JPH03241559A - ディジタルオーディオテープの再生装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はＤＡＴのディジタルオーディオテープの再生装
置に関し、特に、再生時の回転ヘッドの速度を記録時の
２倍にして再生を行うディジタルオーディオテープの再
生装置に関する。

ＤＡＴはディジタルオーディオ・テープレコーダ（Ｄｉ
ｇｉｔａｌ　Ａｕｄｉｏ　Ｔａｐｅｒｅｃｏｒｄｅｒ）
の略称であり、音の波形を“１”と“０”の２進数でデ
ィジタル化して録音テープに記録再生するシステムであ
る。このＤＡＴには固定ヘッド式の５−ＤＡＴと回転ヘ
ッド式のＲ−ＤＡＴとがあるが、近年商品化されて普及
しつつあるのはＲ−ＤＡＴの方である。

商品化されたＲ−ＤＡＴはＶＴＲ（ビデオ・テープレコ
ーダ）と同様のヘリカルスキャン方式を採用しており、
回転ドラムに１８０＠割りで取り付けられたアジマスの
異なる２つのヘッドで交互に磁気テープをその走行方向
に対して斜めに走査し、記録領域（トラック）を形成す
る。このため、再生時には信号を記録したヘッドと同じ
アジマスのヘッドでトランクをトレースしなければなら
ず、ＤＡＴ　（以後ＤＡＴは全てＲ−ＤＡＴのことを示
す）にはトラッキング装置が必要である。

〔従来の技術〕

ＤＡＴにおけるトラッキングは、これまで一般に回転ヘ
ッド方式の磁気記録再生装置で行われていたコントロー
ルトラック方式（磁気テープの端に設けたコントロール
トラックと固定ヘッドによるトラッキング方式）とは異
なり、回転ヘッドにより磁気テープのトラックに記録す
る信号中にトラッキング用の信号を含め、再生時には回
転ヘッド自身が自分のヘッド位置をトランキング用信号
を検出することで行うＡＴＦ　（Ａｕｔｏｍａｔｉｃ　
ＴｒａｃｋＦｉｎｄｉｎｇ）方式が採用されている。

このＡＴＦ方式は、回転ヘッドにより記録されるトラッ
ク幅よりも少し幅の広い録再ヘッドで、録音時ムこ２つ
のヘッドを互いにオーバランプさせながらトラッキング
信号を記録してヘッド幅よりも狭いトラックを形威し、
再生時には狭いトラックを広いヘッドでトレースして、
両側のトランクから漏れてくるトラッキング信号が同レ
ベルになるようにしてトラッキング調整を行うものであ
る。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら、ＤＡＴにおける従来のトラッキング調整
には次のような問題がある。

（１）記録機によるバイロフト信号記録レベルの変化に
よりトラッキングサーボゲインが変動し、これよりトラ
ッキングサーボの動作が影響を受ける。

（２）記録機の２つの回転ヘッド（Ａヘッド、Ｂヘッド
）の特性がアンバランスであると、トラック毎にバイロ
フト信号記録レベルが変化し、トラッキングサーボゲイ
ンが変動する。

（３）　　ＤＡＴには消去ヘッドがなく、信号の消去は
以前に記録した信号の上に更に信号を重ね記録（オーバ
ライド）することにより行っているが、例えば、周波数
の低い領域で録音レベルが高い記録機で信号が録音され
たテープを、周波数の低い領域で録音レベルがそればと
高くない記録機でオーバライドした場合は前の信号に消
し残りが生じ、残存シンク信号、パイロット信号により
トラッキングサーボが誤動作する可能性がある。

本発明は、前記従来のＤＡＴにおけるトラッキング調整
の！ＩＩ！を解消し、前述のＡＴＦエリアに記録された
トラッキング調整用の信号を使用することなく、また、
録音機による録音レベルに差異、２つの回転ヘッドに感
度差があっても、ディジタルオーディオテープに記録さ
れた信号を正確に再生することができるディジタルオー
ディオテープの再生装置を提供することを目的とするも
のである。

〔課題を解決するための手段〕

前記目的を達成する本発明のディジタルオーディオテー
プの再生装置の構成が第１図に示される。

この図に示すように、本発明はディジタル化された信号
がシリンダに１８０”割りで設けられた２個の回転ヘッ
ドにより記録されたディジタルオーディオテープの再生
装置であって、 記録時のシリンダの回転数に対して、再生時のシリンダ
の回転数を２倍にするシリンダ回転数逓倍手段１と、記
録トラックの所定位置において前記２個の回転ヘッドに
より再生される２種類の再生信号のレベル差を検出する
レベル差検出手段２と、このレベル差検出手段（２）の
出力がＯになるように前記テープ速度またはシリンダの
回転速度を調整するレベル差調整手段３と、前記２個の
回転ヘッドにより再生される２種類の再生信号をトラッ
ク毎にアナログ信号に復調する復調手段４と、を備える
ことを特徴とするものである。

〔作用〕

本発明のディジタルオーディオテープの再生装置によれ
ば、記録済の磁気テープの再生時に、記録時の２倍の速
度で回転ヘッドが回転し、磁気テープ上の所定位置にお
けるＡヘッド、Ｂヘッドの出力レベルの差が演算され、
この差が０になるように磁気テープの走行速度または回
転シリンダの回転速度が調整される。そして、Ａヘッド
、Ｂヘッドの出力レベルの差がない状態で同一トラック
を２度走査するＡヘッド、Ｂヘッドの出力のうちの大き
い方の出力が再生される。

〔実施例］ 以下添付図面を用いて本発明の実施例を詳細に説明する
。

まず、本発明のディジタルオーディオテープの再生装置
の構成を説明する前に、本発明のディジタルオーディオ
テープの再生装置における磁気ヘッドの２倍速再生、お
よび２倍速再生時のトラッキング方法について説明する
。

ＤＡＴでは、規格によりトラックピッチ（トランク幅）
が決まっており、また、記録再生用のヘッドの幅はトラ
ック幅よりも広く、通常は、ヘッド幅−トラック幅×１
．５ のようになっている。そして、記録密度を高め、再生時
の互換性を高めるるためにＤＡＴでは第８図に示すよう
にアジマスベタ記録方式が採用されている。この記録方
式は、第９図に示すように、トラック幅よりも広いヘッ
ド幅を持つヘッドＡで信号をトラックに記録し、次のヘ
ッドＢで前のトランクの一部分に重ね書きを行なって消
し残りなくトラック幅を狭めるものである。

次に、以上のようにして記録トラックが形成された磁気
テープを、磁気ヘッドの回転速度を記録時の２倍にして
再生する場合について第５図から第７図を用いて説明す
る。なお、説明を簡単にするために、記録トラックには
全域に渡ってベタに所定の信号が記録されているものと
する。

第５図において、ＴＡＩ、　ＴＡ２はＡヘッドによって
記録されたＡヘッドトラックを示しており、ＴＢＩはＢ
ヘッドによって記録されたＢヘッドトラックを示してお
り、シリンダの回転速度が標準速度で記録されたもので
ある。このようにトラックが記録された磁気テープＭＴ
に対して、シリンダの回転速度のみを記録時の２倍にし
てトレースを行った場合のＡヘッドの中心部分の軌跡が
一点鎖線で示すＡＩ、　Ａ２であり、Ｂヘッドの中心の
軌跡がＢｌ、　Ｂ２である。この図から分かるように、
ヘッドはトラックを正しくトレースできず、しかも、同
じトラックはＡヘッドとＢヘッドによって２度トレース
される。

第６図は第５図の状態で各トラックがトレースされた場
合の、Ａヘッド、Ｂヘッドの各軌跡における再生エンベ
ロープを示すものであり、エンベロープＥＡＩ、　ＥＡ
２はＡヘッドがそれぞれ軌跡ＡＩ、　Ａ２をトレースし
た時の出力、エンベロープＥＢＩ、　ＥＢ２はＢヘッド
がそれぞれ軌跡Ｂｌ、　Ｂ２をトレースした時の出力を
示している。再生波形が第６図のようになるのは各ヘッ
ド幅がトラック幅よりも広いためであり、また、隣接ト
ラックの信号はアジマスが異なるので拾わないからであ
る。２度トレースして得られる再生波形ＡＩ、　Ｂｌ、
　Ａ２．　Ｂ２のレベルを比較すると、トレース軌跡が
第５図において右側にずれると波形ＡＩ、　Ｂ２のレベ
ルが下がり、波形８１゜Ａ２のレベルが上がる。逆に、
トレース軌跡が第５図において左側にずれると波形ＡＩ
、　Ｂ２のレベルが上がり、波形Ｂｌ、　Ａ２のレベル
が下がる。例えば、軌跡ＡＩが右側にずれていったとす
ると、トラックＴＡ１ヲトレースしているＡヘッドの出
力エンベロープＡ１の右上と右下の部分が、矢印り方向
に点線で示すように減少することになる。

第７図（１）、　（２）は第５図におけるＡヘッド、Ｂ
ヘッドの軌跡を第５図の位置から左右に変化させた時の
Ａヘッド、Ｂヘッドの出力の変化を、例えば、Ａヘッド
、Ｂヘッドのトランクの中央部における出力（第６図の
エンベロープで示せば、矢印Ｅ点の各ヘッドの出力）を
例にとって示すものであり、同図（３）はＡヘッド、Ｂ
ヘッドの出力のレベル差の変化を示すものである。第７
図におけるａ点が第５図においてＡヘッドが軌跡Ａｌ上
をトレースし、Ｂヘッドが軌跡Ｂｌ上をトレースした時
の出力であり、Ａヘッドの軌跡肘を第５図上で右側にず
らして行くと、第７図上のＡヘッド、Ｂヘッドの出力は
ａ点からｂ点に向かって変化して行き、第５図上で軌跡
Ａ１を軌跡Ａ２の位置までずらせた時（右側に１８０°
ずらせた時）のＡヘッド、Ｂヘッドの出力が第７図上の
ｂ点における出力となる。

この第７図から、Ａヘッド、Ｂヘッドの出力のレベル差
は、ａ点及びｂ点においてＯになる、即ち、Ａヘッド、
Ｂヘッドの出力はａ点及びｂ点において平衡することが
分かる。そして、Ａヘッド、Ｂヘッドの出力のレベル差
は、第５図において、Ａヘッドが軌跡ＡＩ上にある時に
その軌跡を左右にずらせばａ点を中心にしてずらした量
に比例し、Ａヘッドが軌跡Ａ２上にある時にその軌跡を
左右にずらせばｂ点を中心にしてずらした量に比例する
ことも分かる。よって、Ａヘッド、Ｂヘッドの出力のレ
ヘル差が０になるように磁気テープを走行させるキャプ
スタンモータを制御して、磁気テープの速度を変化させ
るか、或いは、磁気テープの速度は一定にして、シリン
ダの位相を変化させてＡヘッド、Ｂヘッドの出力が平衡
するように制御することができる。

以上が本発明のディジタルオーディオテープの再生装置
の再生原理であり、この原理を実現する装置の一実施例
の構成を以下に第２図から第４図を用いて説明する。

第２図において、１０はシリンダサーボ回路であり、シ
リンダ回転数を記録時の２倍とするものである。シリン
ダ（図示せず）には磁気テープＴに対向する面に１８０
°割りで２個のヘッド１１＾、１１Ｂが取り付けられて
おり、２個のヘッドＩＩＡ、　ＩＩＢの出力は高周波ア
ンプ１２Ａ、　１２Ｂを介してアナログスイッチ１３に
接続されている。アナログスイッチ１３は図示しないシ
リンダ回転位相検出器により作られたヘッド切換信号に
よって２個のヘッド１１Ａ。

１１Ｂのうち、磁気テープＴ上のトランクをトレースし
ている方のヘッドの再生信号を出力する。

２０は出力平衡制御回路であり、アナログスイッチ１３
に接続するレベル検波回路２１．２つのサンプルホール
ド（Ｓ／Ｈ）回路２２．２４、加算回路２３、ヘッド切
換信号を２分周する分周回路２５．２つのモノマルチバ
イブレータ（ＭＭ）２６．２７　、および遅延回路２８
を備えている。また、ヘッドＩＩＡ、　ＩＩＢの再生出
力を処理する系には、波形等化回路１４、コンパレータ
１５、およびクロック再生回路１６が備えられている。

次に第２図のように構成された回路の動作を、第３図の
動作波形を用いて説明する。第３図に（ａ）〜（ｉ）で
示される信号は第２図における同符号の箇所の信号を示
している。

信号（ａ）はヘッドＩＩＡ、　ＩＩＢの再生出力を波形
等化した信号（記録信号周波数によるレベル変化を補正
した信号）であり、この信号はレベル検波回路２１によ
って正側のレベルだけが取り出されて信号（ｂ）のよう
になる。一方、ヘッド切換信号（Ｃ）は、分周回路２５
によって２分周されて信号（ｄ）のようになり、この信
号（ｄ）は最初のモノマルチハイブレーク２６によって
信号（ｅ）のようになり、次のモノマルチバイブレータ
２７によって信号（ｆ）のようになる。この信号（ｆ）
は、Ｓ／Ｈ回路２２のサンプリング信号となる。また、
信号（ｆ）は遅延回路２８によって所定時間遅延されて
信号（８）になり、Ｓ／Ｈ回路２４のサンプリング信号
となる。この２つのサンプリング信号（ｆ）、（６）は
、磁気テープＴ上のＡトラック、Ｂトランクのエンベロ
ープレベルを同じにしたい位置にタイミングを合わせて
おく。

サンプリング信号（ｆ）がハイレベルの期間Ｓ／Ｈ回路
２２は入力される信号（ｂ）のサンプリングを行い、サ
ンプリングしたレベルを以後ホールドする。このホール
ド信号（ロ）は、Ａトラックの所定位置においてＡヘッ
ドが再生した信号のレベルを表すものである。加算回路
２３はＳ／Ｈ回路２２によってホールドされた信号（ロ
）から信号０））を減算し続け、その減算結果がサンプ
リング信号（ＯのタイミングでＳ／Ｈ回路２４にホール
ドされる。Ｓ／Ｈ回路２４にサンプリング信号（８）が
入力されるのは、Ｂトラックが所定位置（Ａ　）ラック
の位置と同じ位置）達した時であるので、結果的にＳ／
Ｈ回路２２によってホールドされたＡヘッドの所定位置
のＡトラックの再生出力信号（ロ）から同し位置におけ
るＢヘッドのＢトラックの再生出力信号が減算されるこ
とになる。よって、このＳ／Ｈ回路２４の出力信号（ｉ
）がＡヘッドとＢヘッドの再生信号の差レベルを表すこ
とになるので、この信号（ｉ）をキャプスタンモータま
たはシリンダサーボ回路にフィードバックして、差レベ
ルがＯになるように磁気テープの走行速度またはシリン
ダの回転位相を制御すれば、ＡヘッドとＢヘッドの再生
出力差が無（なる。

このように、本発明のディジタルオーディオテープの再
生装置では、従来のＡＴＦエリアに記録されているシン
ク信号のレベル、パイロット信号のレベルの検出が不要
である。このため、パイロット信号抽出用のローパスフ
ィルタが不要となる。

更に、サンプリングホールド回路（Ｓ／Ｈ回路）は従来
は非常に僅かなタイミング（７０μｓ程度）でサンプリ
ングを行っていたが、本発明では、サンプリングのタイ
ミングはこれより長いので（５ｍｓ程度まで可能）、サ
ンプリング回路の設計の要求精度が厳しくない。

また、前述のように、再生時にヘッドの回転速度を２倍
にすれば、同じトラックが同しヘッドによって２度トレ
ースされるので、同一トラックを２度トレ゛−スした内
のレベルの大きい方の信号を用いて信号処理を行えば良
い。この大きい方の信号を選択する回路が第２図に示す
コンパレータ１５であるが、再生信号の処理については
本発明の主旨ではないのでこれ以上説明しない。

なお、磁気テープのドロップアウトによるトラッキング
エラーを防ぐために、信号（ｆ）および信号（濁のサン
プリング時間を長くし、第４図に示した抵抗Ｒを備えた
Ｓ／Ｈ回路（この回路の入力と出力は第２図に示したＳ
／Ｈ回路の入力と出力と同じである）を用いてローパス
フィルタの積分作用を利用した平均電圧サンプリングを
行なっても良い。また、信号（ｆ）、　（ｇ）がハイレ
ベルになる期間、サンプリングではなく、ピークホール
ドを行なっても良い。

〔発明の効果〕

以上説明したように、本発明によれば、ＡＴＦエリアに
記録されたトラッキング調整用の信号を使用することな
くＡヘッド、Ｂヘッドによる再生出力のレベルを同じに
することができるので、録音機による録音レベルに差異
、２つの回転ヘッドに感度差があっても、ディジタルオ
ーディオテープに記録された信号を正確に再生すること
ができるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のディジタルオーディオテープの再生装
置の原理構成図、 第２図は本発明のディジタルオーディオテープの再生装
置の一実施例の回路構成図、 第３図（ａ）〜（ｉ）は第２図の装置の動作波形図、第
４図は第２図におけるサンプルホールド回路の別の実施
例の構成図、 第５図は標準記録トラックと倍速ヘッドの軌跡の関係を
示す説明図、 第６図は第５図の軌跡における再生エンベロープ特性図
、 第７図は第５図の軌跡を変化させた時のＡ、　　Ｂヘッ
ドの出力特性とその差レベルの変化を示す特性図、 第８図は記録トラック幅とヘッド幅の関係を示１０・・
・シリンダサーボ回路、 １１八、１１Ｂ・・・ヘッド、 １３・・・アナログスイッチ、 １４・・・波形等化回路、 １５・・・コンパレータ、 １６・・・クロック再生回路、 ２０・・・出力平衡制御回路、 ２１・・・レベル検出回路、 ２２、２４・・・サンプルホールド回路、２３・・・加
算回路、 ２６、２７・・・モノマルチパイプレーク、２８・・・
遅延回路。 説明図である。 本発明の原理構成図 第１図 本発明の一実施例の構成 第２色票部の動作波形 第３図 ＤＡＴの記録方式 第９図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 　ディジタル化された信号がシリンダに１８０°割りで
   設けられた２個の回転ヘッドにより記録されたディジタ
   ルオーディオテープの再生装置であって、記録時のシリ
   ンダの回転数に対して、再生時のシリンダの回転数を２
   倍にするシリンダ回転数逓倍手段（１）と、記録トラッ
   クの所定位置において前記２個の回転ヘッドにより再生
   される２種類の再生信号のレベル差を検出するレベル差
   検出手段（２）と、このレベル差検出手段（２）の出力
   が０になるように前記テープ速度またはシリンダの回転
   速度を調整するレベル差調整手段（３）と、 前記２個の回転ヘッドにより再生される２種類の再生信
   号をトラック毎にアナログ信号に復調する復調手段（４
   ）と、を備えることを特徴とするディジタルオーディオ
   テープの再生装置。