JP2524984B2 - 固定化酵素 - Google Patents

固定化酵素

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  • Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明はグルコシル−サイクロデキストリン(以下G1
−CDと略称する)を生産する際に用いる固定化酵素に関
するものである。
〈従来の技術〉 分岐デキストリンに複合体形成剤を加えてサイクロデ
キストリングルカノトランスフェラーゼ(以下CGTaseと
略称する)を作用させると分岐サイクロデキストリン
(以下分岐CDと略称する)が生成されると同時に通常の
CDも生成される。このCDには6個のグルコースが環状に
α−1、4結合したα−CDと7個のグルコースが結合し
たβ−CDと8個のグルコースが結合したγ−CDなどが含
まれる。また前記の分岐CDには、これら各々のCDの環
に、さらにグルコースが枝状に1個以上6個位まで直鎖
に結合したものが含まれ、その内、グルコースが1個結
合したものをG1−CDという。
ところで、分岐CDは発見されてから日も浅く、未だ実
験室的段階のもので工業的に製造されていない。分岐CD
の実験室的な製造は以下の通りである。すなわち分岐デ
キストリンを多量に含有する溶液に複合体形成剤を加
え、さらにCGTaseを加え約24時間反応させると、数%の
分岐CDと約20%のCDおよび70数%のオリゴ糖を含むデキ
ストリンが生成される。次にG1−CDの実験室的な製造は
以下の通りである。すなわち前記分岐CDとCDおよびオリ
ゴ糖の混合液中のCGTaseを失活後、ここにタカアミラー
ゼとグルコアミラーゼを添加し、約24時間反応させる。
当該反応によりG1−CDとグルコースの混合液が得られ
る。さらにグルコースをアルコールに変化させる酵母処
理および不純物吸着のための活性炭処理を行うことによ
り、比較的精製度の高いG1−CDを得ることができる。な
お、タカアミラーゼはCDをオリゴ糖に分解し、グルコア
ミラーゼは分岐CDをG1−CDにすると共に、オリゴ糖およ
びデキストリンをグルコースに分解する能力をもってい
る。
〈発明が解決しようとする問題点〉 しかしながら、このような方法でG1−CDを製造する場
合、各々の酵素の反応が非常に長時間かかること、また
各々の酵素反応がバッチ式であるため再使用ができず使
い捨てになるため、酵素費用が高くつくなどの欠点があ
る。
そこで発明者等はG1−CDを製造するのに必要な前述の
種々の酵素を担体に固定したいわゆる固定化酵素の製造
について検討し、前述のタカアミラーゼについても行
い、タカアミラーゼを弱塩基性アニオン交換樹脂に吸着
させて、当該固定化酵素の性能について検討してみた。
その結果、当該固定化酵素の性能は、初期においてはCD
の分解性能は優れているが、これを長時間使用した場
合、CDの分解能力の低下が著しく、長時間の使用に耐え
ないことが判明した。固定化酵素は、比較的長時間使用
可能であることも、重要な要件のひとつであり、長時間
の使用に耐えない固定化酵素はその経済価値が小さい。
そこで本発明者等はCDの分解能力が比較的長時間持続
できる固定化酵素を得ることを目的とし、鋭意研究を行
った結果、タカアミラーゼを吸着させる担体にアルコー
ル性水酸基を有することが、性能低下防止に極めて重要
であることを知見した。
〈問題点を解決する手段〉 本発明はこれらの知見に基づくもので、アニオン交換
基と0.5m mol/g(乾燥樹脂)以上のアルコール性水酸基
を有する担体に、タカアミラーゼを吸着させたことを特
徴とする固定化酵素に関するものである。
〈作用〉 以下に本発明を詳細に説明する。
前述したごとく、弱塩基性アニオン交換樹脂にタカア
ミラーゼを吸着させた固定化酵素を用いCDの分解を行う
と、後述する実施例で示すごとく、2日目を過ぎると急
激にCDの分解率は低下する。この原因について鋭意検討
した結果、原液中の高分子物質がイオン交換樹脂母体の
細孔を封鎖することに起因していること考えられる。す
なわち弱塩基性アニオン交換樹脂はスチレンとジビニル
ベンゼンの共重合体あるいはアクリルとジビニルベンゼ
ンの共重合体にアミン基をつけたものであり、その母体
は疎水性であるため、高分子物質が吸着され易く、また
一度吸着された高分子物質は容易に脱着されない。特
に、分岐デキストリン溶液のように原液中には分子量の
大きい高分子物質が多量に含まれ、当該高分子物質がイ
オン交換樹脂に吸着され易いので性能低下の原因とな
る。
一方後述する実施例で示したごとく、当該担体として
アルコール性水酸基を有するものを用いると、極めて長
時間安定してCDを分解することができる。
担体にアルコール性水酸基を付加すると担体が親水性
となり、そのため前述したような原液中の高分子物質が
吸着されないのか、あるいは一度吸着しても通液中にす
ぐ脱着されるものと考えられる。
いずれにしてもアルコール性水酸基を有する担体を用
いると、アルコール性水酸基を有しない通常の弱塩基性
アニオン交換樹脂を担体として用いる場合に比較して、
大幅にそのCD分解能力を持続させることができる。
本発明に用いる担体としては、たとえば不飽和カルボ
ン酸グリシジルエステルたとえばメタまたはアクリル酸
グリシジルエステル、クロトン酸グリシジルエステルな
どに、架橋剤としてジビニルベンゼン、ジメタクリル酸
エチレングリコール、ジメタクリル酸ポリエチレングリ
コールなどを反応させた得た母体に、ジエチルアミノエ
チル、ジエチルアミノプロピル等の3級アミンあるいは
トリメチールアミン、トリプロピルアミン等の4級アミ
ンからなるアニオン交換基を付加させたものが挙げられ
る。アルコール性水酸基を付加させるには母体を重合さ
せる際に用いる原料に当初からアルコール性水酸基を有
するものを用いたり、あるいは母体にアニオン交換基を
付加する際あるいはアニオン交換基を付加した後にアル
コール性水酸基を生成させたりするものであり、このよ
うに担体を製造する種々の過程でアルコール性水酸基を
付加させることができる。
たとえば本発明に用いるアニオン交換基をアルコール
性水酸基を有する担体のひとつの製造例を示すと以下の
通りである。
すなわちメタクリル酸グリシジルにメチルアミノエタ
ノールを反応させてアミン基を導入すると次のような反
応により エポキシ環が開環してアミン基が導入されると共にアル
コール性水酸基が生成される。
本発明に用いる担体は、以上のようにしてアルコール
性水酸基を付加したものであるが、この付加量が少ない
と本発明の目的を達成することができない。たとえばア
ルコール性水酸基の付加量が0.5m mol/g(乾燥樹脂)未
満である場合は、CD分解能力の持続時間が短いので少な
くとも担体に0.5m mol/g(乾燥樹脂)以上のアルコール
性水酸基を付加する必要がある。
次に母体構造としてはゲルタイプと巨大網目構造(MR
タイプ)があり、後者の方が粒子の細孔径が大きいので
酵素が吸着され易く有利である。また当該担体の粒子径
としては0.05〜0.6mmのものを用いるが、好ましくは0.1
〜0.2mmのものがよい。すなわち、粒子径があまり小さ
いと固定化酵素をカラムに充填し、これに原液を通液し
た場合、圧力損失の増大をきたす。一方、粒子径があま
り大きいと比表面積が小となり、吸着させようとする酵
素の量が小となり、期待する性能が得られなくなる。
次に、当該担体にタカアミラーゼを吸着させる方法を
説明すると、まず当該担体をアルカリ溶液で再生し、交
換基を遊離塩基形または水酸化物イオン形にしたのち、
pH6前後の緩衝液、たとえば酢酸・酢酸ナトリウム溶
液、リン酸・リン酸ナトリウム溶液で洗浄し前処理を行
う。このように調整した当該担体の一定量にタカアミラ
ーゼを接触させ吸着させる。
当該担体とタカアミラーゼの接触法としては、容器に
本発明に用いる担体と酵素溶液を入れ、バッチ法で攪拌
しながら吸着させるか、あるいは当該担体をカラムに充
填し、酵素溶液を下降流または上昇流で通液する。この
場合、流出液を再循環して吸着させてもよい。接触時間
としては0.5〜4時間で吸着させるが、好ましくは1時
間程度がよい。
次に、当該担体に吸着させるタカアミラーゼの吸着量
としてはCDの分解の点では多い程よいが、しかし、単位
樹脂量当たりの酵素があまり多く吸着させようとすると
吸着率が低下し経済的に不利となる。したがってタカア
ミラーゼの吸着量としては湿潤樹脂1g当たり蛋白質とし
て1〜50mgの範囲で吸着させるのがよく、好ましくは5
〜20mgの範囲で吸着させるとよい。なお本発明における
湿潤樹脂とは、水分含有率50〜60%程度の水を吸着した
一般に市販されているイオン交換樹脂と同様の状態を指
す。
〈効果〉 以上説明したごとく、本発明に用いる担体はタカアミ
ラーゼを極めて容易に吸着させることができると共に、
吸着したタカアミラーゼは脱離することなく、また当該
固定化酵素をカラムに充填してG1−CD、CDデキストリン
等混合溶液を通液することにより非常に簡単な操作でCD
を連続的に分解することができ、かつ本発明の固定化酵
素は非常に長時間にわたり極めて安定した性能を保持す
ることが可能である。
したがって固定化酵素を使用することにより、バッチ
法のように酵素が1回きりの使い捨てでないため、酵素
の消費量が極めて少なく、経済的メリットは非常に大き
い。
以下に本発明の効果をより明確にするために実施例を
説明する。
実施例−1 メタクリル酸グリシジルとジメタクリル酸エチレング
リコールの重合体にトリプロピルアミンを付加すること
により、アニオン交換基およびアルコール性水酸基を乾
燥樹脂1g当たり、それぞれ1.42meq、および1.85m mol付
加させた粒径約0.18mmの担体に次のような手順によりタ
カアミラーゼを吸着させた。
すなわち直径10mm、高さ200mmのカラムに当該担体4g
(5.2ml)を充填し、次に1N−水酸化ナトリウム溶液25m
lを通薬後、水洗して担体をOH形とした。対で1/10M酢酸
・酢酸ナトリウム緩衝液(pH6.0)500mlを通薬して前処
理を行い、当該前処理を行った担体をカラムから取り出
し、100mlのビーカーに入れ、これにタカアミラーゼ液
(活性352IU/ml)4mlと緩衝液8mlを加え、攪拌しながら
1時間反応させ、酵素を吸着させた。なおこのようにし
て得た固定化酵素は湿潤担体1g当たり蛋白質として9.2m
gのタカアミラーゼが吸着されている。この固定化酵素
を再びカラムに充填し、200mlの前述の緩衝液を通薬し
た後、このカラムにG1−CD8%、α−CD9.9%、β−CD8.
2%、γ−CD1.1%、デキストリンその他72.8%を含む固
形物を固形物濃度10%(重量%)とした混合液を温度50
℃、SV0.2の流速で通液し、長期間にわたりCD分解率を
測定した。
比較のために弱塩基性アニオン交換樹脂A(母体はス
チレンとジビニルベンゼンの共重合体)および弱塩基性
アニオン交換樹脂B(母体はアクリル酸とジビニルベン
ゼンの共重合体)を用い本発明に用いる担体と全く同様
な方法でタカアミラーゼを吸着させ、次いで前述と同様
の方法で前記混合液を通液して処理液中のCDの分解率を
測定した。なお、酵素吸着量は湿潤担体1g当たり蛋白質
として弱塩基性アニオン交換樹脂Aは10.2mg、弱塩基性
アニオン交換樹脂Bは9.6mgであった。その結果を第1
図に示す。第1図に示したCD分解率は全CD(α−CD、β
−CD、γ−CDの総和)に対するものである。
第1図に見られるごとく、本発明の固定化酵素は弱塩
基性アニオン交換樹脂を担体とした固定化酵素に比し、
極めて優れた性能を有している。なお、本発明の固定化
酵素、比較例の固定化酵素共にG1−CDはほとんど分解さ
れなかった。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例における本発明の固定化酵素と比較例の
固定化酵素のCDの分解率を示すグラフであり、縦軸にCD
分解率、横軸に通液時間を示す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アニオン交換基と0.5m mol/g(乾燥樹脂)
    以上のアルコール性水酸基を有する担体に、タカアミラ
    ーゼを吸着させたことを特徴とする固定化酵素。
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