JPH0626052B2 - 回転ヘッド式ディジタル信号記録再生装置 - Google Patents

回転ヘッド式ディジタル信号記録再生装置

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JPH0626052B2
JPH0626052B2 JP62063505A JP6350587A JPH0626052B2 JP H0626052 B2 JPH0626052 B2 JP H0626052B2 JP 62063505 A JP62063505 A JP 62063505A JP 6350587 A JP6350587 A JP 6350587A JP H0626052 B2 JPH0626052 B2 JP H0626052B2
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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、磁気テープ上に回転ヘッドにより形成される
各記録トラックの始端より一定期間の部分と終端直前の
一定期間の部分とに、夫々自動トラッキング検出用(Au
tomatic Track Finding,以下ATFと記す)信号を記録す
ると共に、それ以外のトラック中間部分にディジタルオ
ーディオ信号を記録する記録機能と、このように記録さ
れた記録済磁気テープの既記録信号を良好に再生する再
生機能とを有する回転ヘッド式ディジタル信号記録再生
装置に関する。
(従来の技術) アナログオーディオ信号をパルス符号変調(PCM)し
て得たPCM音声データを磁気テープに記録し、再生す
ることのできるディジタル・オーディオ・テープレコー
ダ(DAT)のうち、回転ヘッドを用いたDATでは、
磁気テープ上に記録される磁化パターンは隣設するトラ
ックのアジマス角が互いに異なり、各トラック間のガー
ドバンドが無い状態で記録し、各トラックの始端より一
定期間の部分と終端直前の一定期間の部分とに夫々ATF
信号を記録し、それ以外のトラック中間部分にPCM音
声データを所定信号フォーマットで記録し、これを再生
する。
PCM音声データには少なくとも2種類のモードがあ
り、標本化周波数48kHz,2チャンネル,量子化ビット
数16ビット直線の標準モードと、標本化周波数32kHz,
2チャンネル,量子化ビット数12ビット非直線の長時
間モード(又は半速モードともいう)とがある。実際に
は、更に標本化周波数44.1kHzモードや、標本化周波数3
2kHz,4チャンネル,量子化ビット数12ビット非直線
のモードなどがあるが、これらのモードは標準モードと
同じ録音再生時間である。
半速モードでは、回転ドラムの回転速度及びテープ走行
速度の各々を、標準モードのそれの1/2倍とし、ディジ
タル信号(正確にはATF信号、PCM音声データ生成の
ためのクロックパルス)も標準モードのそれの1/2倍の
周波数として、アナログ音声信号とディジタル信号との
相互変換部分を除いて、装置全体の動作速度が標準モー
ドのそれの1/2倍となる。
標準モードのデータレートは 48kHz×2×16=1536kビット/sec 半速モードのデータレートは 32kHz×2×12=768kビット/sec である。従って、半速モードでは標準モードより音質は
若干劣るが、装置全体の動作速度を標準モードの1/2倍
とすることで、標準モードに比し同一長の磁気テープに
対して2倍の時間、記録再生ができる。
(発明が解決しようとする問題点) 標準モードの動作が可能な回転ヘッド式DATに、更に
半速モードの動作が可能となるように構成して多機能な
DATを実現することが望まれるが、これには以下の問
題点があり、これがコスト高、技術的困難、品質劣化の
要因となっていた。
ATF信号周波数やPCM音声データのキャリア周波
数が標準モードのそれの1/2倍となるため、再生時、A
TF信号周波数やPCM音声データの信号処理回路のう
ち、アナログフィルタ回路部分と、データ読み取りのた
めのPLL(フェーズ・ロックト・ループ)回路部分と
を、各々動作周波数を切換えるか、又は2組(標準モー
ド用と半速モード用)用意して切換使用する必要があ
る。
回転ドラムに装着された回転ヘッドと記録アンプ及び
再生アンプとの結合は、通常はロータリートランスを介
して行なわれるが、半速モード時には信号周波数が標準
モードの1/2倍となるため、低域の結合が劣化する。
再生時のC/Nが標準モードで最適になるようにする
と、テープ・ヘッド間相対線速度が標準モードの1/2倍
になる半速モードでは、再生ヘッド出力電圧が標準モー
ドの1/2倍となるので、C/Nが劣化する。
ドラムモータ及びキャプスタンモータとともに、標準
モード及び半速モードの夫々に対応した2種類の回転速
度において、所定の性能(ドラム回転のジッタと電気回
路との位相同期、キャプスタンモータの回転むらなど)
を持つ必要がある。
そこで、本出願人は特願昭61−209243号「回転
ヘッド式ディジタル信号再生装置」において、回転ヘッ
ドを標準モードと半速モードとの両方において等速と
し、磁気テープ走行速度のみ切換えることにより、上記
及びの再生に関する問題点全部と、上記及びの
問題点の各一部を夫々解決した装置を提案した。
本発明は、この提案を更に改善したものである。
(問題点を解決するための手段) 上記した問題点を解決するために、本発明は回転ヘッド
式ディジタル信号記録再生装置を、オーディオ信号をパ
ルス符号変調して得た一定期間分のPCM音声データと
所定期間ずつ前記PCM音声データの前後に夫々時分割
多重されたトラッキング検出用信号とよりなる多重信号
が回転ヘッドにより磁気テープ上に順次にトラックを1
本ずつ形成して第1のモードで記録されるか、又は前記
第1のモードに比べ単位時間当りのデータ量が1/2倍
で、かつ、前記回転ヘッドの回転速度及び磁気テープ走
行速度が前記第1のモードのそれの1/2倍である第2の
モードで記録された記録済磁気テープの既記録信号を再
生する回転ヘッド式ディジタル信号記録再生装置におい
て、前記第2のモードで記録された記録済磁気テープの
既記録信号の再生時に、前記記録済磁気テープの走行速
度を前記第2のモードのそれと同一速度とすると共に、
前記回転ヘッドの回転速度を前記第1のモードのそれと
同一速度にする速度制御手段と、前記回転ヘッドにより
前記記録済磁気テープの相隣る2本の記録トラック当り
計4回の割合で走査して得た各再生信号のうち、1回目
の走査により得られた一方の記録トラックの終端付近か
ら再生された第1のトラッキング検出用信号と、2回目
の走査により得られた他方の記録トラックの始端直後か
ら再生された第2のトラッキング検出用信号とに夫々含
まれる同期信号の長さの判定を行う判定手段と、この判
定手段の判定結果を基準信号とし、3回目及び4回目の
走査が終了した後、再び、1回目の走査により得られた
第1のトラッキング検出用信号と2回目の走査により得
られた第2のトラッキング検出用信号とに夫々含まれる
同期信号の長さの判定を行い得た判定結果と前記基準信
号とを比較し、この比較結果が一致した場合のみ、トラ
ッキング誤差信号を更新する更新手段とを備えたことを
有する構成とした。
(実施例) 本発明になる回転ヘッド式ディジタル信号記録再生装置
は、標準モード(第1のモード)時の回転ヘッドの回転
速度と同一であるが磁気テープ走行速度は1/2倍のモー
ドである半速モード(第2のモード)の再生時、回転ヘ
ッドは相隣る2本の記録トラック当り4回の割合で走査
を行なう際、1回目の走査により得られた記録トラック
の終端側のATF信号記録区間から再生されたATF信号(第
1のトラッキング検出用信号)と、2回目の走査により
得られた記録トラックの始端側のATF信号記録区間から
再生されたATF信号(第2のトラッキング検出用信号)
とに基づいて、各ATF信号に夫々含まれる同期信号fsの
長さの判定を行なった結果を基準信号とし、3回目及び
4回目の回転ヘッド走査が終了した後、この基準信号
と、回転ヘッドは次の相隣る2本の記録トラック当り4
回の割合で走査を行なう際、1回目の走査により得られ
た記録トラックの終端側のATF信号記録区間から再生さ
れたATF信号(第1のトラッキング検出用信号)と、2
回目の走査により得られた記録トラックの始端側のATF
信号記録区間から再生されたATF信号(第2のトラッキ
ング検出用信号)とに基づいて、各ATF信号に夫々含ま
れる同期信号fsの信号長を比較し、同期信号fsの長さが
一致した場合のみ、この同期信号fsを用いて誤差信号を
更新することにより、外乱が生じても常に良好なトラッ
キング状態で再生を行なうことができるものである。以
下、回転ヘッドが相隣る2本の記録トラック当り4回の
割合で走査を行なう際においても、記述したと同様なト
ラッキング制御が行なわれる。
第1図は本発明装置の要部であるATF信号検出の一実施
例ブロック構成図、第2図は第1図に示す構成各部の信
号のタイムチヤート、第3図は本発明装置の半速モード
再生時におけるヘッド走査軌跡を説明する図、第4図は
本発明装置を説明するためのDATのブロック構成図、
第5図はATFトラックパターン(4トラック完結型)の
一部を示す図である。
第4図において、1は回転ドラム、1a,1bは回転ヘッ
ド、2は再生増幅器、3はATF信号検出回路(ATFブロッ
ク)、4は低域フィルタ(LPF)、5はエンベロープ検
波回路、6,7はサンプルホールド回路(S/H1,S/H
2)、8は減算器、9はイコライザ(EQ)、10は比較
器、11はATF信号検出回路(SYNC検出)、12は切換スイ
ッチ、13は加算器、14はモータ駆動回路、15はキャプス
タンモータ、16は周波数発生器(FG)、17はキャプスタ
ン、18はドラムモータ、19はドラムサーボ回路、20は位
相比較器(PC)、18aはセンサ、21,22は分周回路(1/
m,1/n)、23は周波数電圧変換回路(F-V)、Tは磁気
テープである。
回転ドラム1の回転面には回転ヘッド1aとこれと対向し
てもう1個の回転ヘッド1bとが取付固定されてある。磁
気テープTは回転ドラム1に対して90゜の角度範囲に亘
って斜めに添接巻回されており、更にキャプスタン及び
ピンチローラに挟持されて矢印方向へ走行せしめられ
る。回転ヘッド1a,1bは互いにアジマス角が逆向きのギ
ャップを有し、また記録トラックより幅広(例えば1.
5倍)の幅を有しており、回転ドラム1と一体に回転さ
れる。ドラムモータ18の回転軸18cは回転ドラム1の中
央部に固定されてある。回転ドラム1の回転面には回転
ヘッド1aとこれと対向してもう1個の回転ヘッド1bと
が取付固定されてある。
ATF信号検出回路3は再生増幅器2を介して回転ヘッド1
a(1b)から得られた再生信号が供給され、再生信号は
イコライザ9、比較器10を介してATF信号検出回路11に
供給され、ここで再生信号中からATF信号を検出し、サ
ンプリングパルスSP1,SP2を出力する。サンプリングパ
ルスSP1はサンプルホールド回路6へ供給され、またサ
ンプリングパルスSP2はサンプルホールド回路7へ供給
される。
また、上記の再生信号は低域フィルタ4を介してエンベ
ロープ検波回路5に供給され、ここでエンベロープ検波
された後、この検波信号はサンプルホールド回路6に印
加され、ここでサンプリングパルスSP1のタイミングで
サンプルホールドされる。このサンプルホールドされた
信号は減算器8の−端子に供給される。またエンベロー
プ検波回路5からの検波信号は減算器8の+端子に供給
される。減算器8は検波信号レベルからサンプルホール
ドされた信号レベルを減算した差分信号を出力する。こ
の差分信号はサンプルホールド回路7へ供給され、サン
プリングパルスSP2のタイミングでサンプルホールドさ
れる。こうしてサンプルホールド回路7からATF誤差信
号(トラッキング検出用信号)が出力される。
このATF信号は切換スイッチ12のPB端子に供給され、そ
の可動接点を介して加算器13の一方の+端子に印加さ
れ、ここで他方の+端子に印加された周波数電圧変換回
路23からの信号と加算され、モータ駆動回路14で増幅さ
れた後、キャプスタンモータ15に供給されて磁気テープ
Tを半速で走行するようにキャプスタン17を速度制御す
る。
周波数発生器16はキャプスタン17の回転に応じた周波数
信号を発生し、この周波数信号は分周回路22で1/nに分
周された後、周波数電圧変換回路に印加され、ここで周
波数に応じた電圧レベルに変換された後、加算器13の他
方の+端子に印加される。こうしてキャプスタン・サー
ボが行なわれる。
センサ18aは回転ドラム1の回転に応じた周波数信号を
発生し、この周波数信号はドラムサーボ回路19の一方の
入力端子に供給され、また他方の入力端子には基準信号
が供給される。
半速モードの再生時、回転ヘッド1a(1b)の回転速度は
標準モード時と同一(2000rpm)、磁気テープTの走行
速度は標準モード時の1/2倍の速度に選定されてある。
上述した第4図に示す構成のDATを用いて記録された
磁気テープTは、第5図に示すようにATFトラックパタ
ーン(4トラック完結型トラックパターン)が形成され
ている。
各トラックの中央部{例えばBヘッド偶数フレーム、
(B)ODD FRAME ADDRESS)}にはPCM信号音声データ
が記録されており、また各トラックの始端(図中右下)
から一定区間のトラック部分ATF1と各トラックの終端
(図中左上)直前の一定区間のトラック部分ATF2にはAT
F信号が夫々記録されている。
第3図は本発明装置の半速モード記録時に形成されたト
ラックを、半速モードで再生する際のヘッド走査軌跡を
説明する図である。
半速モード(第2のモード)再生時における回転ヘッド
1a,1bの回転速度は半速モード記録時の2倍であり、ま
た磁気テープの走行速度は記録時と同一である。
このため、再生時の回転ヘッド1a,1bの走査軌跡は記録
時の走査軌跡(記録トラックパターン)と一致せず、図
示するように、記録トラック1A,1B,2A,2B,…は回転
ヘッド1a,1bの走査軌跡とトラッキングオフセットΔθ
がある。
即ち、回転ヘッド1a,1bは相隣る2本のトラック1A,1B
(2A,2B)に対して、4回の割合で走査軌跡を描く。こ
こでトラック1A,2A(1B,2B)は、例えば正(負)のア
ジマス角のギヤップを有する回転ヘッド1a(1b)で記録
されたトラックを示し、隣設する各トラック間はガード
バンド無く形成されている。
2個の回転ヘッド1a,1bから交互に再生される所定値以
上の周波数の再生信号は、周知のアジマス損失効果によ
り再生回転ヘッドと同一のアジマス角の磁化パターンを
有する記録トラックから再生された信号であり、またそ
の再生信号レベルは回転ヘッドのその記録トラックの摺
接幅に略比例する。
相隣る2本のトラック1A,1Bに対して回転ヘッドにより
行なわれる4回の走査のうち、1回目と2回目の走査に
よりトラック1A,1Bから再生される再生信号レベルの方
が、3回目と4回目の走査によりトラック1A,1Bから再
生される再生信号レベルに比べて大である。
ATF信号(トラッキング検出用信号)は前述したよう
に、各トラックの始端直後の所定区間と各トラックの終
端直前の所定区間とに各々記録されている。また、ATF
信号はATF検波出力のサンプルホールドのタイミング制
御の同期信号fsと、パイロット信号fpとからなる。
同期信号fsはアジマス損失効果のある比較的高い周波数
(例えば相隣る2本のトラックの一方に記録されるfsは
522kHz、他方に記録されるfsは約784kHz)に選定されて
あるのに対し、パイロット信号fpはアジマス損失効果の
少ない、即ち隣設トラックからクロストークとして再生
されるような低い周波数(例えば133kHz)に選定されて
いる。
各トラックのATF信号区間は、同期信号fsが一定期間記
録された同期信号記録区間、この区間の後に設けられ
た、前の信号を消去するための、例えば約1.57MHzの消
去信号記録区間、この区間の次にパイロット信号fpが一
定期間記録されたパイロット信号記録区間から構成され
ており、次のトラックのパイロット信号記録区間は直前
に記録されたトラックの消去信号記録区間に隣接するよ
うに配置され、隣設トラック間においてはパイロット信
号記録区間同士及び同期信号記録区間同士が隣設しない
ようにされている。
上記の構成になるATF信号が記録されているトラック
を、記録時と同一のアジマス角のギャップを有する回転
ヘッドで記録時の2倍の速度で再生した場合、回転ヘッ
ドの1回目の走査により回転ヘッド1aはトラック1Aの全
体を跨いで走査する。以下、回転ヘッドの2回目の走査
により回転ヘッド1bはトラック1A,1Bの夫々略半分を跨
いで走査し、回転ヘッドの3回目の走査により回転ヘッ
ド1aはトラック1Aの一部,トラック1Bの全体,トラック
2Aの一部を跨いで走査し、そして回転ヘッドの4回目の
走査により回転ヘッド1bはトラック1Bの一部,トラック
2Aの大部分を跨いで走査する。
前記したように、ATF検波出力のサンプルホールドのタ
イミング制御のための同期信号fsは記録トラックと同一
のアジマス角のギャップを有する回転ヘッドで再生した
ときのみ再生され、またパイロット信号fpは記録トラッ
クと同一のアジマス角のギャップを有する回転ヘッドで
再生したときは勿論再生され、この他隣接トラックから
もクロストークとして再生される。
前述したように、再生時の回転ヘッド1a,1bの走査軌跡
は記録時の回転ヘッド1a,1bの記録トラックパターンと
一致せず、トラッキングオフセットΔθがある。即ち、
トラックの始端側のATF信号記録区間ではトラッキング
オフセット+Δθのがあり、トラックの終端側のATF信
号記録区間ではトラッキングオフセット−Δθがある。
このため、上記のトラッキングオフセット+Δθ,トラ
ッキングオフセット−Δθの2つのATF検波された誤差
信号を平均化すると、トラッキングオフセットの影響が
ゼロとなる。
そこで、本発明は後述するように、前記1回目の回転ヘ
ッド走査時に記録トラック終端側のATF信号記録区間
と、前記2回目の回転ヘッド走査時にトラック始端側の
ATF信号記録区間とから各々再生された2個のATF信号に
夫々含まれる同期信号fsの長さの判定を行なった結果を
基準信号とし、前記3回目及び前記4回目の回転ヘッド
走査が終了した後、この基準信号と、再び、前記1回目
の回転ヘッド走査時に記録トラック終端側のATF信号記
録区間と、前記2回目の回転ヘッド走査時にトラック始
端側のATF信号記録区間とから各々再生された2個のATF
信号に夫々含まれる同期信号fsとを比較し、この比較結
果が一致した場合(即ち、判定結果と基準信号の夫々の
同期信号fsの長さが一致した場合)のみ、今回1回目の
走査により得られた記録トラックの終端側のATF信号記
録区間から再生されたATF信号(第1のトラッキング検
出用信号)と2回目の走査により得られた記録トラック
の始端側のATF信号記録区間から再生されたATF信号(第
2のトラッキング検出用信号)との差分であるトラッキ
ング誤差信号を更新するものである。
第1図は本発明装置の要部であるATF信号検出の一実施
例ブロック構成図、第2図は第1図に示す構成各部の信
号のタイムチャートである。前述したものと同一構成部
分には同一符号を付し、その説明を省略する。
同図において、24は帯域フィルタ(BPF)、25は比較
器、26はATF信号選択抽出回路、27は波数カウンタ、28
は信号長判定回路、29はシフトレジスタ(RG1,RG2)、
30はタイミング信号発生器、31はサンプルパルス発生
器、32,36はD-FF回路、33はEX-NOR回路、34はNAND回
路、35はINVERT-NOR回路である。シフトレジスタ29は2
段構成のシリアルイン・パラレルアウトのシフトレジス
タである。
再生増幅器2を介して回転ヘッド1a,1bから出力した再
生信号TA(n),TB(n),…は、帯域フィルタ24に供給され
て同期信号fsが分離される。また同時に低域フィルタ4
にも供給されてパイロット信号fpが分離される。帯域フ
ィルタ24より取り出された再生同期信号は比較器25の反
転入力端子に印加され、ここで非反転入力端子に印加さ
れている所定電圧レベルと比較された後、ATF信号選択
抽出回路26に出力される。ATF信号選択抽出回路26は再
生同期信号出力中のATF信号を選択抽出し、選択ATF信号
とする。
この選択ATF信号の存在位置は第2図に示すATFポイント
である。即ち、1回目の回転ヘッド1a走査時に磁気テー
プTの記録トラックから再生される再生信号TA(n),TA
(n+1)の終端側のATF信号記録区間と、2回目の回転ヘ
ッド1b走査時に記録トラックから再生される再生信号TB
(n),TB(n+1)の始端側のATF信号記録区間とから各々
再生された2個のATF信号の位置を示している。
選択ATF信号は波数カウンタ27に供給され、ここで選択A
TF信号の信号長(ブロック長)に応じたカウント数を信
号長判定回路28に出力する。信号長判定回路28は波数カ
ウンタ27から供給されるカウント数に応じて、上記選択
ATF信号の信号長が「1」あるいは「1/2」かを判別し、
この判別信号を次段のシフトレジスタ29に供給する。
シフトレジスタ29はタイミング信号発生器30から供給さ
れる信号Tに同期してこの判別信号を一旦格納すると共
に、並列出力信号RG1,RG2を出力する。信号RG1,RG2は
NAND回路34の2入力端子に供給され、また信号RG1はEX-
NOR回路33の一方の入力端子に供給される。
タイミング信号発生器30はATF信号選択抽出回路26から
の選択ATF信号、信号f10,f11及びクロックの各信号が
供給され、また信号03T,1T,2T,12T,信号STCK及び信
号RGCLの各信号が出力される。
さて、ドロップアウト等検出不良が生じていない第2
図に示す「良好状態」の際、判別信号は2つの選択ATF
信号に同期して出力される。これにより、D-FF回路32の
出力信号▲▼の状態は不変であるから、サンプ
ルパルス発生器31は信号長判定回路28からの「1」ある
いは「1/2」の信号長に同期して、サンプリングパルスS
P1,SP2を出力する。サンプリングパルスSP2は信号RG
1,RG2の立上りに同期したパルスを出力する。
なお、サンプルパルス発生器31はタイミング信号発生器
30からの信号03T,2Tが供給されている。
ドロップアウト等検出不良が生じている第2図に示す
「不良状態」の際、判別信号は上記の判別信号と同一に
はならない。これにより、D-FF回路32の出力信号▲
▼の状態は上記の状態から変化し、サンプルパルス
発生器31は所定のサンプリングパルスSP1を出力し、サ
ンプリングパルスSP2は信号RG1の立上りに同期したパル
スのみ出力する。
即ち、ドロップアウト等が生じて正しい判別信号が得ら
れない際、新たなサンプリングパルスSP2を生成せず、
ドロップアウト等が生じていない直前のサンプリングパ
ルスSP2を用いて、サンプルホールド回路7で減算器8
から供給される前記した差分信号をサンプルホールドす
る。
こうして、サンプルホールド回路7からドロップアウト
等が生じている時であっても、この直前のドロップアウ
ト等が生じていないATF誤差信号が出力されつづけ、常
に安定したトラッキングを行なうことができるのであ
る。
(発明の効果) 上述したように、本発明になる回転ヘッド式ディジタル
信号記録再生装置は、特に、磁気テープの走行速度を第
2のモードの記録時の走行速度と同一にしかつ回転ヘッ
ドの回転速度を第1のモードの記録時の回転速度と同一
にして第2のモードで記録した多重信号を再生する際、
例えば互いにアジマス角度が逆向きのギャップを有する
回転ヘット1a,1bにより磁気テープ上に順次交互に
トラックA,B,A,B,…が形成記録されていること
に応じて回転ヘッド1a,1bによりトラックA,B,
A,B,…を順次交互に走査する正常な関係をドロップ
アウト等の外乱が生じて正常な再生のこの順序が逆転し
てトラックB,A,B,A,…の順序で再生することに
より正常な状態で再生できず、この外乱が大なる場合に
は再生信号のS/Nが悪化するという不都合を、トラッ
キングが正常でない状態ではトラッキング誤差信号を更
新せずに正常な状態のときのトラッキング誤差信号を用
い続けることでこれを確実に防止でき、常に安定したト
ラッキング状態で再生を行なうことができるので、極め
て高品質なPCM音声データを長時間連続して安定再生
することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明装置の要部であるATF信号検出の一実施
例ブロック構成図、第2図は第1図に示す構成各部の信
号のタイムチャート、第3図は本発明装置の半速モード
再生時におけるヘッド走査軌跡を説明する図、第4図は
本発明装置を説明するためのDATのブロック構成図、
第5図はATFトラックパターン(4トラック完結型)の
一部を示す図である。 1…回転ドラム、1a,1b…回転ヘッド、 2……再生増幅器、3……ATF信号検出回路、 4……低域フィルタ、5……エンベロープ検波回路、 6,7……サンプルホールド回路、8……減算器、 9……イコライザ、10……比較器、 11……ATF信号検出回路、12……切換スイッチ、 13……加算器、14……モータ駆動回路、 15……キャプスタンモータ、16……周波数発生器、 17……キャプスタン、18……ドラムモータ、 18a……センサ、19……ドラムサーボ回路、 20……位相比較器、21,22……分周回路、 23……周波数電圧変換回路、24……帯域フィルタ、 25……比較器、26……ATF信号選択抽出回路、 27……波数カウンタ、28……信号長判定回路、 29……シフトレジスタ、30……タイミング信号発生器、 31……サンプルパルス発生器、32,36……D-FF回路、 33……EX-NOR回路、34……NAND回路、 35……INVERT-NOR回路、T……磁気テープ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オーディオ信号をパルス符号変調して得た
    一定期間分のPCM音声データと所定期間ずつ前記PC
    M音声データの前後に夫々時分割多重されたトラッキン
    グ検出用信号とよりなる多重信号が回転ヘッドにより磁
    気テープ上に順次にトラックを1本ずつ形成して第1の
    モードで記録されるか、又は前記第1のモードに比べ単
    位時間当りのデータ量が1/2倍で、かつ、前記回転ヘッ
    ドの回転速度及び磁気テープ走行速度が前記第1のモー
    ドのそれの1/2倍である第2のモードで記録された記録
    済磁気テープの既記録信号を再生する回転ヘッド式ディ
    ジタル信号記録再生装置において、 前記第2のモードで記録された記録済磁気テープの既記
    録信号の再生時に、前記記録済磁気テープの走行速度を
    前記第2のモードのそれと同一速度とすると共に、前記
    回転ヘッドの回転速度を前記第1のモードのそれと同一
    速度にする速度制御手段と、 前記回転ヘッドにより前記記録済磁気テープの相隣る2
    本の記録トラック当り計4回の割合で走査して得た各再
    生信号のうち、1回目の走査により得られた一方の記録
    トラックの終端付近から再生された第1のトラッキング
    検出用信号と、2回目の走査により得られた他方の記録
    トラックの始端直後から再生された第2のトラッキング
    検出用信号とに夫々含まれる同期信号の長さの判定を行
    う判定手段と、 この判定手段の判定結果を基準信号とし、3回目及び4
    回目の走査が終了した後、再び、1回目の走査により得
    られた第1のトラッキング検出用信号と2回目の走査に
    より得られた第2のトラッキング検出用信号とに夫々含
    まれる同期信号の長さの判定を行い得た判定結果と前記
    基準信号とを比較し、この比較結果が一致した場合の
    み、トラッキング誤差信号を更新する更新手段とを備え
    たことを特徴とする回転ヘッド式ディジタル信号記録再
    生装置。
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