JPH03223236A - 光学活性1,2―プロパンジアミンの製造法 - Google Patents

光学活性1,2―プロパンジアミンの製造法

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JPH03223236A
JPH03223236A JP29148490A JP29148490A JPH03223236A JP H03223236 A JPH03223236 A JP H03223236A JP 29148490 A JP29148490 A JP 29148490A JP 29148490 A JP29148490 A JP 29148490A JP H03223236 A JPH03223236 A JP H03223236A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、光学活性1.2−プロパンジアミンの製造法
に関するものである。
〈従来の技術〉 光学活性1.2−プロパンジアミンは、制ガン剤などの
医薬品の合成原料として有用な化合物であるが、化学的
に合成された1、2−プロパンジアミンは、R8体であ
るので前記合成原料とするには光学分割して光学活性な
ものにしなけレバならない。1.2−プロパンジアミン
の光学分割方法として、酒石酸を用いる方法(1,Am
Chem  Soc、81 290〜294 (195
8))が知られている。
〈発明が解決しようとする課題〉 しかし、前記の方法は再沈を10回するなど操作が非常
に繁雑である上に収率が低く、工業的に実用化可能なレ
ベルではない。そこで、本発明者らは、光学活性1,2
−プロパンジアミンの実用的な製造法の確立を目的とし
て鋭意検討をかさねた。
〈課題を解決するための手段〉 その結果、上記目的は、光学活性ジ−p−トルオイル酒
石酸または酒石酸0−ニトロアニリドを分割剤として、
(RS)−1,2−プロパンジアミンを分割することに
よって達成されることがわかった。
すなわち、本発明は、光学活性ジーp−)ルオイル酒石
酸または酒石酸0−ニトロアニリドを分割剤として(R
8)−1,2−プロパンジアミンを光学分割することを
特徴とする光学活性1,2−プロパンジアミンの製造法
である。
以下、本発明の構成を詳しく説明する。
本発明で用いる分割剤は光学活性ジ−p−トルオイル酒
石酸または酒石酸0−ニトロアニリドであり、そのD体
およびL体のいずれも用いることができる。
本発明において、原料として用いられる(RS)−1,
2−プロパンジアミンは、(R)−1゜2−プロパンジ
アミンと(S)−1,2−プロパンジアミンとを等量含
むラセミ型混合物のみならす、いずれか一方の光学異性
体を等値以上に含む混合物をも包含するものである。
(R8)−1,2−プロパンジアミンの光学分割は次の
手順と条件で行う。
まず、溶媒中で(R8)−1,2−プロパンジアミン1
モルに対して0.1〜2.0モル、好ましくは0,3〜
1,0モル量のジーp−トルオイルD−酒石酸もしくは
ジ−p−トルオイル−L−酒石酸またはL−酒石酸0−
ニトロアニリドもしくはD−酒石酸0−ニトロアニリド
を接触させる。また、この時、塩酸、硫酸、りん酸など
の鉱酸あるいは酢酸などの有機酸を共存させてもよい。
鉱酸あるいは有機酸の使用量は分割剤と合せて(R8)
−1,2−プロパンジアミン1モルに対して0.1〜1
.5モル、好ましくは0.3〜1,0モルである。
ここで使用する溶媒としては、1.2−プロパンジアミ
ンとジーp−1ルオイル酒石酸または酒石酸O−ニトロ
アニリドを溶解するとともに溶液中てこれらの化合物を
化学的に変質せしめることなく、かつジアステレオマー
塩を析出せしめるものであればよく、たとえば、水、エ
タノール、プロパツール、アセトン、アセトニトリルな
どのプロトン溶媒、またはこれらの混合溶媒を用いるこ
とができる。好ましい溶媒は水である。
(RS)−1,2−プロパンジアミンに前記分割剤を接
触させる方法としては、上記した溶媒中に(RS)1.
2−プロパンジアミンおよび分割剤を別個に溶解して混
合してもよいし、また溶媒中にそれらを順次溶解しても
よい。さらにあらかじめ(RS)−1,2−プロパンジ
アミンと分割剤とからつくった塩を該溶媒中に添加溶解
してもよい。
次に、接触によって得られた溶液を冷却および/あるい
は濃縮する。すると、難溶性のジアステレオマー塩か晶
析する。難溶性のジアステレオマー塩を分割溶媒から析
出させる際の温度は使用する溶媒の凝固点から沸点の範
囲であればよく目的に応じて適宜法められるが、通常0
℃から100°Cの範囲で十分である。
難溶性のジアステレオマー塩の結晶は、濾過、遠心分離
などの通常の固液分離法によって容易に分離することが
できる。
一方、難溶性のジアステレオマー塩を分離した残りの母
液をそのまま、または濃縮および/あるいは冷却して易
溶性のジアステレオマー塩を析出せしめ、これを分離す
ることもできる。
かくして得られる各ジアステレオマー塩を適当な方法で
分離することによって、分割剤と(R)−1,2−プロ
パンジアミンまたは(S)1.2−プロパンジアミンを
分離・採取することができる。
ジアステレオマー塩の分解方法は任意であり、たとえば
、水性溶媒中酸またはアルカリで処理する方法などが適
用できる。すなわち、たとえばジアステレオマー塩水溶
液に分解剤として水酸化ナトリウムを添加し、析出する
分割剤のナトリウム塩を除去し、炉液を濃縮蒸留するこ
とによって、または硫酸あるいは塩酸酸性水溶液にジア
ステレオマー塩を添加し、不溶物である分割剤を炉別し
た後、あるいは分割剤をベンゼン、トルエン、酢酸エチ
ルなどの有機溶媒で抽出した後炉液を水酸化ナトリウム
を加えてアルカリ性とし、濃縮蒸留することによって、
容易に(R)−1,2−プロパンジアミンまたは(S)
−1,2−プロパンジアミンを得ることができる。
また、炉液を濃縮晶析すれば、(R)−1,2−プロパ
ンジアミンまたは(S)−1,2−プロパンジアミンの
硫酸塩、塩酸塩が得られる。
あるいは陽イオン交換樹脂、陰イオン交換樹脂を用いて
分割剤と分離し、濃縮蒸留あるいは逆浸透膜などによっ
ても光学活性1.2−プロパンジアミンを得ることがで
きる。
〈実施例〉 以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
なお、実施例中、光学純度は次のように測定したものを
示す。
光学純度 1.2−プロパンジアミンの0.6%水水溶溶液0.1
lまたはジアステレオマー塩3.5 mgを2%テトラ
メチルエチレンジアミンのアセトニトリル溶液0.1 
mlと0.4%2.3.4.6−テトラ−0−アセチル
ーβ−D−グルコピラノシルイソチオシアネート(以下
、GITCと略す)のアセトニトリル溶液0.1 ml
とを添加して混合した。15分室温で反応させたのち、
0.3%ジエチルアミンのアセトニトリル溶液0.1 
mlで未反応のGITCを分解したサンプルを高速液体
クロマトグラフィー(HP L C)により、次の条件
で分析し、アミンの光学純度(%ec)を求めた。
HPLC条件 カーyム :p−Bondasphere  5μc、
、−100人 3.9X150mm移動相 :0.05
%H3PO4/ア%トニトリル=65/35 1.0m
l/min カラムT:35°C U   V:254nm 保持時間:(S)−1,2−プロパンジアミンのGIT
C化物13.3m1n (R)−1,2−プロパンジアミンの GITC化物15.5m1n 実施例1 (R5)−1,2−プロパンジアミン5.0gとジ−p
−トルオイル−し−酒石酸1水塩24.2gとを水10
0 mlに60℃で加熱溶解した。ゆっくり撹拌しなが
ら冷却し、8時間後22℃で析出結晶を炉別、乾燥して
15.0 gの白色の(R)−1,2−プロパンジアミ
ン・ジ−p−トルオイル−し−酒石酸塩を得た。用いた
(R)=1.2−プロパンジアミン量に対しての収率は
97%であった。光学純度は80%eeであった。
実施例2 (R8)−1,2−プロパンジアミン14.8 gとン
ーp−トルオイルーD−酒石酸1水塩40゜4gとを濃
塩酸18.8gおよび水170 mlに60℃で加熱溶
解した。ゆっくり撹拌しながら冷却し、6時間後25℃
で析出結晶を炉別、乾燥して32.5 gの白色の(S
)−1,2−プロパンジアミン・ジーp−hルオイルー
D−酒石酸塩を得た。用いた(S)−1,2−プロパン
ジアミン量に対しての収率は71%であり、光学純度は
76%eeてあった。
実施例3 実施例2で得られた(S)−1,2−プロパンジアミン
・ジーp4ルオイルーD−酒石酸塩を、(R8)−1,
2−プロパンジアミン0.1gを添加した水170 m
lで再結晶して、(S)1.2−プロパンジアミン・ジ
ーp−トルオイルD−酒石酸塩24.6gを得た。再結
晶収率は76%であり、光学純度は97%eeであった
実施例4 (R8)−1,2−プロパンジアミン2.0gとジ−p
−トルオイル−D−酒石酸1水塩5.5gと95%硫酸
1.2gとを水15m1に70℃で加熱溶解した。ゆっ
くり撹拌しながら6時間冷却し、25℃で一夜撹拌した
。析出結晶を決別、乾燥して4.3gの白色の(S)−
1,2−プロパンジアミン・ジーp−)ルオイルーD−
酒石酸塩を得た。用いた(S)−1,2−プロパンジア
ミン量に対しての収率は70%であり、光学純度は77
%eeてあった。
実施例5 光学純度97%eeの(S)−1,2−プロパンジアミ
ンφジーp−トルオイル−D−酒石酸塩99.8gを9
%塩酸水溶液205 mlに3時間かけて添加した。添
加終了後1時間撹拌した後、ジ−p−4ルオイルーD−
酒石酸を濾過、水洗した。炉液と水洗液に50%水酸化
ナトリウム水溶液56gを加えてアルカリ性とした後、
常圧蒸留して、115〜118°の留分15.3gを得
た。得られた(S)−1,2−プロパンジアミンは15
%の水分を含有していた(収率80%)。光学純度は9
7%eeであった。
実施例6 光学純度98%eeの(S)−1,2−プロパンジアミ
ン・ジ−p−トルオイル−D−酒石酸塩31.1gを6
%塩酸水溶液100m1に2時間かけて分割添加した。
添加終了後1時間撹拌した後、ジーp−hルオイルーD
−酒石酸を濾過、水洗した。炉液と洗液をあわせ17.
0 gまで濃縮し、エタノール30m1を添加して5℃
に冷却した。析出晶を炉別乾燥して8.6gの(S)−
1,2−プロパンジアミン・2塩酸塩を晶析率87%で
得た。光学純度は99%eeであった。
実施例7 光学純度99%eeの(S)−1,2−プロパンジアミ
ン・ジ−p−トルオイル−D−酒石酸塩48、5 gを
8.5%硫酸水溶液150 mlに2時間かけて分割添
加した。添加終了後1時間撹拌した後、ジ−p−トルオ
イル−D−酒石酸を濾過、水洗した。炉液と洗液をあわ
せて36gまで濃縮し、エタノール30m1を添加して
1時間室温にて撹拌した。析出晶を炉別乾燥して16.
6 gの(S)−1,2−プロパンジアミン・硫酸塩を
晶析率91%で得た。光学純度は99%eeであった。
実施例8 (R8)−1,2−プロパンジアミン3.7gとL−酒
石酸O−ニトロアニリド27.0 gを水277gに7
5℃で加熱溶解した。ゆっくり撹拌しながら冷却し、4
時間後析出結晶を炉別し、黄色の(R)−1,2−プロ
パンジアミン・L酒石酸0−ニトロアニリド塩12.0
gを得た。
この結晶を水170gで再結晶して8.9gの(R)−
1,2−プロパンジアミン・L−酒石酸0−ニトロアニ
リド塩を得た。用いた(R)1.2−プロパンジアミン
量に対しての収率は58%であり、光学純度は90%e
eであった。
比較例1 (R8)−1,2−プロパンジアミン5.0gとD−酒
石酸10.1 gとを水10m1に60℃で加熱溶解し
た。ゆっくり撹拌しながら冷却し、室温で2日間撹拌し
ても結晶は析出しなかった。
〈発明の効果〉 かくして、本発明によれば、(R8)−1,、,2プロ
パンジアミンを極めて簡単な方法で収率よく、高い光学
純度で光学分割することができる。また、分割剤の光学
活性ジ−p−トルオイル酒石酸または酒石酸0−ニトロ
アニリドはジアステレオマー塩を酸、アルカリで処理す
ることにより容易に回収でき、さらに回収された光学活
性ジ−p−トルオイル酒石酸または酒石酸0−ニトロア
ニリドは再使用が可能である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 光学活性ジ−p−トルオイル酒石酸または酒石酸o−ニ
    トロアニリドを分割剤として(RS)−1,2−プロパ
    ンジアミンを光学分割することを特徴とする光学活性1
    ,2−プロパンジアミンの製造法。
JP29148490A 1989-11-07 1990-10-29 光学活性1,2―プロパンジアミンの製造法 Expired - Fee Related JP2917495B2 (ja)

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WO2004063141A1 (ja) * 2003-01-16 2004-07-29 Toray Fine Chemicals Co,. Ltd. 光学活性ジアシル酒石酸の回収方法
CN1315777C (zh) * 2003-01-16 2007-05-16 东丽泛应化学(股) 旋光二酰基酒石酸的回收方法

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