JPH03244443A - 超音波ドプラ診断装置 - Google Patents

超音波ドプラ診断装置

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JPH03244443A
JPH03244443A JP4172790A JP4172790A JPH03244443A JP H03244443 A JPH03244443 A JP H03244443A JP 4172790 A JP4172790 A JP 4172790A JP 4172790 A JP4172790 A JP 4172790A JP H03244443 A JPH03244443 A JP H03244443A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は医用超音波ドプラ診断装置、特に生体内部の例
えば、心臓内血流或いは冠動脈血流などの運動する反射
体の血流検出、血流速度、血流量などを良好に測定する
超音波ドプラ診断装置に関する。
[従来の技術] 医療分野において、被検体内の運動反射体、例えば心臓
等の臓器、循環器及び血管内の血流、体液流又は心筋な
どの運動反射体の速度を測定する超音波パルスドプラ法
が実用化されており、この種の超音波ドプラ診断装置は
、従来より被検体内の運動反射体からの反射エコーの周
波数偏移に基づいて運動反射体の運動速度を電気的に検
出している。
すなわち、一定の繰返し周期の超音波パルス波を被検体
内に放射して運動する反射体からの反射波を受信し、超
音波パルス波の往復伝搬時間より運動反射体までの距離
を測定すると共に、受信周波数のドプラ効果による偏移
を演算して運動反射体の速度を測定することができる。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、このような従来の超音波ドプラ診断装置
では、受信エコーには運動反射体として血流などの動き
を示すドプラ信号(ドプラ偏移周波数を含む信号)の他
に、これに比して信号の振幅レベルの大きい組織や血管
等によるクラッタ信号が混入されるという問題があった
すなわち、低速度で運動する血管壁、心臓壁、筋肉など
(固定反射体エコー)からのクラッタ成分の信号が反射
エコーに混入し、このクラッタ信号が運動反射体の運動
速度の検出、測定の妨害になっていた。
この結果、従来では、真の反射エコーだけを高精度に測
定することが困難であった。
特に、例えば心臓に血液を供給している冠動脈のような
心臓の拍動により運動する血管などでは、クラッタ成分
を完全に取り除くことが非常に困難であった。
そこで、従来においては、このクラッタ信号だけの低周
波成分を取り除くためにフィルタによって減衰させるこ
とが行われている。
これは、例えばクラッタ信号を除去するためにウオール
フィルタと呼ばれるバイパスフィルタを用いている。こ
れによって、信号振幅の大きいクラッタ信号としての固
定反射エコーのみを除去していた。
しかしながら、心臓壁が動くような場合では、振幅レベ
ルの大きいクラッタ周波数が変動して、例えばドプラ周
波数に近くなり(周波数が高くなる)、これによって、
ウオールフィルタでは十分にクラッタ成分を取り除くこ
とができなかった。
このために、血管からのドプラ信号を検出する場合、こ
の心臓壁の運動速度表示される血管内の血流のみの検出
が非常に困難であり、全体の心臓壁の動きが良く表示さ
れてしまい、カラー表示される血流の動きが正確に表示
されず、測定者は十分に見定めることができないという
問題があった。
また、特に、運動反射体の速度分布をリアルタイム(実
時間)でBモード表示する場合には、デイレーラインキ
ャンセラなどのくし形層波数特性のフィルタが用いられ
ているが、クラッタ信号成分だけを効果的に除去するた
めには、更に遮断特性が急峻なフィルタを用いなければ
ならず、この様なフィルタを用いることは装置自体の構
造が非常に複雑になるという問題があった。
そして、このような遮断特性が急峻なフィルタを適用す
ると、遅延線を何段にも重ねなければならないことから
応答時間が長くなるということが知られており、これに
より、検出画像のリアルタイム性低下をきたしていた。
一方、従来において、周知の応答時間の短いフィルタを
用いた場合では、クラッタ信号を十分に抑制することが
できず、このため、測定精度が低下するという問題を解
決することができなかった。
また、真のエコーである血流信号の振幅に比べ、クラッ
タ信号は、振幅が大きい信号成分であるので、これをフ
ィルタによりある程度除去したとしても、クラッタ信号
により検出されない運動反射体が存在するという問題が
生じる場合がある。
すなわち、例えば心臓壁には、冠動脈が走っているが、
この冠動脈自体は心臓の動きに合わせて動いているため
、この冠動脈中の血流信号が心臓壁の動きを示すクラッ
タ信号中に隠れてしまう。
このことは、心臓壁に近接する心臓内血流成分について
も同様にいえ、このために、従来の診断装置ではこれら
の心臓壁に近接する血流速度を良好に測定することが困
難であった。
発明の目的 本発明は上記従来の課題に鑑み成されたものであり、そ
の目的は、低速度で運動する運動反射体の固定反射体エ
コーからのクラッタ成分を除去し、血管壁に対する血流
の相対速度を検出してこれを表示する超音波ドプラ診断
装置を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するために本発明によれば、定の送信繰
り返し周期の超音波パルス波を被検体に送受波して、被
検部位からの反射エコーを受信し、この受信信号を入力
してその受信信号を送信繰り返し周期の整数倍で設定さ
れた互いに位相が90度異なる2種類の参照信号により
直交検波し、実数部と虚数部とからなる複素信号に変換
する複素変換手段と、前記複素信号を入力し該実数部と
虚数部とのそれぞれを2乗演算した後両者を加算して演
算信号を出力する演算部と、前記演算信号を入力して前
記送信繰り返し周期だけ遅延させた遅延信号を出力する
遅延部と、前記演算信号を前記遅延信号で減算して減算
信号を出力する減算部とからなり、前記反射エコーの受
信信号に含まれたクラッタ信号が除去された減算結果を
求めるクラッタ除去手段とを有することを特徴とする。
また、前記クラッタ除去手段の出力する減算信号を入力
しその減算信号の位相を90度シフトさせた信号に変換
して出力するフェイズシフタを備えたことを特徴とする
[作用] 以上のような構成としたので本発明によれば、被検部位
からの反射エコーの受信信号を入力し、この受信信号を
送信繰り返し周期の整数倍で設定された互いに位相が9
0度異なる2種類の参照信号により直交検波して複素信
号に変換する。
そして、この複素信号は、実数部と虚数部とからなり、
それぞれを2乗演算した後加算して演算信号として出力
する。
ここで、前記演算信号を送信繰り返し周期分だけ遅延さ
せた遅延信号で減算して減算結果を出力する。これによ
り、反射エコーの受信信号に含まれたクラッタ信号が除
去された減算結果を求めることが可能となる。
これにより、前記クラッタ除去手段の減算結果からクラ
ッタに対するドプラ周波数偏移を検出してクラッタ成分
が除かれたドプラ情報のみが得られ、運動反射体の相対
速度表示が可能となる。
また、前記減算結果を90度位相シフトさせることによ
り、動いている被検部位、例えば心臓や血管内を流れる
真の速度を検出、表示することができると共に、前記ド
プラ周波数の正負の符号を求め、方向性を判定すること
が可能となる。
[実施例] 以下、図面に基いて本発明の好適な実施例を説明する。
第1図は、本発明に係る超音波ドプラ診断装置の概略構
成を示すブロック図であり、また第2図は、第1図に示
されているクラッタキャンセラーの内部の回路構成図で
ある。
本発明において特徴的なことは、受信エコー信号の直交
検波信号を2乗し、この信号と送信繰り返し周期だけ遅
延した信号とを減算してクラッタ−を除去し、更にフェ
イズシフタで複素信号に変換してクラッタ−に対する血
流の相対速度を検出、表示することにある。
く本発明に係る実施例の基本原理の説明〉以下、第2図
に示されている本実施例に基づいてクラッタキャンセラ
ーの基本原理を数式的に説明する。
直交検波信号をISQで表し、この中のドプラ成分を(
x、y)、クラッタ成分を(X、 Y)として表せば、
以下のようになる。
すなわち、直交検波信号は、 1−X十x・・・ (1) g−y+y・・・ (2) と表され、またクラッタ成分は、 X−Ccos(ωct+φC)Φφ・ (3)Y−Cs
in(ωct+φc)・・・ (4)で表される。
一方、ドプラ成分は、 x−Dcos (ωdt+φd)−・・ (5)y−D
s in (ωdt+φd)−−−(6)で表される。
ここで、前記C,Dは、それぞれクラッタ成分、ドプラ
成分の振幅で通常はC>>Dであり、また、前記ωC1
ωdは、それぞれクラッタ成分、ドプラ成分の角周波数
である。
次に、直交検波信号I、Qをそれぞれ2乗演算し、この
和をp (Bとすれば、上式(1)(2)は、各式(3
)、  (4)、  (5)、  (6)を代入して P (t)−12+Q2 =C2+D” +2CDcos ((ωd−ωc)t+φd−φC) =C2+D2+2CDcos (ωDt+φ−)・・・・・ (7) で表される。
ここで、ωD−ωd−ωC1φ′−φd−φC(一定)
であり、式(7)の第1項、第2項は直流的な信号であ
り、また、第3項のドプラ角周波数ωDは、クラッタに
対する血流の相対速度Vに対応しており次式で表される
。すなわち、ωD−2Vωs / c・・・(8) ここで、ωSは、超音波送信角周波数であり、Cは音速
である。
次に、式(7)の信号P (t)と、これを送信パルス
繰り返し周期Tだけ遅延した信号P(t−T)とを減算
すると次式のようになる。
f (t) −P (t) −P (t −T)−2C
D (cos (ωDt+φ−)−cos (ωD (
t−T)+φ′))−−2CDs i n (ωDT/
2)x s i n  (ωD (t−T/2)+φ−
)・・・ (9) f (t) =As in  (ωD (t−T/2)
+φ−)・・・ (9′) ここで、A−−2CDs i n  (ωDT/2)は
一定の初期位相であり、これにより、前記P (t)の
(7)式の直流成分が除かれた(9−)式に示すように
一定振幅のドプラ角周波数ωD(ωDの関数)だけが検
出できることになる。
しかし、前記(7)式に示すように直交検波信号!、Q
を2乗してその和P (t)を取っているので、この(
9′)式に示す信号のみでは、角周波数ωDの正負の符
号(位相成分)、すなわち、方向性を判定することがで
きない。
そこで、前記ωDの正負の符号を判定するためには、こ
の信号をフェイズシフタ(位相器)に入力し、この(9
′)式の信号の位相を90度(Δφ−π/2)だけシフ
トさせる。
そして、このようにして得た一組の信号を複素数Zの実
数部Reと虚数部1mとに対応させると、Z (t)−
A (cos (ωDt+φ)+jsin(ωDt+φ
)) 麟Aexp (j  (ωDt+φ))(10) と表すことができる。
すなわち、複素信号z (Bは(10)式から、実数部
Re−cos (ωDt+φ)−−(11)虚数部1m
−5in (ωDt+φ)−−(12)で表される。
従って、これら(11)、(12)式からsin成分と
cos成分との信号を求め、この両成分から角周波数ω
Dの正負の符号が判定できる。
そして、この(11)、  (12)式の各信号を従来
のドプラ装置の速度演算器や周波数解析装置に入力する
ことにより、動いている心臓や血管内を流れる真の速度
を検出し表示することができる。
く本実施例の具体的な回路構成、動作の説明〉次に、前
述した本実施例の基本原理に基づいて具体的な回路構成
及びその動作を第1図及び第2図を用いて詳細に説明す
る。
第1図において、安定した高周波信号を発生するタイミ
ング信号発生器10は、走査制御器12に該高周波信号
を出力すると共に、送信用超音波パルス波の送信周波数
信号(3MHz)100、複素変換のための複素参照信
号cosω。tllo及びsinωot120.更に超
音波診断結果の表示を行うための掃引同期信号、装置各
部の同期作用を行うクロック信号などの各種出力信号を
出力している。
ここで、前記複素参照信号cosωotllOとsin
ωot120とは、送信用超音波パルス波の送信周波数
信号100.すなわち、送信繰り返し周期の整数倍で設
定された互いに位相の90度異なる2種類の信号に設定
されている。
そして、前記タイミング信号発生器10の出力する送信
周波数信号100は、走査制御器12及び送受信器14
を介して探触子16に供給され、この探触子16は、前
記走査制御器12により該送信周波数信号100を所定
の機械的又は電気的な角度偏向等の走査で励振駆動され
る。これにより、一定の送信繰り返し周期の超音波パル
ス波が被検体内に放射され送受波が行われる。
この結果、周知のドプラ効果による所望被検部位からの
反射エコーが前記探触子16を介して電気信号に変換さ
れ前記送受信器14て受信できる。
しかし、この被検部位からの反射エコー、すなわち、前
記受信信号100−には、組織などの反射波成分のほか
、血流等の運動状態を表す微弱な速度情報の信号をも含
まれており、前記送受信器14から該受信信号100″
は、例えば高周波用の増幅器16へ供給されて所望の増
幅作用が行われた後、検波器18及びA/D変換器20
を介して、例えば通常のBモード表示信号がDSC22
に供給される。
このDSC(デジタルスキャンコンバータ)22では、
Bモード画像表示するためのエコー信号が書き込まれ、
A/D変換器24を介し表示器26の例えば、CRT表
示装置等の掃引周期で前記エコー信号が読み出される。
これにより、該CRT表示装置には、輝度変調されたB
モード表示が断層像として二次元で画像表示される。
直交検波回路の説明 また一方、前記送受信器14の出力する前記受信信号1
00−は、所定の参照信号で直交検波を行い複素信号に
変換する複素変換手段としての直交検波器30に供給さ
れる。
すなわち、この直交検波器30は、第1図の如く一組の
乗算器30a、30−a及びLPF30b、30−bか
ら構成される。
そして、一方の前記乗算器30aでは、前述したように
前記タイミング信号発生器10からの複素参照信号si
nω。t120が供給され、これにより入力される受信
信号100′が直交検波され、さらに低域通過フィルタ
である前記LPF30bを介して該受信信号100−の
高調波成分が取り除かれる。この結果、前記LPF30
bを介して直交検波信号Qが出力される((2)式)。
また、他方の前記乗算器30゛aでは上記と同様にして
前記複素参照信号eOsωot110が供給され、これ
により入力される受信信号100′が直交検波され、さ
らに低域通過フィルタである前記LPF30−bを介し
て直交検波信号Iが出力される((1)式)。
このようにして、前記受信信号100−は、前記直交検
波器30により2種類の複素参照信号で直交検波され、
実数部と虚数部とからなる複素信号としての直交検波信
号I、 Qに変換される。
すなわち、直交検波信号I、Qは、前記(1)〜(6)
式に示すように前記複素参照信号eO8ωat、  s
tnωatて直交検波され、それぞれドプラ成分ωc1
クラッタ成分ωdの実数部と虚数部とからなる複素信号
として変換されている。
クラッタキャンセラーの説明 そして、前記直交検波器30から出力された直交検波信
号1.Q、すなわち、複素信号は、第1図に示すように
前記クラッタキャンセラー32に入力され、ここにおい
て、前記受信信号100−に含まれているクラッタ成分
を除去した演算結果が算出される。
すなわち、第2図に示す如く、クラッタ除去手段として
の前記クラッタキャンセラー32は、前記複素信号を2
乗する2つの2乗演算器34゜34−及びその2つの2
乗結果を加算する加算器36からなる演算部38と、そ
の加算結果を送信繰り返し周波数1周期分遅延する遅延
部40と、その加算結果を遅延結果で減算する減算器4
2とから構成される。そして更に、該減算器42の減算
結果を90度位相シフトさせるフェイズシフタ44とか
ら構成されている。
以下、第2図を用いて本発明の特徴的なりラッタ除去手
段としてのクラッタキャンセラー32の動作原理を数式
を用いながら詳細に説明する。
図において、まず、複素信号として(2)式で示される
直交検波信号Qは、A/D変換器33によりデジタル信
号に変換され、2乗演算器34に入力されて2乗演算さ
れ、これにより、演算結果としてQ2が出力される。
一方、直交検波信号Iは、上記と同様にしてA/D変換
器33−を介して2乗演算器34゛に入力されて2乗演
算され、これにより、演算結果としてI2が出力される
そして、複素信号の上記■2とQ2とは、前記加算器3
6で加算され、(7)式に示すようにP(t)−12+
Q2が算出される。これにより、直流的な信号が得られ
、この加算処理により(8)式のようにドプラ角周波数
ωD成分が現れる。
そして次に、その加算出力信号P (t)は、前記遅延
部40で前記送信用超音波パルス波の送信周波数信号1
00の1周期分(T)だけ遅延されて、P(t−T)が
出力される。
これにより、前記減算器42は、Σ演算を行ない(9)
式に示すように、f  (t) −P (t) −P(
t−T)の減算処理が成される。
ここで、減算結果のf (t)の信号は、(9−)式に
示すようにsin成分の信号(但し、Aは一定の初期位
相を示す)であり、かつ一定振幅のドプラ角周波数ωD
成分だけが取り出せることになる。
従って、前記減算器42の出力において、クラッタ成分
ωCが完全に除去され、ドプラ成分のみからなる反射エ
コー信号が得られることになる。
これにより、そのドプラ周波数偏移を検出すれば、運動
反射体の速度を求めることが可能である。
ところが、このままでは、前記(9′)式に示すf (
t)の信号では、ドプラ角周波数ωDの正負の符号判定
、すなわち、位相の判定ができないことが理解される。
そこで、本発明の実施例では、第2図に示すように、前
記フェイズシフタ44を用い、ドプラ角周波数ωDの方
向性を判定することが行われている。
すなわち、前記フェイズシフタ44は、(9′)式に示
す減算結果のf (t)の信号を入力して位相Δφ−π
/2)すなわち、90度だけシフトさせる。これにより
、前記減算器42の出力するf (t)のsinωを成
分の信号は、COS (Ll j−sin(ωを十π/
2)成分の信号に変換されて出力される。
従って、このクラッタキャンセラー32の出力としては
、第2図に示すように、前記減算器42の出力するsi
n成分の信号と前記フェイズシフタ44の出力する変換
されたcos成分の信号とが得られ、この2つの成分に
よってドプラ周波数の正負の符号を判定でき、ドプラ角
周波数ωDの方向性を知ることが可能となる。
そして、この同成分の信号を複素数Z (t) して実
数部と虚数部とに対応させて表した信号が前記(10)
〜(12)式に示されている。
以上のようにして、前記複素信号Z (t)を速度演算
器や周波数解析器で信号処理することにより、クラッタ
−成分に対する血流の相対速度を検出、表示することが
可能となる。
速度演算部の説明 本実施例の超音波ドプラ診断装置では、速度情報である
ドプラ偏移周波数を検出するためには、前記(10)式
で表される信号を更に複素演算する必要がある。
このため、第1図の如く速度演算部48が前記クラッタ
−キャンセラー32の出力側に設けられ、(10)式に
示す複素信号z (Bを入力している。これにより、運
動反射体の例えば、動いている心臓や血管内を流れる血
液等の血流の真の速度を演算算出して画像表示すること
ができる。
すなわち、具体的にはこの速度演算では、例えば第3図
に示すように前記速度演算器48が用いられ、この速度
演算器48は、入力信号を所定周期だけ遅らせるデイレ
イライン50a、50bと、複素演算を行うための掛は
算器51. 52. 53゜54、加算器55及び減算
器56と、信号を平均化するための加算器57、デイレ
イライン58及び重み付は回路59と、偏角演算器60
とから構成されている。
これにより、入力される前記複素信号Z (t)は、前
記デイレイライン50a、50bにより、例えば1周期
分遅延された信号とされ、その1周期分の差のある複素
信号に基づいて、4つの前記重は算器51,52,53
.54と、前記加算器55と、前記減算器56とを用い
て自己相関演算が行われる。
この結果、前記加算器55と前記減算器56とからは、
複素信号である自己相関信号S1すなわち、5−Rs+
iIsが出力される。
この自己相関信号Sは、信号の変動成分や装置自体から
発生する雑音成分を含むのでこれらの雑音成分を除去す
るために平均化される。
すなわち、平均化回路は、前記加算器57a。
57bと前記デイレイライン58a、58bと前記重み
付は回路59a、59bとからなり、該デイレイライン
58にて1周期遅延した出力を現時刻の入力信号に前記
加算器57にて加算し、再びこの出力を前記デイレイラ
イン58に供給する操作を繰り返す。
しかし、単に、この操作を繰り返して行っても、加算回
数の増加に伴い、出力値が逐次増大してついには飽和す
るので前記重み付は回路59を設けている。この重み付
は回路59により、出力を任意に減衰させて入力と加算
することができ、最適な平均化が行える。
そして、自己相関信号Sは、偏角演算器60にてその偏
角、すなわち、t an−1(I s/Rs)が求めら
れる。この自己相関信号の偏角は、ドプラ効果を受けた
ドプラ信号のドプラ周波数偏移に相当し、これが速度信
号となる。
従って、速度分布情報が演算され得られた速度信号は、
前述した第1図に示す前記DSC22及び前記A/D変
換器24を介して前記表示器26等に出力され、これに
より、速度情報は、例えばBモード断層像などに重ねて
画像表示される。
尚、このような速度演算については、例えば関連する複
素自己相関法を用いて演算する方法が特公昭62−44
494号公報に詳細に記載されている。
以上のようにして、本発明に係る実施例によれば、反射
エコーに含まれるクラッタ信号のみが良好に除去される
ので、このクラッタ信号除去用フィルタを用いること無
く、簡単な回路構成で成るクラッタキャンセラー32を
用いることにより、精度の良い測定がか可能となる。
[発明の効果] 以上のようにして、本発明に係る超音波ドプラ診断装置
によれば、被検部位からの反射エコーの受信信号を複素
変換手段を介してクラッタ除去手段に入力することによ
り、該受信信号に含まれる不要なりラッタ信号だけを良
好に除去することが可能となる。これにより、ドプラ周
波数偏移を検出でき、運動反射体の速度を容易に求める
ことが可能となる。
従って、例えば血管などが比較的低速度で運動する心臓
壁に近接する場合であっても、心臓内血流速度や冠状動
脈の血流速度を何の妨害もなく画像上に正確に描出させ
ることが可能となる。
また、本発明によれば、従来のようにウオールフィルタ
や遮断特性の急峻なフィルタを用いる必要がないので回
路構成を簡略化できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係る超音波ドプラ診断装置の概略構
成を示すブロック図、 第2図は、クラッタキャンセラーの信号処理の回路の構
成を示すブロック図、 第3図は、速度演算器の回路構成の一例を示すブロック
図である。 30 ・−・ 直交検波器 3Qa、 3o−a  ・・・ 乗算器30b、3CI
b  ・・・ LPF 32 ・・・ クラッタキャンセラー 34.34−  ・・・ 2乗演算器 36 ・・・ 加算器 38 ・・・ 演算部 40 ・・・ 遅延部 42 ・・・ 減算器 44 ・・・ フェイズシフタ 48 ・・・ 速度演算器 100 ・・・ 送信周波数信号 110.120  ・・・ 複素参照信号。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)一定の送信繰り返し周期の超音波パルス波を被検
    体に送受波して被検部位からの反射エコーを受信し、所
    定の参照信号でその受信信号を検波して複素信号に変換
    し被検部位内の運動反射体の位置及び速度を検出する超
    音波ドプラ診断装置において、 前記受信信号を入力し、この受信信号を前記送信繰り返
    し周期の整数倍で設定された互いに位相が90度異なる
    2種類の参照信号により直交検波して、実数部と虚数部
    とからなる複素信号に変換する複素変換手段と、 前記複素信号を入力し、該実数部と虚数部とのそれぞれ
    を2乗演算した後両者を加算して演算信号を出力する演
    算部と、前記演算信号を入力して送信繰り返し周期だけ
    遅延させた遅延信号を出力する遅延部と、前記演算信号
    を前記遅延信号で減算して減算結果を出力する減算部と
    からなり、前記反射エコーの受信信号に含まれるクラッ
    タ信号が除去された減算結果を求めるクラッタ除去手段
    と、を有し、 前記クラッタ除去手段の減算結果からドプラ周波数偏移
    を検出して運動反射体の速度を求めることを特徴とする
    超音波ドプラ診断装置。
  2. (2)特許請求の範囲(1)記載の装置において、前記
    クラッタ除去手段の出力する減算信号を入力し、減算信
    号の位相を90度シフトさせた信号に変換して出力する
    フェイズシフタを備え、前記ドプラ周波数の正負の符号
    を求めて方向性の判定をすることを特徴とする超音波ド
    プラ診断装置。
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