JP2717227B2 - 固定化ウレアーゼとそれを用いた酒類の製造方法 - Google Patents

固定化ウレアーゼとそれを用いた酒類の製造方法

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【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、酒類中に含有される尿素を除去し、改質さ
れた酒類を製造するために有用な固定化ウレアーゼおよ
びそれを用いる酒類の製造方法に関する。
「従来の技術」 清酒、ビール、老酒、ブドウ酒などの酒類中には尿素
が含まれていることが知られている。酒類中の尿素は、
酒類の醗酵に関与する酵母あるいはカビの尿素サイクル
により生成され、例えば清酒中には通常、2〜80ppmの
尿素が含まれ、かす歩合を減らし、酒類の収得歩合を高
めるためのもろみを長期間醗酵せしめた場合には100ppm
以上に増加することもある。
尿素含量が多い酒類は苦味を与え、加熱時や長期貯蔵
により着色し易く、香味の劣化を引き起こす(特公昭56
−20830号公報)ばかりでなく、尿素は酒類中のエチル
アルコールとの化学反応により発癌性や変異原性を示す
とされるカルバミン酸エチルを生成することが知られて
いる(日本醸造協会誌、83(1),57−63,69−73,198
8)。そこで、近年尿素を含有しないかまたは尿素を低
減せしめた酒類の製造方法が求められている。
尿素の含量を低減する方法としては、使用する原料に
おいて尿素の含量の少ないもの、尿素生産能の低い酵
母、カビまたはその処理法等を改良する方法なども考え
られているが、未だ充分な方法ではない。現在採られて
いる方法の一つにウレアーゼを用い生成した尿素を分解
除去するものがある。即ち、尿素を含む酒類にウレアー
ゼを直接添加して、充分反応せしめた後、オリ下げを
し、残存したウレアーゼを採り除くことがバッチプロセ
スで行われている。上記の方法は有効な方法ではあるが
ウレアーゼが残存してしまうこと、オリ下げ等の操
作が必ず必要であり煩雑であること、ウレアーゼの回
収が困難であるため実際上ウレアーゼは使い捨てとなり
不経済であること、尿素の分解処理時間が長い(通
常、7〜14日)等々の酒類の品質への悪影響、経費の上
昇、処理時間の長期化等の欠点が存在した。
「発明が解決しようとする課題」 上記問題点を解決するために、ウレアーゼを担体に固
定化して用いることが考えられる。例えばキチンを担体
として用いグルタルアルデヒド処理後ウレアーゼを添加
し、反応せしめて得た固定化ウレアーゼを作成した例が
知られている(Biotechnology and Bioengineering,XX
I,Pp.133−1343)1979))が、この固定化ウレアーゼを
酒類の処理に用いると、ウレアーゼがリークしてしまっ
たり、処理後の尿素含量が充分減少せず未だ不充分で実
用に耐えるものではなかった。そこで他の固定化担体が
求められている。
「課題を解決するための手段」 本発明者らは、上記課題について鋭意研究した結果、
固定化担体として、キトサンのアミノ基の一部若しくは
全部が、 および/またはNH2−(CH2−NH−CO−NH−基(式
中、nは2〜10を示す)と置換せしめたキトサン誘導体
を用い、共有結合法あるいは吸着架橋法により得られた
固定化ウレアーゼが極めて良好に酒類中の尿素を処理す
る能力を有していることを見出した。
本発明は上記の知見に基づいて完成されたもので、共
有結合法あるいは吸着架橋法による固定化ウレアーゼに
おいて、固定化担体がキトサンのアミノ基の一部若しく
は全部が、 および/またはNH2−(CH2−NH−CO−NH−基(式
中、nは2〜10を示す)と置換せしめたキトサン誘導体
であることを特徴とする固定化ウレアーゼ、および酒類
の製造過程において、上記の固定化ウレアーゼを使用す
ることを特徴とする改質された酒類の製造方法について
である。
先ず、本発明に用いられるキトサン誘導体は、例えば
キチンをアルカリ処理して得られたキトサンに、 および/または、CO=N−(CH2−N=CO(式中、
nは2〜10を示す)などのジイソシアナートを反応せし
めた後水性溶媒中で未反応のイソシアナート基をアミノ
基となすことにより得られる。また、ジイソシアナート
としては例えば入手の容易なn=6に当たるヘキサメチ
レンジイソシアナート(和光純薬社製)などの市販品が
利用しうる。また、上述の代わりに、キトサン誘導体と
して、例えばキトパールBC−3000またはBCW−3000シリ
ーズ(富士紡績社製;商品名; を含むもの)およびBC−3500またはBCW−3500シリーズ
(富士紡績社製;商品名;NH2−(CH2−NH−CO−NH
−基を含むもの)などの市販品を用いることが簡便であ
る。
本発明に用いるウレアーゼは、特に限定されるもので
はないが、入手が容易なことより、微生物由来のウレア
ーゼが好ましい。
また、処理対象の酒類をより効率的に処理するに当た
り、処理する酒類のpHにウレアーゼの至適pHや安定pHを
適合せしめることが好ましく、例えば清酒のような酸性
液の処理においては、酸性ウレアーゼが好ましい。酸性
ウレアーゼとしては、ナガプシン(長瀬産業社製;商品
名)、タケメイト−AU(武田薬品社製;商品名)あるい
は東洋醸造社製ウレアーゼ(東洋醸造社酵素パンフレッ
トT−46:Lactobacillus fermentum B−1112株由来)な
どが例示される。
さらに耐アルコール性を有するものや、安全性面から
酒類中に対し使用しうる許可がされているものがより好
ましい。
ウレアーゼを固定化するに当たっては、前述のキトサ
ン誘導体とウレアーゼとを共有結合法あるいは吸着架橋
法の2種の方法により結合せしめる。これらの2種の方
法は、ウレアーゼのリークを生ぜしめないものであり、
キトサン誘導体とウレアーゼとを単に混合せしめて得る
吸着法とは区別されるものである。
共有結合法とは、予めキトサン誘導体をジアルデヒド
等の架橋剤により処理した後ウレアーゼを添加し反応せ
しめ製造する方法である。また、吸着架橋法とは、キト
サン誘導体とウレアーゼとを混在せしめてジアルデヒド
等の架橋剤により処理するものである。本固定化は公知
の方法により行われるが、架橋剤の処理は不活性水性溶
媒中で室温あるいはそれ以下の温度で行うとよい。使用
しうる架橋剤としては、入手が容易なグルタルアルデヒ
ドが好ましく、その他に、ヘキサメチレンジイソシアナ
ート、ヘキサメチレンジイソチオシアナート、トルエン
ジイソシアナート、キシレンジイソシアナート、ジアル
デヒドスターチ、ジメチルアジピミデート、ジメチルス
ルベルイミデート、ジメチル−3,3′−ジチオビスプロ
ピオンイミデート等が挙げられる。
固定化するウレアーゼの量はキトサン誘導体の結合容
量が充分満たされるまで使用してもよく、その際には固
定化後の不活性水性溶媒中のウレアーゼの残存量を測定
して判断すればよい。一般的に、共有結合法においては
キトサン誘導体1g(湿重量)に対し500U〜30000Uを、吸
着架橋法においては5000U〜30000Uを、使用すればよ
い。また、使用する架橋剤は結合せしめる遊離基に対し
1〜100倍モル程度でよい。
かくして得られた固定化ウレアーゼは、その比活性が
数U/g〜5000U/gになるが、通常は数U/g〜数百U/g程度で
ある。
以上に述べた種々の固定化ウレアーゼを用い改質され
た酒類を製造するに当たっては、通常の醸造法により製
造した酒類を、濾過工程以後に処理すればよいが、例え
ば清酒においては火入れ前あるいはカーボン処理後の生
酒を処理する方法が有利に行われる。
以上の如くの固定化ウレアーゼによる酒類の処理は、
カラムで酒類の処理を行うカラム方式と、固定化ウレア
ーゼを酒類液中に投入して処理を行うバッチ方式のいず
れでもよい。
固定化ウレアーゼの形状、即ちキトサン誘導体の形状
は、特に限定されないが、固定化ウレアーゼを製造する
過程や酒類の処理過程において取り扱いが容易であり、
しかもカラム方式による処理時において大きな流速の得
られる粒状多孔質のものがより好ましい。
一般的に粒径が小さいものほど処理効率は良く、逆に
大きな流速を得ることは難しいので適当なものを選択す
ることが好ましいが、酒類の処理においては、消費者の
要望および製造コストの問題により尿素含量を1ppm以下
に減ずるとともに、投入速度をSV=5以上、好ましくは
SV=10〜30以上とすることが望ましいが、粒状多孔質の
粒径が、0.1乃至0.5mmである固定化ウレアーゼを用いた
場合に極めて良好であり、より好ましかった。
対象たる酒類の尿素含量はロットにより大きく異なる
こともあり、例えばカラム方式で処理する場合には、適
当にその投入速度を調節することにより簡単に尿素含量
が調整できる。カラムの大きさは酒類の処理量により変
更しうるが、一般的には横と高さの比率が1:11:10程度
がよく、1:2〜1:5が有利に使用しうる。例えば清酒1kl
を一昼夜で処理するには、本発明の固定化ウレアーゼを
約8を用い、前述の如く投入速度をSV=5以上程度と
すればよい。
「実施例」 以下に実施例を挙げて詳細に説明するが、本発明はこ
れらに限定されるものではない。
尚、本発明における尿素含量の測定はウレアーゼ・グ
ルタミンシンセターゼ法(尿素測定試薬説明書;東洋醸
造社製)を用いた。
また、ウレアーゼの活性量の測定は、以下の条件にお
いて1分間に1μmolの尿素を分解する酵素活性を1Uと
する。
1)試薬 ・発色試薬I液:フェノール5g、ニトロプルシッドナト
リウム25mgを蒸留水に溶解し500mlとする。
・発色試薬II液:水酸化ナトリウム2.5g、リン酸二ナト
リウム・12H2O 26.8g、アンチホルミン(10%有効塩
素)5mlを蒸留水に溶解し500mlとする。
・基質溶液:5M尿素水溶液と0.1M酢酸緩衝液(pH4.0)を
体積比で1:12にて混和し、調整する。
2)酵素溶液の活性測定手順 試験管に基質溶液0.65mlを採り、37℃で約5分間予備
加温した後、酵素溶液検体0.1mlを加え37℃で正確に10
分間反応せしめ、1N硫酸0.2mlを添加することにより反
応を停止する(以下この反応停止溶液を反応原液とい
う)。この反応原液0.05mlを別の試験管中に採り蒸留水
を添加し0.50mlとし、発色試薬I液2.5mlおよび発色試
薬II液2.5mlを良く混和した後65℃で正確に20分間反応
せしめる。反応液を流水中で室温まで冷却し、分光光度
計により630nmの吸光度を求める(ΔA)。なお、吸光
度の測定に当たっては蒸留水を対照とした。
ブランク試験として酵素溶液検体0.1mlを37℃で正確
に10分間加温し、1N硫酸0.2mlを添加した後基質溶液0.6
5mlを添加して得た溶液を用意し、前記反応原液0.05ml
の代わりに用い以下前記と同様に操作し吸光度を求める
(ΔB)。また、標準試験として0.5μmol/ml硫安水溶
液0.05mlを前記反応原液0.05mlの代わりに用い以下前記
と同様に操作し吸光度を求める(ΔS)。
下記の計算式にてウレアーゼ活性は求める。
ΔA:酵素検体の吸光度 ΔB:ブランク試験の吸光度 ΔS:標準試験の吸光度 V:酵素溶液の液量(ml) W:酵素溶液の希釈倍率 3)固定化されたウレアーゼの活性測定手順 L型試験管に固定化ウレアーゼを3.0mgを正確に秤量
し、0.1M酢酸緩衝液(pH4.0)1mlを採り、37℃で約5分
間予備加温する。次に、37℃に予備加温された基質溶液
6.5mlを加え37℃で正確に10分間振とうし、反応せし
め、1N硫酸0.2mlを添加することにより反応を停止す
る。以下、酵素溶液の活性測定手段に従い同様に行い以
下の計算式で比活性を求める。
ΔA:固定化ウレアーゼ検体の吸光度 ΔB:ブランク試験の吸光度 ΔS:標準試験の吸光度 ω:1000/固定化酵素量(mg) 実施例1〜8 吸着架橋法による固定化ウレアーゼ 粒状多孔質キトサン誘導体キトパールBCW−3001(富
士紡績社製;商品名、粒径0.1mm)2.5g(湿重量)に、
ウレアーゼ(長瀬産業社製;商品名ナガプシン)997mg
(9.4U/mg)を溶解した0.05M酢酸緩衝液(pH5.0)30ml
を加え、4℃で90分間撹拌し吸着せしめ、さらに0.05M
酢酸緩衝液500mlで充分洗浄した。次いでこれに、25%
グルタルアルデヒド(東京化成社製、電子顕微鏡用)10
mlを0.05M酢酸緩衝液(pH5.0)80mlに溶解せしめた溶液
を添加して4℃で90分間架橋反応せしめた。反応後、0.
05M酢酸緩衝液(pH2.0)500ml、次いで0.05M酢酸緩衝液
(pH5.5)500mlで洗浄し、比活性160U/gの固定化ウレア
ーゼを得た(実施例1)。
さらに上記の粒状多孔質キトサン誘導体キトパールBC
W−3001の代わりに下記の表に記載された粒状多孔質キ
トサン誘導体を用い、同様の操作を行って、実施例2〜
8の固定化ウレアーゼを得た。
以上をまとめて表で示す。
実施例9〜12 共有結合法による固定化ウレアーゼ 粒状多孔質キトサン誘導体キトパールBCW−3005(富
士紡績社製;商品名、粒径0.5mm)2.2g(湿重量)に、
3%グルタルアルデヒド(東京化成社製、電子顕微鏡
用)を溶解した0.05M酢酸緩衝液(pH5.0)80mlを加えて
25℃で1時間撹拌した。蒸留水500mlで洗浄し、ウレア
ーゼ(長瀬産業社製;商品名ナガプシン)80mg(9.4U/m
g)を0.05m酢酸緩衝液(pH5.0)で溶解せしめた溶液30m
lを加え25℃で1時間撹拌反応せしめた。反応後、蒸留
水500mlで洗浄し、比活性60U/gの固定化ウレアーゼを得
た(実施例9)。
実施例9で使用した担体キトパールBCW−3005の代わ
りに下記の表に記載された粒状多孔質キトサン誘導体を
用い、同様の操作を行って実施例10〜12の固定化ウレア
ーゼを得た。
比較例1、2 キトサンへのウレアーゼの固定化 粒状多孔質キトサンゲルCL(焼津水産社製;商品名、
粒径0.5mm:アミノ基が置換されていないキトサンよりな
る)3.4g(湿重量)に、ウレアーゼ(長瀬産業社製;商
品名ナガプシン)550mg(9.4U/mg)を溶解した0.05M酢
酸緩衝液(pH5.0)30mlを加え、4℃で90分間撹拌し吸
着せしめ、さらに0.05M酢酸緩衝液500mlで充分洗浄し
た。次いでこれに、25%グルタルアルデヒド(東京化成
社製、電子顕微鏡)10mlを0.05M酢酸緩衝液(pH5.0)80
mlに溶解せしめた溶液を添加して4℃で90分間架橋反応
せしめた。反応後、0.05M酢酸緩衝液(pH2.0)500ml、
次いで0.05M酢酸緩衝液(pH5.5)500mlで洗浄し、比活
性77U/gの固定化ウレアーゼを得た(比較例1)。
比較例1と同一のキトサンゲルCL3.4g(湿重量)に、
3%グルタルアルデヒド(東京化成社製、電子顕微鏡
用)を溶解した0.05M酢酸緩衝液(pH5.0)80mlを加えて
25℃で1時間撹拌した。蒸留水500mlで洗浄し、ウレア
ーゼ(長瀬産業社製;商品名ナガプシン)80mg(9.4U/m
g)を0.05M酢酸緩衝液(pH5.0)で溶解せしめた溶液30m
lを加え25℃で1時間撹拌反応せしめた。反応後、蒸留
水500mlで洗浄し、比活性49U/gの固定化ウレアーゼを得
た(比較例2)。
実施例13 吸着架橋法による固定化ウレアーゼ 実施例8で使用したウレアーゼ−酢酸緩衝液溶液30ml
の代わりにウレアーゼ(東洋醸造社製、パンフレットT
−46:Lactobacillus fermentum B−1112株由来)−酢酸
緩衝液(pH5.0)溶液30ml(85U/ml)を用い、その他は
実施例8と同様の製造法により比活性85U/gの固定化ウ
レアーゼを得た。
実施例14 共有結合法による固定化ウレアーゼ 実施例10で使用したウレアーゼ−酢酸緩衝液溶液30ml
の代わりにウレアーゼ(東洋醸造社製、パンフレットT
−46:Lactobacillus fermentum B−1112株由来)−酢酸
緩衝液(pH5.0)溶液30ml(85U/ml)を用い、その他は
実施例10と同様の製造法により比活性134U/gの固定化ウ
レアーゼを得た。
実施例15〜26、比較例3、4 約375kgの米および米麹等の政令で定められた原料を
用い常法により発酵させた後、搾り、酒粕を除く工程、
オリ引き濾過の工程、カーボン脱色工程のそれぞれの工
程を経て火入れ前の生酒(アルコール分19.0%、pH4.
3、尿素含量26ppm)約1000を得た。
実施例1〜12で得られた固定化ウレアーゼおよび比較
例1〜2で得られた固定化ウレアーゼ2mlを15℃の温水
を循環した外筒管付カラム(1×4.5cm、vol=3.5ml)
のそれぞれに充填し、前述の生酒(尿素含量26ppm)をS
V=20で30日間通液したが、得られた清酒の尿素含量は
下記の表の通りであった。
本固定化ウレアーゼは比較例に比べ長期間の使用に耐
え清酒中の尿素を効率良く分解除去でき、ウレアーゼの
混入もなかった。
「発明の効果」 本発明によれば、ウレアーゼの混入なく酒類中の尿素
を有効に分解除去できる固定化ウレアーゼが供給し得る
ものであり、およびこの固定化ウレアーゼを用いること
により尿素を含有しないかまたは低減せしめた改質され
た酒類を製造し得るものである。
フロントページの続き (72)発明者 蓼沼 誠 東京都北区滝野川2―6―30 国税庁醸 造試験所内 (72)発明者 下飯 仁 東京都北区滝野川2―6―30 国税庁醸 造試験所内 (72)発明者 泉 禄郎 静岡県田方郡大仁町田京1015―1 (72)発明者 平田 勤 静岡県田方郡大仁町三福685―1 (72)発明者 松本 邦男 静岡県三島市光ケ丘17―16

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】共有結合法あるいは吸着架橋法による固定
    化ウレアーゼにおいて、固定化担体がキトサンのアミノ
    基の一部若しくは全部が、 および/またはNH2−(CH2−NH−CO−NH−基(式
    中、nは2〜10を示す)と置換せしめたキトサン誘導体
    であることを特徴とする固定化ウレアーゼ。
  2. 【請求項2】固定化ウレアーゼが、多孔質粒子状であ
    り、かつ、その粒径が、約0.1mm乃至約0.5mmである特許
    請求の範囲第1項に記載の固定化ウレアーゼ。
  3. 【請求項3】固定化ウレアーゼに用いられるウレアーゼ
    が微生物ウレアーゼである特許請求の範囲第1項に記載
    の固定化ウレアーゼ。
  4. 【請求項4】固定化ウレアーゼに用いられるウレアーゼ
    が酸性ウレアーゼである特許請求の範囲第1項に記載の
    固定化ウレアーゼ。
  5. 【請求項5】酒類の製造過程において、特許請求の範囲
    第1項に記載の固定化ウレアーゼを使用することを特徴
    とする改質された酒類の製造方法。
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