JPH032422Y2

JPH032422Y2 -

Info

Publication number: JPH032422Y2
Application number: JP1983045744U
Authority: JP
Priority date: 1983-03-31
Filing date: 1983-03-31
Publication date: 1991-01-23
Also published as: JPS59151748U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、荷役作業を円滑にするため、貨物自
動車の荷台等に装備されるステツプの改良に関す
るものである。

従来、貨物自動車の荷台等に装備されるステツ
プにおいては、第１図に示すように荷台１のドア
開口部下縁２に係止具３（又は係止孔）を設け、
該係止具３にステツプ４の先端に形成したフツク
部４ａを着脱可能に係止するようにした着脱式ス
テツプや、第２図に示すように荷台１′のドア開
口部下縁２′にブラケツト５を介してステツプ
４′の先端を回動可能に枢着した回動式ステツプ
が存したが、第１図に示す着脱式ステツプにおい
ては、走行中は取外しておかなければならないた
め、該ステツプ４の格納スペースを確保しなけれ
ばならないという問題があり、又、該ステツプ４
の着脱作業が面倒であるという問題もあつた。
又、第２図に示す回動式ステツプにおいては、走
行中はステツプ４′が扉６の表面に突出した状態
で係止されているため、荷台側部には取付けるこ
とができず、したがつて、荷台側部にドア開口部
を有する車両においては該回動式ステツプは装備
することができないという問題があり、又、該回
動式ステツプは走行中扉の表面に係止されている
ため外観上見栄えもよくないという問題もある。

そこで本考案は、上記従来の問題点に鑑みてな
されたものであつて、貨物自動車の荷台等に装備
されるステツプを、該荷台の床下に格納できるよ
うに折りたたみ式とし、荷台の後部にも側部にも
適用できるようにすると共に、セツト及び格納が
極めて容易にできるようにしたステツプを提供す
ることを目的とするものである。

そのため本考案では、該ステツプを、最上段の
踏板の支持枠の両側前端部を前方に延長し、該延
長部の外側面に、車体床下面に設けられたガイド
レールに転動可能に係合するガイド部材となるガ
イドローラを回転自在に枢着し、さらに、該外側
面に前記ガイドレールの側面に取付けられた係止
ピンが取付けられた係止ピンが嵌挿されるピン孔
を明けると共に、前記最上段の踏板の前端部両側
に支持脚の上端を回動可能に枢着し、該支持脚の
中間部に適宜間隔を存して他の踏板の前端部を回
動可能に枢着し、かつ、前記最上段の踏板の後端
部と他の踏板の後端部とを、アームによつて回動
可能に連結し、該左右のアームの間隔を、ステツ
プを折りたたんだとき、前記支持脚の内側に収納
されるように該左右の支持脚の間隔よりも狭く
し、前記支持脚がどの角度にあつても、各踏板が
荷台床面に対して水平になるようにし、かつ、ス
テツプを折りたたんだとき、各踏板が同一平面を
形成し、左右の支持脚内に収納されるようにした
構造とすることにより所期の目的を達成するよう
にしたものである。

以下、本考案を図示せる実施例に随つて説明す
る。

ａは折りたたみ式ステツプであつて、最上段の
踏板１１と、他の下段の踏板１２と、それらを回
動可能に連結する支持脚１３とアーム１４とから
構成されている。最上段の踏板１１の下面に固着
された支持枠１５の両側前端部は前方に延長さ
れ、該延長部１５ａの外側面には、車体Ａの荷台
床１６下面に設けられたガイドレール１７に転動
可能に係合するガイド部材となるガイドローラ１
８が回転自在に枢着され、さらに該延長部１５ａ
の外側面の前記ガイドローラ１８より後部には、
前記ガイドレール１７の側面に先端部が内方に位
置するようにして左右方向に貫通して摺動可能に
取付けられた係止ピン１９の先端部１９ａが嵌挿
されるピン孔２０が明けられている。前記係止ピ
ン１９とガイドレール１７との間にはスプリング
２１が介装され、係止ピン１９の先端部１９ａを
内側方向に付勢するようになされている。１９ｂ
は係止ピン１９の基端に取付けられた引手であ
る。

尚、該実施例ではガイドレール１７に係合する
ガイド部材を転動可能なガイドローラ１８とした
が、該ガイドローラに替えて摺動可能な摺動部材
とし、ガイドレール１７内を摺動させるようにし
てもよい。

前記支持脚１３は断面がコ字状のなし、垂直面
を内側にしてその上端がピン２２により前記最上
段の踏板１１の前端部両側に回動可能に枢着され
ている。該支持脚１３の地面２３に接地する下端
の外側開放端には、前記係止ピン１９の先端部１
９ａが嵌挿されるピン孔２４ａが明けられたプレ
ート２４が固着され、又、該支持脚１３の下端内
側には取手２５が固着されている。２６は支持脚
１３の下端縁に固着された緩衝用硬質ゴムであ
る。

前記支持脚１３の中間部には下段の踏板１２の
前端部がピン２７により回動可能に枢着されてい
る。該枢着部Ｐと前記支持脚１３上端の枢着部
P′との距離L₁は、支持脚１３上端の枢着部P′と最
上段の踏板１１の後端縁１１ａとの距離より大
きくなされている。これは、最上段の踏板１１と
下段の踏板１２とを同一平面とするときに、踏板
１１の後端縁１１ａと踏板１２の前端縁１２ａと
が接触しないようにするためである。

前記最上段の踏板１１の後端部と下段の踏板１
２の後端部とはアーム１４によつて回動可能に連
結されている。すなわち、踏板１１の後端部には
アーム１４の一端がピン２９により回動可能に枢
着され、又、踏板１２の後端部にはアーム１４の
他端がピン３０により回動可能に枢着されてい
る。そして、該アーム１４の一端の枢着部Ｑと他
端の枢着部Q′との距離L₂は、前記下段の踏板１
２前端部の枢着部Ｐと支持脚１３上端の枢着部
P′との距離L₁と同等になされている。これによ
り、支持脚１３がどの角度にあつても、最上段の
踏板１１と下段の踏板１２とは常に車体Ａの荷台
床１６面に対して水平になる。したがつて、地面
２３に対しても略水平とすることができる。又、
前記左右のアーム１４の間隔m₁は、前記左右の
支持脚１３の間隔m₂よりも狭くなされている。
したがつて、ステツプａを折りたたんだとき、各
踏板１１，１２を同一平面とし、左右の支持脚１
３内に収納することができる。

尚、該実施例では下段の踏板１２を一段で構成
したが、車高による支持脚１３の長さ、あるい
は、各踏板１１，１２の奥行に応じて数段設ける
こともできる。

前記ガイドレール１７の荷台床１６下面への取
付けは、荷台を支承する車体Ａの横根太３１にブ
ラケツト３２を介して取付けた取付部材３３に固
着することによつて取付ける。３４はバツクドア
である。

上記のように構成された本考案による折りたた
み式ステツプａは、車両の走行中等の不使用時に
は、各踏板１１，１２が同一平面となるように一
列に折りたたまれて左右の支持脚内に収納され、
荷台床１６下面に格納され、支持脚１３の下端
（格納時は後端になる）に固着されたプレート２
４に明けられたピン孔２４ａに、ガイドレール１
７に取付けられた係止ピン１９の先端部１９ａが
嵌挿されてロツクされている。したがつて、走行
中に車両の振動等によつて該ステツプａが突出し
てくることがない。

該ステツプａを使用するときには、係止ピン１
９の基端に取付けられた引手１９ｂを引いて、該
係止ピン１９の先端部１９ａを前記ピン孔２４ａ
から抜いてロツクを外し、支持脚１３の下端に固
着された取手２５を持つて該ステツプａを引き出
し、最上段の踏板１１の支持枠１５の延長部１５
ａに明けられたピン孔２０に前記係止ピン１９の
先端１９ａを嵌挿させてロツク（該ロツクはスプ
リング２１により自動的に行なわれる。）させ、
然る後、支持脚１３の下端を地面２３に接地させ
るだけでよい。

以上述べたように本考案によれば、ステツプを
折りたたみ式とし、荷台床下面に格納するように
したので、荷台の後部だけではなく荷台の側部に
も装備することができ、しかも、車両の走行中は
該ステツプが荷台床下面に格納されているため、
外観上の見栄えもよく、又、従来の着脱式ステツ
プのように格納スペースを取る必要がない。

又、本考案によれば各踏板の前端部と後端部と
を支持脚とアームとでそれぞれ回動可能に連結し
たリンク機構としたので、支持脚が地面に対して
どの角度にあつても、各踏板の踏面を荷台及び地
面に対して平行にすることができ、したがつて、
荷役作業を容易に行なうことができ、かつ、安全
性を向上させることができる。

さらに本考案によれば、各踏板を同一平面の一
直線状に折りたたみ、左右の支持脚内に収納でき
るようにしたので、たたんだときの厚みが一枚の
踏板の厚み分で折りたたむことができ、コンパク
トに格納することができる。したがつて、ステツ
プを収納するガイドレールもコンパクトにするこ
とができる等の効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の着脱式ステツプの装着状態を示
す貨物自動車の部分斜視図、第２図は従来の回動
式ステツプの装着状態を示す貨物自動車の部分斜
視図、第３図は本考案による折りたたみ式ステツ
プの拡大側面図、第４図は同上の後面図、第５図
は折りたたみ式ステツプを装着した状態を示す貨
物自動車の部分斜視図である。Ａは車体、ａは折りたたみ式ステツプ、１１，
１２は踏板、１３は支持脚、１４はアーム、１５
は支持枠、１６は荷台床、１７はガイドレール、
１８はガイドローラ、１９は係止ピン、２０はピ
ン孔。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

最上段の踏板の支持枠の両側部が前方に延長さ
れ、該延長部の外側面に、車体床下面に設けられ
たガイドレールに転動可能もしくは摺動可能に係
合するガイド部材が取付けられ、さらに、該外側
面に前記ガイドレールの側面に取付けられた係止
ピンが嵌挿されるピン孔が明けられていると共
に、前記最上段の踏板の前端部両側に支持脚の上
端が回動可能に枢着され、該支持脚の中間部には
適宜間隔を存して他の踏板の前端部が回動可能に
枢着され、かつ、前記最上段の踏板の後端部と他
の踏板の後端部とは、アームによつて回動可能に
連結され、該左右のアームの間隔は、ステツプを
折りたたんだとき、前記支持脚の内側に収納され
るように該左右の支持脚の間隔よりも狭くなされ
ていることを特徴とする車両用折りたたみ式ステ
ツプ。