JPH03220355A - 嵩回復可能な不織布、その製造法およびその嵩回復方法 - Google Patents

嵩回復可能な不織布、その製造法およびその嵩回復方法

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JPH03220355A
JPH03220355A JP10918490A JP10918490A JPH03220355A JP H03220355 A JPH03220355 A JP H03220355A JP 10918490 A JP10918490 A JP 10918490A JP 10918490 A JP10918490 A JP 10918490A JP H03220355 A JPH03220355 A JP H03220355A
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寛治 細川
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寿也 岡村
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吉田 善司
Noboru Matsui
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は嵩回復可能な不織布、その製造法およびその嵩
回復方法に関する。さらに詳しくは、中入れ綿、ブラジ
ャーカップ素材、肩パッド素材、フィルターなどとして
好適に使用しうる嵩回復可能な不織布、その製造法およ
びその嵩回復方法に関する。
[従来の技術] 一般に、スポーツ衣料などに用いられる中入綿、フィル
ターなどには、空気を多口に含む嵩高の不織布が用いら
れている。このため、このような中入綿などを運搬した
り、保管することは、空気を運搬したり、保管している
ようなもので、−度に大量のものを運搬したり、保管す
ることは、かなり広いスペースを必要とし、コスト的に
極めて不利であった。さらには、このような嵩高の不織
布は、実際の縫製現場において作業するときに、嵩高で
柔らかいので取り扱いにくいという欠点をも有していた
前記のような欠点を克服するために、特公昭(io−5
8088号公報においては、嵩高不織布をフィルムに包
装し、その内部の空気を減圧下に抜取り、容積を小さく
して運送、保管し、使用時に熱風を吹込んでもとの嵩高
の状態に復元するという方法が採られている。しかしな
がら、この方法を採用したばあいには、最初に内部空気
を抜取るときに、嵩高不織布の構成繊維の配置に影響を
及ぼし、シワが発生したり変形したりしてしまうため、
もとの形状への回復性が極めてわるく、また内部空気の
抜取り、熱風復元の二段階の操作を必要とするため、極
めて作業効率がわるい。さらには、この方法では、実際
の縫製現場では嵩高の不織布であるために、取扱いに<
<、作業性がわるいという欠点については、まったく解
決されていない。
また、別の方法として、潜在捲縮繊維を構成繊維とする
不織布を生産するときに低融点粉末樹脂を用いて圧縮固
定し、実際に使用するときに150℃程度の熱を加える
ことによって該低融点粉末樹脂を再溶融させて嵩を回復
させ、冷却することによって、低融点粉末樹脂が再固化
して新規形状を保持する方法が知られている。しかしな
がら、この方法によって中入綿を製造したばあい、中入
綿の製造の後工程で熱が加わるときに、嵩回復のときと
同じように低融点粉末樹脂の溶融が生じ、圧縮された状
態で固定されたり、変形された状態で固定されたりする
ということがあった。また、後工程のみならず、ドライ
クリーニングを行なったばあいには、熱以外にも溶剤に
対する耐性がわるいために、低融点粉末樹脂による結合
が破壊されて耐久性に劣るという欠点もあった。さらに
は、低融点粉末樹脂で固定しているだけのものなので、
再加熱して溶融させたばあいの形状安定性がわるく、中
入綿として使用するには問題があった。しかも 150
℃程度の温度で嵩を回復させるので、不織布の構成繊維
に与える影響というものも無視できなかった。
(発明が解明しようとする課271 本発明は、嵩回復後の耐久性および形状保持性に優れ、
縫製時などの作業性もよく、しかも運搬、保管時のコス
トを著しく低減しうる嵩回復可能な不織布、その製造法
およびその嵩回復方法を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明は、■構成繊維が繊維結合用接着剤によって結合
されている不織布が、該構成繊維および繊維結合用接着
剤のいずれの溶融温度よりも低い溶融温度をもつ仮接着
剤によって圧縮状態で固定されていることを特徴とする
嵩回復可能な不織布、■構成繊維と熱溶融性繊維とを混
合した繊維ウェブを繊維結合用接着剤で結合して不織布
としたのち、該不織布を加熱圧縮して熱溶融繊維を溶融
し、圧縮状態に該不織布を固定することを特徴とする嵩
回復可能な不織布の製造法および■前記嵩回復可能な不
織布を、仮接着剤の溶融温度以上で、かつ構成繊維と繊
維結合用接着剤のいずれの溶融温度よりも低い温度で熱
処理を施して嵩を回復させることを特徴とする不織布の
嵩回復方法に関する。
[作用および実施例] 本発明の嵩回復可能な不織布は、構成繊維が繊維結合用
接着剤によって結合されている不織布が、該構成繊維お
よび繊維結合用接着剤のいずれの溶融温度よりも低い溶
融温度をもつ仮接着剤によって圧縮状態で固定されたも
のである。
本発明に用いられる構成繊維としては、とくに限定はな
いが、仮接着剤の溶融によって圧縮状態から解放された
ときに、嵩を大きく回復させるものが好ましい。このよ
うに嵩を大きく回復させる構成繊維としては、たとえば
高捲縮繊維などの捲縮繊維などがあげられるが、該捲縮
繊維のなかでも、潜在捲縮性繊維は、加熱により大きな
捲縮を発現するものであるので、とくに好ましいもので
ある。
前記捲縮繊維は、嵩回復のために再加熱した際に、それ
まで仮接着していた仮接着剤が溶融して接着力が弱まっ
たときに、それまで歪んでいた捲縮繊維が元の状態に戻
ろうとする反発力が嵩回復のための推進力として働くも
のである。
したがって、本発明においてはこれら捲縮繊維として、
捲縮率、残留捲縮率および捲縮弾性率が大きい繊維が用
いられることが好ましい。
前記捲縮率、残留捲縮率および捲縮弾性率の大きい繊維
とは、捲縮率12〜70%、残留捲縮率7〜70%、捲
縮弾性率30〜lOO%である繊維をいう。このような
繊維のなかでは、とくに捲縮率20〜70%、残留捲縮
率15〜70%および捲縮弾性率60〜100%を有す
るものが好ましい。なお、前記捲縮率、残留捲縮率およ
び捲縮弾性率は、捲縮が顕在化しているばあいの数値で
あり、捲縮が潜在化しているばあいには、顕在化したと
きの数値を表わす。
このような繊維の例としては、たとえば中空繊維、繊度
6デニ一ル以上の太い繊維、捲縮半径の大きい繊維、加
熱や加湿などにより収縮して三次元スパイラル構造とな
る一般に高捲縮繊維といわれる繊維などがあげられる。
これらの他にも機械的に捲縮が付与された捲縮数4〜3
0個/25龍程度の繊維も用いることができる。
なお、本発明においては、前記捲縮率、残留捲縮率およ
び捲縮弾性率は以下のように定義される。
すなわち、試料に1デニールあたり2sgfの初荷重を
かけたときの長さ(田と、これに1デニールあたり 5
00履g「の荷重をかけたときの長さ山)を測定する。
つぎに全荷重を除き、1分間放置後、初荷重をかけたと
きの長さ(C)を測定し、次式により捲縮率(%)およ
び残留捲縮率(%)を算出する。なお、試験回数は20
回とし、それぞれの平均値で表わす。
−a 捲縮率(%)−X100 −c 残留捲縮率(%)− × 100 また、捲縮弾性率(%)は、次式に基づいて算出する。
−c 捲縮弾性率(%’)−X100 −a 前記したように、中空繊維、繊度の大きい繊維および捲
縮半径の大きい繊維のほかにも、前記捲縮率、残留捲縮
率および捲縮弾性率が大きい繊維は回復性がよいので、
好適に用いることができる。
なお、本明細書においてr高捲縮繊維」と表現している
のは、主に上述の捲縮率、残留捲縮率、捲縮弾性率の大
きい繊維および三次元スパイラル構造をもつ繊維を意味
するものであり、その繊維における捲縮が顕在化してい
ても潜在化していてもいずれでもよい。
乾熱または湿熱状態で加熱することにより収縮して三次
元スパイラル構造となる繊維としては、たとえば複合繊
維で捲縮が顕在化している繊維、複合繊維で捲縮が潜在
化している繊維、単一成分で特定の熱履歴で捲縮が潜在
化している繊維などがあげられる。
前記複合繊維としては、たとえば低融点ポリエステル成
分と高融点ポリエステル成分の2成分や低融点ポリアミ
ド成分と高融点ポリエステル成分の2成分からなるサイ
ドバイサイド型、芯鞘型、偏芯型などの複合繊維などが
あげられる。
前記単一成分で特定の熱履歴で捲縮が潜在化している繊
維とは、繊維を緊張下に加熱刃と擦過させたり、繊維を
加熱状態にして刃と擦過させることにより、繊維と刃の
接した部分の分子の配列を乱すように熱履歴を与えた繊
維をいう。
前記繊維は、乾熱または湿熱状態で加熱することによっ
て収縮して三次元スパイラル構造の捲縮を生じるが、本
発明においてはこの捲縮が嵩回復可能な不織布の完成時
点において潜在化していても顕在化していてもよい。本
発明においては、前記繊維の捲縮が潜在化している繊維
は、嵩回復をさせる際の加熱によって捲縮を発現し、こ
れが嵩を回復する復元力として働くので、嵩回復率を向
上させる意味で望ましいものである。なお、捲縮発現の
度合いが大きくなると、嵩方向の厚さが大きくなるが、
幅方向には収縮が生じて不織布の面積が縮小するように
なる。したがって、とくに寸法安定性が要求されるばあ
いには、捲縮が不織布の完成時において顕在化している
繊維を用いることが望ましい。
なお、前記複合繊維で捲縮が潜在化している繊維または
単一成分で特定の熱履歴で捲縮が潜在化している繊維を
捲縮が顕在化した繊維として用いるばあいには、嵩回復
可能な不織布の製造の際に、捲縮を発現せしめる温度に
前記繊維を加熱すればよい。
本発明においては構成繊維を結合するために繊維結合用
接着剤が用いられ、かかる繊維結合用接着剤は、熱硬化
型樹脂バインダーおよび熱接着性繊維に大別される。
前記熱硬化型樹脂バインダーおよび熱接着性繊維は、再
加勢することによって嵩が回復したときに、加熱前の形
状を保持する役割を果たすものであり、本発明において
は仮接着剤を溶融するための加熱および嵩回復するため
の再加熱によって影響を受けないものが用いられる。
前記熱硬化型樹脂バインダーとしては、たとえば自己架
橋型のアクリル酸エステル系エマルジョンなどや、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体系ラテックス、ポリ酢酸ビニ
ル系ラテックス、ポリ塩化ビニル系ラテックス、合成ゴ
ム系ラテックス、ポリウレタン系ラテックス、ポリエス
テル系ラテックスに架橋剤を添加したものなどがあげら
れる。
これらのなかでは、アクリル酸エステル系エマルジョン
がとくに好適に用いられる。該アクリル酸エステル系エ
マルジョンが好適に用いられるのは、不織布の構成繊維
として一般にポリエステル繊維が用いられることが多い
が、該ポリエステル繊維の疎水面に対する接着性および
耐水性が良好であることに加えて、皮膜の軟らかい接着
剤から硬い接着剤までを自由に設計することができるた
めである。なお、熱硬化型樹脂バインダーでなくても、
仮接着剤よりも10℃以上高い溶融温度をもつ樹脂バイ
ンダーであれば、加熱および再加熱の影響が少ないので
、使用することができる。
また、前記熱接着性繊維としては、たとえば未延伸ポリ
エステル、低融点ポリエステル、低融点ポリアミドなど
の樹脂からなる全溶融繊維、これらの樹脂を一成分とす
る複合繊維などがあげられる。ただし、前記熱接着性繊
維の溶融温度は、仮接着剤の溶融温度よりも10℃以上
、好ましくは20℃以上高いことが望ましく、通常は溶
融温度が100〜230℃であるものが好ましい。
なお、構成繊維がとくに複合繊維からなるばあいには、
この複合繊維の低融点成分を繊維結合用接着剤として利
用することができる。このばあい、熱硬化型樹脂バイン
ダーや熱接着性繊維を用いなくてもよい。ただし、この
ばあいにおいても繊維結合用接着剤として用いる複合繊
維の低融点成分の溶融温度は、仮接着剤の溶融温度より
も高くなければならない。
ここで、前記溶融温度は、乾熱状態のばあいには、一般
に融点といわれている固体が融解し、固相と液相とが平
衡状態にあるときの温度を示し、また湿熱状態のばあい
には、水の存在下で軟化し、液相となる非結晶性の物質
の水の存在下での固相と液相とが平衡状態にあるときの
温度を示す。
なお、本発明においては、前記溶融温度は、後述する仮
接着剤が乾熱状態または湿熱状態のいずれかにおいて、
前記関係が成立しなければならない。
ここで、前記乾熱状態および湿熱状態における溶融温度
が異なるばあいの一例について説明する。その−例とし
て、たとえば仮接着剤がポリビニルアルコールであるば
あいがあげられる。
ポリビニルアルコールは、乾熱状態では120〜150
℃程度の溶融温度を示すが、100℃程度の水蒸気、つ
まり湿熱状態では膨潤、軟化して溶融状態になり、接着
力が生じるから、このような湿熱溶融状態では100℃
程度の温度であればよい。したがって、前記仮接着剤が
乾熱状態にあるかまたは湿熱状態にあるかによつて該仮
接着剤の溶融温度が異なることがある。
本発明に用いられる仮接着剤とは、最初嵩のある不織布
を一時的に嵩のない、つまり密度の高い不織布にして取
り扱いやすくするもので、最終的に嵩のある状態にする
ときには、仮接着剤の接着力が低下して捲縮繊維の反発
力によって嵩が回復することができるような働きを有す
るものである。そのため、不織布の構成繊維や繊維結合
用接着剤に影響を与えないような溶融温度をもつ仮接着
剤が必要となり、仮接着剤の溶融温度が不織布の構成繊
維と繊維結合用接着剤のいずれの溶融温度よりも10℃
以上低いことが必須の条件となる。もっとも望ましくは
20℃以上低いことである。
前記条件のなかでも好ましいものは、仮接着剤の溶融温
度が100℃以下のものである。かかる溶融温度が10
0℃以下であることが好ましいのは、このような温度で
は不織布の構成繊維にほとんど悪影響を与えず、しかも
縫製工程における簡単な加熱手段で嵩を回復しうるから
である。
具体的には、仮接着剤の形態としては、たとえば繊維形
状のもの、粉末形状のものなどがあげられる。
前記繊維形状の仮接着剤の代表例としては、熱溶融性繊
維があげられる。かかる繊維の形態としては、複合繊維
および単一成分繊維がある。
本発明において複合繊維を用いたばあいには、低融点成
分のみしか溶融しないため、過剰に溶融、接着すること
がないので、風合を損うことがなく、取り扱いがより容
易である。
複合繊維の代表的な例としては、たとえば低融点ポリエ
ステル成分−高融点ポリエステル成分、低融点ポリアミ
ド成分−高融点ポリエステル成分の組合せからなる複合
繊維などがあげられ、該複合繊維の形態としては、たと
えばサイドバイサイド型、芯鞘型、海島型などがあげら
れる。なお、これら複合繊維の低融点成分は一般に80
〜100℃程度の溶融温度をもっているので、加熱、再
加熱が低温で行なえるため、他の構成繊維に影響を与え
ないとともに、エネルギーの省力化にも役立ち、作業性
も向上するという利点をもっている。
なお、前記熱溶融性繊維の他の構成繊維に対する混合比
が大きくなれば硬くなり、嵩回復性もわるくなり、しか
も嵩回復後のドライクリーニングなどのときに、変形し
た状態での接着が生じたりすることがあるので好ましく
ない。−方、熱溶融性繊維の混合比が小さいと、該熱溶
融性繊維の分散状態が不均一となり、同時に仮接着の強
度も不充分となる。このため、不織布中の全繊維におけ
る熱溶融性繊維の含有率は、5〜40重量%、好ましく
はlO〜301iffi%であることが望ましい。
一方、仮接着剤が粉末形状のものの代表例としては、低
融点粉末樹脂と水溶性粉末樹脂があげられる。
低融点粉末樹脂としては、たとえば100℃以下、なか
んづ<80〜100℃程度の溶融温度をもつポリアミド
、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体などの
粉末樹脂があげられる。
また、水溶性粉末樹脂としては、たとえば溶融温度が湿
熱状態で80〜110℃程度のポリビニルアルコールな
どの粉末樹脂があげられる。
前記したごとく、構成繊維が繊維結合用接着剤によって
結合された不織布は、100℃以下の温度を加えるとと
もに加圧したのち、その加圧状態で冷却することにより
仮接着剤によってその圧縮状態が維持されるため、最初
の不織布の175〜1730倍程度の厚さの不織布のと
することができる。
前記不織布は、運搬、保管、縫製などを行なったあとに
は、前記と同程度の加熱を施すことにより嵩を5〜30
倍に回復することができるものである。
なお、本明細書を通して記載されている「厚さ」とは、
250−鵬X  25Gmmの試片に対して100−あ
たり0.01 gの荷重をかけて測定した厚さを意味す
る。
つぎ゛に、本発明の嵩回復可能な不織布の製造法につい
て説明する。
前記嵩回復可能な不織布の製造法は、繊維結合用接着剤
として熱硬化型樹脂バインダーを用いるか、それとも熱
接着性繊維を用いるかによって異なり、また仮接着剤と
して熱溶融性繊維を用いるか、それとも低融点粉末樹脂
を用いるかによって異なる。
繊維結合用接着剤として熱接着性繊維を用い、仮接着剤
として熱溶融性繊維を用いるばあいには、構成繊維、熱
接着性繊維および熱溶融性繊維を混合し、カーデイング
などの手段により繊維ウェブとする。つぎにえられた繊
維ウェブを加熱し、熱接着性繊維を溶融せしめて繊維ウ
ェブを結合して不織布とする。
繊維結合用接着剤として熱接着性繊維を用い、仮接着剤
として低融点樹脂粉末を用いるばあいには、構成繊維お
よび熱接着性繊維を混合し、カーデイングなどの手段に
より繊維ウェブとし、えられた繊維ウェブを加熱し、熱
接着性繊維を溶融せしめて繊維ウェブを結合して不織布
としたのち、低融点樹脂粉末をえられた繊維ウェブに付
着させる。
繊維結合用接着剤として熱硬化型樹脂バインダーを用い
、仮接着剤として熱溶融性繊維を用いるばあいには、構
成繊維および熱溶融性繊維を混合し、カーデイングなど
の手段により、繊維ウェブとしたのち、熱硬化型樹脂バ
インダーをえられた繊維ウェブに付着させて該繊維ウェ
ブを結合して不織布とする。
また、繊維結合用接着剤として熱硬化型樹脂バインダー
を用い、仮接着剤として低融点樹脂粉末を用いるばあい
には、構成繊維をカーデイングなどの手段により繊維ウ
ェブとしたのち、熱硬化型樹脂バインダーをえられた繊
維ウェブに付着させて該繊維ウェブを結合して不織布と
したのち、えられた不織布に低融点樹脂粉末を添加する
なお、いずれのばあいであっても構成繊維には高捲縮繊
維を混合することが好ましく、かかる高捲縮繊維の混合
割合は、°えられる嵩回復可能な不織布の用途、使用方
法などに応じて、適宜設定することができる。
前記したように、仮接着剤として低融点樹脂粉末を用い
るばあいには、構成繊維と低融点樹脂粉末とを混ぜてカ
ーデイングなどの手段により繊維ウェブとすることが難
しく、たとえば繊維ウェブに低融点樹脂粉末を添加し、
そののち、繊維ウェブと熱硬化型樹脂バインダーによっ
て結合して不織布としたばあいには、そのバインダーが
仮接着剤である低融点樹脂粉末までも包囲、接着するた
め、仮接着剤としての働きを充分に発揮することができ
なくなることがある。
したがって、本発明においては不織布を形成したのちに
、低融点樹脂粉末が添加される。
前記構成繊維に配合される繊維結合用接着剤の使用量は
、その種類によって異なる。たとえば繊維結合用接着剤
が熱硬化型樹脂バインダーであるばあい、該熱硬化型樹
脂バインダーの使用量(固形分子i)は、通常形成され
る不織布の3〜50重量%、なかんづく5〜30重量%
となるように調整される。かかる熱硬化型樹脂バインダ
ーの使用量は、前記範囲よりも少ないばあいには、嵩を
回復させた後の不織布の耐久性や強度が不足するように
なり、また前記範囲よりも多いばあいには、嵩高な不織
布を形成することができなくなるうえに、圧縮しにくく
なるため、嵩回復率が小さい不織布しかえられなくなり
、しかも嵩回復後の不織布の風合が硬くなる傾向がある
また、前記繊維結合用接着剤が熱接着性繊維であるばあ
いには、該熱接着性繊維が全溶融繊維のときと、低融点
成分が繊維結合用接着剤として用いられる複合繊維のと
きとでその使用口が異なる。
前記熱接着性繊維が全溶融繊維であるばあいには、該全
溶融繊維の使用量は、通常形成される不織布中に30〜
55重塁%、好ましくは35〜50重量%含有されるよ
うに調整される。かかる全溶融繊維の使用量は、前記範
囲よりも少ないばあいには、嵩回復後の不織布のドライ
クリーニングおよび洗濯による耐久性がわるくなり、ま
た前記範囲よりも多いばあいには、相対的に構成繊維の
配合量が少なくなり、嵩高な不織布かえられにくくなる
傾向がある。
前記熱接着性繊維が複合繊維であるばあいには、該複合
繊維の使用量は、通常形成される不織布中に30〜95
重n%、好ましくは40〜90重量%含有されるように
調整される。かかる複合繊維の使用量は、前記範囲より
も少ないばあいには、嵩回復後の不織布のドライクリー
ニングおよび洗濯による耐久性がわるくなり、また前記
範囲よりも多いばあいには、充分な量の仮接着剤を配合
することができなくなり、しかもプレス後の厚さが小さ
くなりすぎる傾向がある。
また、前記仮接着剤の使用量は、あまりにも多いばあい
には嵩回復性を阻害することとなり、またあまりにも少
ないばあいには充分な仮接着の効果が発現されなくなる
傾向がある。したがって、前記仮接着剤が熱溶融性繊維
であるばあいには、該熱溶融性繊維の使用量は、形成さ
れる不織布の5〜40重量%、なかんづ< 10〜30
重量%とすることが好ましい。また前記仮接着剤が低融
点樹脂粉末であるばあいには、該低融点樹脂粉末の使用
量は、形成される不織布の5〜40重口%、なかんづ<
10〜30重量%とすることが好ましい。
また、本発明の嵩回復可能な不織布の目付は、かかる嵩
回復可能な不織布の用途などによって異なるので一部に
は決定することができないが、たとえば該嵩回復可能な
不織布をスポーツ衣料などに用いられる中入綿として用
いるばあいには、30〜200g/rr?程度、またフ
ィルターなどとして用いるばあいには50〜400g/
rrr程度であることが好ましい。
つぎに、えられた不織布を構成繊維と繊維結合用接着剤
のいずれの溶融温度よりも10℃以上低い温度で加熱圧
縮し、もとの不織布の115〜1730程度の厚さにす
る。この加熱によって、熱溶融繊維の一部が溶融し、圧
縮状態で不織布を固定するのである。
加熱圧縮の方法には、たとえばローラープレスによる一
方法、フラットプレスによる方法などがあり、ローラー
プレスによる方法は、連続的に不織布を加熱圧縮しうる
ので、生産上好ましい方法である。
なお、不織布は加熱圧縮をするローラープレス装置、フ
ラットプレス装置またはベルトプレス装置を出た時点で
熱が下がって仮接着剤が固化するため、圧縮状態の厚さ
のままで固定されるが、より確実に圧縮状態の厚さのま
まで固定するためには、圧縮状態を持続し、加熱をやめ
て放冷するかまたは積極的に不織布を冷却することが望
ましい。また上述の加熱圧縮工程は、加熱した不織布の
温度が下がらないあいだに圧縮することができるのであ
れば、加熱後に圧縮する工程をとってもよい。
また、前記いずれの加熱圧縮方法においても不織布を全
面または点状に圧縮しうるが、点状に圧縮すれば、部分
的に溶融仮接着を行なうことになり、その結果として嵩
回復のための再加熱により容易に嵩を回復しうるのでよ
り好ましい。
前記のようにして製造された嵩回復可能な不織布は、構
成繊維と繊維結合用接着剤の低い方の溶融温度よりも低
い温度で熱処理されて嵩を回復する。実際には水蒸気に
よって嵩回復させるのが簡便であるから好ましい。この
嵩回復はつぎに定義する復元率および膨張度に基づいて
求めると、復元率が70%以上、膨張度が5倍以上であ
る。また、本発明の嵩回復可能な不織布は、圧縮前と嵩
回復後の耐洗濯性、耐ドライクリーニング性などの物性
が、通常の不織布よりもすぐれたものである。
再加熱嵩回復後の厚さ 復元率(%)−X100 加熱圧縮前の厚さ 再加熱嵩回復後の厚さ 膨張度(倍)− 加熱圧縮後の厚さ なお、本発明の嵩回復可能な不織布をたとえば衣服など
に用いるばあいには、縫製を完了した段階で嵩回復させ
るのが作業性などの見地から好ましい。しかし、この不
織布の嵩回復のための加熱処理が衣服などの表地や裏地
に影響を及ぼして縫製後に嵩回復をさせることができな
いばあいには、輸送後、保管後または裁断後に嵩回復可
能な不織布の嵩を回復させて用いてもよい。
このように本発明の嵩回復可能な不織布は、その使用前
においては嵩を小さくすることができるものであるので
、運搬、保管などの取扱い性を向上させ、輸送費や保管
費などを安くすることができるという利点を有するもの
である。
つぎに本発明の嵩回復可能な不織布を実施例に基づいて
さらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例のみに
限定されるものではない。
実施例1 構成繊維として高捲縮ポリエステル繊維(融点=258
℃、繊度3デニール、繊維長51mm) 90重量%お
よび仮接着剤として低融点芯鞘型複合ポリエステル繊維
(芯:ポリエステル(融点256℃)、鞘:低融点ポリ
エステル(融点87℃)1、繊度3デニール、繊維長5
1龍) 10重量%からなる繊維をカーデイングによっ
て、目付55tr / rrrの繊維ウェブとした。そ
の後、バインダーとして自己架橋型アクリル酸エステル
エマルジョンを用いてこの繊維ウェブを結合し、目付6
0g/rrrの不織布をえた。この不織布を、温度10
0℃のヒートロールでゲージ圧2 kg / cjの条
件で、点状に圧縮プレスした。30日後、100℃の水
蒸気を付与し、嵩回復させた。このときの復元率は85
%であり、膨張度はU倍であった。
つぎに、低融点芯鞘型複合ポリエステル繊維の高捲縮ポ
リエステル繊維に対する混合比率を3.5.15.20
.30.35.40.45重量%と変化させて目付55
sr/rrrの繊維ウェブをえた。この繊維ウェブを自
己架橋型アクリル酸エステルエマルジョンにより結合し
、目付60r/rrfの不織布をえた。この不織布を同
じ条件下で点状に加熱圧縮したのち、30日後、100
℃の水蒸気を付与して嵩回復させ、復元率および膨張度
を調べた。その結果を第1表に示す。第1表から明らか
なように、本発明においては低融点芯鞘型複合ポリエス
テル繊維を5〜40重量%混合することが好ましい結果
を与えることがわかる。
第    1    表 つぎに、実施例1における低融点芯鞘型複合ポリエステ
ル繊維を15重量%含む不織布を30日後、100℃の
水蒸気で回復させた。この不織布および低融点成分を含
まない、圧縮結合もしない通常の不織布について耐洗濯
性と耐ドライクリーニング性を調べた。
耐洗濯性はいずれも3級、耐ドライクリーニング性はい
ずれも5級であり、圧縮結合による物性の変化はなく、
むしろいずれの耐性も通常の不織布よりも向上していた
。なお、耐洗濯性および耐ドライクリーニング性の試験
方法および評価方法は以下のとおりである。
(耐洗濯性) 250mm X  250mmの試片を採取し、ナイロ
ンタフタで包み、自動反転式洗濯機を用い、水温40±
3℃、0.2%無リン合成洗剤溶液の使用量3211水
と試片および負荷布との浴比50:1(重量比)の条件
で負荷布を加え、強水流にて90分間洗濯し、水洗、脱
水、風乾したのち、表面状態を観察した。評価を下記の
等級で表わす。
5級:外観変化のないもの 4級:軽微な綿寄りがあるもの 3級:中程度の綿寄りおよび凹凸があるもの2級:大き
な綿寄りおよび凹凸があるもの1級:著しく変形し、部
分的に破壊しているもの (耐ドライクリーニング性) 250u+ X  250s+sの試片をナイロンタフ
タで包み、商業用パークレンドライクリーナーを用い、
洗濯物重量が500gとなるように負荷布を加え、洗濯
温度25℃で8分間洗濯し、排液1分間、脱液4分間、
乾燥5分間(60℃)、脱臭2分間の工程を3回繰り返
した。その後、表面状態を観察し、評価を前記の耐洗濯
性と同じ等級で表わす。
実施例2 構成繊維として高捲縮ポリエステル繊維(融点=256
℃、繊度3デニール、繊維長51關)をカーデイングに
よって目付55g/rrrの繊維ウェブとした。バイン
ダーとして自己架橋型アリクル酸エステルエマルジョン
を用いてこの繊維ウェブを結合し、目付80g/rrf
の不織布とした。
その後、ポリビニルアルコール粉末樹脂leg/イを散
布し、目付70g/rrrの不織布とした。そして、こ
の不織布を温度120℃のヒートロールでゲージ圧3k
g/c−の条件で点状に圧縮プレスした。30日後、1
00℃の水蒸気を付与し、嵩回復させた。このときの復
元率は80%で、膨張度は7倍であった。
また、耐洗濯性および耐クリーニング性はそれぞれ3級
および5級であり、圧縮固定しない不織布と同じように
良好な耐性を示した。
比較例1 構成繊維として高捲縮ポリエステル繊維(融点: 25
B ”C1繊度3デニール、繊維長51龍)80重量%
および低融点芯鞘型複合ポリエステル繊維(芯:ポリエ
ステル(融点256℃)、鞘:低融点ポリエステル(融
点87℃)、繊度4デニル、繊維長51mm) 20重
量%からなる繊維をカーデイングし、目付60g1rd
の不織布をえた。この不織布を温度100℃のヒートロ
ールで、ゲージ圧”2 kg / c−の条件で点状に
圧縮プレスした。
30日後、100℃の水蒸気を付与し、嵩回復させた。
このときの復元率は40%であり、膨張度は6.5倍で
あった。
つぎに、この不織布の耐洗濯性および耐りリニング性を
調べるとそれぞれ1級および2級であり、耐性に問題が
あった。
比較例2 構成繊維として高捲縮ポリエステル繊維(融点256℃
、繊度3デニール、繊維長51龍)をカーデイングによ
って目付49.5g/dの繊維ウェブをえた。この繊維
ウェブに低融点ポリアミド粉末樹脂10.5g/rfを
添加して目付60g/rrrの不織布をえた。その後、
この不織布を100℃のヒートロールでゲージ圧2 k
g / c−の条件で点状に圧縮プレスした。30日後
、100℃の水蒸気を付与して嵩回復させた。このとき
の復元率は40%で、膨張度は4.5倍であった。
つぎに、この不織布の耐ドライクリーニング性を調べる
と2〜3級であり、樹脂バインダーを用いたばあいより
も耐性が劣っていた。なお、洗濯を行なう以前において
不織布の保形性がわるいため、耐洗濯性をJNべること
かできなかった。
実施例3 構成繊維として高捲縮ポリエステル繊維(融点256℃
、繊度3デニール、繊維長51關) 80重量%、低融
点芯鞘型複合ポリエステル繊維(芯:ポリエステル(融
点256℃)、鞘:低融点ポリエステル(融点110℃
)、繊度4デニール、繊維長51mm) 30重量%お
よび低融点芯鞘型合ポリエステル繊維(芯:ポリエステ
ル(融点256℃)、鞘:低融点ポリエステル(融点8
7℃)、繊度3デニール、繊維長51■m) 10重量
%からなる繊維をカーデイングによって目付Hg/rr
?の繊維ウェブとした。その後、150”Cの熱を該繊
維ウェブに加えて該繊維ウェブを結合し、不織布をえた
つぎに、えられた不織布を温度100℃のヒートロール
でゲージ圧2 kg / c−の条件で点状に圧縮プレ
スした。30日後、100℃の水蒸気を付与し、嵩回復
させた。このときの復元率は45%で、膨張度は8倍で
あった。
また、耐洗濯性およびドライクリーニング性はそれぞれ
3級および3級であり、圧縮固定しない不織布と同様に
良好な耐性を示した。
実施例4 構成繊維として低融点芯鞘型複合繊維(芯:ポリプロピ
レン、鞘:ポリエチレン(融点130℃)、繊度14デ
ニール、繊維長7B關)90重量%および仮接着剤とし
て低融点芯鞘複合ポリエステル繊維(芯:ポリエステル
(融点25B”C)、鞘:低融点ポリエステル(融点8
7℃)、繊度3デニール、繊維長51龍)10重量%か
らなる繊維をカーデイングによって目付300g/rr
rの繊維ウェブとした。その後、150℃の熱を加えて
この繊維ウェブを結合し、ヒートロールで厚さを調整す
ることにより、厚さ20mmの不織布をえた。
えられた不織布を温度110℃のヒートロールでゲージ
圧4 kg / c−の条件で点状に圧縮プレスした。
3日後、100℃の水蒸気を付与し、嵩回復させた。こ
のときの復元率は105%で、膨張率は11倍であった
つぎに、この不織布をについて、エアフィルターとして
の初期圧力損失および捕集効率を測定した。風速2.5
m /秒、ダスト濃度22.3vg4の条件での初期圧
力損失はl0IIIIAQであり、圧力損失が20謙園
^qに達するまでの平均捕集効率は80%であり、エア
フィルターとしての物性を充分に満足していた。
実施例5 仮接着剤として低融点芯鞘型複合ポリエステル繊維(芯
:ポリエステル(融点256℃)、鞘:低融点ポリエス
テル(融点87℃)、繊度3デニール、繊維51■―)
 10重量%および構成繊維として低融点芯鞘型複合ポ
リエステル(芯:ポリエステル(融点130℃)、鞘:
低融点ポリエステル(融点125℃)、繊度2デニール
、繊維長51鰭)90重量%からなる繊維をカーデイン
グによって目付50g/rdとした。その後、150℃
の熱を加えてこの繊維ウェブを結合したのち、温度10
0℃のヒートロールでゲージ圧2 kg / c−の条
件で点状に圧縮プレスした。
3日後に100℃の水蒸気を付与し、嵩回復させた。こ
のときの復元率は90%であり、膨張度は12倍であっ
た。
この嵩回復させた不織布と、ポリエステル繊維(融点2
56℃)からなり、圧縮結合が施されていない通常の不
織布(目付50g/cJ、150’Cの熱を加えて結合
したもの)について、耐洗濯性および耐ドライクリーニ
ング性を調べたところ、耐洗濯性はいずれも4級であり
、また耐ドライクリーニング性はいずれも4級であり、
圧縮結合による物性の変化はなかった。
[発明の効果] 本発明の嵩回復可能な不織布は、構成繊維および繊維結
合用接着剤よりも低融点の仮接着剤が用いられているの
で、仮接着するときの加熱、接着力を弱めるときの再加
熱の際に構成繊維および繊維結合用接着剤に与える影響
がな(、物性が仮接着の前と後で変化することがない。
このため、安心して嵩高の不織布を薄くすることができ
るので、輸送、保管のコスト削減に役立ち、密度が高い
ので裁断、縫製などの作業が効果的に行ないうるちので
ある。
また、本発明の嵩回復可能な不織布は、仮接着剤のみが
用いられているのではなく、あらかじめ繊維結合用接着
剤で結合されているので、再加熱によって構成繊維間の
接着力を弱めたときに、加熱前の形状に回復しやすく、
回復した後も耐ドライクリーニング性や耐洗濯特性など
も通常の不織布よりもすぐれたものである。
したがって、本発明の嵩回復可能な不織布は、不織布の
物性へ影響を与えずに、不織布の厚さを薄くしたり、厚
くしたりすることができるものであるので、中入綿とし
て有用であることはもちろんのこと、ブラジャーカップ
素材、族パッド、フィルターなどの厚さを必要とする素
材として好適に使用しうるちのである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 構成繊維が繊維結合用接着剤によって結合されてい
    る不織布が、該構成繊維および繊維結合用接着剤のいず
    れの溶融温度よりも低い溶融温度をもつ仮接着剤によっ
    て圧縮状態で固定されていることを特徴とする嵩回復可
    能な不織布。 2 繊維結合用接着剤が熱硬化型樹脂バインダーである
    請求項1記載の嵩回復可能な不織布。 3 繊維結合用接着剤が熱接着性繊維である請求項1記
    載の嵩回復可能な不織布。 4 構成繊維が複合繊維からなり、繊維結合用接着剤が
    該複合繊維の低融点成分である請求項1記載の嵩回復可
    能な不織布。 5 仮接着剤が熱溶融性繊維である請求項1、2、3ま
    たは4記載の嵩回復可能な不織布。 6 仮接着剤が低融点樹脂粉末である請求項1、2、3
    または4記載の嵩回復可能な不織布。 7 構成繊維と熱溶融性繊維とを混合した繊維ウェブを
    繊維結合用接着剤で結合して不織布としたのち、該不織
    布を加熱圧縮して熱溶融繊維を溶融し、圧縮状態に該不
    織布を固定することを特徴とする嵩回復可能な不織布の
    製造法。 8 繊維ウェブを繊維結合用接着剤で結合して不織布と
    したのち、該不織布に低融点樹脂粉末を付着し、加熱圧
    縮して低融点樹脂粉末を溶融し、圧縮状態に該不織布を
    固定することを特徴とする嵩回復可能な不織布の製造技
    。 9 請求項1記載の嵩回復可能な不織布を、仮接着剤の
    溶融温度以上で、かつ構成繊維と繊維結合用接着剤のい
    ずれの溶融温度よりも低い温度で熱処理を施して嵩を回
    復させることを特徴とする不織布の嵩回復方法。
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