JPH0324224Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、遠隔操縦にて、前進時にウイリー走
行をし、後進時に旋回走行をする走行玩具の操向
装置に関する。

遠隔操縦にて、前進時にウイリー走行をし、後
進時に旋回走行をする走行玩具は、ウイリー走行
と旋回走行とを楽しむことができるため、幅広い
年令層の間において人気がある。

しかし、このような従来の走行玩具は、前進時
におけるウイリー走行に際しては十分に楽しむこ
とができるものの、後進時における旋回走行に際
しては、後進時前輪が旋回方向に位置決めされる
ことにより旋回がなされるようになつているた
め、旋回半径が大きく、狭い場所、例えばテーブ
ル上等での旋回を楽しむことができず、また旋回
が緩やかなため、急旋回、特にバツクスピン等の
楽しみ方ができず、それだけ楽しみ方が減少する
こととなり、この点での楽しみ方が加わると一層
楽しいものである。

本考案は、このような従来の点に着目してなさ
れたもので、前進時には従来同様のウイリー走行
をし、後進時には急旋回させてテーブル等の狭い
場所でも楽しめ且つバツクスピンを楽しむことの
できる走行玩具の操向装置を提供することを目的
としている。

具体的には、遠隔操縦にて、前進時にウイリー
走行、後進時に旋回走行する走行玩具の操向装置
において、重心が後輪側に位置し、かつ後輪に対
して前進時に前輪を持上げる程度の回転力を付与
する駆動源を備え、前輪の左右支軸を各々別軸と
すると共に、前後方向に位置ずれさせてシヤーシ
に枢支し、一方の前輪付近のシヤーシに、該前輪
に当接して後進時に前輪の一方を固定するロツク
部材を備える構成とすることにより、後進時に急
旋回を可能とし、狭い場所でも旋回を楽しめ且つ
バツクスピン等の楽しみ方もできるようにしてい
る。

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。

第１図及び第２図は、本考案の一実施例を示す
図である。第１図は走行玩具のシヤーシ底面側よ
りみた状態、第２図は前輪のロツク部材の状態を
示す図である。図において、１はシヤーシ、２は
駆動輪である後輪、３は前輪で、この走行玩具は
図示せぬリモートコントロール等の遠隔操縦によ
り、前進Ａ方向に走行する場合には前輪３を持上
げてウイリー走行をし、後進Ｂ方向に走行する場
合には前輪３を接地させて旋回するようになつて
いる。この場合、重心が後輪２側に位置してお
り、また駆動源（図示せず）は後輪２に対し前進
時に後輪２を持上げる程度の回転力を付与するよ
うになつている。また、後進Ｂ方向の旋回時に
は、前輪３が旋回方向に操舵位置決めされるよう
になつている。この場合、前輪３は前進時にはウ
イリー走行によつて接地しないので、前輪３を予
め旋回方向に固定位置決めしておくようにしても
前進走行には影響を与えない。そして、このよう
に、後進時前輪３を後進旋回方向に位置決めして
おくのみでは、旋回半径が大きくなつてしまう。
そこで、この実施例では、前輪３のうち旋回方向
内側輪３ａを、後進時ロツク部材としてのロツク
レバー４にて固定し得るようにしている。このロ
ツクレバー４は、シヤーシ１にピン５を介して回
転自在に取付けられ、このロツクレバー４を矢印
方向に回転させることで、ロツクレバー４の先端
を前軸３の旋回方向内側輪３ａに当接し得るよう
にされている。また、ロツクレバー４は、該ロツ
クレバー４に設けた突起６を、シヤーシ１に形成
した係止孔７に係合させることで、ロツク位置及
びロツク解除位置の双方で位置決めされるように
なつている。更に、前輪３の旋回方向外側輪３ｂ
は自由に回転し得るようになつている。すなわ
ち、前輪３の左右支軸３１ａ，３１ｂを各々別軸
（非同軸）とすると共に、前後方向に位置ずれさ
せてシヤーシ１に枢支してある。そのため、各々
左右支軸３１ａ，３１ｂが独自に回転すると共
に、後進中に独自の旋回角度を有することを可能
としてある。上記構成からなるため、後進時ロツ
クレバー４にて前輪３の旋回方向内側輪３ａを固
定することにより、急旋回が可能となり、テーブ
ル等の狭い場所でも楽しめ且つバツクスピン等も
楽しめることとなるものである。

尚、ロツクレバー４の位置決めは突起６と係止
孔７との係合に限らず、シヤーシ１側に位置決め
用の山部を形成することによりなすようにしても
よく、その他種々の手段が採用できる。

第３図及び第４図には他の実施例を示す。この
実施例では、前輪３の旋回方向内側輪３ａのシヤ
フト８に、ゴムワツシヤ９及びコイルスプリング
１０を装着し、該コイルスプリング１０にてゴム
ワツシヤ９を旋回方向内側輪３ａに押付け、該内
側輪３ａの回転を規制するようにしている。この
場合、第５図に示すように、シヤーシ１側にゴム
ワツシヤ１０の旋回方向内側輪３ａとの当接を阻
止するレバー１１を回転可能に取付け、常時は該
レバー１１にてゴムワツシヤ１０の当接を阻止
し、後進時にのみゴムワツシヤ１０を内側輪３ａ
に当接させて回転を規制するようにしても良い。

他の構成及び作用は前記実施例と同様につき、
説明を省略する。

尚、上記各実施例のほか、前輪３の旋回方向内
側輪３ａをそのシヤフト８と固定、一体化するこ
とによつても上記と同様の目的が達成し得るもの
である。

以上説明してきたように、本考案の走行玩具の
操向装置は、その構成を、重心が後輪側に位置
し、かつ後輪に対して前進時に前輪を持上げる程
度の回転力を付与する駆動源を備え、前輪の左右
支軸を各々別軸とすると共に、前後方向に位置ず
れさせてシヤーシに枢支してあり、一方の前輪付
近のシヤーシに、該前輪に当接して後進時に前輪
の一方を固定するロツク部材を備えるものとする
ことにより、前進時にウイリー走行を楽しめるこ
とは勿論のこと、旋回方向に固定した前輪の一方
を固定して後進時に急旋回をさせることができ、
従つてテーブル等の狭い場所でも十分に楽しむこ
とができ、しかもバツクスピン等も楽しむことが
でき、一層興味深いものとすることができるとい
う効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例に係る走行玩具の操
向装置を示すシヤーシ底面側からみた説明図、第
２図は第１図のロツク部材としてのロツクレバー
の状態を示す斜視図、第３図は他の実施例を示す
第１図同様の説明図、第４図は第３図のロツク部
材としてのコイルスプリング及びゴムワツシヤの
状態を示す断面図、そして、第５図は第４図のロ
ツク部材の変形例を示す部分説明図である。 ３……前輪、３ａ……旋回方向内側輪、４……
ロツク部材としてのロツクレバー、９……ロツク
部材を構成するゴムワツシヤ、１０……ロツク部
材を構成するコイルスプリング。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 遠隔操縦にて、前進時にウイリー走行、後進時
   に旋回走行する下記要件を備えた走行玩具の操向
   装置。 (イ) 重心が後輪側に位置し、かつ後輪に対して前
   進時に前輪を持上げる程度の回転力を付与する
   駆動源を備える。 (ロ) 前輪の左右支軸を各々別軸とすると共に、前
   後方向に位置ずれさせてシヤーシに枢支してあ
   る。 (ハ) 一方の前輪付近のシヤーシに、該前輪に当接
   して後進時に前輪の一方を固定するロツク部材
   を備えること。