JPH0321816Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、前後の向きが互に逆向きで且つ横方
向に並設された状態で、所定の払出ステーシヨン
に搬送される自動２輪車用の伝動ケースその他の
ダイキヤスト製品を該払出ステーシヨンの近傍に
位置する台車上に、２個ずつ段積移載するように
したダイキヤスト製品移載装置に関する。

（従来の技術） 従来は、第１図ａに示すようにダイキヤスト製
品Ａの前部と後部の容積の違いやダイキヤスト製
品Ａに対するゲート部Ｂの配置方向を揃えるため
等の理由から、前後の向きを互に逆向きにし横方
向に並設した状態にダイキヤスト鋳造し、その後
第１図ｂに示すようにゲート部Ｂやバリを切断し
た状態で、所定の払出ステーシヨンに搬送された
ものを１個ずつ手作業で該払出ステーシヨンの近
傍に位置する台車上に段積移載するようにしてい
る。

（考案が解決しようとする問題点） ところで、払出ステーシヨンに搬送されたダイ
キヤスト製品Ａの台車への段積移載を自動的に行
ない得るようにして、生産性の向上が図れるよう
にすることが望まれる。

ここで、払出ステーシヨンの上方の取出位置と
台車の上方の払出位置とに移動自在で且つ昇降動
自在の手首部を有する工業ロボツトを設けて、ダ
イキヤスト製品Ａを移載し得るようにすることが
考えられるが、この場合、ダイキヤスト製品Ａを
１個ずつ台車上に移載したのでは生産性の向上は
あまり望めず、又ダイキヤスト製品Ａの前部と後
部との厚さが違う場合にただ単に段積移載したの
では第１図ｃに示すように、ダイキヤスト製品が
一方に傾いてしまう問題がある。

本考案は、上記要望を充足し且つこのような問
題点を解決した装置を提供することをその目的と
する。

（問題点を解決するための手段） 本考案は、かかる目的を達成すべく、前後の向
きが互に逆向きで且つ横方向に並設された状態で
所定の払出ステーシヨンに搬送されるダイキヤス
ト製品を該払出ステーシヨンの近傍に位置する台
車上に２個ずつ段積移載するようにした移載装置
であつて、可動枠と、該可動枠を該払出ステーシ
ヨンの上方位置と該台車の上方位置とに往復動及
び昇降動させるロボツトと、該可動枠の左右両側
に夫々ガイド部材を介して横方向に移動自在に取
付けた１対のスライダと、該各スライダを横方向
に移動する駆動源と、該各スライダに該各スライ
ダに軸支される垂直軸を介して吊設した、ダイキ
ヤスト製品を着脱自在に把持する把持具と、該把
持具を該垂直軸を中心にして180゜反転する駆動源
とを備えることを特徴とする。

（実施例） 本考案を図示の実施例につき説明する。

第２図を参照して１は自動２輪車用の伝動ケー
スその他のダイキヤスト製品Ａの払出ステーシヨ
ン、２は該払出ステーシヨン１の近傍の台車を示
し、該台車２は、上方を開放した箱形形状から成
り、これの下側に４個の車輪１ａを設けて手動に
より移動自在とし、又該払出ステーシヨン１に
は、ダイキヤスト鋳造後、鋳型から取出してゲー
ト部やバリを切断する後方の製品分離装置３か
ら、ダイキヤスト製品Ａが治具４上に前後の向き
が互に逆向きで且横方向に並設された状態でコン
ベア５により搬送される。

そして、払出ステーシヨン１の上方の取出位置
と台車２の上方の払出位置とに移動自在で且つ昇
降動自在の可動枠６を設け、該可動枠６の左右各
側にスライダ７を夫々横方向に移動自在に設け
て、該各スライダ７にダイキヤスト製品Ａを着脱
自在に把持する把持具８を垂直軸９を中心として
反転自在に吊設した。

前記可動枠６はロボツトにより移動されるもの
で、該ロボツトは、該払出ステーシヨン１と該台
車２との間の上部空間に設けた前後方向に長手の
レール１０に沿つて、該レール１０に固定のラツ
ク１０ａに噛合うピニオン１１ａを有するモータ
１１により前後動される走行台１２と、該走行台
１２から横方向に延出したガイドバー１３に沿つ
てシリンダ１４により横方向に移動される横動台
１５とを設けると共に、該横動台１５に昇降シリ
ンダ１６を立設し、該シリンダ１６のピストンロ
ツドの下端に該可動枠６を取付けて成る直交座標
ロボツトで構成され、該可動枠６に、該走行台１
２と該横動台１５との動きで取出位置と払出位置
とへの移動及び該昇降シリンダ１６の作動による
昇降動を与えられるようにした。

又、前記各スライダ７は、第３図及び第４図に
示す如く、ブラケツト１７の下側に固定の前後１
対のガイドブツシユ１７ａ，１７ａに夫々横方向
に長手の前後１対のガイドバー１７ｂ，１７ｂに
おいて横方向に摺動自在に挿通支持されて、各シ
リンダ１８の作動による横動が与えられるものと
し、両スライダ７，７を該ブラケツト１７におい
て第５図に明示するような４個の昇降ガイド１７
ｃを介して可動枠６の下面に、該各ガイド１７ｃ
の周囲に設けたばね１７ｄに抗して該可動枠６に
対し少許上動し得るように取付けて、該可動枠６
に設けたリミツトスイツチ１９により、該可動枠
６の取出位置及び払出位置における降下に際し、
把持具８のダイキヤスト製品Ａへの当接時を検知
して該可動枠６の降下動を停止するようにした。

又、各把持具８は、シリンダ２０により作動さ
れるクランプ爪８ａを前後１対に備えるものと
し、これを第６図に明示する如く、各スライダ７
の下面に回転自在に設けた垂直軸９の下端に取付
け、該垂直軸９の上端をロータリアクチエータ２
１に連結して、該アクチエータ２１の作動により
該把持具８に180゜の反転動作を与えられるように
した。

図面で２２は各把持具８に設けたダイキヤスト
製品Ａの存在を検出するリミツトスイツチ、２２
ａはダイキヤスト製品Ａの上面に当接する該スイ
ツチ２２の検知ドツクを示す。

（作用） 先ず、可動枠６をダイキヤスト製品Ａの取出位
置に移動させた後にこれを降下させて、払出ステ
ーシヨン１に搬送された２個のダイキヤスト製品
Ａを左右の各把持具８，８により夫々把持し、次
いで可動枠６を上昇させて両ダイキヤスト製品
Ａ，Ａを払出ステーシヨン１から取出した後、可
動枠６を払出位置に移動させると共に、両把持具
８，８の一方を反転させ、更に両スライダ７，７
を互に横方向内方に横動させて両ダイキヤスト製
品Ａ，Ａの間隔を狭め、可動枠６を降下させて両
把持具８，８を開放するもので、これによれば、
該両ダイキヤスト製品Ａ，Ａは第７図ａに示すよ
うに前後の向きが互に同じ向きで而も両ダイキヤ
スト製品Ａ，Ａの間隔が狭められた状態で台車２
上に払出される。次いで、可動枠６を上昇させた
後、両スライダ７，７を互に横方向外方に横動さ
せて間隔を広げ、先に反転した一方の把持具８を
再び反転して旧位置に戻すと共に、可動枠６を取
出位置に移動させ、更に降下させて、払出ステー
シヨン１に次に搬送された２個のダイキヤスト製
品Ａ，Ａを両把持具８，８により夫々把持し、上
記と同様な作動順序で可動枠６を台車２上の先に
払出した両ダイキヤスト製品Ａ，Ａの真上に移動
させ、次いで両把持具８，８の他方を反転させた
後、両スライダ７，７を互に横方向内方に横動さ
せて両ダイキヤスト製品Ａ，Ａの間隔を狭め、可
動枠６を降下させて両把持具８，８を開放する。
これによれば、両ダイキヤスト製品Ａ，Ａは第７
図ｂに示すように前後の向きが互に同じ向きで且
つ該両製品Ａ，Ａの間隔が狭められた状態で、而
も先に払出された両ダイキヤスト製品Ａ，Ａとは
前後の向きが逆向きで第７図ｃに示すように段積
される。

これを順次繰返えすことにより、払出ステーシ
ヨン１に搬送されるダイキヤスト製品Ａは、台車
２上に２個ずつ互に前後の向きが同じで而も交互
に前後の向きが逆向きに段積移載される。

（考案の効果） このように本考案によるときは、払出ステーシ
ヨンに互に前後の向きが逆向きで且つ横方向に並
設された状態で搬送されるダイキヤスト製品を、
台車上に２個ずつ互に前後の向きを揃えて且つ間
隔を狭めて而も交互に前後の向きを逆向きに自動
的に段積移載できることから、台車上に多くのダ
イキヤスト製品を傾きを生じることなく段積移載
でき、更に生産性の向上が図れ、又取出位置と払
出位置とに移動自在で且つ昇降動自在の可動枠
に、横方向に移動自在の各スライダを介して各把
持具を反転自在に設けるだけで足り、比較的構成
が簡単で安価に得られる効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図ａはダイキヤスト製品の鋳型から取出し
た状態の平面図、第１図ｂは払出ステーシヨンに
搬送された状態のダイキヤスト製品の平面図、第
１図ｃはそのまま段積した状態の側面図、第２図
は本考案装置の１例の斜視図、第３図はその−
線截断背面図、第４図はその−線截断側面
図、第５図及び第６図は夫々第３図の−線及
び−線拡大截断側面図、第７図ａ，ｂ，ｃは
夫々ダイキヤスト製品の台車上への載置状態の説
明図である。 １……払出ステーシヨン、２……台車、６……
可動台、７，７……スライダ、８，８……把持
具、９，９……垂直軸、Ａ……ダイキヤスト製
品。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前後の向きが互に逆向きで且つ横方向に並設さ
   れた状態で所定の払出ステーシヨンに搬送される
   ダイキヤスト製品を該払出ステーシヨンの近傍に
   位置する台車上に２個ずつ段積移載するようにし
   た移載装置であつて、可動枠と、該可動枠を該払
   出ステーシヨンの上方位置と該台車の上方位置と
   に往復動及び昇降動させるロボツトと、該可動枠
   の左右両側に夫々ガイド部材を介して横方向に移
   動自在に取付けた１対のスライダと、該各スライ
   ダを横方向に移動する駆動源と、該各スライダに
   該各スライダに軸支される垂直軸を介して吊設し
   た、ダイキヤスト製品を着脱自在に把持する把持
   具と、該把持具を該垂直軸を中心にして180゜反転
   する駆動源とを備えることを特徴とするダイキヤ
   スト製品移載装置。