JPH03219873A - 固定化酵素、その保存方法および酵素脱着法 - Google Patents

固定化酵素、その保存方法および酵素脱着法

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JPH03219873A
JPH03219873A JP17301289A JP17301289A JPH03219873A JP H03219873 A JPH03219873 A JP H03219873A JP 17301289 A JP17301289 A JP 17301289A JP 17301289 A JP17301289 A JP 17301289A JP H03219873 A JPH03219873 A JP H03219873A
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JP
Japan
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urease
carrier
immobilized
enzyme
urea
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JP17301289A
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English (en)
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Shohei Fujinawa
富士縄 昭平
Isamu Nakatsui
中對 勇
Seiichi Kodama
児玉 成一
Toshimasa Suzuki
鈴木 利正
Shigeo Sakai
酒井 重男
Shusaku Yoshida
吉田 収作
Masaaki Amashiro
天白 雅暁
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Organo Corp
Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Organo Corp
Takeda Chemical Industries Ltd
Japan Organo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は尿素を分解する能力を有する酵素であるウレア
ーゼを特定の担体に固定化した固定化酵素、その保存方
法および尿素分解処理に用いて失活したウレアーゼを担
体から脱着する方法に関するものである。
〈従来の技術〉 食品類、ことに酒類中には発酵過程で生成される尿素が
含まれ、この尿素はその含有量が多いと酒に苦味を与え
、また加熱殺菌、長期間貯蔵により酒類の着色増加、香
味の劣下等を引き起こす原因となる。したがって尿素を
極力歯まない酒類の製造が重要となっている。一方、こ
れら尿素は酵素の一種であるウレアーゼにより効果的に
分解されることか、既に明らかになっており、酒類にウ
レアーゼを添加し、バッチ法で酒類中の尿素を分解除去
する方法か提案(特公昭5B−20830)されている
しかしながら、このようなバッチ方法で酒類中の尿素を
分解する場合、反応が非常に遅く処理温度にもよるが1
〜2週間と長時間かかること、また尿素の分解に使用す
るウレアーゼはバッチ式であるため再使用できず使い捨
てになるか、あるいは回収するにしても、膜装置を使用
するため操作が繁雑で、酵素が失活する恐れがあるため
、処理費用が高くつく等の欠点がある。
したがって上記欠点を解決するための手段として、ウレ
アーゼを適当な担体に固定化した固定化酵素を得、当該
固定化酵素の充填層に尿素を含む酒類を通液する処理方
法が考えられる。
そこで本発明者等は、従来から一般的に酵素の担体とし
て用いられている強塩基性アニオン交換樹脂を用い、当
該強塩基性アニオン交換樹脂にウレアーゼをイオン結合
させた固定化酵素を得、当該固定化酵素の性能について
検討してみた。
その結果、当該固定化酵素の充填層に尿素を含む酒類を
通液したところ、通液初期においては尿素の分解能力は
優れているが、これを長時間使用した場合、尿素の分解
能力が著しく低下し、長時間の使用に耐えないことか判
明した。
この原因は、担体に吸着したウレアーゼか酒類と接触さ
せる内に離脱してしまうからであると考えられる。
固定化酵素は、酵素反応をさせる際に担体から酵素が離
脱せずに長時間使用可能であることも解決せねばならぬ
重要な技術課題であり、かかる性能を備えたウレアーゼ
の固定化酵素の出現が強く望まれている。
またウレアーゼの固定化酵素を酵素反応に長時間用いて
、担体に吸着したウレアーゼが失活した場合、当該失活
したウレアーゼを容易に脱着することができれば、当該
担体を再び用いることかできるので、担体から失活酵素
を脱着する方法の確立も重要な技術課題である。
〈発明が解決しようとする課題〉 本発明は上述した従来から未解決であった技術課題を解
決し、担体に吸着させたウレアーゼが酵素反応中に離脱
せず、酒類中の尿素の分解能力が長時間持続するウレア
ーゼの固定化酵素ならびにその保存方法を提供すること
を目的とする。
さらに本発明は、酵素処理に用いて担体に結合したウレ
アーゼか失活した場合、当該失活したウレアーゼを担体
から容易に脱着できる脱着方法を提供することを目的と
するものである。
く課題を解決するための手段〉 前述の目的を達成するために本発明者等は鋭意研究を行
った結果、担体として不飽和カルボン酸グリシジルエス
テルの重合物からなる巨大網状構造を有する母体にイオ
ン交換基として第1級アミンを有する塩基性陰イオン交
換樹脂を用い、当該担体にグルタルアルデヒドを架橋剤
として介在させてウレアーゼを結合させて得た固定化酵
素は、酵素反応中にウレアーゼが離脱せず、長時間安定
して高い活性を維持することを知見した。
また担体に結合したウレアーゼが失活した場合、当該固
定化酵素に温アルカリを接触させると失活したウレアー
ゼが担体から容易に脱着できることを知見した。
本発明はかかる知見に基づくもので、不飽和カルボン酸
グリシジルエステルの重合物からなる巨大網状構造を有
する母体にイオン交換基として第1級アミンを有する塩
基性陰イオン交換樹脂を担体とし、当該担体の第1級ア
ミンにグルタルアルデヒドを架橋剤として介在させてウ
レアーゼを結合させたことを特徴とする固定化酵素であ
り、さらに失活した固定化酵素に温アルカリ溶液を接触
させて担体から失活したウレアーゼを脱着することを特
徴とする酵素脱着方法である。
く作用〉 以下に本発明の詳細な説明する。
前述したごとく、強塩基性アニオン交換樹脂にウレアー
ゼをイオン結合させた固定化酵素を用い、酒類中の尿素
の分解を行うと、後述する実施例に示すごとく2日目を
過ぎると急激に尿素の分解率が低下する。この原因は、
酒類中の電解質のイオン強度が強いため、イオン結合で
吸着している酵素が離脱することに起因していると考え
られる。
本発明に用いる担体はウレアーゼをイオン結合によって
吸着するのではなく、グルタルアルデヒドを介して、い
わゆる共有結合によってウレアーゼを固定化するので、
ウレアーゼを強固に保持することができる。
まず本発明に用いる担体について説明すると、当該担体
はたとえばメタアクリル酸グリシジルエステルまたはア
クリル酸グリシジルエステル、クロトン酸グリシジルエ
ステルに、架橋剤としてジメタアクリル酸エチレングリ
コール、ジメタアクリル酸ポリエチレングリコールを用
いて重合反応させた、不飽和カルボン酸グリシジルエス
テルの重合物からなる巨大網状構造を有する母体に、た
とえばエタノールアミン、プロパツールアミン、アンモ
ニウムを反応させてイオン交換基として第1級アミンを
付加させたものである。
メタアクリル酸グリシジルエステルと前記架橋剤とを重
合させて得た母体に、エタノールアミンを反応させた場
合の反応式は以下の(1)式の通りである。
CH2−C(C旧) −COOCH2 (1)式に示したように交換基導入反応時にエポキシ環
が開裂し、一方に第1級アミンからなる交換基が付加す
るとともに、他方にアルコール性水酸基が生成し、極め
て親水性の高い担体が得られ、酵素反応に用いる担体と
しては優れたものとなる。
なお巨大網状構造を有する母体の物理的構造としては平
均粒子径0.2〜1關で、細孔径が100〜2.000
人、細孔容積が0.5〜1゜5 ml / g程度のも
のである。
次にウレアーゼの固定化法の一例について説明すると、
まず当該担体にpH4,5の緩衝液を接触させて、当該
担体を緩衝化し、次いで同じ緩衝液あるいはpH6,0
前後の緩衝液に溶解した0、5〜10%濃度のグルタル
アルデヒド溶液と4〜40℃にて0.5〜2時間接触さ
せ、その後緩衝液で過剰のグルタルアルデヒドを洗い流
す。このようにして調整した担体とウレアーゼ溶液とを
1時間以上、好ましくは2〜5時間接触させてウレアー
ゼを固定化した後、過剰のウレアーゼを緩衝液で洗い流
すことにより得ることができる。
ウレアーゼの固定化量としては、酵素活性として通常3
0U/g−湿潤担体以上がよく、一般に30〜700U
/g=湿潤担体、好ましくは100〜600U/g−湿
潤担体の範囲が適当である。
固定化に用いられる酵素はウレアーゼであれば特に限定
されないか、酒類中の尿素分解に使用する目的の場合、
酵素活性の至適pHが2〜5であるウレアーゼが好まし
く用いられる。このようなウレアーゼとしては、たとえ
ばヨーロッパ特許出願公開番号0286088号記載の
ものがあげられる。
上述のような担体の第1級アミンにグルタルアルデヒド
を架橋剤として介在させて酵素を結合する反応は(2)
式および(3)式のごとく例示される。
担体−NH2+0IC−CCH2)3−CH0→担体−
N=CH−(C)12) 3  CHO・・・(2)担
体−N=CH(CH2) ] −CH0+酵素→担体−
N=CH(CH2) 3  CH−N−酵素・・・ (
3) 当該担体とグルタルアルデヒドあるいはウレアーゼ溶液
との接触方法としてはバッチ法でもカラムに充填して上
昇流あるいは下降流にて通液して実施してもよい。
次に、上記のようにして得た本発明の固定化酵素は、エ
チルアルコール20〜60%(V/V)を含有するpH
3〜7の水溶液に浸漬することにより、長時間、安定に
保存することができる。このとき、pH調整剤としては
適宜の酸、アルカリを用いることができる。ここで、酒
類中の尿素除去用の固定化ウレアーゼの場合、上記の保
存液中には有機酸を約10〜20.000ppm含有せ
しめておくと安定性の向上にさらに有効である。該有機
酸としては、炭素数が7までのものが好ましく、とりわ
け酒類に存在する有機酸が有利に用いられ、例えば、酒
石酸、リンゴ酸、クエン酸、乳酸、コl\り酸、グルコ
ン酸、ガラクチュロン酸、酢酸、ピルビン酸。
α−ケトゲルタール酸、ギ酸、フマル酸あるいはピログ
ルタミン酸があげられ、これらを単独であるいは2種以
上混合して用いることができる。上記pHの調整は、該
有機酸で行なってもよいし、さらに必要に応じて他の酸
、あるいはアルカリを組合せて行なってもよい。
本固定化ウレアーゼを清酒中の尿素除去に用いる場合は
、エチルアルコール20〜40%(V/V)、有機酸1
0〜10.0001)I)mを含有し、pHを4〜5に
調整した保存液か、ワインに用いる場合は、エチルアル
コール20〜40%(v/v) 、有機酸20〜20 
、 OOOppmを含有しpHを3〜4に調整した保存
液がそれぞれ好ましい具体例としてあげられる。
以上のように調製された保存液に、本固定化ウレアーゼ
を浸漬し保存するときの温度は、0〜40℃の範囲で良
いが、0〜10℃程度の温度範囲の冷暗所が最も好まし
い。
本保存液に浸漬された固定化ウレアーゼは、長時間保存
してもウレアーゼの脱離が防止され、尿素分解能が維持
されると共に、微生物の増殖による腐敗が完全に防止さ
れる。とりわけ酒類の発酵生産において火落菌の混入に
最も注意を要するが、本保存液中ではこの菌が生育する
恐れは全くなく、安全に使用できる。本保存法により保
存した固定化ウレアーゼを酒類中の尿素除去に用いる場
合、特別の前処理を施すことなく直接に使用できる。
すなわち、本保存後も固定化ウレアーゼはその活性が十
分に残存しており、かつウレアーゼの離脱も認められな
いので、酒類中の尿素除去に直接に使用でき、酒類中に
余分な成分が混入する恐れがない。
次に上記のようにして得た本発明の固定化酵素を用いる
例として、酒類中の尿素を分解する処理操作を説明する
と、固定化酵素を反応塔に充填して固定化酵素の充填層
を形成し、当該充填層に尿素を含む酒類を下降流あるい
は上昇流で通液する。
尿素を含む酒類を本発明法で処理する時期は、対象の酒
類や接触方法を考慮して適宜に選択されるが、たとえば
清酒の場合は上槽後に好ましく適用できる。
当該通液操作により酒類中の尿素の90%前後か炭酸ガ
スとアンモニアに分解できる。
なお通液流速は固定化したウレアーゼの量にもよるが、
SV3〜40程度とするとよい。
本発明の固定化酵素は(2)式および(3)式に示した
ごとく、担体の第1級アミンにウレアーゼがグルタルア
ルデヒドを介して共有結合されるので、イオン結合と相
違してその結合力か強く、したがって酵素反応中に担体
からウレアーゼが離脱することがない。
このような酵素反応を長時間続行すると、固定化したウ
レアーゼは失活するが、この場合固定化酵素に温アルカ
リ溶液を接触させると、担体から失活したウレアーゼを
脱着することができる。
すなわち、まず反応に使用した固定化酵素を水洗して、
その後0.5〜10%濃度、特に好ましくは2〜5%の
アルカリ溶液、たとえば水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム、炭酸トリウム溶液と40〜70°Cにて0,5時
間以上、好ましくは1〜3時間接触させてウレアーゼを
グルタルアルデヒドとともに脱着し、担体を水洗する。
以後は前述した方法で担体の緩衝化、グルタルアルデヒ
ド処理を実施し、ウレアーゼ溶液と接触させて再固定化
し、酒類の通液処理に供する。なお失活ウレアーゼの脱
着の際のアルカリ溶液との接触方法はバッチ法でもある
いは充填層にアルカリ溶液を通液する方法でもどちらで
もよい。
く効果〉 以上説明したごとく本発明の固定化酵素は、担体とウレ
アーゼ間をグルタルアルデヒドを架橋剤として介在させ
て、いわゆる共有結合によって固定化しているので、そ
の結合力は強く、酵素反応中にウレアーゼの離脱がなく
、また担体が親水性であるため有機物汚染もなく、長期
間に渡って高い活性を維持することができる。
したがって本発明の固定化酵素を使用する方法は、バッ
チ法のようなウレアーゼが一回きりの使い捨てでないた
め、その消費量が少なく、かつ失活したウレアーゼを担
体がら脱着することもできるのて担体も再使用すること
ができ、これらを総合するとその経済的メリットは非常
に大きい。
以下に本発明の効果をより明確とするために、本発明の
詳細な説明する。
参考例(担体の製造法) メタアクリル酸グリシジルエステル200g。
ジメタアクリル酸エチレングリコール50g、過酸化ベ
ンゾイル2gおよびトルエン250gの混合溶液をポリ
ビニルアルコール2gを溶解した水1.000 mlに
加えた。この混合液を撹拌しながら60℃で4時間反応
し重合させた。冷却後生成物を濾過洗浄し、60℃で1
6時間真空乾燥し、205gの白色不透明の球状樹脂を
得た。
得られた球状樹脂100gをエタノールアミン500 
ml中に加え、1107−120”Cで6時間撹拌して
反応させた。冷却後生成物を濾過洗浄し、60℃で16
時間真空乾燥し117gの生成物を得た。
この樹脂の粒径は、1oo〜500μmであり、水銀ポ
ロシメーター法で測定した細孔容積は112 ml /
 g乾燥樹脂であり、細孔直径100Å以上の細孔に基
づく比表面積は53.3n−?/ g乾燥樹脂であった
実施例1 参考例で示した製造法で得た不飽和カルボン酸グリシジ
ルエステルの重合物からなる巨大網状構造を有する母体
にイオン交換基として第1級アミンを有する担体に次の
手順によりラクトバチルス・ファーメンタムJ CM 
5867 (I F O14511)由来のウレアーゼ
を結合させた。すなわち、まず前記担体50m1をカラ
ムに充填し、4%水酸化ナトリウム溶液250 mlを
50℃にて通液した後、純水にて洗浄した。次いでO,
1M−塩酸・クエン酸ナトリウム緩衝液(pH4,5)
約1,000m1を通液して緩衝化した後、担体をカラ
ムからビーカーに取り出し、同じ緩衝液に溶解した5%
グルタルアルデヒド溶液100 mtを加えて撹拌しな
がら1時間反応させ、その後グラスフィルターにて固液
分離し、さらに緩衝液にて過剰のグルタルアルデヒドを
洗浄した。
上述の方法で調製した湿潤樹脂3gをビーカーに取り、
前記緩衝液7.8mlとウレアーゼ(活性480 U/
ml) 1.2 mlとを加え、撹拌しながら2時間反
応させて酵素を固定化し、その後グラスフィルターにて
固液分離し、さらに過剰の酵素を緩衝液にて洗浄して本
発明のウレアーゼ固定化酵素Aを得た。このようにして
得られた固定化酵素Aは湿潤担体1gあたり108Uの
活性を持つウレアーゼが固定化されていた。
使用例 この固定化酵素3gを内径10+1111、高さ200
m11のジャケット付きカラムに充填し、尿素を26p
pm含む清酒を温度10℃、通液流速SV5で通液した
。その後も同一流速にて連続通液し、尿素の分解率の経
日変化を測定した。
また、比較のため強塩基性アニオン樹脂を湿潤状態で3
gをビーカーに取り、前述と同様の条件でウレアーゼを
固定化し、固定化酵素Bを得た。
このようにして得た固定化酵素Bは、湿潤樹脂1gあた
り160Uの活性を持つウレアーゼが固定化されていた
この固定化酵素を用い、前述と同じ清酒を同様の条件で
通液し、尿素の分解率を測定した。
本発明の固定化酵素Aおよび比較例の固定化酵素Bを用
いた結果を第1図に示した。
第1図より固定化酵素Bは28目から尿素の分解率は急
激に低下したのに対し、本発明の固定化酵素Aは3ケ月
以上に渡り、90%前後の尿素の分解率を有しており、
極めて優れた性能を示した。
次に上述の酵素反応を続行することにより失活した固定
化酵素Aを用い、失活酵素を脱着する試験を行った。す
なわち失活した固定化酵素3g(湿潤)をビーカーに取
り、4%水酸化ナトリウム溶液20m1を加え50℃で
2時間撹拌し、さらに水洗して脱着した酵素蛋白を洗い
出した。このようにして失活酵素を脱着した担体に前述
の方法でウレアーゼを再固定化した。
その結果再固定した固定化酵素は湿潤担体1gあたり、
112Uの活性を持つウレアーゼが固定化された。さら
に、この再固定化を数回繰り返したが、第1回目の固定
化酵素とほぼ同様の活性を維持できることが確認された
活性か全く認められなかった。
すなわち、本保存後、固定化ウレアーゼからのウレアー
ゼの脱離は認められなかった。
gを、エタノール40%(V/V)およびリンゴ酸50
00 ppn+を含有し、水酸化ナトリウムでpHを3
.0.4.0.5.0および7.0に調整した保存液に
浸漬して、30℃で14日間保存した後、グラスフィル
ターで固定化ウレアーゼと保存液を分離した。
分離した固定化ウレアーゼを直径0.8 amのガラス
カラムに充填し、市販清酒A(尿素30 ppm 。
アルコール20%(V/V)に調整)を15℃で空間速
度(Space Velocity : S Vと略す
)10で通液し、清酒中の残存尿素量を測定した。尿素
量は、いずれも5 ppH1以下となった。一方、分離
した保存液に尿素を30 ppmとなるように添加し、
30℃で3時間放置した後の尿素含量を測定したが、尿
素含量の変化はなく、保存液中にはウレアーゼ2gずつ
表−1に示す組成の保存液100 mlに浸漬し、10
℃および20℃で7日間保存後、グラスフィルターで固
定化ウレアーゼと保存液を分離した。分離した固定化ウ
レアーゼを直径0.8cmのガラスカラムに充填し、市
販清酒B(尿素29ppm 。
アルコール20%(v/v)に調整、  pH4,4)
を5℃。
5V30で通液し、尿素分解能を測定した。その結果、
いずれの固定化ウレアーゼも本清酒中の尿素量を約10
ppI++以下に分解することができた。
ところで、一方分離1.た各保存液についてpHを4.
5に調整した後、尿素を50 ppmとなるように添加
し、30℃で3時間放置後の尿素含量を測定し、ウレア
ーゼ活性を測定したところ、表−2の結果を得た。
上記のように、固定化ウレアーゼを保存液(1)。
(2)および(3)に保存した場合、ウレアーゼ活性が
十分に残存し、一方ウレアーゼが保存液中へ離脱してい
くこともない。従って、酒類の尿素除去用の固定化ウレ
アーゼの保存方法として好適である。これに対し、保存
液(4)を使用した場合、固定化ウレアーゼの酵素活性
は残存しているものの、保存液中のウレアーゼの離脱も
認められ、酒類中に離脱したウレアーゼか混入していく
という欠点かみられる。
表 4に示す。
表−3 2gずつ表−3に示す組成の保存液100 mlに浸漬
し、20℃で30日間保存後、グラスフィルターで固定
化ウレアーゼと保存液を分離した。分離した固定化ウレ
アーゼを直径0.8cmのガラスカラムに充填し、市販
清酒(尿素29 +)pIU、アルコール20%(V)
V)に調整、  pH4,4)を5℃、5V30で通液
し、尿素分解能を調べた。その結果を、保存前の固定化
ウレアーゼの尿素分解能と比較して表4に示した結果か
らも明らかなように、保存液■、■の場合20℃で30
日間の保存で尿素分解能が著しく低下した。これに対し
、保存液Iを使用する本発明の場合、尿素分解能力の低
下は実質土兄られなかった。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例における本発明の固定化酵素と比較例の
固定化酵素の清酒中の尿素の分解率を示すグラフであり
、縦軸に尿素の分解率、横軸に通液日数を示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、不飽和カルボン酸グリシジルエステルの重合物から
    なる巨大網状構造を有する母体にイオン交換基として第
    1級アミンを有する塩基性陰イオン交換樹脂を担体とし
    、当該担体の第1級アミンにグルタルアルデヒドを架橋
    剤として介在させてウレアーゼを結合させたことを特徴
    とする固定化酵素。 2、活性の至適pHが2〜5のウレアーゼを結合させて
    なる請求項1記載の固定化酵素。3、請求項1記載の固
    定化酵素を、エタノール20〜60%(v/v)を含有
    する pH3〜7の水溶液に浸漬することを特徴とする
    固定化ウレアーゼの保存方法。 4、請求項1記載の固定化酵素に温アルカリ溶液を接触
    させて担体から失活したウレアーゼを脱着することを特
    徴とする酵素脱着法。
JP17301289A 1988-07-21 1989-07-06 固定化酵素、その保存方法および酵素脱着法 Pending JPH03219873A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100516824B1 (ko) * 2002-06-12 2005-09-26 학교법인 경희대학교 불포화지방산을 이용한 생체분자 고정용 고체 지지체의 제조방법, 이에 의해 제조된 고체 지지체, 및 이를 이용한 효소 고정화 방법
US8497107B2 (en) 2008-09-30 2013-07-30 Fresenius Medical Care Holdings, Inc. Covalently immobilized enzyme and method to make the same

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