JPH0324393Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、コンピユータ制御のモータにより自
動的に所定量移動する作画ヘツドに枢支されたペ
ンアームの先端がコンピユータ制御のソレノイド
により上下駆動され、ペンアームの先端に保持さ
れた作画ペンにより図形又は文字等を描く作画機
に関し、特に作画の際に作画ペンのペン先の位置
合せを行う装置に関する。

従来、作画作業において、円形、六角形又は楕
円形等の定形の図形、及び数字、文字等の各種記
号を、コンピユータ制御のＸ軸方向移動用モータ
及びＹ軸方向移動用モータにより所定量走行駆動
され、上記コンピユータ制御のソレノイドにより
上下駆動されるペンアームの先端に保持された作
画ペンで描く作画機が知られている。

この作画機による作画作業が行われる場合にお
いては、作画ペンのペン先は、描線しない時は作
画面から若干浮上した待機高さ位置で作画面に対
し垂直状態で待機し、描線する時のみ作画面に押
付けられるように下降する（作画高さ位置に移行
する）。

すなわち、作画ペンのペン先は作画面から若干
離れているので、例えば円の中心又は線の出発点
等にペン先を位置合せする場合は、待機高さ位置
のままでは困難である。他方、ペンアームを手で
押下げれば、ペン先を所期の位置に合せることは
可能であるが、細心の注意をもつてペンアームを
押下げないと作画ペンのペン先を損傷する欠点が
あつた。

本考案の目的は、作画ペンのペン先の位置合せ
を簡単、かつ、安全な方法で行うことのできる、
作画機におけるペン先位置合せ装置を提供するこ
とである。

以下、本考案の好適な実施例を添付図面に基づ
き詳細に説明する。第１図には、本考案によるペ
ン先位置合せ装置Ａを具えた作画機２の平面図が
示されている。この作画機２において、ほぼ矩形
状の基板３の一端側（第１図中、基板３の左端
側）にステツピングモータの構造を具えたＹ方向
移動用モータ４及びＸ方向移動用モータ５が固定
されている。

上記Ｙ方向移動用モータ４よりも更に基板３の
一端側寄りとなる部分に、ソレノイド６が固定さ
れている。このソレノイド６の可動ロツド７の先
端にはリンク要素８の一端８ａが枢支されてい
る。リンク要素８は、その中間位置の固定枢軸８
ｃにより基板３に枢動自在（基板３と平行な面内
で）に結合されている。リンク要素８の他端８ｂ
は、ペンアーム持上げ用リンク要素９の枢支用側
片９ａの後端側に当接し、それによりペンアーム
持上げ用リンク要素９を下方向に枢動し得る。

ペンアーム持上げ用リンク要素９は、細長い部
材であつて、基板３の前縁（第１図中、基板３の
上縁側）において基板３の長手方向に沿つて配置
されている。ペンアーム持上げ用リンク要素９の
上端側は、上方が凸の曲面になるように形成され
ている。

また、ペン持上げ用リンク要素９は、その一端
側（第１図中、ペン持上げ用リンク要素９の左端
側）において、復帰用引張りバネ９ｄにより、第
１図中、下方に、弾性付勢された復帰作動片９ｅ
に一体結合されている。この復帰作動片９ｅは、
ソレノイド６の引張り駆動により下降したペン持
上げ用リンク要素９を再度上昇させるためのもの
である。

上記ペンアーム持上げ用リンク要素９の上端側
にペンアームへの下面側が常時当接する。

上記Ｙ方向移動用モータ４のピニオン１１は、
減速用歯車１２に噛合する。この減速用歯車１２
は、正方形断面を有するＹ方向回転軸１３に一体
結合されている。このＹ方向回転軸１３に一体結
合されている。このＹ方向回転軸１３に対し平行
な位置関係をもつて、基板３の前縁側及び後縁側
（第１図中、基板３の上端及び下端側）にはそれ
ぞれＸ方向スライド軸１４及び１５が配設されて
いる。

上記Ｙ方向回転軸１３には、第１のＹ方向タイ
ミングプーリ１６がこのＹ方向回転軸１３に対し
スライド可能であるとともに一体回転可能に嵌合
されている。

上記Ｘ方向スライド軸１４には、第１のＸ方向
スライド１７が配装され、上記スライド軸１５に
は、第２のＸ方向スライダ１８が配装されてい
る。

第１のＸ方向スライダ１７には第１のＹ方向タ
イミングプーリ１６が支持されており、第２のＸ
方向スライダ１８には第２のＹ方向タイミングプ
ーリ１９が支持されている。これらのＹ方向タイ
ミングプーリ１６及び１９にＹ方向タイミングベ
ルト２０が巻掛けられている。

上記Ｘ方向スライダ１７及び１８は、２本のＹ
方向スライド軸２１及び２２により一体的に結合
され、これらのＹ方向スライド軸２１及び２２に
１個の作画ヘツド２３が配装されている。この作
画ヘツド２３は、Ｙ方向タイミングベルト２０に
固着されている。したがつて、作画ヘツド２３は
Ｙ方向タイミングベルト２０の走行と一体になつ
てＹ軸方向にスライドしつつ移動する。

また、作画ヘツド２３にペンアーム１が枢支さ
れている。このペンアーム１は、その下面側にペ
ンアーム１の長手方向に延びるかまぼこ型状の突
条１ｂを有している。この突条１ｂとペンアーム
持上げ用リンク要素９の上端側とが、常時、点接
触する状態で、ペンアーム１は、図示しないマグ
ネツトの吸引力によりペンアーム持上げ用リンク
要素９に当接するように付勢されている。

したがつて、ペンアーム１は、ソレノイド６が
引張り動作してペンアーム持上げ用リンク要素９
が下降した時に、保持した作画ペンのペン先が作
画面に押付けられる作画高さ位置にあり、他方、
ソレノイド６が非動作状態となり、復帰用引張り
パネ９ｄによりペンアーム持上げ用リンク要素９
が上昇した時に、作画ペンのペン先が作画面から
若干離れて静止する待機高さ位置にある。

Ｙ方向スライド軸２１及び２２を介して一体の
Ｘ方向スライダ１７及び１８は、それぞれタイミ
ングベルト２４及び２５に固着されている。これ
らのタイミングベルト２４及び２５は、それぞれ
Ｘ方向スライド軸１４及び１５の上側及び下側位
置において、これらのＸ方向スライド軸１４及び
１５に対し平行に走行するようにＸ方向移動用モ
ータ５により駆動される。

したがつて、ペンアーム１は、タイミングベル
ト２４及び２５と一体になつてＸ軸方向に移動す
る。

上記基板３の前端側において、ソレノイド６の
取付位置とは反対端側にペン先位置合せ装置Ａが
設けられている。このペン先位置合せ装置Ａは、
基板３に固定された軸受２７に弾発的に枢支され
た、位置合せ操作手段の一形態としての位置合せ
操作レバー２８及びこの位置合せ操作レバー２８
のための下側ストツパ２９から成る。この位置合
せ操作レバー２８は、その中間部分にペン持上げ
用リンク要素９に当接する押下げ部３０を有して
いる。

上記下側ストツパ２９は、第２図に示すよう
に、基板３裏面側から表面側へ突出するようにこ
の基板３の一部に設けられたブロツク３ａに螺合
されたネジであり、基板３の裏面側において、そ
の突出量すなわち、高さ調整することができる。
また、上記下側ストツパ２９を一定高さに固定す
るためのネジ３１が下側ストツパ２９に対しその
横方向から当接するようにブロツク３ａに螺合さ
れている。

上記位置合せ操作レバー２８の上側ストツパ
は、基板３の上方に配装されるケーシング３ｂの
前面側に開口された孔３ｃの上内縁３ｄにより行
われる。

ペンアーム１の先端に保持された作画ペンのペ
ン先を所期の位置に合せるときは、位置合せ操作
レバー２８を押下げ、この位置合せ操作レバー２
８が下側ストツパ２９に当接すると、ペン先は、
作画面に極めて接近し、かつ、作画面に接近した
その高さ位置で強制的に停止されるから、損傷の
危険がない。

上述した説明からも明らかなように、本考案に
よれば、操作レバーの押下げ範囲はストツパによ
り規制されることから、例えばペン先を目視しな
がらネジ等により微調整する構造の位置合せ装置
に比し、細心の注意を払わずに位置合せ操作する
ことができる。

さらに、本考案によれば、上記ペン先の位置合
せ操作を行う操作レバーが作画領域外に配設され
てなるので、作画領域内の視野を妨げることがな
く、したがつて、操作時に作業者が作画領域内の
記入済の作画に誤つて触れてしまうことを防止す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案によるペン先位置合せ装置を
具えた作画機の平面図、第２図は上記ペン先位置
合せ装置の側断面図である。 Ａ……ペン先位置合せ装置、１……ペンアー
ム、２……作画機、４……Ｙ方向移動用モータ、
５……Ｘ方向移動用モータ、６……ソレノイド、
９……ペンアーム持上げ用リンク要素、２３……
作画ヘツド、２８……位置合せ操作レバー、２９
……下側ストツパ、３０……押下げ部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 コンピユータ制御のモータによりXY方向に走
   行駆動される作画ヘツドに枢支されたペンアーム
   と、 このペンアームのＸ軸方向全長に亘つて配設さ
   れ、該ペンアームを支持するとともに、ソレノイ
   ドにより該ペンアームに保持された作画ペンのペ
   ン先がその待機高さ位置又は作画高さ位置となる
   ように上下駆動されてなるペンアーム持上げ用リ
   ンク要素と、 上記ペンアーム持上げ用リンク要素の一端であ
   つて上記ペンアームの作画領域外に配設された操
   作レバーと、 この操作レバーに形成されるとともに弾性部材
   により前記ペンアーム持上げ用リンク要素に接離
   自在となされた押下げ部と、 上記操作レバーに形成された押下げ部による前
   記ペンアーム持上げ用リンク要素の下降をペン先
   の作画高さ位置にごく接近した高さ位置で阻止す
   るストツパとからなることを特徴とする作画機に
   おけるペン先位置合せ装置。