JPH032354B2 - - Google Patents

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JPH032354B2
JPH032354B2 JP6150283A JP6150283A JPH032354B2 JP H032354 B2 JPH032354 B2 JP H032354B2 JP 6150283 A JP6150283 A JP 6150283A JP 6150283 A JP6150283 A JP 6150283A JP H032354 B2 JPH032354 B2 JP H032354B2
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thermoplastic
impregnated
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thermosetting resin
copper
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JP6150283A
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JPS58190094A (ja
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Shii Furitsushu Debitsudo
Uiibaa Uiruherumu
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Kollmorgen Technologies Corp
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Kollmorgen Technologies Corp
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Publication of JPH032354B2 publication Critical patent/JPH032354B2/ja
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/03Use of materials for the substrate
    • H05K1/0313Organic insulating material
    • H05K1/0353Organic insulating material consisting of two or more materials, e.g. two or more polymers, polymer + filler, + reinforcement
    • H05K1/036Multilayers with layers of different types
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/10Apparatus or processes for manufacturing printed circuits in which conductive material is applied to the insulating support in such a manner as to form the desired conductive pattern
    • H05K3/18Apparatus or processes for manufacturing printed circuits in which conductive material is applied to the insulating support in such a manner as to form the desired conductive pattern using precipitation techniques to apply the conductive material
    • H05K3/181Apparatus or processes for manufacturing printed circuits in which conductive material is applied to the insulating support in such a manner as to form the desired conductive pattern using precipitation techniques to apply the conductive material by electroless plating

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  • Laminated Bodies (AREA)
  • Reinforced Plastic Materials (AREA)
  • Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、プリント回路板の製造に使用される
素材及びその製造方法に関するものである。更
に、本発明は特に、少なくとも一表面に積層ない
しは接着した高温熱可塑性高分子の薄いシートあ
るいはフイルムを有する絶縁性基質からなる素材
及びその製造方法に関するものである。
〔従来の技術〕
プリント回路板は一般に、一以上の電気伝導性
回路図形と組み合わせた電気絶縁性基質から成つ
ている。代表的な絶縁性基質は、非伝導性繊維材
料、例えばガラス繊維のシートないしは紙、ある
いは製織ないしは不織状態のいずれかのガラス繊
維ウエブないしはマツト、あるいはセルロース紙
シートで強化された合成樹脂組成物から成つてお
り、電気伝導性回路図形は銅、ニツケル、コバル
ト、金、銀ないしは類似物のような金属である。
絶縁性基質を使用して、無電解析出技術により
プリント回路を調製することは周知である。例え
ば、上記プリント回路を調製する場合、絶縁性プ
ラスシツク支持体ないしは基材に銅導電体図形を
接着するには、基材に銅箔を高圧、高温でラミネ
ートすることによつて得られる。そして、ラミネ
ートした後で、大部分の銅をエツチング除去し、
所望の導電体図形を残すことによつて銅導電体図
形を作る。しばしばエツチングの前に、付加的な
銅の電解メツキを行つて、エツチングした別個の
導電体図形層の間に内部接続を設定しなければな
らないこともある。上述の銅箔のラミネート及び
導電体図形のエツチング技術に付随して生じる接
着の難しさ及び銅の消耗を克服するには、ニータ
ーに対する米国特許第2699424号と第2699425号の
両方、及びスワンソンに対する米国特許第
3052957号に接着剤の使用が提案されている。上
記接着剤は感受性が良く、導電体を電解メツキに
よつて形成する前に、薄い無電解金属フイルムで
コーテイングすることができる。フイルムの形成
に当つては、その後、接着剤を架橋及び熱硬化さ
せることができる。絶縁性基質に対する導電体の
接着性は一般に低く、即ち0.7ニユートン/mm導
電体巾であるために、上記技術は広範囲には採用
されなかつた。一般に、プリント回路製造工業に
は少なくとも1.4ニユートン/mmを必要とする。
スタールらに対する米国特許第3625758号には、
接着性を改良するため、金属を無電解析出する前
に、ゴム−樹脂フイルムを熱硬化させることが開
示されている。基材に接着した絶縁性樹脂フイル
ム層には、その中に適した酸化剤によつて酸化可
能あるいはまた減成可能な樹脂あるいはゴムの粒
子が均一に分散されている。米国特許第3625758
号の技術に従つて達成される剥離強度は一般に優
秀で、即ち3.5ニユートン/mmである。
スタールらの技術はプリント回路製造工業に長
年の間満足して使用されてきたが、その主な欠陥
は表面抵抗であつた。上に挙げた米国特許第
3625758号に開示された技術を用いて得られるプ
リント回路の表面抵抗は、ASTM D618−61方
法Cによつて調整を行い、かつIPC試験法No.5.8.1
(1973年4月)に示されるような絶縁抵抗図形で
測定した場合、5000メグオーム程度の低いもので
あつて、強化エポキシ樹脂含浸基質の場合では約
100000メグオームの表面抵抗を有している。回路
が一層複雑となり、導電体が一層接近してくる
と、低い表面抵抗が問題となる。
従来の接着技術もまた、使用される基質の種類
によつてより良く理解できる。表面が商業的に十
分な接着力、即ち少なくとも1.2ニユートン/mm
巾の剥離強度を有する無電解金属析出物を提供で
きる有機コーテイング及び物質は、これまで、こ
れらの調製方法と、メツキする無電解金属の十分
な接着性能を保証するために必要な化学的処理に
応じて、二つの異なつた種類に分かれていた。
第一の種類は前述の米国特許第3625758号に開
示された接着剤のような生成物、及び合成エラス
トマーを伴うエポキシ/フエノールル樹脂混合体
から成つている。上記第一の種類の物質の代表的
なものには、ブタジエンあるいはアクリロニトリ
ル−ブタジエン共重合体のような合成ゴムの分散
相とエポキシ/フエノール樹脂混合体のようなマ
トリツクス物質が含まれる。上記基質の分散相物
質は、クロム酸あるいは過マンガン酸塩溶液のよ
うな酸化剤によつて素早く減成され、一方マトリ
ツクス相は上記薬剤に反応しない。酸化処理の
後、基質表面は微小孔構造となり、その結果表面
積は非常に増大する。又、基質表面は疎水性から
親水性に変化し、既知の無電解金属メツキ製法で
更に処理を行うのに適したものとなる。
この種の基質、即ち分散相−マトリツクス相混
成物質は、予め溶媒中で分散ないしは反応性相物
質の予備重合体を所望の分子量あるいは鎖長にな
るまで素練りを行い、そして次に素練りを行つた
予備重合体を連続相ないしはマトリツクス相物質
と大量の溶媒中で混合することによつて調製され
てきた。上記基質物質は普通、コーテイング剤と
して、ベース基材に塗布する前には65ないし80重
量%溶媒を含有しており、溶媒蒸発後、一般に分
散相として約60重量%の不飽和ゴム及び約40重量
%の熱硬化性プラスチツクマトリツクスを含有す
る。
第二の一般的な種類の樹脂状基質、例えばエポ
キシ及びポリスルホンは、均一な単一相の物質を
含有する。上記基質上に微小孔構造を有する表面
を形成するには、酸化に先立ち強制的な工程が必
要となる。即ち、酸化工程で選択的に侵蝕される
ように極性化され、しかも変性された侵蝕箇所
が、一般的に均一基質を強い有機溶媒と接触させ
ることによつて作られ、上記侵蝕箇所において選
択的な侵蝕が起こるようにしなければならない。
このように、酸化剤による侵蝕に先立つて有機溶
媒を用いて表面を湿潤させる工程は、「湿潤かつ
エツチング」技法として公知のものである。
「湿潤かつエツチング」技法では、ガラス強化
エポキシ樹脂含浸積層体の表面をまず溶媒で、そ
して次に強力な酸化剤、例えばクロム酸で処理し
て、表面の一部をエツチング除去し、そして接着
力のある無電解金属析出に適した微小孔構造の親
水性表面を作成する。しかし、酸化が深すぎてガ
ラス織物積層体コアが汚染されるために、上記技
法はそれ自身では満足な表面抵抗が得られなかつ
た。この問題を避けるために、ガラス織物強化エ
ポキシ樹脂含浸積層体の生産者はガラス繊維上に
厚くエポキシ樹脂を「バター状にコーテイング」
した特殊グレードの積層体を作成した。上記グレ
ードの積層体を使用すると、接着強度1.1ニユー
トン/mm及び絶縁抵抗100000メグオームを有する
プリント回路を作成することが可能であつた。し
かしながら、エポキシ「バター状コーテイング」
の硬化は生産者ごとに、また同一生産者であつて
もロツト毎に変化するので、各ロツトに対して繰
り返し決めなければならない工程が必要となる。
このような理由から、商業的生産を達成しようと
する試みは成功しなかつた。更に、上記工程の欠
点は、ハンダ処理の間に、露出した金属が大きな
面積で接着不足を起こすことである。
強力な酸化能力を有する酸、例えばクロム酸中
で化学的に調整することにより、プラスチツクを
装飾品にするため電解メツキできることも良く知
られている。うまくメツキされるプラスチツク物
質は、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン
共重合体、酸化ポリフエニレン、ポリスルホン
類、ポリカーボネート類及びナイロンである。し
かし、上記プラスチツクの大部分は、ハンダ処理
の温度、即ち約260℃に耐えないので、プリント
回路板への使用には適さない。例えば、アクリロ
ニトリル−ブタジエン−スチレンは、プリント回
路板の製造に当たつて、フイルムとして使用する
ために提供されたが、回路板を製造する代表的な
工程に使用した場合、接着強度が1ニユートン/
mmしかなく、かつプリント回路板がハンダ処理温
度に耐えないために適していなかつた。
一方、ポリカーボネートに対して銅あるいはニ
ツケルを無電解析出させる際には、析出溶液のPH
をあまりにも高くしなければならないので適さな
かつた。
成型したポリスルホンは、プリント回路基材物
質として非常に限られた量で使用されてきたが、
ポリスルホンの低い誘電率と散逸係数を必要とす
る場合に限つては頻繁に使用されてきた。ポリス
ルホンから成る回路基材物質は、加工が極度に困
難であることと、樹脂系が高価であるという理由
から、広範な利用が達成できなかつた。プリント
回路板として使用するために成型したポリスルホ
ン基材を加工する場合、少なくとも2〜4時間、
望ましくは6〜8時間の焼きなましないしは応力
除去が必要である。上記の労力を要する工程が、
一循環の間に二、三回必要である。しかも、ポリ
スルホン物質の過熱処理を避け、胞化ないしは他
の有害な影響を予防しなければならない。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は、接着力の強い金属化を実現す
る基質を形成するための改良された方法及びその
上に金属を無電解析出させるための改良された基
質を提供することである。
本発明の目的は、又、無電解金属の受け容れに
対して活性化することができる表面を有する新規
かつ改良された絶縁性素材を提供することであ
る。
本発明の他の目的は上記絶縁性素材から堅固か
つ耐久力のある金属化物品を提供することであ
る。
本発明の更なる目的は上記素材から、導電性回
路が設けられた一層、二層及び多層板を含むプリ
ント回路板を作成することである。
本発明の目的は上記素材を使用してプリント回
路を提供することであるが、回路は高い表面抵
抗、回路表面とそれに接着した無電解析出金属と
の間の優れた接着強度、ハンダ処理温度での優れ
た安定性、繰り返し可能な製造方法、及びフイー
ルド修復性を有する。
本発明の目的は、良好な電気的性質とハンダ−
シヨツク抵抗性とを迅速に適用できる改良された
接着力をもつフイルム表面を有する絶縁性素材を
提供することである。
本発明の他の目的は、素材が約10ないし500ミ
クロンの均一な厚さを有するポリエーテルイミド
類及びポリエーテエーテルケトン類から選ばれる
芳香族ポリエーテルから成る押出成型フイルムを
表面に接着した絶縁性基質から成る、プリント回
路板用素材を提供することである。
本発明の目的は、第二の熱処理工程を必要とせ
ずに絶縁性基質に芳香族ポリエーテルフイルムを
ラミネートすることを含む、プリリント回路板用
素材の製造方法を提供することである。
本発明の目的は、絶縁性基質にラミネートした
応力除去した芳香族ポリエーテル表面層を有する
プリント回路板用素材の製造方法を提供すること
である。
本発明の他の目的は、高速ロジツクに対する制
御インピーダンス及び他用途制御インピーダンス
をもつ多層回路板を提供することである。
本発明の目的は、回路図形のような金属層と強
化した熱硬化性プラスチツク基材との間の接着な
いしは結合手段を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
前記目的を達成するため、またその意図に従つ
て具体的かつ広範囲に記述すると、本発明は、改
良された素材及びその製造方法、改良された金属
被覆絶縁性基質及びその製造方法、改良された素
材を使用してプリント回路板を生産する改良され
た方法及びそれによつて形成される改良された回
路板を提供するものである。以下の記述から明ら
かとなるように、本発明の回路板の製造では、芳
香族主鎖をもつ熱可塑性樹脂の表面層を含むある
種の素材が使用される。
明細書及び特許請求の範囲を通じて使用する
「B−段階」によつて、活性分子の全てではない
が一部が架橋結合し、そして組成物が加熱によつ
てなお軟化する組成物の状態を表す。
明細書及び特許請求の範囲を通じて使用する
「C−段階」によつて、組成物が重合最終段階に
ほぼ到達し、架橋重合が一般的となり、また組成
物が熱硬化を呈して、殆ど不溶性かつ不融性とな
る状態を表す。
本発明のラミネートした素材及びその製造方法
は、これまで使用されてきた絶縁性基質を改良す
るものである。本発明の方法では、素材の単一な
いしは複数の表面層として有機高温熱可塑性高分
子を使用する。この表面層は約10ミクロン以上、
望ましくは約25ミクロン以上、また最も望ましく
は約50ミクロン以上の厚さを有し、重合体表面層
の厚さは約500ミクロン以下、望ましくは約125ミ
クロン以下、また最も望ましくは約75ミクロン以
下である。一層以上の熱可塑性高分子を、一層以
上の「B−段階」の樹脂含浸補強材、例えばガラ
ス、布あるいは紙上に、加熱及び加圧下で重ね合
わせ、ラミネートして、剛直なプリント回路板基
質を形成する。本発明の利点は、ガラス織物表面
シートをコーテイングする際の従来の方法におけ
る問題点が排除され、25〜50ミクロンのエポキシ
「バター状コーテイング」層あるいは「樹脂の多
い」層を示す「C−段階」積層体が生産できるこ
とである。
本発明は、表面を無電解析出技術によつて導電
性金属の層あるいは図形の受け容れに適合でき
る、ほぼ平坦な表面を有する(素材)絶縁性基質
を調製する単純かつ経済的な方法を提供するもの
である。
又、本発明は、プリント回路に使用するのに適
した絶縁性基質及びその製造方法に関するもの
で、その方法は次の通りである。
まず、約10ないし約500ミクロンのほぼ均一な
厚さを有する熱可塑性フイルムあるいはシートを
準備する。この熱可塑性物質は245℃の温度に5
秒間露出した後もその温度で液化あるいは滅成し
ない芳香族主鎖を有するものである。
次に、熱硬化可能な樹脂で含浸した繊維シート
ないしはウエブあるいは含浸した繊維シートない
しはウエブの層を準備する。
そして、一以上の上記フイルムないしはシート
を、熱硬化可能な樹脂含浸繊維シートないしはウ
エブの上記層の一以上の上に積層し、その後、望
ましくは平面プレス板の間で、得られた積層体を
加圧下で加熱して一体化させ、熱硬化可能な樹脂
を硬化させる。
又、本発明は、プリント回路用素材に関するも
のであつて、このプリント回路用素材は、その表
面あるいはその反対側表面に、約10ないし約500
ミクロンの厚さを有する有機高温熱硬化性高分子
を接着した絶縁性基質を含み、上記高分子が245
℃の温度に5秒間露出した後もその温度で液化あ
るいは減成しない芳香族主鎖を有するものであ
る。
更に、本発明は後述するような積層体及びその
調製方法に関するものである。ここで、積層体は
上述の素材から成る他、高分子表面層上に積層又
は接着した導電性金属層を含む。高分子フイルム
の表面層は、導電性金属層と強化した熱硬化性基
質との間の接着手段としての役割を果たす。従つ
て、強化したポリエステル基質に金属をラミネー
トするために、例えば金属フイルムと薄い熱可塑
性フイルムとを、強化したポリエステル基質と一
緒に加圧して、三枚を一緒に結合させても良く、
あるいは素材の熱可塑性フイルム表面を酸化媒体
あるいはプラズマで処理して、後続の金属化を受
け容れる親水性表面を作成しても良い。
尚、本発明は次の工程から成る多層プリント回
路板及びその調製方法に関するものでもある。
少なくとも一表面に接着した回路図形を有する
絶縁性基質を準備し、 上記回路図形上に芳香族ポリエーテルフイルム
層を設け、 このポリエーテル表面を溶媒及び酸化剤で処理
して、上記表面を微小孔構造で、かつ親水性なも
のとし、そして 処理した単一ないし複数の表面上に金属を無電
解析出させる。
プリント回路の絶縁性基質を調製するのに使用
される既知の全ての熱硬化可能な樹脂が、本発明
の方法及び素材に使用することができ、使用され
る他の物質と共に、最終的に得られる基質に所望
の物性をもたらす。具体例としては、フタル酸ア
リル、フラン、アリル樹脂、フタル酸グリセリン
類、シリコン類、ポリアクリル酸エステル類、フ
エノールホルムアルデヒド及びフエノール−フル
フラル共重合体、単一ないしはブタジエンアクリ
ロニトリル共重合体あるいはアクリロニトリル−
ブタジエン−スチレン共重合体との化合物、尿素
ホルムアルデヒド、メラミンホルムアルデヒド、
変性したメタクリル系、ポリエステル及びエポキ
シ樹脂がある。使用の必要条件が厳格でなけれ
ば、フエノールーホルムアルデヒド類が使用でき
る。厳格な性質が必要なときには、エポキシ樹脂
が望ましい。本発明の方法に使用される繊維シー
トあるいはウエブを含浸するには、熱硬化可能な
樹脂を全ての慣用の形態及び手段によつて使用す
ることができるが、樹脂が適当な媒体中に分散な
いしは溶解する場合にはワニスを使用することが
望ましい。ワニス中の樹脂固体の重量は一般に限
定されないが、重量基準で約35ないし70%、例え
ば約35ないし約55%の樹脂固体から成るエポキシ
ガラス織物複合物になるように選ぶ。
本発明の絶縁性基材は、必ずしも有機物質であ
る必要はない。それ故、無機絶縁性物質、例えば
陶器、フエライト、カーボンランダム、ガラス、、
ガラス接合雲母、ステアタイト及び類似物のよう
な無機粘土及び鉱物で作成することができる。
適した熱可塑性フイルム物質は芳香族主鎖を有
する高温熱硬化性高分子であつて、また245℃の
温度に5秒間露出した後もその温度で液化あるい
は減成しないものである。このようなポリマーは
ポリマー鎖に芳香族単位とエーテル単位を繰り返
して有することを特徴とする熱可塑性プラスチツ
クである「芳香族ポリエーテル」である。代表的
なものとしては、ポリエーテルイミド類とポリエ
ーテルエーテルケトン類が挙げられる。特に、ゼ
ネラル・エレクトリツク社の市販するポリエーテ
ルイミド「ULTEM」とICI社の市販するポリエ
ーテルエーテルケトン「PEEK」の使用が好まし
い。
鋳型成型したシート、ロツド及び/又はフイル
ム形状のこれら熱可塑物のある種のグレードのも
のを処理して、上記物質の表面を接着力の良い金
属析出が受け容れられるようにすることができ
る。上記物質は装飾品、自動車部品、電子回路部
品、医療器具、食品加工及び日用品工業において
広く使用されている。芳香族環における高度の共
鳴構造は、物質に熱安定性、酸化抵抗性等を付与
し、エーテル結合は高分子鎖にいくらかの柔軟性
を与え、物質に固有の強靭性を与える。従つて、
本発明で使用されるポリエーテルイミド、ポリエ
ーテルエーテルケトン等の芳香族ポリエーテルは
加水分解に対して、また水性の酸及びアルカリ環
境に対して抵抗力を有する。
ポリエーテルイミド類及びポリエーテルエーテ
ルケトン類は特にフイルム状のものが有用であ
り、ラミネート性及び回路形成性(cicuitize性)
が優れている。
本発明のラミネートした熱可塑性高分子フイル
ムは、先行技術の樹脂分が多いゴム熱硬化性接着
剤混合物で得られるものよりも、確実性及び経済
性でより優れて適用できるプリント回路に適した
経済性の高い接着手段を提供する。本発明の素材
の単一ないしは複数の熱可塑性フイルム表面は殆
んど均一な厚さを有し、本技術で既知となつた方
法により化学的に処理を行うことによつて、プリ
ント回路板を製造する間に、後続の無電解金属析
出物の優れた接着を達成することができる。
押出成形フイルムより厚い厚さで使用する時に
は、上記高温高分子は第二の焼鈍焼付けを延長し
て、応力クラツクが生じることを避ける必要があ
る。代表的に推奨する焼鈍条件は、加工する前に
170℃で2ないし4時間で、9時間までである。
機械加工した後、後続の金属析出を行う表面エツ
チングする前には、更に長い焼鈍周期が必要とな
る。剛直な成型芳香族ポリエーテルを使用する利
点は、高周波応用に当たつて厳密な電気的要求を
有する使用者に限られる。上記の場合、芳香族ポ
リエーテル物質は理想的には適しているが、上記
物質を加工可能にするために入念な焼鈍工程を実
施する必要がある。しかしながら、引き続き本文
に記述するように、本発明の素材あるいはまた積
層体の焼鈍と生産は、同時に一工程で行う。本発
明の熱可塑性高分子フイルム、例えば芳香族ポリ
エーテルを本発明による絶縁性基質にラミネート
する時、熱可塑性高分子フイルムが、ラミネート
を行う周期中に応力を緩和させることがわかつ
た。このことによつて、先に挙げた入念かつ時間
のかかる第二の焼鈍工程は不要なものとなる。
本発明の方法によれば、含浸した複数の絶縁性
基質層と押出成形熱可塑性フイルムないしはシー
トをラミネートの状態に配列し、そして同一の加
熱及び加圧下、例えば160℃かつ1.4MPaで60分以
内にラミネートを行うことによつて素材を形成す
る。ラミネート工程は、ほぼ平坦な表面をもつ熱
可塑性樹脂含浸ラミネート類を調製する既知の条
件を使用して、慣用のプレスで行うことができ
る。適した硬化周期は120〜180℃、1.5〜10MPa
で10〜60分間である。
本発明の素材をプレスラミネート製法に使用さ
れる押出成型高温熱可塑性高分子と組み合わせる
場合について上述したが、本発明の素材を製造す
るのに他の方法が使用されても良い。例えば、前
述の絶縁性を有する有機物質又は無機物質からな
る基材をラミネートすることにより得た絶縁性基
質を、芳香族ポリエーテル接着剤中に浸漬し、乾
燥工程によつてその単一ないし複数表面上に芳香
族ポリエーテル層を積層することができ、あるい
は押出成型高温熱可塑性フイルムを絶縁性基質
に、接着剤として芳香族ポリエーテルを使用して
ラミネートすることができる。例えば、芳香族ポ
リエーテルフイルムと絶縁性基質とを、芳香族ポ
リエーテル−塩化メチレン溶液中に浸漬して、15
分間空気乾燥し、そして次にジグに組み込んで約
35.16Kg/cm2(500psi)の圧力下に5分間置くこ
とによつて、フイルムを基質に被覆することがで
きる。
上述のラミネート工程において使用されるプレ
ス板ないしは類似物から除去した後、形成された
素材は、絶縁性基材物質からなるプリント回路板
の製造に使用することができる。他の好ましい実
施例では、薄い金属フイルムを素材の一ないしそ
れ以上の表面上に積層し、そして接着して積層体
を形成することができる。
上述の種類の素材は、後に更に記述する特別の
方法で設けたメツキした貫通孔の有無にかかわら
ず、一層、二層及び多層プリント回路板を調製す
るために使用できた。
プリント回路板を製造する一方法では、「セ
ミ・アデイテイブ」技法を使用する。本発明の絶
縁性素材を寸法通りに裁断し、そしてそこにドリ
ル、パンチ、ないしは類似の方法で孔を設ける。
素材の表面は研磨処理を行う予備エツチング溶媒
の侵蝕作用を受ける。素材の表面は酸化処理を行
う前に機械的下地加工を施すことができる。機械
的下地加工は溶媒による前処理に代わるものであ
る。代表的な機械的下地加工は、米国ふるい規格
100メツシユよりも微細な粒度の砂、酸化アルミ
ニウム、石英、カーボンランダム、及び類似物の
ような研磨用粒状物質のスラリーで、素材の表面
に砂吹きを行うことである。次に、溶媒によつて
侵蝕された板を機械的に、また酸化溶液で化学的
に処理して、素材の表面を活性化させる。
慣用の無電解メツキ加工を使用して、素材の活
性化表面上及び孔の中に銅の薄い導電性層を析出
させる。一時的保護コーテイング剤あるいはレジ
ストを使用して、0.35mmの線を有する回路図形を
シルクスクリーンプリントし、一時的レジストを
熱硬化させる。回路図形は、基質の露出部分上に
金属の電解メツキを行うことによつて形成され
る。一時的レジストを除去し、そしてマスクで被
覆されていた無電解金属の薄い層を酸でエツチン
グ除去する。永久的なレジストとしてのハンダマ
スクを素材上にプリントし、そして熱硬化させ
る。その後、素材にウエーブあるいは浸漬ハンダ
処理を施す。
又、一時的保護コーテイング剤はフオトレジス
トであつてもよい。この場合、後続の工程は写真
作像、そして次に作像したレジストを現像して、
電解メツキ工程前に硬化させる。
プリント回路板を製造する他の方法には、「完
全アデイテイブ」技法が使用される。本発明によ
る適した絶縁性素材は、エポキシ樹脂−ガラス繊
維強化基材のような適した絶縁性基材に、ラミネ
ートしたポリエーテルイミド又はポリエーテルケ
トン等の芳香族ポリエーテル表面層を有して調製
される。代表的には、約2.5mmあるいはそれ以下
の中心間距離をもつ孔を、素材の予め設定された
位置に設ける。素材及びその孔壁に慣用のクロム
酸酸化溶液を用いて浸漬エツチングを施し、素材
表面及び孔壁を化学的及び物理的に調製する。次
に、米国特許第3772078号、第3907621号、第
3925578号、第3930962号、及び第3994727号に記
述されるような写真作像技法が使用される。素材
及び孔を、水性の紫外線還元可能な銅錯化物で完
全にコーテイングし、そして乾燥する。紫外線写
真作像を増感した基質上に短時間投影あるいは接
触プリントを行うことによつて作成する。光に露
出しなかつた還元可能なコーテイングを洗浄除去
し、そして像を無電解「ストライク」浴に短時間
露出することによつて固定し、露出した所要の回
路図形を残して永久的な背景レジストを提供する
が、この図形の線間隔は約0.2mm程度である。
銅のような金属を、回路が所望の厚さ、例えば
約25〜125μ(1〜5ミル)で形成されるまで露出
した図形上及び孔の中に無電解析出させる、ロジ
ンラツカーあるいはハンダコーテイングを用い
て、素材をコーテイングすることにより、回路を
侵蝕から保護する。
本発明の被覆しない素材は、付加的な表面処
理、例えば米国特許第3723039号の直接接着を行
う再処理工程で最もよく提供され、素材に対する
無電解金属析出物の強力な接着が達成される。
これは一般に生地を適当な有機あるいは無機
酸、例えばクロム酸あるいは硫酸、あるいは塩基
溶液で処理して、多孔質にすることからなつてい
る。多くの場合、エツチング工程前あるいは工程
中に薬剤、例えばジメチルホルムアミドあるいは
ジメチルスルホキシドで表面を処理することもま
た望ましい。上記処理の効果は表面を多孔質にす
ることである。
ポリエーテルイミド又はポリエーテルエーテル
ケトンを湿潤するのに適した溶媒及びその混合物
には、特にジメチルホルムアミド、アセトフエノ
ン、クロロホルム、シクロヘキサノン、クロロベ
ンゼン、ジオキサン、塩化メチレン及びテトラヒ
ドフランが含まれる。
素材の特定表面に基づいて、他のイオン交換分
与物質を使用して、前述した一時的分極反応を生
じさせることができる。例えば、酸性フツ化ナト
リウム、塩酸及びフツ化水素酸、クロム酸、ほう
酸塩類、フルオロほう酸塩類及び苛性ソーダ、ま
た同様に上記混合物が本文に記述した種々の合成
熱可塑性絶縁性物質を分極するのに有効であるこ
とがわかつた。
製法の一種では、分極剤で処理を行つた後、残
留する薬剤を全てなくするために絶縁性物質を洗
浄し、その後湿潤剤を含有する溶液中に浸漬し
て、そのイオンを絶縁性生地の表面で塩基交換
し、その結果比較的長い鎖状イオンを生地に与
え、それはまた貴金属イオンを含む前述の金属イ
オンないしはイオン性錯体と化学的に結合するこ
とが可能である。湿潤剤による処理を行つた後、
残留する湿潤剤溶液を除去するために絶縁性基体
を洗浄する。
プリント回路板を製造するセミ・アデイテイブ
法では、電解メツキ技術を使用する。本発明によ
る素材をジメチルホルムアミド溶液中で約3ない
し6分間処処理して、エツチング工程後の素材表
面に対する金属の接着を強化する。次に、約55℃
ないし65℃の高度の酸化溶液で約3分間素材をエ
ツチングする。これによつて素材表面を光沢のあ
る状態から光沢のない状態に変え、一方、素材表
面に金属と化学結合するための侵蝕箇所を設け
る。効果的なエツチング(顕微鏡的なクレーズ及
びクラツクの生成)は液体前処理及び本発明の素
材の単一ないし複数の表面を酸化剤に接触させる
ことの組合せによつて実行できる。ジメチルホル
ムアミドと一緒に、低濃度のクロム酸が使用でき
る。もし高濃度のクロム酸をジメチルホルムアミ
ド溶液を一緒に使用すると、大きなクレーズが発
生し、接着ならびに良好な表面の発現の発者が壊
される結果となる。エツチング及び前処理を施し
た素材は、環境温度の米国特許第4020197号によ
る溶液中に1〜3分間浸漬して触媒性にする。上
記浸漬中に、素材に設けた孔壁を含めて素材全体
に触媒性侵蝕箇所が形成され、後続の無電解金属
析出に触媒作用を示す。
次に活性化した表面上及び素材の孔の中に無電
解金属を析出させるのが、十分な金属析出を行つ
て、素材の表面に導電体を作成するには、代表的
に環境温度あるいは約52℃(ニツケルに対しては
約30℃)で約8分間を必要とする。本工程の後、
金属をコーテイングした素材に所要の回路をフオ
トレジスト法によつて印画する。フオトレジスト
技法に従つて、光増感コーテイング剤を素材の表
面に塗布する。この光増感コーテイング剤は、紫
外線に露出すると重合あるいは解重合する種類の
ものである。次に、それぞれ陽画あるいは陰画の
すかし絵を使用して、素材上に回路図形の外形と
なる背景レジストを形成する。銅あるいは他の電
気伝導性金属を所要の厚さ、例えば25〜125μ(1
〜5ミル)まで、約1/2〜2時間かけて、図形上
に電解メツキを行う。その後、図形にハンダメツ
キをしてもよい。エツヂコネクターのような接触
部分には、金や銀などのような貴金属を電解メツ
キしてもよい。
アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン基質
のエツチングにおいて代表的に使用される酸調整
剤は、ポリエーテルイミド及びポリエーテルエー
テルケトン基質に対して十分なものである。上記
の酸の代表的な重量基準で60%H2SO4、10%、
H3PO4、1%CrO3、及び30%H2Oである。エツ
チングの間に、前処理したポリエーテルイミド及
びポリエーテルケトン表面と接触させると、クロ
ムはCr+6からCr+3まで還元される。クロムの大部
分を還元する時、酸はもはや金属コーテイングの
接着性改良に有効でなくなる。このため、酸調整
剤中のクロム酸は可能な限り多いことが望まし
い。しかしながら、予備調整浴としてジメチルホ
ルムアミドを用いる場合、クロム酸含有量が約3
%以上になると、大きなクレーズ及び接着力の低
下が生じ。それ故、ポリエーテルイミド及びポリ
エーテルエーテルケトン表面に対する適当な酸調
整剤は(重量基準で)55.9%の96%H2SO4、10.4
%の85〜87H3PO4、3%のCrO3及び30.7%の
H2Oである。
プリント回路板を製造するための代わりの「完
全アデイテイブ」技法では、、代表的に、本発明
に適した素材を、孔の中心間距離が約2.5mmある
いはそれ以下になるようにして調製する。素材及
び孔壁を、塩化錫()−塩化パラジウムの既知
のジーデイング剤(なし地剤)及び増感剤活性剤
を使用して活性化する。永久的保護コーテイング
剤あるいはレジストをスクリーンプリントして、
露出した所望の回路図形を残して永久的保護レジ
ストを形成するが、この図形は導電線間に約0.35
mm程度の間隔を有する、レジストを硬化させ、そ
して露出した図形及び孔の中に銅を無電解析出さ
せる。
本発明による素材を触媒化する代わりに、素材
の熱可塑性フイルム表面を押出成型する間に、そ
の表面全体に分散した触媒性物質を有するように
しても良い。プリント回路板を製造するための前
述の技法では、別個のシーデイング及び増感工程
を不要なものとすることができる。熱可塑性フイ
ルムの表面に触媒性物質を混入することは、米国
特許第3546009号、第3560257号、第3600330号に
開示された技法及び米国特許第3779758号の実施
例1(塩化パラジウム触媒)によつて成就できる。
本発明の素材あるいはまた積層体に対して絶縁
性基質として使用できる物物質の中には、無機及
び有機物質、例えばガラス、陶器、磁器、樹脂
類、紙、織物及び類似物がある。
プリント回路に対して、素材用絶縁性基質とし
て使用するのに適した物質には、絶縁性熱硬化性
樹脂、熱可塑性樹脂及び上記混合物、前記物質を
含浸した繊維、例えばガラス繊維が挙げられる。
熱可塑性樹脂に含まれるものには、アセタール
樹脂、アクリル酸メチルのようなアクリル系樹
脂、トリアセチルセルロースのようなセルロース
系樹脂、及びポリカーボネート類、ポリクロロト
リフルオロエチレン、ポリエステル類及びポリイ
ミド類がある。
熱硬化性樹脂としては、フタール酸アリル、フ
ラン、メラミン−ホルムアルデヒド、フエノール
ホルムアルデヒドとフエノールフルフラル共重合
体、単独あるいはブタジエンアクリロニトリル共
重合体あるいはアクリロニトリル−ブタジエン−
スチレン共重合体との混混合物、ポリアクリル酸
エステル類、シリコン類、尿素−ホルムアルデヒ
ド、エポキシ樹脂、フタール酸グリセリル類、ポ
リエステル類、及び類似物が挙げられる。
紙、木材、ガラス繊維、織物また天然及び合成
繊維のような繊維類、例えば綿繊維、ポリエステ
ル繊維、及び類似物からなる多孔質物質、また同
様に上記物質それ自身も、本発明に記載される方
法によつて金属化できる。本発明は、高温熱可塑
性高分子からなる表面と、樹脂含浸繊維構造及び
ワニスをコーテイングした樹脂含浸繊維構造から
なる絶縁性基質とを有する上述の種類の生地を製
造するのに特に適している。
素材には、形状あるいは厚さに無関係な熱可塑
性高分子フイルムの状態でコーテイングした全て
の絶縁性基質が含まれ、また厚い基質並びに薄い
フイルム及び小片が含まれる。素材は、熱可塑性
高分子の絶縁性層でコーテイングしたアルミニウ
ムあるいは銅のような金属を含むことができる。
導電性図形が表面の上面及び下面上にのみ存在す
る場合には、素材は押出成型した熱可塑性フイル
ムで随意コーテイングしても良い。導電性図形が
メツキした貫通孔を含む場合には、まず孔をもつ
金属素材を準備し、そして素材を流動床のような
粉末融解技術によつてコーテイングすることが望
ましい。
代表的には、素材の活性化表面(単数または複
数)上に無電解金属を析出させるのに使用する自
己触媒性あるいは無電解金属析出溶液は、析出さ
せようとする金属あるいは複数金属の水溶性塩の
水溶液、金属陽イオンに対する還元剤、及び金属
陽イオンに対する錯化ないしは金属イオン封鎖剤
からなつている。錯化ないしは金属イオン封鎖剤
の機能は、金属が溶液中に維持されるように、溶
解した金属陽イオンと水溶性錯化物を形成するこ
とである。還元剤の機能は、適当な時間で金属陽
イオンを金属に還元することである。
代表的な上記溶液は、無電解銅、ニツケル、コ
バルト、銀、金溶液である。上記溶液は本技術で
周知のものであつて、また電気を使用することな
く同一金属を自己触媒作用によつて析出すること
が可能である。
使用できる代表的無電解銅溶液は米国特許第
3095309号に記載されているものである。慣用的
には、上記溶液は銅()イオン源、例えば硫酸
銅、銅()イオンに対する還元剤、例えばホル
ムアルデヒド、銅()イオンに対する錯化剤、
例えばエチレンジアミン四酢酸四ナトリウム、及
びPH調節剤、例えば水酸化ナトリウムからなつて
いる。
使用できる代表的な無電解ニツケル浴は、メタ
ルフイニツシング1954年11月号、68〜76頁に記載
される如きものであり、これらは塩化ニツケルの
ようなニツケル塩の水溶液、次亜燐酸イオンのよ
うなニツツケル塩に対する活性化学的還元剤、及
びカルボン酸及びその塩類のような錯化剤からな
つている。
又、無電解金メツキ浴は米国特許第3589916号
に開示されており、これらは金の水溶性塩のアル
カリ性水溶液、ボロハイドライドあるいはアミン
ボラン還元剤、金に対する錯化剤、約5μgと500
mgとの間の量で、少量有効で安定化する量のシア
ン化化合物を含有する。浴のPHは約10ないし14の
間である。
代表的な無電解コバルト及び無電解銀系は周知
である。
使用に適切な無電解銅析出浴の特別な実施例を
以下に記載する。
N,N,N′,N′−テトラキス(2−ヒドロキシ
−プロピルエチレンジアミン) 18g/ CuSO4/5H2O 10g/ ホルムアルデヒド(37%溶液) 4ml/ 湿潤剤(GAFAC−RE610)(GAF社の商品、ア
ルキルフエノールポリエチレン酸化物の燐酸エス
テルであると思われる) 0.01g/ 水酸化ナトリウム所要のPH(12〜13)までシアン
化ナトリウム(NaCN) 25mg/ 2−メルカプトベンゾチアゾール 10mg/ 上記の浴は約52℃の温度で好ましく操作され、
約18時間に約35μの厚さの延性のある無電解銅コ
ーテイングを析出する。
この種の無電解金属浴を使用して、非常に薄い
導電性金属フイルムあるいは層を素材表面上に積
層する。普通、無電解金属析出によつて素材表面
上に積層した金属フイルムは2.5ないし100μの範
囲の厚さになるが、2.5μよりも薄い厚さを有する
金属フイルムとなる可能性も明らかにある。
実施例の中で、本発明は無電解金属、例えば
銅、ニツケル、金あるいは類似物を、無電解金属
表面に電極を取り付け、そして電気分解、すなわ
ち電気化学的作用による析出を行うことによつ
て、より多くの同種あるいは異種金属、例えば
銅、ニツケル、銀、金、ロジウム、錫、その合
金、及び類似物をさらに形成させた金属化素材を
意図する。
例えば、ピロ燐酸銅浴は、PH8.1ないし8.5、温
度50℃、また電流密度537アンペア/m2(50アン
ペア/ft2)で操作され、商業的に利用される。
その上、適した酸性硫酸銅浴は、PH0.6ないし
1.2、温度15〜20℃、また電流密度269〜752アン
ペア/m2(25ないし70アンペア/ft2)で操作さ
れ、次の成分からなつている。
硫酸銅、CuSO4−5H2O 60〜120g/ 硫酸、H2SO4 160〜18g/ 塩酸、HCl 1〜2mg/ 艶出し剤及び湿潤剤 任意 プリント回路に適用するには、基礎的な導電体
物質として使用する銅析出物は通常25μmないし
70μm厚さである。
銀は、PH11.5ないし12、温度25〜35℃、また電
流密度54〜161アンペア/m2(5〜15アンペア/
ft2)で操作するシアン化物浴から電気化学的作
用によつて析出できる。電気化学的作用を行う銀
浴の一例は次の成分からなつている。
シアン化銀、AgCN 50g/ シアン化カリウム、KCN 110g/ 炭酸カリウム、K2CO3 45g/ 艶出し剤 可変 金はPH5〜7、温度45〜60℃、また電流密度54
〜161アンペア/m2(5〜15アンペア/ft2)で酸
性クエン酸金浴から電気化学的に析出できる。電
気化学的作用を行う金浴の一例は次の成分からな
つている。
シアン化金ナトリウム、NaCu(CN)2
20〜30g/ 二塩基性クエン酸アンモニウム、(NH42C6H5O7
100g/ ニツケルはPH4.5ないし5.5、温度45℃、また電
流密度215ないし699アンペア/m2(20ないし65ア
ンペア/ft2)で電気化学的に析出することがで
き、浴は次の成分を含有する。
硫酸ニツケル、NiSO4・6H2O 240g/ 塩化ニツケル、NiCl2・6H2O 45g/ ほう酸、H2BO3 30g/ 錫とロジウム、及び合金も慣用の技術に従つて
電気化学的に析出することができる。
次に、図面に従つて本発明を更に説明する。こ
こでは、芳香族ポリエーテルとして、ポリエーテ
ルイミドを使用する。
第1A図は本発明による絶縁性素材10を示
す。絶縁性素材10は、熱可塑性樹脂内部基質1
2及びポリエーテルイミドフイルム14の外部表
面層からなつている。基質12は無電解金属の析
出に対して触媒性である。ポリエーテルイミドフ
イルム14もまた、無電解析出に対して触媒性で
ある。第1B図では、素材10を貫通して孔16
及び18をドリルで開ける。次に、素材10を予
備エツチング溶媒中に浸漬し、引き続き酸エツチ
ング剤、例えば20g/のCrO3、350mg/の
H2SO4、50g/のNaFを用いて、45ないし65
℃の温度で化学的に処理して、触媒に露出し、第
1C図に示すように、素材10の表面を活性化さ
せる。フオトレジスト24を、後で銅をメツキし
ない部分を覆うために、素材の表面上に塗布する
(第1D図に示す)。次に銅を、本技術に既知の方
法で、孔16を通して、また素材10の露出表面
上に無電解析出させ、第1E図に示すように、素
材の露出表面上および孔16及び18の壁上に約
35μの厚さの銅導電性回路図形22を形成する。
次いで、第1F図に示すようにフオトレジスト2
4を剥離する。その後、レジスタ−ハンダマスク
30を回路図形全体に、露出した孔16及び18
を残して塗布しても良い。
第2図はプリント回路板を製造する際の完全ア
デイテイブ技法を示す。第2A図は本発明による
絶縁性素材10を示す。絶縁性素材10は、エポ
キシ樹脂ガラス繊維強化内部基質12及びポリエ
ーテルイミドフイルム14の外部表面層からなつ
ている。第2B図では、孔16を生地にドリルで
開ける。素材及び孔16の壁に、慣用の低クロム
酸エツチング剤、例えば(重量基準で)96%
H2SO4を55.9%、85%〜87%H3PO4を10.4%、
CrO33%及びH2O30.7%を用いて、深くエツチン
グすることによつて表面前処理を行い、素材10
の表面及び孔16の壁を化学的及び物理的に調製
する。その後、素材10及び孔16を水性の紫外
線還元可能な銅錯化物20で完全にコーテイング
し、そして乾燥する(第2C図)。増感された表
面14上にスクリーンを通して短時間投影あるい
は接触プリントによつて紫外線写真像を形成す
る。光に露出しなかつた還元可能なコーテイング
20を洗浄し、そして第2D図に示すように無電
解「ストライク」浴に短時間露出することによつ
て像22を固定して、露出した所望の回路図形を
残す。第2E図に示すように、回路18〜20時
間に所望の厚さ、代表的には約25〜125μ(1〜5
ミル)で形成されるまで、図形及び孔16の上に
銅を無電解的に析出させる。
第3図はプリント回路板を製造する「電解メツ
キ」法を示す。第3A図には、第1及び2図にお
いて前述したように、内部基質12とポリエーテ
ルイミドフイルム14表面層とを有する本発明に
よる絶縁性素材10を示す。第3B図に示すよう
に、素材10をジメチルホルムアミド溶液中で約
3〜6分間予備処理して、エツチング工程後の素
材10のポリエーテルイミドフイルム14に対す
る金属の接着を増進させる。第3C図では、素材
10を約3分間、約35ないし約70℃の高酸化溶液
中でエツチングする。その結果、素材表面が光沢
のある状態から光沢のない状態に変化し、一方素
材10の表面に金属と化学結合するための部分が
形成される。エツチング及び予備処理した素材1
0を塩化錫()及び塩化パラジウム活性化溶液
中に、環境温度で1ないし3分間、各々浸漬し
て、第3C図に示すように活性化する。上記浸漬
を行う間に、素材10の孔(示してない)の壁上
を含めて素材10全体に亘つて、パラジウムが析
出し、引き続き行われる無電解金属の析出に対し
て触媒作用をする。
素材の表面を電気伝導性にするために、代表的
には環境温度で約8分間かけて、素材10の活性
化表面14上および孔(示してない)中に、無電
解金属層22を析出させる(第3D図に示す)。
第3E図では、所望の回路をフオトレジスト法に
よつて金属をコーテイングした素材10の上に印
画する。光増感コーテイング剤24を素材表面に
塗布する。光増感コーテイング剤24は紫外線を
露光すると、重合あるいは解重合を起こす。次に
陽画マスク26を使用して、素材10の表面上に
回路図形の外形となる背景レジストを形成する
(第3E図に示す)。第3F図では、銅28を図形
上に所望の厚さ、例えば25〜70μmまで電解メツ
キする。第3G図では、背景レジストを剥離し、
銅導電性背景フイルムをエツチングによつて除去
する。
第4図には、多層プリント回路板を製造する際
のアデイテイブ技法を示す。第4A図では、プリ
ント回路図形102を絶縁性素材100の上に接
着する。ポリエーテルイミドフイルム104を上
記プリント回路図形102上に積層し、かつ接着
する(第4B図)。次にポリエーテルイミドフイ
ルム104、プリント回路図形102及び絶縁性
素材100を貫通して、孔106をドリルで開け
る(第4C図)。ポリエーテルイミドフイルム1
04の表面は、上述の「湿潤及びエツチング」技
法を通して接着性が増進される。又、「湿潤及び
エツチング」技法により、(銅)回路図形102
にドリルで開けられた孔のエツヂが破損すること
はなくなる。ポリエーテルイミドフイルム104
表面をパラジウム及び錫溶液に浸漬して活性化す
る。第4D図では、フオトレジスト像110をポ
リエーテルイミドフイルム104の外側表面上に
作像する。露出したフイルム表面104及び孔
(単一あるいは複数)106に、銅112を約
35μの厚さまで電解メツキする(第4E図)。第
4F図では、フオトレジスト像110を剥離し
て、多層プリント回路板を形成する。
第5図には、多層プリント回路板を製造するた
めのセミ・アデイテイブ技法を示す。第5A図で
は、素材200の表面及び裏面を銅201で被覆
する。内部回路図形202を適当なエツチング剤
でエツチングし、そしてポリエーテルイミド層2
04で被覆する(第5B図)。素材200を貫通
して、孔216をドリルで開ける。素材200は
クロム酸によつて接着性が増進され、そしてパラ
ジウム及び錫溶液中で活化される。次に、無電解
析出させた銅箔211をポリエーテルイミド層2
04の上、及び孔216の中に、約2μの厚さに
なるよう塗布する(第5C図)。フオトレジスト
像210を塗布し、そして付加的な銅212を電
解メツキして、約35μの厚さを有する銅層を形成
させる(第5D図)。第5E図では、フオトレジ
スト像210を除去し、フオトレジストの下の銅
箔211を適当なエツチング剤でエツチング除去
する。
第6図には本発明による絶縁性素材10を製造
するための方法を示す。ここでは、供給ローラー
1000,1020及び1040が示されてい
る。供給ローラー1000に巻かれているのは約
8mmの厚さを有する柔軟な支持基布1060であ
つて、基布は樹脂を含浸したガラス織物、ガラス
不織布、ダクロン、レーヨン、セルロース系紙及
び類似物で、エポキシのような熱硬化性樹脂が望
ましいが、しかし高温熱可塑性高分子、例えばポ
リエーテルイミド類及びポリカーボネート類もま
た使用できる。供給ローラー1020に巻かれて
いるのは約1〜5mmの厚さを有する熱可塑性フイ
ルム1080である。供給ローラー1040に巻
かれているのは約1〜5mmの厚さを有する熱可塑
性フイルム1080である。熱可塑性フイルム
は、ポリエーテルイミド又はポリエーテルエーテ
ルケトンである。
また、間〓を通過する積層体に加熱及び加圧を
行うための組合せ巻取りローラー1100も示さ
れている。代表的には、約160〜200℃の温度と約
30〜400N/mmの圧力を、ローラー1100の間
にかける。柔軟性を有するラミネートした熱可塑
性支持基布がローラから出る時には本発明による
絶縁性素材は熱硬化されたものとなる。
第7図には、剛直な基質、すなわち1.6mm厚さ
のエポキシガラス織物強化ラミネートに対するロ
ールの適用を示す。ここでは、供給ローラー10
00,1020及び1040が示されている。供
給ローラー1020及び1040に巻かれている
のは、それぞれ約1〜5mmの厚さを有する熱可塑
性フイルム1080である。熱可塑性フイルム1
080は、ポリエーテルイミド又はポリエーテル
エーテルケトンである。また、間〓を通過する積
層体を加熱及び加圧を行うための組合せ巻取りロ
ーラー1100も示されている。代表的には、約
160〜200℃の温度と約30〜400N/mmの圧力をロ
ーラー1100の間にかける。絶縁性基材12は
ローラー1100の間を通過、そして熱可塑性フ
イルム1080を絶縁性基材12の表裏両面に加
熱及び加圧下でラミネートし、素材10を形成さ
せ、ローラー1100から出た後に、ウエブから
切り離す。任意であるが、ここでは、絶縁性基材
12を、溶媒に溶解したポリエーテルイミドから
なるポリエーテルイミド接着剤を更にコーテイン
グしている。
尚、本発明は、他の応用例として、装飾的金属
コーテイング剤を種々のプラスチツク強化熱硬化
性基材に結合させるための接着手段としても使用
できる。例えば、自動車用タイヤを支持するため
のリムへのが適用がその一例として挙げられる。
このような目的に対しては、これまで強化硬化性
ポリエステル基質が提案されてきたが、これらを
金属でメツキすることは非常に困難であつた。即
ち、ポリエステル表面は、酸化及び電解メツキが
不可能であるから、標準的な金属化技法を有効に
使用することはできない。しかし、本発明を応用
することにより、ポリエステル基材に対しても、
金属層を電解メツキすることが可能となる。その
代表例としては、熱可塑性フイルムを型抜き、強
化車輪リムを形成するために使用する鋳型の中に
入れ、車輪リムの外側表面を熱可塑性で構成し、
そして次に加熱及び加圧を行つて基質に成型す
る。この代わりに、型用具を用いて加熱及び加圧
下、熱可塑性フイルムを鋳型成型及び型入れした
強化ポリエステル基質表面に形成することもでき
る。続いて、無電解銅層を基質の熱可塑性フイル
ム表面層の上に析出させ、その後約7.5μ(0.3ミ
ル)厚さの電解メツキ銅層、約7.5μ(0.3ミル)厚
さの電解メツキニツケル層及び約0.5μ(0.02ミル)
厚さのクロム層を電解メツキする。
以下の実施例は、これまで説明してきた本発明
の絶縁性素材、プリント回路板及びその製造方法
の最善の様式の少なくとも一種以上を示すもので
ある。
〔実施例〕
実施例 1 45〜55重量%エポキシ樹脂を含浸したガラス織
物8枚を、上面及び下面に50μm厚さの押出成型
ポリエーテルイミドフイルムのシートと共にプリ
ント回路をラミネートするプレス中に置く。押出
成型ポリエーテルイミドフイルムはゼネラルル・
エレクトリツク社製のULTEMから作成される。
175℃のラミネート温度、42.19Kg/cm2(600psi)
(4.1MPa)の圧力及び15分間のホツトプレス滞留
時間を使用する。15分後、プレスを室温まで冷却
し、そして以下に示す工程によつて、該素材を加
工する。
(1)素材に貫通孔をドリルで開ける。(2)ドリル穿
孔時の切削くずを除去するために素材にブラシを
かける(ドリル穿孔後焼鈍あるいはまたオーブン
ベーキングを必要としないことに注意する)。(3)
素材を40℃のジメチルホルムアミド中に3〜6分
間浸漬する。(4)素材を熱湯中で45秒間洗浄する。
(5)素材表面を温度55℃、7分間次の溶液で接着性
を増進する。CrO320g/、H3PO41000ml/、
H2SO4、600ml/、FC−98 0.5g/(FC−98
は3M社の市販する陰イオン系過フルオロ硫酸ア
ルキルである)。(6)素材をさらに水で洗浄する。
(7)Cr(VI)を10%H2O2及び15%H2SO4とを含有
する溶液で中和する。(8)素材を水洗、(9)2.5M
HCl、(10)シーデイング剤溶液(米国特許第
3961109号の実施例1に記載されているシーデイ
ング剤溶液)及び促進剤、(11)5%HBF4中に順次
浸漬する。(12)銅を素材上に2.5μの厚さまで無電解
析出させる(無電解銅溶液は米国特許第3095309
号に記載されているものである)。(13)銅を被覆
した素材を水洗し、(14)そして125℃で10分間乾
燥して銅被覆素材を形成する(第3D図に示す)。
上記銅被覆素材を使用して、本技術で周知の技
法によりプリント回路板を製造する。すなわち、
背景レジスト像をプリントし、前述した銅浴を使
用して銅回路図形を電解メツキを行い、レジスト
を剥離し、そして背景銅をエツチング除去する
(第3E〜3G図参照)。
プリント回路板の剥離強度は1.7N/mmであつ
た。又、ハンダフロート試験も行つた。本実施例
によつて製造された25.4mm(1インチ)平方の銅
図形を275℃の融解ハンダ上に10間浮かべた。試
料を取り出して、潜在的火ぶくれ検査あるいはま
た銅図形の(素材からの)薄片剥離検査を行つ
た。火ぶくれあるいは薄片剥離は検出しなかつ
た。
実施例 2 28.12Kg/cm2(400psi)(2.8Mpa)のラミネート
圧力及びラミネートプレス中の滞留時間を1時間
とすることを除いては、実施例1を繰り返した。
最終剥離強度は2.4N/mmを示し、また25.4mm(1
インチ)平方の銅図形を、260℃の融解ハンダ中
に10秒以上浮かせても火ぶくれあるいは薄片剥離
がなかつた。
実施例 3 14.06Kg/cm2(200psi)(1.4MPa)のラミネー
ト圧力及びラミネートプレス中の滞留時間を5分
間とすることを除いては、実施例1を繰り返し
た。ラミネート後、160℃の循環熱風乾燥機中で
1時間、素材を安定化させ、加工中の収縮及び歪
みを防止した。最終剥離強度は1.9N/mmであつ
た。
実施例 4 実施例1に従つて製造した素材を使用した。実
施例1の最初の10工程を経た後、シーデイングし
た素材リストン129(イー、アイ、デユポン社の乾
燥フイルム感光性高分子レジストの商品名であ
る)でプリントし、露出した所望の回路図形を残
す。素材を促進剤中に浸漬し(実施例1の工程
11)、そして無電解銅を35μの厚さまでメツキし
た(実施例1の工程12)。
実施例 5 エポキシガラスラミネート、G10ER(UOP社の
商品)の上面及び下面を35μmの厚さの銅箔で被
覆した。銅回路をリストン1206(イー、ア
イ、デユポン社の商品、15μ(0.6ミル)厚さの乾
燥フイルム感光性高分子)でラミネートした後、
陰画を通して紫外線に露光して、露出しなかつた
リストン1206を1,1,1−トリクロロエタ
ンで現像し、アンモニア化した塩化銅()で銅
をエツチングし、そして残留するリストン120
6を塩化メチレンで除去することにより、箔をエ
ツチングした。
ゼネラル・エレクトリツク社のポリエーテルイ
ミドULTEMを塩化メチレン中に溶解して芳香族
ポリエーテル接着剤を調製した。エツチングした
パネルを上記ポリエーテルイミド溶液中に浸漬
し、そして風乾した。75μm厚さのポリエーテル
イミド箔を、接着剤が両側面にコーテイングされ
たパネルに175℃のプレ中で10分間、14.06Kg/cm2
(200psi)(1.4Mpa)でラミネートした。
上記パネルに貫通孔をドリルで開け、そしてブ
ラシをかけて切削くずを除去した。接着性増進時
間を僅か2分とすることを除いては実施例1の方
法に従い、上記パネルを多層プリント回路板に変
換した。
実施例 6 単一層のエポキシ含浸ガラス織物を25μmのポ
リエーテルイミド箔の2枚のシート間に置き、プ
レス機中で28.12Kg/cm2(400psi)(2.8Mpa)、175
℃で10分間かけてラミネートした。この方法によ
つて、プリント回路板の製造に適した柔軟性素材
が製造できた。
実施例 7 ポリエーテルイミドフイルムの代わりにICI社
のポリエーテルエーテルケトンフイルムPEEKを
用いて実施例1の方法を繰り返した。
得られたプリント回路板の剥離強度は1.4N/
mmであつた。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第5図はそれぞれ本発明の素材か
らプリント回路板を製造する方法を示す説明図、
第6図は対向ロール方式で本発明の素材を製造す
る装置の説明図、第7図は剛直な基質にポリエー
テルイミドをロールで適用して本発明の素材を製
造する装置の説明図である。 10,100,200……素材、12……内部
基質、14,104,204……ポリエーテルイ
ミドフイルム、16,18,106,216……
孔、22,102,202……回路図形、24,
110,210……フオトレジスト、211……
銅箔。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 その表面あるいは表裏表面に、約10ないし
    500μの厚さを有する高温熱可塑性有機高分子を
    接着した絶縁性基質を含むものであつて、上記高
    分子が245℃の温度に5秒間露出した後も上記温
    度で液化あるいは減成しない芳香族主鎖を有する
    ポリエーテルイミド類及びポリエーテルエーテル
    ケトン類から選ばれることを特徴とするプリント
    回路板用素材。 2 上記絶縁性基質が有機物質からなつているこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載した
    素材。 3 上記絶縁性基質が無機物質からなつているこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載した
    素材。 4 上記無機物質が無機粘土および鉱物からなる
    群から選択されることを特徴とする特許請求の範
    囲第3項に記載した素材。 5 上記有機物質が熱硬化可能樹脂、熱可塑性樹
    脂および上記混合物からなる群から選択されるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第2項に記載した
    素材。 6 上記絶縁性基質がさらに熱硬化可能な樹脂を
    含浸した繊維を含むことを特徴とする特許請求の
    範囲第5項に記載した素材。 7 (a) 245℃の温度に5秒間露出した後も上記
    温度で変化あるいは減成しない芳香族主鎖を有
    するポリエーテルイミド類及びポリエーテルエ
    ーテルケトン類から選ばれる熱可塑性物質を用
    いた、約25ないし125μ(1ないし5ミル)の殆
    んど均一な厚さを有する押出成型熱可塑性フイ
    ルムないしはシート、 (b) 熱硬化性樹脂で含浸した単一の繊維状シート
    ないしはウエブあるいは多重の含浸繊維状シー
    トないしはウエブ、 (c) 一以上の上記多重の熱硬化性樹脂含浸繊維状
    シートないしはウエブ上に、ラミネートした一
    以上の上記押出成型熱可塑性フイルムないしは
    シート を含むことを特徴とする無電解メツキプリント回
    路板用素材。 8 上記熱可塑性物質が無電解金属メツキ用触媒
    を均一に含有することを特徴とする特許請求の範
    囲第7項に記載した素材。 9 (a) 245℃の温度に5秒間露出した後も上記
    温度で液化あるいは減成しない芳香族主鎖を有
    するポリエーテルイミド類及びポリエーテルエ
    ーテルケトン類から選ばれる熱可塑性物質で約
    25ないし約125μ(約1ないし約5ミル)の殆ん
    ど均一な厚さを有する熱可塑性フイルムないし
    はシートを押出成型し、 (b) 熱硬化可能な樹脂で含浸した単一の繊維状シ
    ートないしはウエブ、あるいは多重の含浸繊維
    状シートないしはウエブを提供し、 (c) 一以上の上記多重の熱硬化可能な樹脂を含浸
    した繊維状シートないしウエブ上に、一以上の
    上記熱可塑性フイルムないしはシートを積層さ
    せ、しかも、 (d) このようにして得た積層体を、加圧下で加熱
    することにより一体化させ、そして熱硬化可能
    な樹脂を硬化させる ことを特徴とするプリント回路板用素材の製造方
    法。 10 上記一体化工程を約120℃ないし約180℃の
    間の温度で、また約1.5MPaないし約10MPaの間
    の圧力下で遂行することを特徴とする特許請求の
    範囲第9項に記載した方法。 11 上記一体化工程に平面プレス板を使用する
    ことを特徴とする特許請求の範囲第9項に記載し
    た方法。 12 上記熱可塑性物質が無電解金属メツキ用触
    媒を均一に含有することを特徴とする特許請求の
    範囲第9項に記載した方法。
JP6150283A 1982-04-08 1983-04-06 プリント回路板用素材及びその製造方法 Granted JPS58190094A (ja)

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JPH10135591A (ja) * 1996-10-29 1998-05-22 Matsushita Electric Ind Co Ltd 熱伝導性基板および熱伝導性配線基板

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