JPH032279Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、追焚き可能な泡風呂の湯水循環装置
に関するものである。

（従来技術） 従来、追焚き可能で、かつ泡噴出器から気泡水
を浴槽に噴出させることができるようなこの種の
泡風呂は、循環ポンプから吐出された吐出水に外
部から吸入された空気を混入して生成された気泡
水を浴槽内に噴出させるとともに、浴槽内の湯水
を前記循環ポンプに直接的に還流させるための気
泡水流路が設けられ、又、湯水温が所定温度より
低下した時、前記気泡水流路から前記湯水を追焚
釜に流入させ、同湯水を追焚釜で加熱させるため
の追焚流路が設けられていた。

そして、上記追焚時には、気泡水流路から前記
湯水を追焚釜に迂回流入させるために、前記湯水
を気泡水流路から直接浴槽内に噴出させる流路を
遮断するための電磁弁が設けられていた。

（考案が解決しようとする問題点） 上記従来の泡風呂の循環装置によれば、追焚時
には前記電磁弁制御により、気泡水流路から追焚
流路にのみ浴槽からの湯水を流入させるため、追
焚釜を通して加熱された湯水のみが浴槽内に噴出
されるようになつている。

ところが、一般に追焚釜の中に設けられたコイ
ル状の加熱管は加熱効率等のため気泡水流路の管
径よりかなり細く形成されているため、追焚時に
はこの加熱管が流動抵抗として作用し、非追焚時
に比較して浴槽内に噴出される湯水の流量がかな
り減少してしまうため、泡風呂としての機能を落
としてしまうという問題があつた。

そこで本考案においては、気泡水流路からの湯
水がバイパス流路と追焚流路とに分流される分岐
部に流量調整弁を設け、上記流量調整弁の開度を
湯水の温度に対応して制御し、前記バイパス流路
と前記追焚流路とに流入される湯水の流量を調整
して浴槽に噴出される気泡水の流量を追焚時、非
追焚時に係わらず所定の流量以下に減少させない
ことを解決すべき技術的課題とするものである。

（問題点を解決するための手段） 上記課題解決のための技術的手段は、追焚装置
付泡風呂の循環装置を、循環ポンプから吐出され
た吐出水に外部からの空気を混入させて生成した
気泡水を浴槽内に噴出させるとともに、同浴槽内
の湯水を前記循環ポンプに環流させるための気泡
水流路と、上記気泡水流路からの湯水が分流され
て再び気泡水流路に合流されるとともに途中に前
記分流された湯水を加熱させるための加熱装置が
設けられた追焚流路と、前記気泡水流路と前記追
焚流路との前記分流及び合流それぞれの部分間に
接続されたバイパス流路と、前記気泡水流路が前
記バイパス流路と前記追焚流路とに分岐される分
岐部に設けられて、上記バイパス流路と上記追焚
流路とにそれぞれ流入される前記浴槽からの湯水
の流量を任意に調整させるための流量調整弁と、
湯水の温度を検出する温度センサからの温度検出
信号に基づいて、追焚きの必要がないと判断した
場合は、前記流量調整弁を閉じる信号を出力し前
記追焚流路を遮断するとともに、追焚きの必要が
あると判断した場合は、前記流量調整弁を20％程
開く信号を出力し前記追焚流路に20％程の湯水を
流し、残りを前記バイパス流路に流すような制御
を行なう制御手段とを備えた構成にすることであ
る。

（作用） 上記構成の泡風呂の循環装置によれば、浴槽の
湯水が所要温度以上に有り、湯水を追焚きしない
場合、制御手段は前記流量調整弁に対して浴槽か
らの湯水をバイパス流路に最大量流すように、即
ち追焚流路を遮断させるような御信号を出力す
る。一方、湯水の温度が低下して追焚が必要にな
つた場合、制御手段は流量調整弁に対して気泡水
流路からの湯水の例えば20％を追焚流路に流すと
ともに残りの湯水をバイパス流路に流すような制
御信号を出力する。

以上のような制御により、非追焚時、追焚時に
係わらず循環ポンプに環流される湯水の流量の変
化を少なくさせ、浴槽に噴出される気泡水の噴出
量の変化を少なくさせる作用をする。

（実施例） 次に本考案の実施例を図面を参照しながら説明
する。

第１図は泡風呂の循環流路の全体概略系統を示
したものである。

この泡風呂はバーナ１と湯水加熱用の加熱コイ
ル２とを備えた釜３が設けられており、浴槽４の
湯水を循環させて湯水の追焚きを可能にするとと
もに、循環ポンプ５から吐出された吐出水に外部
から空気を混入させ気泡水を生成させた上、同気
泡水を浴槽４に噴出させることができるように構
成されている。

前記気泡水を生成し同気泡水を浴槽４に噴出さ
せるための泡噴出器６と、浴槽４の湯水を吸入さ
せ同湯水を循環ポンプ５に環流させるための吸入
口７とが浴槽４の壁面に取り付けられており、吸
入口７から吸入された湯水は管路８、管路９、管
路１０及び管路１１を通つて循環ポンプ５に環流
され、さらに同循環ポンプ５から吐出された吐出
湯水は、管路１２、管路１３を通つて泡噴出器６
に送水され、泡噴出器６で気泡水が生成された
後、同泡噴出器６から浴槽４に気泡水を噴出させ
るという気泡水流路が形成されている。

一方、前記管路９と管路１０との接続部に形成
された分流部１４において管路１５が分岐配管さ
れており、同管路１５は加熱コイル２の入水口１
６に接続され、さらに加熱コイル２の出水口１７
には管路１８が接続されている。この管路１８は
前記管路１０と管路１１との合流部１９に接続さ
れている。そして上記管路１５、加熱コイル２及
び管路１８とにより追焚流路が形成されている。
上記加熱コイル２は加熱効率等の観点から一般に
管路１５、管路１８の管径より細く形成されてい
ため、加熱コイル２において流動抵抗が大きくな
つている。

尚、前記分流部１４には管路１０、管路１５に
流入される前記浴槽からの湯水の流量を調整させ
るための後述の流量調整弁２３が設けられてい
る。

又、釜３には外部から釜３に給水するための給
水管路２０と、加温された温水を出湯させるため
の出湯口２１が設けられている。

尚、一般に前記釜３、循環ポンプ５、給水管路
２０、出湯口２１、管路９，１０，１１，１２，
１５，１８、流量調整弁２３等は外装箱２２に一
括収納されている。

次に前記第１図の全体概略系統に基づいた実施
例を第２図を参照して説明する。

第２図に示した循環流路系統図では、第１図で
示された各部材の説明番号のそれぞれが対応部材
に付けられている。

第２図に示すように、本実施例においては分流
部１４に流量調整弁２３が設けられ、流量調整弁
２３は制御回路２４と電気的に接続されている。
そして制御回路２４から流量調整弁２３に対して
制御信号が出力され、流量調整弁２３の開度が調
整されるように構成されている。又、制御回路２
４には管路９を流れる湯水の温度を検出させるた
めの温度センサ２５が電気的に接続されている。

上記構成において、温度センサ２５からの温度
検出信号に基づいて制御回路２４が浴槽４の湯水
を追焚きする必要がないと判断した場合、管路９
からの湯水の全部を管路１０方向に、即ちバイパ
ス流路に流入させるように追焚流路を遮断させる
ような制御装置が制御回路２４から流量調整弁２
３に出力される。

一方、温度センサ２５からの温度検出信号に基
づいて制御回路２４が浴槽４の湯水を追焚きする
必要があると判断した場合は、流量調整弁２３を
例えば20％程開き、追焚流路、即ち管路１５に対
して管路９からの湯水のうち20％程を流入させ、
残りをバイパス流路（管路１０）に流すような制
御を行なう。

従つて、浴槽４の湯水を追焚きしない場合、或
いは追焚きする場合でも、循環ポンプ５に環流さ
れる湯水の流量はほぼ一定になり、泡噴出器６か
ら浴槽４に噴出される気泡水の噴出量は殆ど変化
しない。

尚、前記流量調整弁２３は印加される制御電圧
に対応して開度が変化する比例制御弁であつても
良い。

（考案の効果） 本考案によれば、追焚装置付泡風呂の循環装置
を、循環ポンプから吐出された吐出水に外部から
の空気を混入させて生成した気泡水を浴槽内に噴
出させるとともに、同浴槽内の湯水を前記循環ポ
ンプに環流させるための気泡水流路と、上記気泡
水流路からの湯水が分流されて再び気泡水流路に
合流されるとともに途中に前記分流された湯水を
加熱させるための加熱装置が設けられた追焚流路
と、前記気泡水流路と前記追焚流路との前記分流
及び合流それぞれの部分間に接続されたバイパス
流路と、前記気泡水流路が前記バイパス流路と前
記追焚流路とに分岐される分岐部に設けられて、
上記バイパス流路と上記追焚流路とにそれぞれ流
入される前記浴槽からの湯水の流量を任意に調整
させるための流量調整弁と、湯水の温度を検出す
る温度センサからの温度検出信号に基づいて、追
焚きの必要がないと判断した場合は、前記流量調
整弁を閉じる信号を出力し前記追焚流路を遮断す
るとともに、追焚きの必要があると判断した場合
は、前記流量調整弁を20％程開く信号を出力し前
記追焚流路に20％程の湯水を流し、残りを前記バ
イパス流路に流すような制御を行なう制御手段と
を備えた構成にしたことにより、気泡水流路と追
焚流路との分流部に取り付けられた流量調整弁の
開度制御により、浴槽の湯水を追焚きする場合、
或いは追焚きしない場合でも循環ポンプに環流さ
れる湯水の流量の変化が極めて少なくなり、循環
ポンプから吐出される吐出量も変化が少なくなつ
て、浴槽に噴出される気泡水の噴出量が殆ど変化
しなくなり、快適な泡風呂を実現させることがで
きるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例の全体概略系統図、第
２図は第１図の全体概略系統図に基づいた実施例
の循環流路系統図である。 １……バーナ、２……加熱コイル、３……釜、
４……浴槽、５……循環ポンプ、６……泡噴出
器、７……吸入口、８，９，１０，１１，１２，
１３，１５，１８……管路、１４……分流部、１
９……合流部、２３……流量調整弁、２４……制
御回路、２５……温度センサ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 循環ポンプから吐出された吐出水に外部からの
   空気を混入させて生成した気泡水を浴槽内に噴出
   させるとともに、同浴槽内の湯水を前記循環ポン
   プに環流させるための気泡水流路と、 上記気泡水流路からの湯水が分流されて再び気
   泡水流路に合流されるとともに途中に前記分流さ
   れた湯水を加熱させるための加熱装置が設けられ
   た追焚流路と、 前記気泡水流路と前記追焚流路との前記分流及
   び合流それぞれの部分間に接続されたバイパス流
   路と、 前記気泡水流路が前記バイパス流路と前記追焚
   流路とに分岐される分岐部に設けられて、上記バ
   イパス流路と上記追焚流路とにそれぞれ流入され
   る前記浴槽からの湯水の流量を任意に調整させる
   ための流量調整弁と、 湯水の温度を検出する温度センサからの温度検
   出信号に基づいて、追焚きの必要がないと判断し
   た場合は、前記流量調整弁を閉じる信号を出力し
   前記追焚流路を遮断するとともに、追焚きの必要
   があると判断した場合は、前記流量調整弁を20％
   程開く信号を出力し前記追焚流路に20％程の湯水
   を流し、残りを前記バイパス流路に流すような制
   御を行なう制御手段とを備えたことを特徴とする
   追焚装置付泡風呂の循環装置。