JPH0324200B2 - - Google Patents

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JPH0324200B2
JPH0324200B2 JP61041404A JP4140486A JPH0324200B2 JP H0324200 B2 JPH0324200 B2 JP H0324200B2 JP 61041404 A JP61041404 A JP 61041404A JP 4140486 A JP4140486 A JP 4140486A JP H0324200 B2 JPH0324200 B2 JP H0324200B2
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solution
enzyme
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oxidase
reaction
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Tsunero Nakamura
Hiroshi Akanuma
Akinori Naito
Masahiko Yabuchi
Akira Takahashi
Shigeru Tajima
Tadashi Hashiba
Masuo Kato
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Nippon Kayaku Co Ltd
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Nippon Kayaku Co Ltd
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Priority to CA000510048A priority patent/CA1286211C/en
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Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は糖尿病の診断マーカーとして期待され
る1,5−アンヒドログルシトール(以下「1,
5−AG」という)の定量方法に関する。 〔従来の技術〕 1,5−AGはヒト髄液及び血漿中に存在しあ
る種の疾患、特に糖尿病において血漿中の量が低
下することが報告されている化合物である。この
1,5−AGを酸化する酵素の存在は知られてお
らず、従来、1,5−AGの測定は主にガスクロ
マトグラフイーによりおこなわれていた。 〔発明が解決すべき問題点〕 しかし、従来の方法では試料の前処理及び分析
機器の維持、管理に高度の技術を必要とし、簡便
な1,5−AGの測定法が要望されていた。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明者らは1,5−AGの簡便な測定法を鋭
意研究した結果、ピクノポラス(Pycnoporus)
属又はコリオラス(Coriolus)属に属する微生物
及び土壌より分離したシユードモナス
(Pseudomonas)属のある種の菌株より得た酵素
が1,5−AGに作用し、1,5−AGが下記式
(1) で表わされる化合物に酸化され、又この化合物は
水中で容易に下記式(2) で表わされる化合物になることを見い出した。 本発明は上記知見に基づいて完成されたもので
ある。 即ち本発明は前記酵素が次の反応(a)を行うこと
に基づいている。 本反応は脱水素による酸化反応であり反応液中
の酵素濃度の変化を酸素電極その他により測定す
ることにより、又、脱水素による酸化反応により
生成した過酸化水素の量を、過酸化水素電極によ
る方法、ペルオキシダーゼを用いる比色法その他
の方法により測定することにより、あるいは反応
液中にフエリシアニドなどの電子受容体を共存さ
せその還元体の量を測定することにより1,5−
AGの量を測定することが出来る。又本反応で生
成する式(1)の化合物はカルボニル基を有するため
種々のカルボニル試薬例えば2,4−ジニトロフ
エニルヒドラジンなどと反応しヒドラゾンを生成
するのでそのヒドラゾン量を測定することによ
り、1,5−AG量を測定することが出来る。さ
らに、本反応で生成する式(2)の化合物量を測定す
ることによつても1,5−AG量を測定すること
が出来る。 従つて本発明は試料中の1,5−アンヒドログ
ルシトールに電子受容体の存在下、1,5−アン
ヒドログルシトールに対し脱水素による酸化能を
有する酵素を作用させ、試料中の酸素の消費量を
測定するか、又は生成する過酸化水素もしくは電
子受容体の還元体もしくは下記式(1)又は(1)の水付
加体である(2)で示される化合物を定量することを
特徴とする1,5−アンヒドログルシトールの定
量法に関する。 本発明で用いられる試料としては、1,5−
AGの濃度を測定したいものであれば特に制限は
なく、例えば髄液、血漿、血清や尿及び1,5−
AG濃度を測定しやすいようにこれらの試料を処
理した処理液などがあげられる。 本発明で用いられる電子受容体としては、1,
5−AGの脱水素による酸化反応に関与するもの
であれば、特に制限なく、例えば、酸素、フエナ
ジンメトサルフエート、ジクロルフエノールイン
ドフエノール、フエリシアン化カリウム、フエリ
シアン化ナトリウムなどのフエリシアン化化合
物、チトクロムC、NAD+、NADP+、FMNな
どの補酵素などがあげられる。 本発明で用いられる、1,5−AGを式(1)の化
合物に脱水素により酸化する能力を有する酵素
(以下「1,5−AG酸化酵素」という)は、そ
れを産生する微生物より得られる。そのような微
生物としては、例えばシユードモナス
(Pseudomonas)sp.NK−85001〔微工研菌寄第
8100号(Fermp−8100)〕、ピクノポラス・コク
シネウス(Pycnoporus coccineus)IFO4923、
同IFO6490や、コリオラス・コンソルス
(Coriolus consors)IFO9078などがあげられる。
これらの微生物のうち、シユードモナス属に属す
る微生物は本発明者らが昭和58年6月に埼玉県大
宮市吉野町で採取した土壌中より分離した新菌株
でありその菌学的性質は下記のとおりである。 1 形態(肉汁寒天培地27℃、16時間培養) (1) 細胞の大きさ 0.7〜0.8×1.0〜1.7μm、桿
状 (2) 細胞の多形性 認められない (3) 運動性 極毛を有し運動性有り (4) 胞子の有無 認められない (5) グラム染色性 陰性 (6) 抗酸性 陰性 2 各種培地における生育状態 (1) 肉汁寒天平板培養:ユロニーは光沢のある
不透明の円形で辺縁は全縁で色は茶白を示
す。 (2) 肉汁寒天斜面培養:培地の表面を拡散増殖
し不透明で光沢のある発育を示す。色は茶白 (3) 肉汁液体培養:培養1日目で全体が濁り3
日間で試験管底部に菌体が沈澱する。菌膜が
認められる。 (4) 肉汁ゼラチン穿刺培養:20℃培養で表面に
のみ生育を認め20日間の培養でゼラチンの液
化を認めず。 (5) リトマスミルク:変化を認めず。 3 生理的性質(27℃培養) (1) 硝酸塩の還元 陽性 (2) 脱窒反応 陽性 (3) MRテスト 陰性 (4) VPテスト 陰性 (5) インドールの生成 陰性 (6) 硫化水素の生成 陰性 (7) デンプンの加水分解 陰性 (8) クエン酸の利用 クリステンセン及びシモ
ンの培地でクエン酸を利用するがコーザーの
培地では利用しない (9) 無機窒素源の利用 アンモニアを利用する
が硝酸塩を利用しない。 (10) 色素の生成 陰性 (11) ウレアーゼ 陽性 (12) オキシダーゼ 陽性 (13) カタラーゼ 陽性 (14) 生育の範囲 10〜37℃ PH7−8.5 (15) 酸素に対する態度 好気性 (16) O−Fテスト 酸化性 (17) 炭水化物の利用 グルコース、グリセリ
ン、コハク酸ナトリウム、クエン酸ナトリウ
ムを利用し酢酸ナトリウムパラヒドロキシ安
息香酸を利用しなかつた。 (18) 糖類からの酸及びガスの生成 酸の生成 ガスの生成 L−アラビノース + − D−キシロース + − C−グルコース + − D−フラクトース + − D−ガラクトース + − グリセリン + − ラムノース + − D−マンノース − − 麦芽糖 − − 庶 糖 − − 乳 糖 − − トレハロース − − D−ソルビツト − − D−マンニツト − − イノシツト − − ラフイノース − − デンプン − − (19) 塩化ナトリウムの耐性 トリプトン10g、蒸溜水1PH7.0の基礎
培地へそれぞれ2%、5%、7%濃度となる
よう塩化ナトリウムを加え菌液を接種後静置
培養した。2%、5%の培地では生育を認め
たが7%の培地では生育を認めなかつた。 (20) フエニルピルビン酸試験 陰性 (21) チロシン溶解性試験 陰性 以上の性状をもとに本菌の分類学的性質を「バ
ージーズ・マニユアル・オブ・デイターミネーテ
イブ・、バクテリオロジー」第8版(1974年)の
分類と対比すると220頁シユードモナス属のシユ
ードモナス・スタトゼリ(Pseudomonas
stutzeri)が近縁の種として挙げられる。しか
し、本菌株はデンプンを加水分解せず、又麦芽糖
より酸を生成しないという性質を有しており、こ
れらの点でシユードモナス・スタトゼリと異なつ
ている。以上の理由から本菌をシユードモナス・
sp.NK−85001と命名した。 上記菌体を培養する培地としては1,5−
AG、無機窒素源、無機塩を含む培地が用いられ
るが生成を促進する目的で有機栄養源を添加する
ことができる。無機窒素源としては硫酸アンモニ
ウム、塩化アンモニウム等が、無機塩としてはナ
トリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウ
ム、鉄、亜鉛等の塩類が、有機栄養源としてはペ
プトン、カザミノ酸、肉エキス、コーンスチープ
リカー、酵母エキス等が使用できる。 培養は振盪あるいは通気撹拌など好気的条件が
良くPH6〜8、温度25〜35℃で行われる。 本発明で使用するシユードモナス属由来の1,
5−AG酸化酵素は次の方法により単離される。
即ちこの酵素は菌体の膜画分に存在するので、ま
ず培養物から菌体を分離し適当な緩衝液中で菌体
を破壊してその処理液から膜画分を得る。 菌体破壊の方法はダイノミル、フレンチプレ
ス、超音波等の物理的方法や、トリトンX−100、
EDTA等の化学的方法、リゾチーム等の酵素的
方法を単独又は併用して用いることができる。膜
画分は菌体破壊液から異なる遠心力を複数回利用
することにより細胞壁成分、核酸、菌体内可溶性
蛋白質等から分離したサスペンジヨンの状態で得
ることができる。 次いでトリトンX−100(ポリオキシエチレンオ
クチルフエニルエーテル)、コール酸、デオキシ
コール酸等の膜成分可溶化剤などにより活性成分
を抽出し不溶分を遠心分離により除去して1,5
−AG酸化酵素抽出液を得、この抽出液からポリ
エチレングリコール分画や硫安分画などの酵素の
精製に一般に使われている方法を用いて、1,5
−AG酸化酵素を単離することができる。 次にシユードモナス属由来の1,5−AG酸化
酵素の諸性質について述べる。 1 作用 1,5−AGを酸化し、上記式(1)の化合物を
生成する。 2 基質特異性 1,5−AGに特異的に作用する。 3 至適PH PH6〜7.5 4 至適温度 25〜41℃ 5 安定PH 6.5〜8 又、本発明で使用するピクノポラス属及びコリ
オラス属由来の1,5−AG酸化酵素は、次の方
法により単離される。 即ち、この酵素は菌体の細胞質画分に存在する
ので、まず培養物から菌体を分離し、適当な緩衝
液中で菌体を破壊して、その処理液から細胞質画
分を得る。 菌体破壊の方法としては、前記のシユードモナ
ス属菌の場合と同様の操作により行うことができ
る。細胞質画分は、菌体破壊液を遠心することに
より、沈澱物として膜画分及び細胞壁成分等から
分離し得ることができる。 次に、この遠心上澄液をポリエチレングリコー
ル分画や硫安分画など一般に酵素の精製に使われ
ている方法を用いて、1,5−AG酸化酵素を単
離することができる。さらに、高純度の酵素を必
要とする場合は、必要に応じて通常用いられてい
るイオン交換クロマトグラフイー及びゲル過等
のカラムクロマトグラフイーにより精製すること
ができる。 次にピクノポラス属及びコリオラス属に属する
微生物から得られる1,5−AG酸化酵素の諸性
質を示す。
〔効果〕
次に本発明の効果について説明する。 実験例 1 (基質特異性) 後記参考例1で得られる1,5−AG酸化酵素
抽出液を用い前記フエリシアニド法のうち基質を
糖及び糖アルコールに置きかえて反応させ基質特
異性を調べた結果、シユードモナス属に属する微
生物の産生する1,5−AG酸化酵素は第一表に
示される如く1,5−AGに対し高い特異性を示
す。
【表】 実験例 2 (反応至適PH、温度条件) 後記参考例1で得られる抽出液を用いて、シユ
ードモナス属に属する微生物の産生する1,5−
AG酸化酵素の1,5−AG変換反応における至
適PH及び至適温度を調べ第1図及び第2図に示さ
れる結果を得る。これらの図より至適PHはPH6〜
PH7.5至適温度は25〜41℃程度である。 又PH安定性を調べる為異つたPH値を有するリン
酸バツフアー(PH6〜7)トリス−塩酸バツフア
ー(PH7.2〜9)中へ抽出液を加え4℃で一日保
存した後変換活性を調べたところPH6.5〜8の範
囲で安定であつた。 実験例 3 (1,5−AGの測定) (1) 損素電極法の検量線 後記参考例1で得た抽出液(蛋白質濃度5
mg/ml)を用いた。 酸素濃度計(米国ギルソル社製オキシグラ
フ)の反応容器中へ次の反応液を加え撹拌しつ
つ34℃とした。 トリス−塩酸緩衝液(0.05M PH7) 1ml 可溶化液(蛋白量5mg/ml) 0.3ml 30mMフエナジメトサルフエート 20μ 反応器に栓をして密閉した後マイクロシリン
ジを用いて既知濃度の1,5−AG溶液50μ
を反応器中へ注入して酸素消費速度を記録し
た。その結果第3図に示す如く1,5−AG濃
度と酸素消費速度の間に比例関係が認められ
た。 (2) フエリシアニドを電子受容体として用いる方
法の検量線 後記参考例1で得た抽出液(蛋白質5mg/
ml)を用いる。次の組成の反応液を試験管中で
34℃10分間反応させる。 トリス−塩酸緩衝液(0.05M、PH8) 0.7ml フエリシアン化カリウム溶液(0.1M) 0.1ml 抽出液 0.1ml 1,5−AG溶液 0.1ml (プランクには蒸溜水を使用) 反応後硫酸第二鉄−デエバノール試薬0.5ml
及び蒸溜水3.5mlを加えて反応を停止させる。
10分間放置すると緑色に呈色するので660nm
で吸光度を測定する。既知濃度の1,5−AG
溶液につき試験すると1,5−AG濃度と660n
mにおける吸光度の間には第四図に示す如く比
例関係が認められた。 (3) ジクロルフエノールインドフエノール (DCIP)を電子受容体として用いる方法の
検量線 後記参考例1で用いた抽出液(蛋白質5mg/
ml)を用いる。次の組成の反応液を分光光度計
のセル中へ入れ34℃に保つ トリス−塩酸緩衝液(0.05M、PH8) 1.8ml 1mMDCIP 0.3ml 10mMKCN 0.3ml 抽出液 0.3ml 34℃に保温した1,5−AG溶液をセル中に
添加し撹拌して600nmにおける吸光度を経時
的に記録する。 既知濃度の1,5−AGにつき試験すると
1,5−AG濃度と600nmにおける吸光度変化
速度、即ちDCIPの還元速度には第五図に示す
如く比例関係が認められた。 (4) H2O2を発色により検出する方法の検量線後
記参考例6で得た酵素(3.2u/ml)を用いる。
次の組成の反応液を試験管中で37℃2時間反応
させる。 ●リン酸ナトリウム緩衝液(1/15M、PH5.6)
0.3ml ●発色試薬 0.5ml 4mM ABTS 12u/ml ペルオキダーゼを含む上記リン酸 緩衝液 ●酵素 0.1ml ●1,5−AG溶液(ブランクには蒸溜水を使
用) 0.1ml 反応後、氷冷して反応を止め、405nmにお
ける吸光度を測定する。既知濃度の1,5−
AG溶液につき試験すると、1,5−AG濃度
と405nmにおける吸光度の間には、第6図に
示す如く比例関係が認められた。 (5) H2O2をケイ光により検出する方法の検量線
後記参考例6で得た酵素(1.5u/ml)を用い
る。次の組成の反応液を試験管中で37℃2時間
反応させる。 ●ケイ光試薬 0.2ml (0.1% 4u/ml p−ヒドロキシフエニルプロピオン酸 ペルオキシダーゼ)を含む 酢酸ナトリウム緩衝液(0.05M、PH5.0) ●酵素 0.1ml ●1,5−AG溶液 0.1ml (ブランクには蒸溜水を使用) 反応後、グリシン・ナトリウム緩衝液
(0.1M、PH10.3)を2.5ml加えて反応を止め、レ
イ起波長315nm、ケイ光波長405nmで相対ケ
イ光強度を測定する。 既知濃度の1,5−AG溶液につき試験する
と1,5−AG濃度と相対ケイ光強度の間に
は、第7図に示す如く比例関係が認められた。 (6) H2O2電極法の検量線 後記参考例7で得た1,5−AG酸化酵素固
定化カラムの上流にポンプ、インジエクター、
下流にH2O2電極(石川製作所、BH型)を接
続する。H2O2電極には過酸化水素計(石川製
作所、モデルAI−1006型)とレコーダーをセ
ツトする。1,5−AG固定化カラムとH2O2
極部を37℃に保つた恒温槽に漬ける。ポンプか
ら1ml/分の流速でリン酸緩衝液(1/15M、
PH5.6)を流し、安定化させる。この流路系へ
インジエクターから1,5−AG溶液50μを
流し、1,5−AG酸化反応によつて生じたレ
コーダー上のピーク面積を測定する。既知濃度
の1,5−AG溶液につき試験すると、1,5
−AG濃度とピーク面積の間には、第8図に示
す様な検量線が得られた。 以上から明らかなように本発明の方法によると
1,5−AGが極めて簡便に定量しうる。 実施例 1 次の組成の試料を実験例3に示した3種の方法
で1,5−AGの含量を測定したところ下に示す
如くそれぞれの方法で1,5−AGの測定が可能
であつた。
【表】 実施例 2 ヒト血清0.4mlへ過塩素酸水溶液(60%w/v)
30μを加え、振盪の後遠心分離して得た上澄液
0.2mlをホウ酸型強塩基性樹脂AG1−X8(Bio−
Rad社製)0.8mlを充填した前処理カラムへ通し、
水3mlで洗浄して通過液3mlを得た。このカラム
通過液3mlを濃縮乾固してから、蒸溜水を加え、
正確に0.5mlに調整した。この様にして得られた
除タンパク質と前処理を施した試料を、前記、実
験例3に示した3種のH2O2を検出する方法で測
定したところ下に示す如く、それぞれの方法で、
血清中の1,5−AGの測定が可能であつた。な
お、検量線は、既知濃度の1,5−AGを含む標
準溶液を用いて前記と全く同一の処理を施し、そ
れぞれの方法で測定して作成した。
【表】 あつた。
参考例 1 (シユードモナス属に属する微生物由来の1,
5−AG変換活性微生物処理物の取得) カザミノ酸1%、1,5−AG0.2%、
(NH42SO4 0.1%、K2HPO4 0.1%、NaCl 0.1
%、MgSO4・7H2O 0.02%、酵母エキス0.1%、
PH7蒸溜水から成る培地100ml宛を500ml容三角フ
ラスコに分注し115℃、15分間殺菌し
Pseudomonas sp.NK−85001〔微工研菌寄第8100
号(Ferm p−8100)〕の斜面培養物の一白金耳
を接種し30℃で回転振盪培養機(220rpm)上で
16時間培養する。培養液から遠心分離により菌体
を分離しトリス・塩酸緩衝液(0.05M、PH7)で
洗浄して出発液量の1/10容の菌体けんだく液とす
る。この菌体けんだく液を冷却してフレンチプレ
スにより菌体破壊液を得、これを10分間遠心分離
(10000×g)して、沈澱する細胞壁を除去した
後、さらに1時間遠心分離(100000×g)して沈
澱物を得、トリス塩酸緩衝液(0.05M、PH7)で
洗浄し、同緩衝液中に懸濁して膜画分懸濁液を得
る。この懸濁液にトリトンX−100を1%(w/
v)となるように添加し、4℃で1時間撹拌した
後、不溶物を遠心分離(100000×g)して除去
し、1,5−AG酸化酵素抽出液を得る。 参考例 2 参考例1で得られる活性成分可溶化液を冷却し
つつ硫酸アンモニウム粉末を加え析出する蛋白質
を遠心分離(10000×g、10分)で分離し本分記
載のフエリシアニド法で活性を測定すると活性は
硫酸アンモニウム40%飽和区分に主に回収される
ことが分る。 比活性* 膜画分サスペンジヨン 0.23 抽出液 0.47 40%硫安飽和画分 0.85 60% 〃 0 80% 〃 0 *酵素−単位をフエリシアニド2μmolesを10分間
に還元する活性とし、蛋白1mg当りに換算した
値 参考例 3 (ピクノポラスIFO 4923由来の1,5−AG酸
化酵素の取得) 1,5−AG0.3%、酵母エキス0.4%、麦芽エ
キス0.5%、水道水からなる培地100ml宛を500ml
容三角フラスコに分注し、115℃、15分間殺菌し
ピクノポラス・コクシネウス(IFO 4923)の斜
面培養物の一白金耳を接種し27℃で回転振盪培養
機(220rpm)上で6日間培養する。培養液から
遠心分離により菌体を分離し、リン酸ナトリウム
緩衝液(0.1M、PH6)で洗浄して、湿菌体重量
の7.5倍容の菌体けんだく液とする。この菌体け
んだく液を冷却してフレンチプレスにより菌体破
壊液を得、冷却下にこれを10分間遠心分離
(10000×g)して、沈澱する細胞壁を除去した
後、さらに1時間遠心分離(100000×g)して膜
画分を除き、細胞質上清を得る。冷却下、この上
清に硫酸アンモニウム粉末を加えて撹拌しながら
溶解する。この時析出するタンパク質を遠心分離
(10000×g、10分)で分離し、各硫酸アンモニウ
ム画分を本文記載のH2O2を検出する方法(1,
5−AG溶液として1%濃度のものを使用)で
1,5−AG酸化活性を測定すると、活性は、主
に40〜60%飽和画分に存在する。酵素−単位を、
1分間当り1,5−AGを酸化してH2O21μmole
を発生する量と定義すると、この硫安画分の比活
性は4.0である。湿菌体1g当りから11単位の酵
素を得る。 参考例 4 参考例3において、菌株をピクノポラス・コク
シネウス(IFO 6490)に変え、参考例3と同じ
培地組成を有する培地で4日間培養する。参考例
3と同様の精製操作をへて、比活性3.6の1,5
−AG酸化酵素を得る。 参考例 5 (コリオラス・コンソルス(IFO 9078)由来
1,5−AG酸化酵素の取得) 参考例3において菌株をコリオラス・コンソル
ス(IFO 9078)に変え、参考例3と同じ培地組
成を有する培地で10日間培養する。参考例3と同
様の精製操作をへて、比活性2.8の1,5−AG酸
化酵素を得る。 参考例 6 (高純度酵素の取得) 参考例3で得られた1,5−AG酸化酵素の60
%飽和硫安沈澱物を蒸溜水に溶解したものを用
い、全操作を4℃に冷却下にDEAE−トヨパール
(東洋ソーダ社製)クロマトを行い精製した。酵
素4100単位/20ml溶液を100倍容のリン酸緩衝液
(0.01M、PH6.0)で透析し、同緩衝液で平衡化さ
れたDEAE−Toyopearlカラム(2.5cm×40cm)
にチヤージする。カラムをリン酸緩衝液
(0.01M、PH6.0)で十分洗浄の後、リン酸緩衝液
で0.01Mから0.5M(PH6.0)の濃度勾配を付け溶出
する。活性は0.1Mから0.2M濃度の間に溶出され
るので、活性フラクシヨンを集めPM10限外過
膜(アミコン社製)を用いて濃縮すると、比活性
18の酵素溶液(360単位/ml)6.5mlが得られる。 参考例 7 (固定化カラムの製法) 多孔質ガラスCPG−10(200/400メツシユ、平
均ポアサイズ500〓、エレクトロヌクレオニツク
社製)0.5gをγ−アミノプロピルトリエトキシ
シラン0.5gにて、常法によりカツプリング処理
し、続いて無水コハク酸0.5gにてカルボキシル
化を行う。乾燥した多孔質ガラスは、クロロホル
ム中で、過剰のチオニルクロライドにてカルボキ
シル基を酸クロライドとする。得られた酸クロラ
イド化多孔質ガラス1gに前記参考例6で作成し
た1,5−AG酸化酵素溶液2.5mlを加え、PHを6
〜7に保ちながら25℃にて12時間ゆつくり撹拌し
ながら反応させ、縮合反応を完結させる。得られ
た1,5−AG酸化酵素固定化多孔質ガラスを内
径2.3mm×長さ70mmのカラム(1mlの注射筒)に
充填する。1M食塩を含有するリン酸緩衝液
(1/15M、PH5.6)20mlを流し、共有結合してい
ない酵素を除き、さらにリン酸緩衝液(1/
15M、PH5.6)を流して洗浄し、1,5−AG酸化
酵素固定化カラムを得る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明で使用する酵素の至適PHを示す
曲線であり、第2図は該酵素の至適温度を示す曲
線であり、第3図は酸素電極法における検量線
を、第4図はフエリシアニド法における検量線
を、第5図はジクロルフエノールインドフエノー
ル法における検量線を、第6図はH2O2の発色法
による検量線を、第7図はH2O2のケイ光法によ
る検量線を、第8図はH2O2電極法による検量線
をそれぞれ示したものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 試料中の1,5−アンヒドログルシトールに
    電子受容体の存在下、1,5−アンヒドログルシ
    トールに対し脱水素による酸化能を有する酵素を
    作用させ、試料中の酸素の消費量を測定するか、
    又は生成する過酸化水素もしくは電子受容体の還
    元体もしくは下記式(1)又は(1)の水付加体である(2)
    で示される化合物を定量することを特徴とする
    1,5−アンヒドログルシトールの定量法。
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