JPH03218815A - 水中におけるライニング工法に使用するライニング被膜 - Google Patents

水中におけるライニング工法に使用するライニング被膜

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JPH03218815A
JPH03218815A JP2295376A JP29537690A JPH03218815A JP H03218815 A JPH03218815 A JP H03218815A JP 2295376 A JP2295376 A JP 2295376A JP 29537690 A JP29537690 A JP 29537690A JP H03218815 A JPH03218815 A JP H03218815A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野コ 本発明は、海洋、河川その他の水中鉄鋼構造物等の被着
体の水中におけるライニング工法に使用するライニング
被膜に関する。
[従来の技術] 海洋、河川その他の水中鉄鋼構造物等の被着体の腐食に
対して、数多くの防食工法及び防食材料が提供されてい
る。
このうち、現在比較的多方面で用いられている工法とし
て、いわゆるウエットハンド工法といわれているものが
ある。
これは、高粘度のエポキシ樹脂等の接着剤を粘土状の塊
として、水中にて水中鉄鋼構造物等の被着体に手のひら
で押付けて塗着し、又は低粘度のエポキシ樹脂等の接着
剤を水中にてゴムベラ等で押し付けて塗着するものであ
り、これにより防食効果を得ようとするものである。
父上記工法を一歩進めるものとして塗着作業を容易化さ
せるために、水中鉄鋼構造物等の被着体にあらかじめ金
網を溶接し、これを介在させてエポキシ樹脂等の接着剤
を水中で接着又は塗着するものも採用されている。
次にライニング被膜に関しては、特開昭61−2169
34号公報に示すものが提案されており、これは、一方
の面に防汚性樹脂被膜を有する防水シートの他方の面に
空気中で接着剤を塗布し、次に該接着剤の塗布面を水中
鉄鋼構造物の表面に又は水面より上の湿潤面に接触させ
、該水中鉄鋼構造物の表面に該防水シートを延展し、か
つ該シートを磁力によってその表面に付着させるもので
ある。
又水中におけるライニング被膜ではないが、特公昭61
−57914号公報記載の発明が提案されている。これ
は被防食構造物の被覆防食方法であり、その特徴とする
ところは、被防食構造物の表面に、イソシアネートを含
有する下塗り材を塗布した後、その上に、上記下塗り材
のイソシアネートと反応する活性水素を有する化合物を
含有せしめ、かつ植物性、動物性もしくは鉱物性のワッ
クスおよびタール類から選ばれる少なくともひとつを主
成分とする防錆混和物を不織布または布、さらにはプラ
スチック、ゴムのフィルム、シートなどに含浸または塗
布させた被覆材で被覆することを特徴とする被防食構造
物の被覆防食方法である。
又水中におけるライニング被膜ではないが、特公昭61
−35435号公報記載の発明が提案されている。これ
はエポキシ樹脂防食テープであり、ステッチボンド方式
でつくられた不織布と縦糸および横糸が1インチあたり
それぞれ5〜30本の範囲にあるクロスとにより繊維基
材を構成してこれにエポキシ樹脂組成物を含浸、付着さ
せたテープであって、かつ前記のクロスはテープ長手方
向の伸びが不織布のそれに較べて小さいことを特徴とす
るエポキシ樹脂防食テープである。
[発明が解決しようとする問題点コ 先ず、前記ウエットハンド工法と呼ばれるものは、高粘
度のエポキシ樹脂等の接着剤を粘土状とし、この粘土状
の接着剤の塊を水中にて手で押し付けて塗着するか又は
低粘度のエポキシ樹脂等の接着剤を、水中にてゴムベラ
等ですくって鉄鋼構造物等の被着体に塗着するものであ
り、この工法は、塗着作業中接着剤が水中に飛散して塗
布し難いばかりでなく、材料の無駄が生じ不経済であつ
た。
又水中での作業であるため迅速にできない上に、接着剤
の塗布は、手のひら又はゴムベラ等で行うため、塗着に
際し圧力を掛け難く、展圧接着が不完全であり、塗着面
から水を完全に排除できないため、塗着効果が著しく薄
れる問題点が存した。
すなわち、水中におけるライニング工法時においては、
常に被着体と接着剤との間に水という物質が介在してお
り、この水を排除するために粘土状の接着剤を手で強く
展圧したとしても、押圧した部分だけしか水が排除でき
ずに、その回りには依然として水が介在しているからで
ある。
又低粘度型の接着剤を使用する場合、塗着作業は、1回
毎にゴムベラ等ですくった接着剤を被着体に押付けて行
うものであるため、すくった接着剤には常に浮力が働き
、これを被着体に押付けようとするとその場から逃げて
しまい、塗着作業力く能率的かつ確実にできないことよ
り、展圧接着力《効果的にできなかった。そればかりで
なく次に塗着した接着剤との継ぎ目め又は境目部分の塗
着力も弱くなり、水を効果的に排除できないため、防食
効果が減退する問題点が存した。
更に水中鉄鋼構造物等の被着体との間に金網を介在させ
るものにあっては、接着剤を押付ける際にそれが浮力に
より逃げるのを幾分防止でき、塗着作業は若干向上する
が、金網が被着体に完全に接着していないため、塗布さ
れた接着剤は金網には接着するが、被着体には接着しな
いという問題が生ずる。
このため、被着体と接着剤との間に水が介在して完全な
防食効果を得ることができなかった。
次に接着剤を塗布してそれを防食被膜とする前記技術の
問題点を一部解決するものとして提案された、特開昭6
1−216934号公報記載の発明は、防水シートを水
中鉄鋼構造物に延展するものであるため、その防食効果
は一層高まるごとき観を呈しているが、防水シートには
定型性があって、接着した場合であっても常に元の形状
に戻るうとし、水中鉄鋼構造物等の被着体の形状に適合
しないため、水を押しのけて展圧することができなかっ
た。
特に水中鉄鋼構造物等の被着体には、平坦状のものは少
なく、その接着力に問題点が存した。
特に防水シートは、1mm前後の厚みを有するため、こ
れを接着するに際して、外面よりシートを押圧しなけれ
ばならないが、水を排除するように効果的に展圧するこ
とは困難であった。
又円柱状の水中鉄鋼構造物に防水シートを延展した場合
、該シートには常に平板状の元の状態に戻ろうとする力
が作用し、被着体の形状に適合せずに接着しにくい問題
点が存した。
又平坦状のものに延展した場合であっても自重で下方に
移動してしまう問題点があった。
これらの問題点を解決する手段として、防水シートに磁
性粒子を含有させて水中鉄鋼構造物の表面に磁力によっ
て付着させることとしているが、このような磁力では吸
着力が弱く、前記問題点を解決する手段とはなり得なか
った。
と同時に被着体とシートとの間に介在する水を完全に排
除できないため、場合によってはシートを接着した後、
水の介在により接着面が容易に剥離してしまう問題点が
存した。
又特公昭61−57914号公報記載の発明は、水中に
おけるライニング方法ではなく、陸上における被防食構
造物の被覆防食方法であり、不織布または布、さらには
プラスチック、ゴムのフイルム、シートなどに含浸また
は塗布する下塗り材のイソシアネートと反応する活性水
素を有する化合物を含有し、かつ植物性、動物性もしく
は鉱物性のワックスおよびタール類から選ばれる少なく
ともひとつを主成分とする防錆混和物は、いずれも油系
の接着剤であり、これらの接着剤は陸上で接着しても、
水中においては、全く接着しない問題点が存し、水中に
おいて使用することができなかった。
更に又特公昭61−35435号公報記載の発明は、水
中におけるライニング被膜ではなく、陸上におけるエポ
キシ樹脂防食テープであり、ステッチポンド方式でつく
られた不織布とクロスとにより繊維基材を構成し、かつ
前記のクロスはテープ長手方向の伸びが、不織布のそれ
に較べて小さいことを特徴とするものであり、エポキシ
樹脂組成物を含浸、付着させたテープが、加熱硬化時に
樹脂だれやピンホール、ボンドの発生を防止するもので
ある。この従来技術は、被防食対象物に巻き付けた後、
加熱硬化させるものであり、陸上においてのみ使用可能
であり、水中において利用できない問題点が存した。
[発明の概要コ 本発明は上記問題点を解決するためになされたものであ
り、所望の面積に裁断した不織布の両面に水中硬化型の
エポキシ樹脂等の接着剤を均一に塗布してよく含浸させ
、これを水中鉄鋼構造物等の被着体に押圧、展圧して貼
り付けて接着し、被着体と不織布との間に介在する水を
一切排除して被着体と不織布を完全に接着させて防食作
用を完全に行うことのできる水中におけるライニング工
法に使用するライニング被膜を提供することを目的とす
る。
[問題点を解決するための手段] 本発明は上記問題点を解決するために以下に述べる手段
を採用する。
所望の面積に裁断したガラス繊維、テトロンその他の素
材からなる不織布1の両面に低粘度型の水中硬化型のエ
ボキシ樹脂、ウレタン樹脂、FRP樹脂、アクリル樹脂
等の接着剤を均一に塗布してよく含浸させ、その上に高
粘度型の同種接着剤を均一に塗布して更に含浸させ、こ
れを水中鉄鋼構造物等の被着体2に押圧、展圧して貼り
付けて接着自在とし、被着体2と不織布1との間に介在
する水を一切排除して被着体2と不織布1を完全に接着
させて防食作用を行うことのできるライニング被膜とし
たことを特徴とする。
[作用及び実施例] 本発明のライニング工法に使用するライニング被膜の作
用及び実施例について以下詳細に説明する。
先ず、本発明のライニング工法の施工手順としては、最
初に水中鉄鋼構造物等の被着体2の下地処理を行う。こ
の下地処理作業は、サンドブラスト、サンダー等の下地
処理機器を用いて、SIS規格Sa2程度に仕上げる。
又必要な場合には腐食孔の処理を標準補修基準に従って
所定の手段で補修する。
次に陸上において不織布1の処理を行う。
この不織布1は施工する現場の水中鉄鋼構造物等の被着
体2の形状等に合わせて割り付け、所望の面積に裁断す
る。
例えば、3 0 0mmX 3 0 0mmに裁断した
0.  5mm前後の厚みを有するガラス繊維からなる
不織布1を離型性のよいシート又はガラス板、アクリル
板等の板状体の上に拡げて、水中硬化型のエポキシ樹脂
、ウレタン樹脂、FRP樹脂、アクリル樹脂等の接着剤
を両面に均一に塗布し含浸させる。
接着剤の塗布量は通常1,200〜1,500g / 
rdで充分であるが、必要に応じて2,  000〜3
,OOOg/rrrとすることもでき、こうした場合に
は、被着体の凹凸面に充分対応することができる。
本発明の特徴は、不織布1の両面に接着剤を均一に塗布
、含浸させて、いわば接着剤の布を形成し、この接着剤
の布からなるライニング被膜により、水中鉄鋼構造物等
の被着体2を接着剤で塗装した場合と同様の状態にして
防水、防食作用を発揮させる点にあり、こうした目的を
より有効に達成するために、不織布1に最初に塗布する
接着剤として低粘度型のものを採用した場合には、浸透
性が良好であるため、より迅速かつ効果的に接着剤を不
織布1に十分に含浸させることができる。
そして含浸作用が完了した時点でその上に更に高粘度型
の接着剤を塗布することにより、所望量の接着剤の塗り
重ねを行うことができる。
もちろん、当初から高粘度型の接着剤を塗布した場合で
あっても、接着剤を有効に不織布1に含浸させることは
でき、又低粘度型の接着剤であっても所望量の塗り重ね
は可能である。
接着剤を塗布し、含浸させた不織布1を、塗布後約30
分間以内に水中に搬入して水中鉄鋼構造物等の被着体2
に貼り付け、展圧接着させる。
塗布後時間が経過するに従って接着剤の接着力が減退す
るため、速やかに接着作業に移行する必要がある。
水中での接着作業では、先ず接着剤を含浸、塗布してな
る不織布1を、あらかじめ下地処理した水中鉄鋼構造物
等の被着体2の所望の個所に貼り付け、ゴムベラ等の離
型性の良い均し具を用いて、不織布1の中心部より外方
に向って押付けて展圧接着する。
すなわち、不織布1を被着体2に押圧し、更に展圧して
水の介在一切を排除する。この圧着時に水が介在してい
る場合には、接着力が弱化するばかりでなく防食効果が
減退する原因となる。
この貼着作業において、不織布1の外面にも接着剤が塗
布されているが、外面部分には常に水が介在し、しかも
、指等により部分的に接触、保持しているため、指等は
外面部分に接着しにくく、接着作業に支障が生ずる恐れ
は少ない。
しかも、押圧作業は、ゴムベラ等の離型性の良い均し具
により行われるため、能率的かつ迅速に行うことができ
るものである。
複数枚の不織布1は、それぞれ突き合わせジョイントさ
れており、各突き合わせ部に生ずる隙間は、不織布1の
外面に塗布された接着剤を均すことにより埋められ、複
数枚の不織布1は、あたかも一枚の被膜をライニングし
たかのように平滑に仕上げられる。
この不織布1は被着体の状況に応じて所望の枚数積層す
ることができ、そうすることにより、層の防食効果が図
れる。
このように不織布1を水中鉄鋼構造物等の被着体2にラ
イニングすることにより、防食効果を得ることができる
が、水中鉄鋼構造物等の被着体2の環境等によって、耐
摩耗性や耐衝撃性などの高度な機能を要求される場合も
あり、そうした場合には、不織布1上に加硫ゴムシート
、塩化ビニルシート、ステンレス箔等からなる防食被膜
3を更に貼付し、展圧接着することができる。
先ず、水中鉄鋼構造物等の被着体2に不織布1をライニ
ングした後、直ちに所望の面積に裁断した加硫ゴムシー
ト等の防食被膜3を不織布1面上に貼り付けて、押圧し
、展圧接着する。
接着作業は、ローラー等の均し具で中心部より外方に向
って押付けて介在する水を排除して接着する。
複数枚の防食被膜3は、それぞれラップジョイントとし
、ラップ代の最低値は概ね次の通りとするが最適である
シート厚さ    ラップ代の最低値 1,Omm        30mni1.2mm  
      40mm 1.5mm        50n+m2.0mm  
      80mm ラップ代部の処理としては、下側の防食被膜3の表面に
水中硬化型のエポキシ樹脂等の接着剤を例えば、厚さ約
0.5mm前後塗布し、上側の防食被膜3を押付けて接
着し、端末を同種接着剤でコーティングする。加硫ゴム
シート等の防食被膜3は定型性があり元の形状に戻ろう
とするため、仮止めを行う。仮止めの手段として、マグ
ネットを使って、接着剤が硬化するまで防食被膜3を固
定し、又はマグネットが使用できない場合には、下地に
スタツドボルト等の止具を取付けて固定する。
水中硬化型のエポキシ樹脂を接着剤として用いた場合に
は、その硬化は水温10℃以上のときは約24時間、水
温5℃〜10℃のときは約48時間で完了するため、そ
れを一応の目安として仮止めを撤去する。
前記加硫ゴムシート等の防食被膜3の片一方の面にあら
かじめ接着剤を所定量、例えば200〜2 5 0 g
/rrr均一に塗布し、塗布後約30分間以内に不織布
1面に接着してもよく、そうした場合には、より強固に
接着することができる。
防食被膜3として加硫ゴムシートを採用した場合、ゴム
シートとエポキシ樹脂等の接着剤は、相互の接着力が弱
いため、あらかじめゴムシートの接着剤塗布面にブライ
マーを塗布して乾燥させた後、接着剤を塗布すれば、両
者の接着状態は良好となる。
[発明の効果コ 本発明は不織布の両面に接着剤を塗布して不織布に十分
に接着剤を含浸させ、あたかも接着剤を布体状に形成し
、この布体状の接着剤をライニング被膜として被着体に
貼付け、展圧接着するものであり、接着力が増強される
と同時に防水、防食効果も高く、しかも能率的に水中に
おけるライニング工法を遂行することができるものであ
る。
先ず、本発明におけるライニング被膜としての不織布は
布地であるため、接着剤を含浸し易く、しかも丈夫な素
材であり、ライニング被膜として最適である。
又、不織布は布地であるため、例えばゴムシートのよう
に定型性を具備するが故に元の形状に戻ろうとすること
は一切なく、被着体である水中鉄鋼構造物の形状によく
適合すると共にどのような形状であっても良く馴染み、
この結果強い接着力が容易に得られ、高い防食効果を奏
することができるものである。
すなわち、従来工法においては、接着剤を塗着し、又は
防食シートを接着する場合、被着体との間に介在する水
を有効に押し除けて排除することができなかったが、こ
れは、接着剤と防食シートとの展圧作業が確実にできな
かったのが原因とされている。
ところが、本発明においては、接着剤自体が布体として
形成されていることと、均一に全体的に押圧することが
できるため、この展圧作業を不織布の中心部より外方に
向けて順次確実に進めて行うことができ、この展圧作業
の進展と同時に被着体との間に介在している水は、押し
除けられて確実に排除され、接着面に水の介在しない状
態での塗着を行うことができ、強固な接着力と高い防水
、防食効果を得ることができるものである。
又、樹脂からなる接着剤は水中硬化型であるため、接着
強度は高いが、硬化した場合、延び率が少なく弾性が弱
いためヒビ割れ等が起き易い。
しかしながら、本発明の場合には、不織布が介在してい
るため柔軟性があり、接着剤にヒビ割れが生じにくくな
っている。
更に本発明の不織布からなるライニング被膜は、内側の
接着面だけでなく、その外面においても接着剤が塗布さ
れているため、防水、防食作用が一層効果的になされる
ばかりでなく、更にその上に所望の枚数のライニング被
膜を容易に積層することができ、より有効に防食効果を
奏することができるものである。
更に本発明工法は、接着剤の塗布は陸上で行われるため
、従来のように水中での接着剤の飛散は全くなく、経済
的であり、又水中での作業が少ないため、作業のスピー
ド化が図れるものである。
又本発明は、ライニング被膜としての外面を加硫ゴムシ
ート等の防食被膜で容易に被覆することができるため、
耐摩耗性や、耐衝撃性の要求される環境においても充分
施工することができるものである。
[試験例(1)] 本発明の水中におけるライニング工法及びそれに使用す
るライニング被膜について、鋼材に対する接着性につい
て試験したところ以下の結果が得られた。
(1)試験片としての鉄板の下地処理 サンドブラスト機を用いて、素地調整としてSIS規格
Sa2.5程度に仕上げたが、一日おいたため、試験時
はSa2程度になった。
アンカーパターンは粗さ試験機により測定し、8MIL
程度となった。尚、普通、実際の工事では、2MIL程
度である。
(2)不織布の処理 ガラス繊維製の0.5mmの厚みを有する不織布を、3
 0 0mmX 3 0 0mmに裁断し、離型性のよ
いアクリル板上に拡げ、アクアボンド(エポキシ樹脂)
ペーストA液とB液を規定量投入し、よく攪拌して完全
に混合し、不織布の両面に均一に塗布した。ペーストの
塗布量は1,200g/rrrであった。
(3)水中接着 下地処理した被着体である鉄板にアクアボンドペースト
を塗布した不織布を塗布後10分間経過する前に貼り付
け、ゴムベラで中心部より外に向って順次押圧して、展
圧接着した。
この展圧接着では、被着体と不織布との間に介在する水
を完全に排除するために先ず不織布の中心部を強く押圧
して接着し、そして順次外方に向けて水を押し除けるよ
うに展圧接着した。
不織布同士は突き合わせジョイントとし、突き合わせ部
に生ずる隙間には、不織布の表面に塗布されたアクアボ
ンドペーストを良く均して埋め、全体を1枚のライニン
グ被膜となるように平滑に仕上げた。
(4)養生 不織布を水中接着してなる試験片を水中に3ケ月間養生
した。施工時及び養生期間中の水温は、25〜25.5
℃であった。
(5)引張試験の結果(建研式引張試験・油圧式接着力
試験・アタッチメント形状φ45)試験片に2 0 K
glcrdの引張力を加えた段階で接着層と鉄板間が剥
離した。通常の規格では10Kg/cr+{程度の付着
力があればよいとされているため、付着力としては充分
であると思われる。
次に前記試験例(1)と同様の条件下で試験片に不織布
を2枚貼り付け、展圧接着した場合の付着力試験を行っ
たところ、試験片に2 7 Kg/err?の引張力を
加えた段階で接着層と鉄板間が剥離した。
この結果からして不織布を1枚接着した場合よりも2枚
接着した場合の方が付着力が強化されることが理解され
る。
[試験例(2)] 次に不織布の表面に加硫ゴムシートを接着した場合の試
験結果は次のとおりである。
(1)加硫ゴムシートの処理 厚さ1.0mmの加硫ゴムシートを300mmX300
mmに裁断する。パンプライマーWP−100A液にB
液を規定量投入し、よく攪拌して完全に混合する。この
混合液をゴムシートの接着面に均一に塗布する。塗布量
は230g/rrfであった。
又表面のラップ代(3 0mm) + 2 0mmの部
分にも同様に塗布し、完全に乾燥させる。
次にパンプライマ−Z−9A液にB液を規定量投入し、
よく振って完全に溶解したものを前記パンブライマ−W
P−100の塗布面に均一に塗布(塗布量130g/r
f)L、1時間養生した。
アクアボンド(エポキシ樹脂)ペーストA液とB液を規
定量投入し、よく攪拌して完全に混合し、均一に塗布(
塗布量2 0 0 g/耐)し、塗布後10分間経過す
る前に不織布上に接着した。
(2)水中接着 試験片の下地処理、不織布の処理、不織布の水中接着に
ついては、前記試験例(1)と同一条件下で行った。
ゴムシートのアクアボンドペーストを塗布した面を不織
布面に貼り付け、ローラーで中心部より外に向かって押
圧し、介在する水を押し除けるようにして展圧接着した
ラップ部の処理として、下側のシートの表面にラップ代
30mmの部分にアクアボンドペーストを厚さ約0.5
mm塗布し、上側のシートを押し付け、端末をコーキン
グした。
仮止めとしてマグネットを使ってアクアボンドペースト
が硬化するまでシートを固定した。固定後24時間経過
した時点で仮止めを撤去した。
(3)養生 試験片を水中に3ケ月間養生した。
施工時及び養生期間中の水温は25〜25.500であ
った。
(4)引張試験の結果 試験例(1)と同様の引張試験をしたところ、試験片に
2 0 Kg/crrfの引張力を加えた段階で接着層
と鉄板間が剥離し、不織布とゴムシート間の剥離はみら
れなかった。
この結果からして、不織布とゴムシートの付着力は強固
であるものと理解される。
【図面の簡単な説明】
第1図は被着体に不織布を接着した状態の一部切欠断面
図、第2図は不織布に防食被膜を接着した状態の一部切
欠断面図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)所望の面積に裁断したガラス繊維、テトロンその
    他の素材からなる不織布(1)の両面に低粘度型の水中
    硬化型のエポキシ樹脂、ウレタン樹脂、FRP樹脂、ア
    クリル樹脂等の接着剤を均一に塗布してよく含浸させ、
    その上に高粘度型の同種接着剤を均一に塗布して更に含
    浸させ、これを水中鉄鋼構造物等の被着体(2)に押圧
    、展圧して貼り付けて接着自在とし、被着体(2)と不
    織布(1)との間に介在する水を一切排除して被着体(
    2)と不織布(1)を完全に接着させて防食作用を行う
    ことのできるライニング被膜としたことを特徴とする水
    中におけるライニング工法に使用するライニング被膜。
  2. (2)水中鉄鋼構造物等の被着体(2)に貼り付け、展
    圧接着してなる不織布(1)の表面に加硫ゴムシート、
    塩化ビニルシート、ステンレス箔等の防食被膜(3)を
    貼り付け、展圧接着してなることを特徴とする特許請求
    の範囲第1項記載の水中におけるライニング工法に使用
    するライニング被膜。
  3. (3)被接着面に水中硬化型のエポキシ樹脂等の接着剤
    を塗布してなる加硫ゴムシート等の防食被膜(3)を不
    織布(1)の表面に貼り付け、展圧接着してなることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項又は第2項記載の水中
    におけるライニング工法に使用するライニング被膜。
  4. (4)水中硬化型のエポキシ樹脂、ウレタン樹脂、FR
    P樹脂、アクリル樹脂等の接着剤を均一に塗布してよく
    含浸させた不織布(1)を所望の枚数積層してなること
    を特徴とする特許請求の範囲第1項記載の水中における
    ライニング工法に使用するライニング被膜。
JP2295376A 1987-12-25 1990-11-02 水中におけるライニング工法に使用するライニング被膜 Granted JPH03218815A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008163568A (ja) * 2006-12-27 2008-07-17 Sumitomo Rubber Ind Ltd 水中構造物補強方法
JP2021059909A (ja) * 2019-10-08 2021-04-15 三菱ケミカルインフラテック株式会社 遮水シートの接続方法、遮水シート接続体、および、ブロックマット
KR20230157663A (ko) * 2022-05-10 2023-11-17 울산과학기술원 습윤 접착 패치 및 이의 제조방법

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