JPH03240444A - 脂肪飼料添加剤の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は脂肪飼料添加剤の製造方法に関し、特に、家畜
に食べさせる飼料に添加される、脂肪飼料添加剤の製造
方法に関する。

（従来技術） 一般的に、脂肪は常温で液体または固体である。

そこで、従来、容易に取り扱えるように、脱水したせっ
けん状態の粉末および自動酸化を減らすための脂肪粉末
を製造する方法が知られている（アメリカ合衆国特許第
３８９２８８０号、第３９７３０４６号、第４０２１５
８２号、第４００７２８４号および国際出願ＰＣＴ／Ｓ
Ｅ８７１０　Ｏ４１９号）。

これらの従来の脂肪粉末の製造方法について説明する。

まず、冷噴霧乾燥方法では、脂肪に浮化剤および蛋白質
運搬体を添加する。そして、５°Ｃ〜３０℃の空気送風
室に入れて固化させる。その後、凝集を防止するために
、粉末状態の希釈剤であるデンプン類と混合して製造す
る。

また、他の方法では、脂肪に浮化剤７水、脱脂粉乳など
を混合させ、乳化溶液を作る。そして、その乳化溶液を
１２０℃〜１７０℃の空気で噴霧乾燥する。

さらに他の方法では、脂肪を強酸または強アルカリで加
水分解させる。その後、金属塩を加えて、脂肪酸の塩に
沈澱させる。そして、酸またはアルカリを洗浄した後、
乾燥して脂肪酸粉末を製造する。

（発明が解決しようとする課題） これらの上記方法により、製造された製品は取り扱いが
容易であった。しかし、脂肪酸塩からなる製品の場合、
脂肪の化学的状態が、トリグリセリド、エステル形態、
遊離脂肪酸、脂肪酸の金属塩の状態に進行するに従って
、酸化速度が著しく増加するという問題点があった。そ
のため、遊離脂肪酸塩からなる製品の脂肪酸は、主に８
０％〜９０％が飽和脂肪酸で構成されていた。

噴霧乾燥した製品は、主に人間が摂取できるように作ら
れている。そのため、実際の脂肪含有量は、５％あるい
は４０％以下であった。したがって、家畜の脂肪供給用
の飼料としては、その脂肪の含有量が低く、経済性の点
で問題があった。また、長期間にわたって保管する場合
には、やはり自動酸化という問題点があった。

脂肪酸からなる製品の場合、家畜の飼料として用いるに
は、製品の融点が高かった。これらの製品が消化吸収さ
れるためには、結合された金属成分（Ｃａ、Ｎａ）が、
胃の酸度により脂肪酸と、すばやく遊離されなければな
らない。しかし、実際には、金属成分（Ｃａ、Ｎａ）が
、すばやく遊離されなかった。そのため、家畜の小腸か
らの吸収が、よくできないという問題点があった。

また、従来の動物性食品の脂肪酸組成は、特に豚肉にお
いて、飽和脂肪酸とコレステロールの含有量が高いとい
う欠点があった。

それゆえに、この発明の主たる目的は、これらの上記問
題点を解決し、オメガ−３脂肪酸を豊富に含みかつコレ
ステロールの含有量の低い肉を生産するための脂肪飼料
添加剤の製造方法を提供することである。

（課題を解決するだめの手段） この発明は、脂肪に、乳化剤および運搬用物質を混合し
て、乳化液を作る工程と、乳化液を乾燥し、脂肪粉末を
製造する工程と、脂肪粉末に腸用被覆剤を被覆し、乾燥
する工程とを含む、脂肪飼料添加剤の製造方法である。

（作用） 脂肪粉末に、腸用被覆剤を被覆して家畜に給与すると、
初期の急激な栄養素の吸収ピークを低下させる。そして
、徐々に栄養素が吸収されるように調節される。その結
果、血液内のオメガ−３脂肪酸の水準が一定に維持され
、リノレン酸が肝のミクロソームで不飽和化作用を受け
る状態が、最大限に維持される。そして、オメガ−３脂
肪酸、特にエイコサペンタエン酸およびドコサヘキサエ
ン酸が、多量に合成される。

（発明の効果） この発明によれば、飽和脂肪酸およびコレステロール含
有量の高い肉の代わりに、不飽和脂肪酸、特にオメガ−
３脂肪酸含有量が高くて、コレステロール含有量の低い
肉を生産することができる。

この発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点
は、以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう
。

（実施例） 本発明による脂肪飼料添加剤の製造方法について説明す
る。

大豆油、荏胡麻油、綿実油、魚油、亜麻仁油粗大豆レシ
チン、唐辛子の実の油などを単独に使用するか、または
、２種類以上を混合して得られた脂肪を２０°Ｃ〜５０
°Ｃに加熱する。ごの際に、乳化剤として、モノグリセ
リドまたはジグリセリドを、脂肪の重量の１％〜１０％
の範囲内で添加し、溶媒としては水を使用する。なお、
溶媒として水の代わりに、魚汁あるいはコーンシロップ
を単独に使用するか、または、２種類以上を混合して使
用してもよい。このようにして、乳化溶液Ａが得られる
。

運搬用物質Ｂとしては、大豆蛋白質、脱脂粉乳、澱粉、
ペクチン２セ”ラチン、カゼイン、卵蛋白質が使用され
、溶媒としては、水、乳清、魚汁などが使用され得る。

上記のようにして得られた乳化溶液へと運搬用物質Ｂの
混合物をよく混ぜる。そ１〜で、高圧均質化機で完全な
乳化溶液を作る。その後、噴霧乾燥器によって、１２０
℃〜１８０°Ｃの空気を注入しなから噴霧乾燥しながら
粉末化する。

なお、噴霧乾燥器で乾燥する代わりに、流動層乾燥器を
使用してもよい。その場合、乳化溶液への混合溶液を連
動ポンプで移送しながら、運１般用物質Ｂを流動化し、
その後、乳化溶液Ａの浮化溶液を噴霧乾燥しながら粉末
化する。

上記のようにして得られた脂肪粉末は、平均粒度が０．
１１〜ｌ、Ｑｍｍであり、脂肪含有量を５％以上にする
ことができる。

この脂肪粉末に希釈剤として、マグネシウムステアリン
酸塩、Ｓｉｎ、、　　ビタミン類、ミネラル（Ｍｉｎｅ
ｒａｌ）、抗生物質、セルロースなどを、適当量混合す
る。

次に、エチルセルロース、セルロース酢酸エステル、ヒ
ドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピ
ルセル口・−ス、メチルセルロースなどのセルロース類
およびセラツクを単独または２種類以上、溶媒に１％〜
１０％溶解し、腸用被覆剤を得る。

そして、前記脂肪粉末２００ｇ当たり腸用被覆剤１００
ｍ１を被覆機で被覆する。ごのようにして、最終製品と
して、粒度０．５＋ｍ〜２，０鶴の脂肪飼料添加剤を得
る。

次に、発明者による実験例を示す。この実験例では、３
種類の本願の製品１．ＩＩおよび】■を製造した。

「実験例」 まず、本願の製品Ｉの製造方法について述べる。

魚油５０ｇおよび大豆油５０ｇに、乳化剤としてＩ・ウ
ィーン−６０を５ｇ加えた。そして、５０℃に加熱しな
がら、乳清液３００ｇを混合し、均質化機により乳化溶
液を得た。

なお、上記の魚油および大豆油を混合した脂肪は、リノ
レン酸５．４％、エイコナペンクエン酸６３１％および
ドコサヘキサエン酸２．６％を含有したものである。

そして、運搬用物質として、大豆蛋白質１００ｇと、と
うもろこしの澱粉１００Ｂを混合したものを、流動層乾
燥器に入れた。５０°Ｃに調節された流入空気で、運搬
用物質を流動化しながら、流動層乾燥器の上部から、上
記乳化溶液を噴霧乾燥して、３０％の脂肪粉末を得た。

流動層乾燥器中で、この３０％の脂肪粉末２００ｇに、
エチルセルロース５ｇを１００ｉのメチルアルコールに
溶かした溶液を噴霧した。このようにして、エチルセル
ロースの被膜を、脂肪粉末に被覆して、本願の製品Ｉを
得た。

次に、本願の製品Ｈの製造方法について述べる。

荏胡麻油４００ｇに、乳化剤として１へウィーン６０　
（Ｔｗｅｅｎ６０）を］、　Ｏｇと、固形物３０％を含
有する乳清２００ｇを、混合してよく均質化した。これ
に再び、固形物３０％を含有する乳清１１００ｇを注入
して、完全な乳化液を作った。この乳化液を５０℃に加
熱した後、噴霧乾燥機にて噴霧乾燥して、５０％の脂肪
粉末を得た。

なお、上記の荏胡麻油は、リノレン酸６０％を含有した
ものである。

そして、ヒドロキシプロピルメチルセルロース２．１ｇ
と、ナトリウムカルボキシルメチルセルロース０．９ｇ
を混合し、水１００−に溶解させて溶液を作った。

この溶液を、流動層乾燥器中で、上記の５０％の脂肪粉
末１００ｇに噴霧した。このようにして、ヒドロキシプ
ロピルメチルセルロースとすｌ・リウムカルボキシルメ
チルセルロースの被膜を、脂肪粉末に被覆して、本願の
製品■を得た。

最後に、本願の製品■の製造方法について述べる。

魚油２２５ｇと相大豆レシチン２２５ｇに、乳化剤とし
て、トウィーン−６０（Ｔｗｅｅｎ６０）をＬｏｇとス
パン−６０を１０ｇ混合した。そして、これに２００ｇ
の水を加え、５０℃に加熱し均質化して、乳化溶液を得
た。

なお、上記の魚油と粗大豆レシチンは、燐脂質１２．５
％、リノレン酸５．５％、エイコサペンタエン酸７．５
％およびドコサヘキサエン酸２゜８％を含有したもので
ある。

そして、運搬用物質として、大豆蛋白質５５ｇとうもろ
こしの粉末５０ｇ、アルファ化澱粉３０ｇ、ペクチン１
５ｇ、ゼラチン１５ｇおよびＣａＣＯ２１５ｇをよく混
合した。これに水１３００ｇを加えて、完全に混合し均
質化し、流動層乾燥器に入れた。そして、１４５°Ｃに
調節された流入空気で、運搬用物質を流動化しながら、
流動層乾燥器の上部から、上記乳化溶液を噴霧乾燥し、
７０％の脂肪粉末を得た。

この７０％の脂肪粉末２００ｇに、マグネシウムステア
リン酸塩１０ｇ、アビセル（Ａｖｉｃｅｌ）１０ｇおよ
び３１０２１０ｇを、流動層乾燥器中で加えて、それに
、フタン酸セルロース酢酸エステル７．５ｇを１００ｍ
Ｚのアセトンに？容かした溶液を噴霧し被覆して、本願
の製品■を得た。

上述のようにして得られた３種類の本願の製品Ｉ、■お
よび■のうち、製品■および■を、脂肪１ 含量を基準にして、総飼料に５％添加して、豚に給与し
た。そして、従来の脂肪飼料添加剤を添加して給与した
例と比較した。その結果を表１２表２および表３に示す
。

表１９表２および表３において、ｒａＪは牛脂添加飼料
を、「ｂ」は綿実油添加飼料を、ｒｃＪは荏胡麻油添加
飼料を、ｒｄＪは本願の製品■を添加した飼料を、ｒｅ
Ｊは本願の製品■を添加した飼料を、それぞれ豚に給与
した場合を示す。

表１は、上記の飼料を豚に給与した後、豚の肝のミクロ
ソームに蓄積されたオメガ−３脂肪酸の変化を測定した
結果を示す。同様に、表２は、豚の腹内部位に蓄積され
たオメガ−３脂肪酸の変化を測定した結果を示し、表３
は、豚の皮下脂肪に蓄積されたオメガ−３脂肪酸の変化
を測定した結果を示す。

表１２表２および表３から、本願製品の添加された飼料
を豚に給与すると、肉の中のオメガ−３脂肪酸の含有量
が、大変増加することがわかる。

脂肪粉末に、腸用被覆剤を被覆して家畜に給与２ すると、初期の急激な栄養素の吸収ピークを低下させる
。そして、４時間〜１０時間で、徐々に栄養素が吸収さ
れるように調節される。その結果、血液内のオメガ−３
脂肪酸の水準が一定に維持され、リノレン酸が肝のミク
ロソームで不飽和化作用を受ける状態が、最大限に維持
される。そして、オメガ−３脂肪酸、特にエイコサペン
タエン酸およびドコサヘキサエン酸が、多量に合成され
る。

以上のように、本願の製品を、脂肪飼料添加剤として家
畜に給与すれば、飽和脂肪酸およびコレステロール含有
量の高い肉の代わりに、不飽和脂肪酸、特にオメガ−３
脂肪酸含有量が高くて、コレステロール含有量の低い肉
を生産することができる。

また、本願の脂肪飼料添加剤は、家畜が摂取するのに適
当な硬さである。そして、配合飼料に添加するか、現場
で直接飼料に添加することができ、保管および運搬が容
易である。さらに、ＢＨＴＢ　ＨＣなどの抗酸化剤を使
用しなくても、脂肪を常温で長期間保存することができ
る。

また、本願の製品を製造する際に、水の代わりに乳清、
魚汁などの副産物を活用することによって、運搬用物質
を添加して、生産車゛価を大いに低下さ）士ることがで
きる。さらに、脂肪粉末に乾燥混合物として、ビタミン
類、生菌剤類、治療薬品抗生物質などを、配合してから
被覆することによって、これらの物質の酸化を防止でき
、小腸での吸収を増加させることができる。

このように、本願の脂肪飼料添力ｎ剤を、家畜の飼料に
添加することによって、さまざまな優れた効果が得られ
る。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １　脂肪に、乳化剤および運搬用物質を混合して、乳化
   液を作る工程、 前記乳化液を乾燥し、脂肪粉末を製造する工程、および 前記脂肪粉末に腸用被覆剤を被覆し、乾燥する工程を含
   む、脂肪飼料添加剤の製造方法。２　前記脂肪の脂肪酸
   組成は、エイコサペンタエン酸およびドコサヘキサエン
   酸が、各々、２％以上である、特許請求の範囲第１項記
   載の脂肪飼料添加剤の製造方法。 ３　前記脂肪の脂肪酸組成は、リノレン酸が２％以上、
   エイコサペンタエン酸およびドコサヘキサエン酸が、各
   々、２％以上である、特許請求の範囲第１項記載の脂肪
   飼料添加剤の製造方法。 ４　前記脂肪には、大豆レシチンを使用して、前記大豆
   レシチンは、総燐脂質含有量が５％以上、リノレン酸が
   ２％以上、エイコサペンタエン酸およびドコサヘキサエ
   ン酸を、各々、２％以上含む、特許請求の範囲第１項記
   載の脂肪飼料添加剤の製造方法。 ５　前記脂肪には、前記大豆レシチンを使用して、前記
   大豆レシチンは、総燐脂質含有量が１０％以上、リノレ
   ン酸が５％以上含む、特許請求の範囲第１項記載の脂肪
   飼料添加剤の製造方法。 ６　前記腸用被覆剤としては、エチルセルロース、フタ
   ル酸セルロース酢酸エステル、ヒドロキシプロピルメチ
   ルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ナトリ
   ウムカルボキシルメチルセルロース、メチルセルロース
   およびセラックの中から１種類以上を用いる、特許請求
   の範囲第１項記載の脂肪飼料添加剤の製造方法。 ７　前記運搬用物質の溶解剤としては、油清、魚汁およ
   びコーンシロップの中から１種類以上を用いる、特許請
   求の範囲第１項記載の脂肪飼料添加剤の製造方法。