た問題と共に、ベント弁37が誤開放されると冷却材が
系外に流出する可能性があった。
したがって、本発明の目的は、通常運転時において復水
器を原子炉圧力容器から隔離することにより、熱損失の
防止、環境条件の緩和、冷却材喪失事故の発生ポテンシ
ャル削除を図った非常用復水器系を提供することである
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、本発明は、蒸気配管および復
水配管にそれぞれ弁を設置した非常用復水器系において
、プラントの通常運転時にはこれら弁を共に閉鎖し、原
子炉隔離時にはこれら弁を共に開放する制御手段を設け
たものである。
好ましくは、制御手段は、原子炉圧力容器に設置された
圧力計と、この圧力計で計測された原子炉圧力容器内の
圧力が所定値より高くなると原子炉隔離事象と判断し、
上記弁のそれぞれに開信号を出力する手段とを含む。
また、制御手段は、原子炉圧力容器に設置された圧力計
と、原子炉圧力容器に設置された水位計と、圧力計で計
測された原子炉圧力容器内の圧力が所定値より高くなる
か、水位系で計測された原子炉圧力容器内の水位が所定
値より低下するかすると原子炉隔離事象と判断し、上記
弁のそれぞれに開信号を出力する手段とを含む構成であ
ってもよい。
また、好ましくは、制御手段は、原子炉隔離時における
少なくとも復水配管に設置された弁の開放に際して、ま
ずこれを部分開度まで開放し、次いでこの部分開度を所
定時間保持した後に全開させるものである。その部分開
度は好ましくは5〜10%である。
また、好ましくは、上記弁のうち少なくとも復水配管に
設置された弁と並列に設置されたバイパス配管と、この
バイパス配管に設置され、かつ復水配管に設置された弁
の部分開度を上回らない開口面積を有するバイパス弁と
をさらに備え、制御手段は、原子炉隔離時における少な
くとも復水配管に設置された弁の開放に際して、まずバ
イパス弁を開放し、次いで所定時間経過後に復水配管に
設置された弁を開放するものである。
この場合好ましくは、制御手段は、さらに、上記弁を共
に開放し、復水器を起動した後、原子炉圧力容器の温度
が低下し始めると復水配管に設置された弁とバイパス弁
の少なくとも一方の弁開度を調整し、温度の低下率をほ
ぼ一定とするものである。
〔作用〕
このように構成した本発明においては、プラントの通常
運転時には蒸気配管および復水配管に設置された弁を共
に閉鎖することにより、復水器が原子炉圧力容器から隔
離されるのでプラントの熱損失が防止され、かつ復水器
は大気圧および常温に維持されるので復水器の待機時の
環境条件が緩和される。また、復水器にベント弁を設け
た場合、通常運転時にベント弁が誤開放されたとしても
復水器が原子炉圧力容器から隔離されているので、冷却
材が系外に流出することがなく、冷却材喪失事故の発生
ポテンシャルが低減する。
また、本発明のように、通常運転時に蒸気配管および復
水配管に設置された弁を共に閉鎖した場合、復水器は大
気圧および常温に維持されているので、非常用復水器系
の起動時に弁を開放する際に、水撃波や蒸気凝縮振動等
の不測の荷重が加わる危険性がある。このため、本発明
では、原子炉隔離時における弁の開放に際して、まず部
分開度まで開放し、次いでこの部分開度を所定時間保持
した後に全開させるものであり、これにより復水器の暖
機運転が十分に行われ、復水器起動時の水撃波や蒸気凝
縮振動等の発生を防止する。
また、復水配管に設置された弁の部分開度を上回らない
バイパス弁を設置し、まずバイパス弁を開放し、次いで
所定時間経過後に復水配管に設置された弁を開放するこ
とによっても、同様に暖機運転が行われ、復水器起動時
の水撃波や蒸気凝縮振動等の発生が防止される。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を第1図〜第3図により説明す
る。
第1図において、1は炉心2を内部に有する沸騰水型原
子炉の原子炉圧力容器であり、圧力容器1は格納容器3
内に設置されている。格納容器3はドライウェル4とウ
ェットウェル5とを有し、ドライウェル4内に原子炉圧
力容器1が配置され、ウェットウェル5はドライウェル
4の下方に位置している。ウェットウェル5には冷却水
プール6が形成され、ドライウェル4とウェットウェル
5とは多数のベント管7を介して相互に連通している。
ベント管7の下端には所定の水侵深さで冷却水プール6
中に開口する排出口8が設けられている。また、原子炉
圧力容器1には主蒸気管9および復水管lOが設けられ
ている。
以上は沸騰水型原子炉の一般的構造であり、この原子炉
に本実施例の原子炉隔離時に使用する非常用復水器系2
0が設置されている。非常用復水器系20は、格納容器
3の上部に設置された復水器21と、主蒸気管9と復水
器21とを接続し、復水器21に蒸気を導く蒸気配管2
2と、復水器21と原子炉圧力容器1とを接続し、復水
を原子炉圧力容器に戻す復水配管23とを有し、蒸気配
管22と復水配管23には、それぞれ、通常運転時には
閉鎖される隔離弁24.25が設置されている。
復水器21は蒸気配管22により導かれた原子炉−次系
の蒸気を通す多数の細管を有する構造を有し、細管の周
囲は二次系の水(非放射化水)26で満たされている。
また、非常用復水器系20の保守点検、特に隔離弁24
.25の保守点検の際に、原子炉圧力容器1との連絡を
断つため、蒸気配管22には通常開の弁27が設置され
、復水配管23には圧力容器1に向かう方向の流れのみ
許す逆止弁28が設置されている。
さらに、非常用復水器系20の起動を判断するために、
原子炉圧力容器1には圧力計29および水位計30が設
置され、その検出信号がコントローラ31に入力される
。コントローラ31はこれらプラントパラメータに基づ
きプラントの運転状態を判断し、・原子炉隔離事象と判
断された場合に隔離弁24.25に制御信号を出力し、
これら弁を開放する。それ以外の場合、すなわち、プラ
ントが通常運転時にあるときは、隔離弁24.25の制
御は行わず、これら弁を共に閉鎖しておく。
このように、プラントの通常運転時に隔離弁24.25
を共に閉鎖することにより、圧力容器1が復水器21か
ら隔離される結果、通常運転時の熱損失が防止され、ま
た復水器21は大気圧および常温に維持されるので、復
水器の待機時の環境条件が緩和される。
次に、非常用復水器系1の起動時の動作を第2図に示す
起動ロジックにより説明する。
圧力計29および水位計30により原子炉圧力容器の圧
力および水位が検出され、これらプラントパラメータが
コントローラ31に読み込まれている。コントローラ3
1では、まず読み込んだ原子炉圧力容器の圧力から、そ
の圧力が上昇し、その状態が一定時間継続したかどうか
を判断する。
原子炉圧力容器1の圧力は、通常運転時は約72気圧に
一定維持されている。原子炉隔離時には、炉心2は制御
棒の挿入により停止するものの、炉心2の崩壊熱で発生
する蒸気のため原子炉圧力容器1の圧力は徐々に増加す
る。このため、原子炉圧力容器1の圧力が通常運転時よ
りも2〜3気圧以上増加し、これが一定時間継続すると
、原子炉隔離事象と判断して、非常用復水器系20の起
動を行う。
これと同時に、コントローラ31では、読み込まれた原
子炉水位からその水位が低下したかどうかを判断する。
一般に、原子炉隔離事象に至る前に、その原因によって
は水位の低下が生じることがある。したがって、この水
位の低下を検出し、水位が一定レベル以下に低下すると
その後原子炉隔離事象に至ると予測し、前もって非常用
復水器系20の起動を行う。
非常用復水器系20の起動は隔離弁24.25に開信号
を出力することにより行う。この隔離弁24.25の開
動作は以下のように行う。
上述したように本実施例では、通常運転時は隔離弁24
.25は閉鎖されている。このため、復水器21は大気
圧および常温に維持されており、この状態で隔離弁24
.25を急に開放すると、水撃波や蒸気凝縮振動等の不
測の荷重が加わる危険性がある。そこで、本実施例では
、第3図に示すように、まず隔離弁24.25を、−旦
、例えば5〜10%の部分弁開度まで開放し、この部分
開度を以下に定める所定期間TI保持し、その後全開操
作をするものである。
部分開度を保持する所定時間T1は復水器21の暖機運
転に要する時間であり、−例として復水器21内に所期
に存在した水が置換する時間T2の2〜3倍を確保する
。この所定時間T1は以下の(11式および(2)式の
ように表わすことができる。
TI  = (2〜3)xT2         ・・
・(1)(2) ここで、 M:復水器内の初期存在水量 A:隔離弁の部分弁開度流路面積 (配管の流量面積の5〜10%) g:重力加速度 ΔP:原子炉圧力容器と復水器の水頭圧V:復水の比容
積 に:非常用復水器のシステム圧力損失係数このように隔
離弁24.25を開放することにより、復水器21の暖
機運転が可能となり、起動時の水撃波や蒸気凝縮振動を
防止し、安全な非常用復水器系20の起動が可能となる
なお、隔離弁24.25の開放に際して、これら弁を両
方とも上記のように開けるのではなく、これらの一方の
弁のみをそのように開け、他方の弁は直ちに全開するよ
うにしても、上記のように開けた一方の弁の流量制御機
能により実質的に同様の効果を得ることができる。この
場合、上記のように開ける弁、すなわち、部分開度を経
て全開する弁は、流量制御は蒸気よりも水の方が確実か
つ容易に行えることから、復水配管23の隔離弁25と
するのが望ましい。
また、隔離弁24.25を上記のように部分開度を経て
全開するのではなく、徐々に開放するようにしてもよく
、これによっても復水器21の暖機運転を行い、同様の
効果を得ることができる。
以上のように、本実施例によれば、プラントの通常運転
時には蒸気配管22に設置された隔離弁24および復水
配管23に設置された隔離弁25を共に閉鎖するので、
通常運転時の熱損失が防止され、かつ復水器21は大気
圧および常温に維持されるので、復水器の待機時の環境
条件が緩和されるという効果が得られる。また、原子炉
隔離時には隔離弁24.25の開放に際して、復水器2
1の暖機運転を可能としているので、起動時の水撃波や
蒸気凝縮振動を防止することができ、非常用復水器系2
0の安全な起動が可能である。
本発明の他の実施例を第4図および第5図により説明す
る。本実施例は、原子炉隔離時および冷却材喪失事故(
L OCA)時の両方に機能する非常用復水器系の例で
ある。
第4図において、本実施例の非常用復水器系20Aは、
第1図に示す構成に加えて、復水器21中に蓄積ザる非
凝縮性ガスをウェットウェル5に排出するベント配管3
5と、主蒸気管9から分岐し、ドライウェル4と復水器
21を接続する分岐配管36とをさらに有し、ベント配
管35にはベント弁37が設置され、分岐配管36には
隔離弁38が設置されている。プラントの通常運転時に
は、隔離弁24.25と共にベント弁37及び隔離弁3
8も閉鎖され、復水器21を大気圧に維持する。ベント
配管35の排出口35aはウェットウェル5の冷却水プ
ール6中とし、かつその水侵深さは、ドライウェル4を
ウェットウェル5に連絡するベント管7の排出口8の水
侵深さより浅く設置する。
また、非常用復水器系2LAの起動を判断するために、
圧力計29.水位計30に加えて、格納容器3のドライ
ウェル4の圧力を検出する圧力計39が設置され、コン
トローラ31Aはこれらにより検出されたパラメータに
基づきプラントの運転状態を判断し、隔離弁24.25
.38およびベント弁37を開閉する制御信号を出力す
る。
本実施例の非常用復水器系21Aの起動時の動作を第5
図に示す起動ロジックにより説明する。
本実施例においては、原子炉隔離時あるいはLOCA時
の事象をプラントパラメータにより区分し、最適の運転
となるように非常用復水器系21Aの起動ロジックが組
まれている。
すなわち、第5図(A)に示すように、圧力計29で原
子炉圧力容器1の圧力高信号を検出した場合にはコント
ローラ31Aは原子炉隔離事象と判断し、蒸気配管22
の隔離弁24と復水配管23の隔離弁25とを開放する
。このとき、ベント配管35のベント弁37およびドラ
イウェル4と復水器21を接続する分岐配管36の隔離
弁38は閉鎖したままである。隔離弁24.25の開放
に際して、これら弁を第3図に示すように部分開度を経
て全開することは前述した実施例と同様である。
一方、第5図(B)に示すように、水位計30で原子炉
水位の低信号を検知し、かつ圧力計39で格納容器圧力
の高信号を検知した場合、コントローラ31AはLOC
A事象と判断し、この場合も蒸気配管22の隔離弁24
および復水配管23の隔離弁25を第3図に示す手順に
したがって開放する。これにより、LOCA時に原子炉
圧力容器1内の蒸気を復水器21に導いて炉心2で発生
した熱を除去し、ドライウェル4への熱の放出を軽減す
る。
また、LOCA後、長期において原子炉圧力容器1の圧
力がドライウェル4の圧力程度まで減少した場合、ドラ
イウェル4内の雰囲気が原子炉圧力容器1内に流入する
ので、ドライウェル4内の非凝縮性ガスが復水器21内
に混入し、蒸気凝縮率が低減することが考えられる。し
たがって、第5図(C)に示すように、非常用復水器系
2OAが起動されていることと、原子炉圧力容器1の圧
力とドライウェル4との差圧が低下したことが検出され
た場合、コントローラ31Aはベント配管35に設置し
たベント弁37を開き、復水器21内に混入した非凝縮
性ガスをドライウェル4の圧力とウェットウェル5の圧
力との差圧を利用してウェットウェル5の空間に排出す
る。このとき、ベント配管35の排出口35aの水侵深
さがベント管7の排出口8の水侵深さより浅いことより
、非凝縮性ガスの排出は確実に行える。
さらに、LOCA後、長期においてはドライウェル5と
復水器21を接続する分岐配管36の隔離弁38を開放
し、ドライウェル5の雰囲気を復水器21で冷却するこ
ともできる。
本発明のさらに他の実施例を第6図〜第8図により説明
する。本実施例は、原子炉隔離時および冷却材喪失事故
(LOCA)時の両方に機能する非常用復水器系で、隔
離弁の開度を制御することなしに復水器の暖機運転を可
能としたものである。
第6図において、本実施例の非常用復水器系20Bは、
第4図の実施例の構成に加えて、蒸気配管22の隔離弁
24に並列に設置されたバイパス蒸気配管40と、復水
配管23の隔離弁25に並列に設置されたバイパス復水
配管41とをさらに有し、バイパス蒸気配管40および
バイパス復水配管41にはそれぞれコントローラ31B
に゛より制御される隔離弁42.43が設置されている
ここで、隔離弁42.43の開放時の流路面積は、第1
図の実施例で第3図に示した隔離弁24.25の部分開
度の流路面積を上回らないように設定する。また、通常
運転時において、隔離弁24゜25.38およびベント
弁37に加えて、隔離弁42.43も閉鎖され、復水器
21を大気圧に維持している。
本実施例の非常用復水器系21Bの起動時の動作を第7
図に示す起動ロジックにより説明する。
本実施例において、原子炉隔離事象またはLOCA事象
を判断するまでのロジックは、第7図(A)および(B
)に示すように第4図の実施例と同じである。原子炉隔
離事象またはLOCA事象であると判断されると本実施
例では第7図(D)に示すロジックにより開弁操作を行
う。
すなわち、非常用復水器系20Bを起動するに際し、隔
離弁24.25の開放に先立ってバイパス蒸気配管40
の隔離弁42およびバイパス復水配管41の隔離弁43
をまず開放し、復水器21の暖機に要する時間T1の後
、隔離弁24.25を開放する。これによっても、前述
の実施例と同様に復水器21の暖機が可能であり、同様
の効果が得られる。
LOCA後、長期において原子炉圧力容器1の圧力がド
ライウェル4の圧力程度まで減少した場合、ベント弁3
7を開放し、復水器21に混入した非凝縮性ガスを排出
し、蒸気凝縮率の低減を防止するのは、第7図(C)に
示すように第4図の実施例と同じである。
そして、本実施例ではさらに、非常用復水器系20Bが
起動した後、長期において原子炉圧力容器1の温度が低
下し始めると、第8図に示すロジックにしたがって復水
器21に流入する蒸気流量かつ/または復水器21から
流出する復水流量を制御することにより温度の低下率を
ほぼ一定にする制御を行う。
すなわち、コントローラ31Bには飽和温度と蒸気圧と
の関係が予め記憶してあり、圧力計29で検出した原子
炉圧力容器1の圧力から所定の時間間隔でそれに対応す
る飽和温度を求め(手順S1)、その飽和温度の変化を
時間で割ることにより温度低下速度を求め(手順S2)
、求めた温度低下速度を設定値と比較しく手順S3)、
設定値より小さい場合にはバイパス配管の隔離弁42゜
43の弁開度を増加しく手順S4)、設定値と同じ場合
は隔離弁42.43の弁開度を保持しく手順S5)、設
定値より大きい場合は隔離弁42゜43の弁開度を減少
する(手順86)よう、隔離弁42.43を制御する。
このように隔離弁42゜43の弁開度を制御することに
より、原子炉圧力容器1の温度の低下率を設定値に対応
してほぼ一定となる。ここで、その設定値は55℃/h
r以下の任意の値とする。
このように非常用復水器系20Bの起動後において、原
子炉圧力容器1の温度低下率を一定とすることにより、
原子炉圧力容器1の温度変化を緩和することができる。
なお、この温度低下率を一定にするための制御は、非常
用復水器系起動時の隔離弁の制御と同様に隔離弁42.
43の一方、好ましくはバイパス復水配管41の隔離弁
43のみの弁開度を調整することにより行ってもよい。
また、隔離弁42゜43ではな(、メインの蒸気配管2
2および復水配管23に設置された隔離弁24.25の
弁開度を調整することにより行ってもよい。さらに、こ
れら弁の操作は、自動ではなく手動により行ってもよい
〔発明の効果〕
本発明によれば、通常運転時において非常用復水器系を
原子炉−次系から隔離するようにしたので、以下の効果
を得ることができる。
■通常運転時の熱損失の防止。
■非常用復水器の待機時の環境条件の緩和。
■冷却材喪失事故の発生ポテンシャルの低減。
また、非常用復水器系の起動時における弁の開放に際し
て、部分開度を経て全開するか、バイパス弁を開けてか
らメインの弁を開けるので、復水器の暖機運転が行われ
、水撃波や蒸気凝縮振動等の発生を防止できる。
さらに、弁開度を調整することにより一次系の温度低下
率をほぼ一定にするので、原子炉の温度変化を緩和する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例による沸騰水型原子炉の非常
用復水器系の概略図であり、第2図はその非常用復水器
系の起動ロジックを示す図であり、第3図はその起動ロ
ジックにおける隔離弁の制御方法を示す図であり、第4
図は本発明の他の実施例による沸騰水型原子炉における
非常用復水器系の概略図であり、第5図(A)、第5図
(B)および第5図(C)はその非常用復水器系の起動
ロジックを示す図であり、第6図は本発明のさらに他の
実施例による沸騰水型原子炉の非常用復水器系の概略図
であり、第7図(A)〜第7図(D)はその非常用復水
器系の起動ロジックを示す図であり、第8図はその非常
用復水器系の温度低下時の弁の制御方法を示すフローチ
ャートであり、第9図および第10図はそれぞれ従来の
非常用復水器系を示す図である。 符号の説明 1・・・原子炉圧力容器 3・・・格納容器 9・・・主蒸気管 20;20A; 21・・・復水器 22・・・蒸気配管 23・・・復水配管 24.25・・・隔離弁 29・・・圧力計 30・・・水位計 31;31A;31B・・・コントローラ40・・・バ
イパス蒸気配管 41・・・バイパス復水配管 42.43・・・隔離弁 20B・・・非常用復水器系 (制御手段)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)軽水型原子炉の原子炉隔離時に、炉心の崩壊熱で
    発生した蒸気を蒸気配管を介して復水器に導き凝縮させ
    、凝縮した水をその水頭圧により復水配管を介して原子
    炉圧力容器に戻す非常用復水器系において、 前記蒸気配管および復水配管にそれぞれ設置された弁と
    、プラントの通常運転時には前記弁を共に閉鎖し、原子
    炉隔離時には前記弁を共に開放する制御手段とを備える
    ことを特徴とする非常用復水器系。
  2. (2)請求項1記載の非常用復水器系において、前記制
    御手段は、前記原子炉圧力容器に設置された圧力計と、
    前記圧力計で計測された前記原子炉圧力容器内の圧力が
    所定値より高くなると原子炉隔離事象と判断し、前記弁
    のそれぞれに開信号を出力する手段とを含むことを特徴
    とする非常用復水器系。
  3. (3)請求項1記載の非常用復水器系において、前記制
    御手段は、前記原子炉圧力容器に設置された圧力計と、
    前記原子炉圧力容器に設置された水位計と、前記圧力計
    で計測された前記原子炉圧力容器内の圧力が所定値より
    高くなるか、前記水位系で計測された前記原子炉圧力容
    器内の水位が所定値より低下するかすると原子炉隔離事
    象と判断し、前記弁のそれぞれに開信号を出力する手段
    とを含むことを特徴とする非常用復水器系。
  4. (4)請求項1記載の非常用復水器系において、前記制
    御手段は、原子炉隔離時における少なくとも前記復水配
    管に設置された弁の開放に際して、まずこれを部分開度
    まで開放し、次いでこの部分開度を所定時間保持した後
    に全開させることを特徴とする非常用復水器系。
  5. (5)請求項4記載の非常用復水器系において、前記部
    分開度は5〜10%であることを特徴とする非常用復水
    器系。
  6. (6)請求項1記載の非常用復水器系において、前記弁
    のうち少なくとも前記復水配管に設置された弁と並列に
    設置されたバイパス配管と、前記バイパス配管に設置さ
    れ、かつ前記復水配管に設置された弁の部分開度を上回
    らない開口面積を有するバイパス弁とをさらに備え、前
    記制御手段は、原子炉隔離時における少なくとも前記復
    水配管に設置された弁の開放に際して、まず前記バイパ
    ス弁を開放し、次いで所定時間経過後に前記復水配管に
    設置された弁を開放することを特徴とする非常用復水器
    系。
  7. (7)請求項6記載の非常用復水器系において、前記制
    御手段は、さらに、前記弁を共に開放し、前記復水器を
    起動した後、前記原子炉圧力容器の温度が低下し始める
    と、前記復水配管に設置された弁とバイパス弁の少なく
    とも一方の弁開度を調整し、前記温度の低下率をほぼ一
    定とすることを特徴とする非常用復水器系。
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