JPH0322412Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、膳板補強兼用の耐火パネル受け部材
（以下単に受け部材と称する。）の取付け装置に関
する。

従来のこの種の装置においては、受け部材を方
立に直接ビス止めしていたので、受け部材には方
立に対するビス止め片を特に設ける必要があつ
て、受け部材の断面構造がそれだけ複雑化し、コ
ストが高くなるばかりか、他の部材、例えば膳板
の取付けに当該ビス止め片の形状が妨げになる等
の欠点があつた。

本考案は上記の欠点を解決したもので、ビス止
め片を特に設けなくても、受け部材を方立に安定
して取り付け得るようにすることを目的としたも
のである。

次に本考案の実施例を図面に基づいて説明する
と、方立１は基部２を矩形断面の中空に形成し、
基部２の後面に凹溝３を設け、凹溝３の開口両側
に突縁片４，４が形成してあつて、この方立１に
対する上下受け部材５ａ，５ｂの取り付けには、
それぞれ連結金具６，６が用いられている。

両連結金具６，６は、方立１の凹溝３へ両突縁
片４，４間から差し込み得る巾のＬ字形板に形成
するとともに、その下片先端に方立基部２の横巾
と同じ巾の巾広部９を設け、凹溝３の底壁７に対
するビス止めによつて、巾広部９が突縁片４，４
に接合するようになつており、１０はその取付け
ビス１１の通し孔、８は螺入孔である。また、巾
広部９の左右両端部には受け部材５ａ，５ｂとの
連結ビス１２の螺入孔１３を設けてある。

次に、上下受け部材５ａ，５ｂは、他の部材が
アルミ押出形材であるのに対して鉄製であつて、
断面が長片１４と短片１５からなる断面Ｌ字形に
形成し、そのうち上側受け部材５ａは短片１５を
上向きに、また、下側受け部材５ｂは下向きに使
用されている。

上下膳板１６，１７は断面形状が異つており、
上側膳板１６は、基板１８上面の前後両端および
中央に断面Ｌ字形の掛止片１９，２０，２１を突
設し、後部掛止片２０の上端に受け部材５ａ，５
ｂとの連結片２２を突設し、連結片２２をチヤン
ネル形に形成してある。また下側膳板１７を、基
板２３の下面において、前端部と巾中央部に脚片
２４，２５を突設し、後端には迫りあがる湾曲部
２６を設け、湾曲部２６の上端に受け部材５ｂと
の連結片２７を突設し、連結片２７をチヤンネル
形に形成する。また連結片２７の下面の前後両端
に突条２８，２８突設し、後端に補助膳板２９と
の係合片３０を突設する。

補助膳板２９は、倒状Ｌ字形に形成し、下端に
膳板ピース３２に掛かる掛止片３３を突設し、上
面壁３４には、下側膳板１７の係合片３０との掛
止片３５を突設する。

膳板ピース３２は、左右受け部材５ａ，５ｂを
連結するもので、Ｔ字形本体３６の上下両端に補
助膳板２９を受ける支持片３７，３８を突設して
ある。

３９，４０は耐火パネル、４１はカーテンボツ
クス、４２，４３は横材、４４，４５は無目、４
６は結露受け、４７は結露水の案内板であつて、
横材４２，４３と無目４４，４５は工場において
予めビス４８で一体に組み合わせられる。

上記構成において、受け部材５ａ，５ｂを方立
１に取り付けるには、まず方立１の凹溝３の底壁
７に連結金具６を取付けビス１１で固着する。こ
の状態では連結金具６の先端の巾広部９が方立１
から棚状に突出しているから、巾広部９に左右両
側の受け部材５ａ，５ａおよび５ｂ，５ｂを掛け
て連結ビス１２で固着する。この場合、巾広部９
には、その巾広さのために受け部材５ａ，５ｂを
掛けやすく、また連結金具６と受け部材５ａ，５
ｂとのビス１２による結合強度が大きい。なお下
側受け部材５ｂについては、左右両方の受け部材
５ｂ，５ｂに膳板ピース３２を添え、両部材５
ｂ，５ｂをビス４９で連結する。

さらに方立１に対する連結金具６の取付けにつ
いては、連結金具６がＬ字形板の形態であるから
方立１にビス１１で止めやすい。また連結金具６
の縦片６ａには巾広部９の荷重が屈折部６ｂを支
点にして及ぶから、長い縦片６ａの上端部をビス
１１で止めることによつて、極めて強力な取付け
強度を確保することができる。しかも縦片６ａは
方立１の凹溝３に納められる関係で始末が良く、
長くしても例えば膳板１６，１７等の他の部材の
取付けの妨げには全くならない。

また連結金具６のビス止めにより巾広部９が両
翼前端面５０，５０で方立１の後面に圧接し、そ
れも支えとなるので、この点でも巾広部９で大き
な荷重に耐えることができる。

そしてこのように受け部材５ａ，５ｂを取り付
けた後、上側の各受け部材５ａには上の耐火パネ
ル、３９の下端がスペーサー５１とともに掛けら
れ、下側の各受け部材５ｂには下の耐火パネル４
０の上端が掛けられる。また上側の各受け部材５
ａには上側膳板１６を下からビス５２で止め、下
側の各受け部材５ｂには下側膳板１７を上からビ
ス５３で止められるが、連結片２２，２７がチヤ
ンネル形であるため、その連結の安定性が膳板１
６，１７の全長に及びやすい。

本考案は、以上説明したように、方立の後端面
に凹溝を設けたカーテンウオールにおいて、方立
と膳板補強兼用の耐火パネル受け部材との間にそ
の部材を受ける連結金具を介在させ、連結金具を
Ｌ字形屈折板に形成するとともに、その下片先端
に巾広部を設け、連結金具を方立に凹溝内でビス
止めし、凹溝より突出する巾広部を方立の後面に
接合させ、受け部材の端部を巾広部にビス止めし
て構成されるから、受け部材に掛かる大きな荷重
を安定して受けることができ、受け部材の取付け
も極く簡単に行うことができる。また受け部材は
巾広部に単に掛かる簡単な形状であればよいの
で、カーテンウオールの窓部の設計をする際、受
け部材から制約を受けず好都合であるという利点
もある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図はカー
テンウオールの窓部の縦断面図、第２図は受け部
材の取付け状態を示す斜視図、第３図は連結金具
の取付け状態を一部切欠して示す側面図、第４図
は連結金具の斜視図である。 １……方立、３……凹溝、５ａ，５ｂ……受け
部材、６……連結金具、９……巾広部、１６，１
７……膳板、３９，４０……耐火パネル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 方立１の後端面に凹溝３を設けたカーテンウオ
   ールにおいて、方立と膳板補強兼用の耐火パネル
   受け部材５ａ，５ｂとの間にその部材を受ける連
   結金具６を介在させ、連結金具６をＬ字形屈折板
   に形成すると共に、その下片先端に巾広部９を設
   け、連結金具６を方立１に凹溝３内でビス止め
   し、凹溝３より突出する巾広部９を方立１の後面
   に接合させ、受け部材５ａ，５ｂの端部を巾広部
   ９にビス止めしたことを特徴とするカーテンウオ
   ールにおける耐火パネル受け部材の取付け装置。