JPH09121784A - ストレスに対する改善効果を有する甲殻類用飼料 - Google Patents

ストレスに対する改善効果を有する甲殻類用飼料

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JPH09121784A
JPH09121784A JP7320935A JP32093595A JPH09121784A JP H09121784 A JPH09121784 A JP H09121784A JP 7320935 A JP7320935 A JP 7320935A JP 32093595 A JP32093595 A JP 32093595A JP H09121784 A JPH09121784 A JP H09121784A
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dha
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Akio Kanazawa
昭夫 金澤
Yoshihisa Matsuda
吉央 松田
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 DHAまたはそのエステルおよび/またはリ
ン脂質により栄養強化したストレスに対する改善効果を
有する甲殻類用飼料。DHAまたはそのエステルおよび
/またはリン脂質は,純度,内容,飼料の組成などで異
なるが,配合飼料に対して脂質量として前者1〜2重量
%,後者3〜5重量%で使用する。DHAエステルとし
ては高純度DHAエチルエステルが好ましい。リン脂質
としては大豆レシチンが好ましい。対象とする甲殻類は
特に制限はないが,DHAエチルエステルのクルマエビ
の体重に及ぼす影響を示す図面からも明らかなように,
稚エビに最も適している。 【効果】 塩分ストレス,水温ストレスなどのストレス
を減少するのに効果のある養殖種苗の生産に適した甲殻
類用飼料を提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は,ストレスに対する改
善効果を有する甲殻類用飼料に関する。詳細にはこの発
明は飼育環境の変化などに伴う強いストレスにより一時
的に摂餌しなくなったりすることに対する改善効果,活
魚輸送時における活力低下防止効果,環境汚染に対する
抵抗力強化効果,病気に対する予防効果などを有する甲
殻類用飼料,特にクルマエビ稚エビ用飼料に関する。
【0002】
【従来の技術】近年,魚介類の人工種苗生産技術が発達
し,クルマエビ,マダイ,イシダイ,イシガキダイ,マ
コガレイ,ヒラメ,トラフグ,シマアジ,ブリ,アユ等
各種水産物の人工種苗生産が可能となり,クルマエビ,
マダイなどは大量の人工種苗生産が実施されている。こ
れらは種苗である稚エビ,仔稚魚の量産化いかんにかか
っており,稚エビ,仔稚魚の成長,生残率,奇形などの
ない健全な種苗の育成に影響される。
【0003】これら人工種苗生産を含めた甲殻類養殖一
般において,水温変化,酸素不足などのストレスに対す
る抵抗性は甲殻類を健全に効率よく飼育するために求め
られる性質である。しかし直接に飼育環境を整えること
以外に効果のある手段は見つかっていない。特に幼生期
および稚エビの場合,生残率が極端に落ちてしまうため
その対策が強く求められている。幼生エビは,通常,孵
化後1日で餌を消化する能力を有するようになり,養殖
を行う場合には,その最初の餌料として,珪藻、シオミ
ズツボワムシ,アルテミアなどを与えている。次いで,
稚エビの成長に合わせて飼育環境も変えるが,稚エビは
移動により強いストレスを受け,一時的に摂餌しなくな
り成育が止まったり,生残率が落ちたりする。養殖種苗
の生産には,ストレスに対して強い稚エビに育てるこ
と,あるいは稚エビのストレスを減少するのに効果のあ
る物質の発見などが,強く求められている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は,ストレスを
減少するのに効果のある養殖種苗の生産に適した甲殻類
用飼料を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】飼育環境の変化や移動に
よりうける強いストレスにより一時的に摂餌しなくなり
成育が止まったり,生残率が落ちたりするため,養殖種
苗の生産にはストレスを与えないように飼育することの
ほかに,ストレスに対して強くすることが必要である。
本発明者は飼料性ドコサヘキサエン酸エステルおよび/
またはリン脂質によるクルマエビ稚エビのストレスに対
する効果を発見し,その後,オニテナガエビ稚エビ,ウ
シエビ稚エビ,コウライエビ稚エビなどでも同様の効果
が得られることを確認し,この改善効果について鋭意研
究して本発明を完成した。
【0006】本発明は,ドコサヘキサエン酸またはその
エステル類および/またはリン脂質により栄養強化した
ことを特徴とするストレスに対する改善効果を有する甲
殻類用飼料である。
【0007】本発明の対象甲殻類は特に制限されない。
人工的に種苗を生産するクルマエビ(Penaeus
japonicus),オニテナガエビ(Macrob
rachium rosenbergii),ウシエビ
Penaeus monodon),コウライエビ
Penaeus orientalis),イセエビ
Panulirus japonicus)などが好
ましいものとして例示される。もっとも好ましい対象甲
殻類としてはクルマエビ稚エビ,オニテナガエビ稚エ
ビ,ウシエビ稚エビ,コウライエビ稚エビか挙げられ
る。
【0008】本発明の甲殻類用飼料は,従来の甲殻類用
飼料の原材料とほぼ同じものを用いることができ,一般
の甲殻類用飼料に用いられるイカミール,オキアミミー
ル,ホワイトミール,大豆油かす,コーングルテンミー
ルなどの動植物性タンパク質源を主原料とし,グルテ
ン,アルブミン,デンプンなどのバインダー類にその他
ビタミン混合物,ミネラル混合物,微量金属を含有す
る。
【0009】これに,さらに油分を加えて栄養的に改良
することができる。油分を高含量で含有させると魚の成
長促進においてすぐれた効果が得られる。油分は,魚粉
などの原材料由来の脂肪分に加えて,動物性油脂や植物
性油脂か含まれる。油脂としては高度不飽和脂肪酸のω
3系脂肪酸を含むものが好ましく,融点が−20〜50
℃のものを用いるのが好ましい。さらに摂餌誘因物質と
してタウリン,ベタイン,アラニン),イノシン−5’
−モノリン酸(IMP)を用いることができる。
【0010】ストレスに対する改善効果を高める物質と
して,ドコサヘキサエン酸またはそのエステルおよび/
またはリン脂質を用いる。
【0011】ドコサヘキサエン酸は,4,7,10,1
3,16,19位にシス2重結合をもつ炭素数22の直
鎖ヘキサエンである。天然物由来のドコサヘキサエン酸
は,天然油脂,特にサバ,イワシ,タラ等の水産油脂中
にそれ自体として,あるいはそのグリセライド等の誘導
体として含まれている。ドコサヘキサエン酸,およびそ
のエステル,アミド等は,血栓性疾患,炎症性疾患,癌
等の治療や予防に有用なことが知られており,これらの
用途のために天然油脂由来のドコサヘキサエン酸を取り
出すための方法か開発されている。本発明においてはド
コサヘキサエン酸をドコサヘキサエン酸エステルとして
使用し,その純度は90%以上の高純度のものか好まし
い。
【0012】上記高純度のドコサヘキサエン酸エステル
は,例えばドコサヘキサエン酸含有の脂肪酸混合物を精
留し,次いで尿素付加体を形成して精製する方法(特開
昭57−149400号公報,特開昭58−8037号
公報)で得られる。この方法で得られている高純度品
は,ドコサヘキサエン酸に他のC22高度不飽和脂肪酸
エステルおよび夾雑するC20の高度不飽和脂肪酸エス
テルが含まれており,その純度は約90%である。ま
た,炭素数20で二重結合5個をもつエイコサペンタエ
ン酸又はそのエステルと炭素数22で二重結合6個をも
つドコサヘキサエン酸又はそのエステルとの分離精製に
逆相分配型のカラム超臨界流体抽出処理を利用する方法
(たとえば,特開昭58−88339号公報)で得られ
る。この方法の場合にはドコサヘキサエン酸は濃度30
%という高い原料を用いなければならないが,エイコサ
ペンタエン酸も同量含まれているため,ドコサヘキサエ
ン酸とエイコサペンタエン酸との分離が困難であり,そ
の結果純度95%のドコサヘキサエン酸は40%の収率
で得られている。
【0013】さらにまた,高純度ドコサヘキサエン酸エ
ステルは,ドコサヘキサエン酸および/またはその誘導
体を含む天然油脂から得られる脂肪酸エステルの混合物
を高真空下で複数の蒸留塔によって精密蒸留して炭素数
22の脂肪酸エステルを主成分とする留分を取得し,次
いで,この留分を銀塩を含む水性媒体で接触処理し,得
られた水溶液を超臨界流体で抽出処理して高純度ドコサ
ヘキサエン酸エステルを分離取得する方法で得られる。
【0014】本発明で用いるリン脂質としては鶏卵レシ
チン,大豆レシチンが例示されるが,大豆レシチンで優
れた効果が見られる。レシチンとは,ホスファチジルコ
リンのことで,不純物としてホスファチジルエタノール
アミン,ホスファチジルイノシトール,その他を含む場
合が多い。植物由来のレシチンは卵黄よりも極めて安価
に入手できることから,大豆レシチンが大量に生産さ
れ,古くから主に食品用に使われている。その脂肪酸鎖
の種類と割合は,その原産地や肥料などにより異なって
いる。
【0015】ドコサヘキサエン酸またはそのエステル類
および/またはリン脂質の添加量は,純度,内容,飼料
の組成などで異なるが,配合飼料に対して前者1〜2重
量%,後者3〜5重量%で使用される。普通,高度不飽
和脂肪酸(エイコサペンタエン酸やドコサヘキサエン
酸)の総量は4〜5重量%以上になると仔稚魚に対して
成長,生残阻害がでることがある。したがって,2重量
%以下で使用する。ただし,他の飽和脂肪酸,オレイン
酸,リノレン酸およびリン脂質は10〜20重量%でも
使用可能である。
【0016】本発明の甲殻類用飼料は,任意の形状,大
きさとすることかできるか,押し出し成形による場合,
ダイ等の形状を変更することにより,直径約0.5〜5
mm,長さ約1〜10mmの円筒状とすることができ
る。エビ幼生の場合は,微粒子飼料の形を採用する。
【0017】押し出し成形により一定の形状をもった飼
料を作るには,ドコサヘキサエン酸またはそのエステル
類および/またはリン脂質で栄養強化した飼料原料に油
脂を添加後,水を加えて加圧加熱用押出機で加熱混練し
て製造する。ドコサヘキサエン酸およびそのエステル類
および/またはリン脂質で栄養強化するが,従来の甲殻
類用飼料の原料とほぼ同じものを用いることができ,イ
カミール,オキアミミール,ホワイトミール,大豆油か
す,コーングルテンミールなどの動植物性タンパク質源
を主原料とし,グルテン,アルブミン、デンプンなどの
バインダー類にビタミン,ミネラル類を含有するが,動
物性油脂もしくは植物性油脂を加えて加水加圧加熱下に
おいて,加熱加圧押し出しによりペレット状に成形した
後乾燥する方法により製造する。
【0018】幼生エビ用の場合は,徴粒子飼料を使用す
る。その製造方法は次の通りである。トウモロコシのタ
ンパク質であるゼインを60%エタノールに溶解し,飼
料粉末素材(タンパク質源,炭水化物源,ミネラルビタ
ミン,添加物など)混合物と充分攪拌混合した後,凍結
乾燥,微粉化したものかゼイン微粒子飼料である。
【0019】
【実施例】以下,この発明の実施例を示し,さらに詳し
くこの発明の構成および作用効果について説明する。こ
の発明はこれら実施例によって何ら限定されることはな
い。実施例においては,ドコサヘキサエン酸エステルと
して高純度ドコサヘキサエン酸エチルエステル(以下,
「DHA」と略称することもある。)を使用した。
【0020】実施例1 試験区設定 表1に示すようにDHA試験区としては、試験飼料にお
けるDHA含量か1%になるように添加した区と対照区
としてDHA無添加区の2区を設定した。大豆レシチン
試験区としては,大豆レシチン含量か5%になるように
添加した区と対照区として大豆レシチン無添加区の2区
を設定し計4区とした。
【0021】
【表1】
【0022】試験飼料組成 試験飼料は表2に示すように,タンパク質源としてビタ
ミンフリーのカゼインを使用し,炭水化物源としてグル
コース,スクロース,α−スターチを用いた。脂肪源と
して表3に示すようにDHA試験区は92.5%の純度
のDHAを試験飼料におけるDHA含量が0%,1%に
なるように添加し,大豆レシチン含量が3%,コレステ
ロール含量が0.5%になるように添加し,総脂質量を
オレイン酸で調整した。また大豆レシチン試験区は大豆
レシチン含量が0%,5%になるように添加し,イカ肝
油を4%,コレステロールを0.5%添加し,総脂質量
をオレイン酸で調整した。ビタミン混合物は表4に示し
たもの,ミネラル混合物は表5に示したものを使用し
た。また,摂餌誘因物質は表6に示すようにクルマエビ
に効果があると思われるタウリン,ベタイン,グリシ
ン,グルタチオン,IMPを用いた。さらにクルマエビ
の必須アミノ酸と飼料中のアミノ酸を比較して不足する
アルギニン塩酸塩およびトリプトファンを補い,酸化防
止剤としてエトキシキンを加えた。バインダーにアルブ
ミンを用い,ドライペレットタイプの飼料を作製した。
なお、本実施例で用いた大豆レシチンの組成は表7のと
おりであった。表8に供試エビと飼育方法を示す。表9
に飼育実験結果を示す。図1にDHAのクルマエビの体
重に及ぼす影響,図2に大豆レシチンのクルマエビの体
重に及ぼす影響を示す。
【0023】
【表2】
【0024】
【表3】
【0025】
【表4】
【0026】
【表5】
【0027】
【表6】
【0028】
【表7】
【0029】
【表8】
【0030】
【表9】
【0031】実施例2 塩分濃度ストレス試験 試験方法 72リットル角形水槽中に4区分したネットカゴをセッ
トし,そのネットカゴの中にエアレーションのもとで塩
素を除去した水道水で作った塩水(塩濃度7パーミル)
を入れた1リットルビーカーをセットした。1リットル
ビーカー内の水温が24℃となった時点で,2日間絶食
させた試験エビを各試験区につき5尾ずつ無作為に取り
上げ,このビーカー内に収容した。このとき各ビーカー
内で酸素補給のため,エアレーションを行い,72リッ
トル角形水槽内においては500Wヒーターを1個セッ
トし,1リットルビーカー内の水温が24℃となるよう
に恒温水槽とした上で,温度を均一に保つため攪拌の目
的で6カ所から充分なエアレーションを行った。各試験
区の海水は34パーミルであり,急激な塩分濃度低下に
よるクルマエビ稚エビの耐性について調べた。ストレス
を比較する指標として,塩分濃度7バーミルの環境にお
いて試験エビが横転するまでの時間を測定した。試験エ
ビの横転決定は,エビが横転してからガラス棒で正常な
状態に戻してやり,それでも横転したまま1分間静止し
た点と定義した。生残率と時間の関係より指数関数を導
き,生残率が50%となる時間を試験エビの半数が横転
するまでに要する時間,即ち半数横転時間(LD
50)と定義し,その値においてストレス耐性を比較
した。またストレス実験は3回ずつ行い,平均値を用い
た。
【0032】試験結果を以下に示す。半数死亡時間(L
DT50)で比較すると,DHA試験区ではDHA無添
加区の48.1分に対してDHA添加区は68.2分と
約20.1分,塩分濃度7パーミルの環境下における耐
性が改善された(図3)。また,大豆レシチン試験区で
も,大豆レシチン無添加区の30.6分に対して大豆レ
シチン添加区は100.4分と実に69.8分も耐性が
改善された(図4)。このことから,DHAおよび大豆
レシチンともに,餌中に添加することで低塩分濃度での
環境下におけるクルマエビ稚エビのストレス耐性を改善
することが示唆された。
【0032】実施例3 水温ストレス試験 試験方法 72リットル角形水槽中に4区分したネットカゴをセッ
トし,2日間絶食させた試験エビを各試験区につき5尾
ずつ無作為に取り上げ,そのネットカゴ内に収容した。
このとき72リットル角形水槽内には500Wヒーター
2個,200Wヒーター4個を用いて24℃から40℃
まで段階的に水温を上昇させた。また水槽内は流水と
し,水温を均一に保つため攪拌の目的で6カ所から充分
なエアレーションを行った。ストレス耐性を比較する指
標として4つの水温上昇期間を設け,さらにこれらを4
つのグループに分け各グループ期間において横転を確認
した後に取り除き,それを生残率として用いた。なお試
験エビの横転決定は,エビが横転してからガラス棒で正
常な状態に戻してやり,それでも横転したまま1分間静
止した点と定義した。また,ストレス実験は3回ずつ行
い,それらの測定値の平均値で表し,水温の上昇は下記
のように設定した。
【0033】水温設定 A期間:24.0〜30.0℃(30.0℃で30分保
持) B期間:30.0〜34.0℃(34.0℃で30分保
持) C期間:34.0〜38.0℃(38.0℃で30分保
持) D期間:38.0〜40.0℃(40.0℃で30分保
持) 各期間の水温上昇は平均0.5℃/時間
【0034】グループ設定 グループ1:A期間の水温変化を受けたもの グループ2:A期間+B期間の水温変化を受けたもの グループ3:A期間+B期間+C期間の水温変化を受け
たもの グループ4:A期間+B期間+C期間+D期間の水温変
化を受けたもの
【0035】試験結果を以下に示す。表10に示すよう
に、生残率(%)で比較すると,DHA試験区ではグル
ープ2において,DHA無添加区の80%に対しDHA
添加区では100%,グループ3では,DHA無添加区
の60%に対し,DHA添加区では80%と耐性が改善
されていた。また,大豆レシチン試験区においてもDH
A試験区と全く同じ結果を示した。このことから,DH
Aおよび大豆レシチンともに,餌中に添加することで水
温上昇の環境下におけるクルマエビ稚エビのストレス耐
性を改善することが示唆された。
【0036】
【表10】
【0037】
【発明の効果】ストレスに対して強い養殖甲殻類を育て
ることができる。塩分濃度変化ストレス,温度変化スト
レスなどのストレスを減少するのに効果のある養殖種苗
の生産に適した甲殻類用飼料を提供することができる。
飼育環境の変更などに伴う強いストレスにより一時的に
摂餌しなくなったりすることに対する改善効果,活エビ
輸送時における活力低下防止効果,環境汚染に対する抵
抗力強化効果,病気に対する予防効果などを有する甲殻
類用飼料を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】DHAのクルマエビの体重に及ぼす影響を説明
する図面である。
【図2】大豆レシチンのクルマエビの体重に及ぼす影響
を説明する図面である。
【図3】DHAのクルマエビのストレス耐性に及ぼす影
響を説明する図面である。
【図4】大豆レシチンののクルマエビのストレス耐性に
及ぼす影響を説明する図面である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドコサヘキサエン酸またはそのエステル
    類および/またはリン脂質により栄養強化したことを特
    徴とするストレスに対する改善効果を有する甲殻類用飼
    料。
  2. 【請求項2】 ドコサヘキサエン酸エステル類がドコサ
    ヘキサエン酸エチルエステルである請求項1のストレス
    に対する改善効果を有する甲殻類用飼料。
  3. 【請求項3】 リン脂質が大豆レシチンである請求項1
    または2のストレスに対する改善効果を有する甲殻類用
    飼料。
  4. 【請求項4】 甲殻類用飼料が稚エビ用飼料である請求
    項1ないし3のいずれかのストレスに対する改善効果を
    有する甲殻類用飼料。
JP7320935A 1995-11-02 1995-11-02 ストレスに対する改善効果を有する甲殻類用飼料 Pending JPH09121784A (ja)

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