JPH0321679B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は経糸二重緯糸三重構造の製紙用織物に
関し、特に紙層支持表面を形成する経糸及び緯糸
を摩耗側表面を形成する経糸及び緯糸から夫々別
個独立に構成した経糸二重緯糸三重構造の製紙用
織物に関する。

近年製紙機械において使用されている周知の二
重織物は、経糸一重緯糸二重構造の織物で、一般
に上下対をなした緯糸と、その対をなした上下の
緯糸と互に織り合わされた経糸とで形成されてい
る。このような構造の織物においては経糸が紙層
形成面において上層の緯糸と織り合わされている
と共に、同じ緯糸が摩耗側で下層の緯糸と織り合
わされている。ところが、紙の品質特にワイヤー
マーク特性を良くするためには経糸の直径を細く
することが要求され、他方耐摩耗性を良くするた
めには経糸を太くする必要がある。このことは下
層の緯糸を経糸下部ナツクルより下方に突出させ
て緯糸が経糸より先に摩耗するように構成した場
合にも同様である。即ち、織物の摩耗側表面は、
当初は緯糸より摩耗するが摩耗の進行と共に経糸
にも及び、経糸は時間の経過と共に擦り切れ、張
力に耐えきれず破断する。このことは織物の使用
上非常に危険であり、織物全体の破断の原因とも
なる。従つて、従来の二重織物においては、紙の
品質特にワイヤーマーク特性を向上させるために
経糸の直径を細くすると、耐摩耗性が低下し、逆
に耐摩耗性を高めるために経糸の直径を太くする
と紙のワイヤーマーク特性が低下するという相矛
盾する問題をもつていた。

上述の問題を解決するために従来多くの試みが
行なわれた。先行技術には、特開昭55−12892号、
特開昭50−88307号、特公昭40−15842号、などが
みられる。

然しながらこのような先行技術も必ずしも満足
できるものとは言えない。

即ち、特開昭55−12892号に記載の発明は、紙
層支持側には経糸の第１セツトと緯糸の第１セツ
トから織成された第１完全組織を配置し、摩耗側
（裏側）には経糸の第２セツトと緯糸の第２セツ
トから織成された第２完全組織を配置し、この２
つの組織の間にバインダー緯糸を介在させ、この
バインダー緯糸を第１セツトの経糸の一部及び第
２セツトの経糸の一部と織り合わせたものであ
る。

この織物においては、経糸がある周期でバイン
ダー緯糸と接合する構造であるため、第１完全組
織を構成する経糸とバインダー緯糸との織成点に
おいて第１完全組織の表面模様を乱す現象が生じ
る。つまりバインダー緯糸は組織体内部で比較的
まつすぐに存在するため、第１完全組織の経糸と
バインダー緯糸との織成点においてその経糸とバ
インダー緯糸と織成しない経糸との間に製造中に
経糸の曲折（張力）の差が生じその結果織成点に
おいて第１完全組織本来の織物模様と異なる不規
則な模様が発生し、これがワイヤーマークの原因
となる。更に、この織物においては、第１完全組
織と第２完全組職とをバインダー緯糸を介して接
合しているので、抄紙機上で運転中多数のロール
の周りを走行するので、第１完全組織が第２完全
組織より先へ先へ進み、遂にはバインダー緯糸と
経糸との織成点においてその経糸及び／又はバイ
ンダー経糸が破断するという現象が起る。

また特開昭50−88307号に記載されている織物
は、第１セツトの経糸と第１セツトの緯糸とから
構成された第１完全組織の織物と、第２セツトの
経糸と第２セツトの緯糸から構成された第２完全
組織の織物とを、バインダー用の経糸で接合した
ものであり、抄紙機上にかけられて多数本のロー
ルのまわりを走行している間に紙層支持側の第１
完全組織の織物が第２完全組織に対して先へ先へ
と進み、遂にはバインダー用経糸が破断するとい
う欠点がある。

また特公昭40−15842号に記載されている織物
は、第１セツトの経糸と第１セツトの緯糸とから
構成された第１完全組織の網と、第２セツトの経
糸と第２セツトの緯糸から構成された第２完全組
織の網とを、第１セツトの経糸の一部をバインダ
ー糸として用いて第２セツトの緯糸に接合させた
ものである。この織物は、バインダー経糸がある
周期で第２セツトの緯糸と接合する構造であるた
め、この接結点において第１完全組織の表面模様
を乱す現象が生じ、ワイヤーマークの原因とな
る。更にこの網が抄紙機上で多数のロールの周り
を走行するとき、第１完全組織が第２完全組織よ
り先へ先へと進み遂にはバインダー経糸が破断す
るという現象が起る。

さらに、これらの従来知られている織物は、
水性が極めて悪いという致命的な欠点を持つてい
る。

本発明者は、バインダー経糸の破断は２つ又は
３つの完全組織の網をバインダー糸で接結するこ
とに起因すること、水性の悪いのは紙層支持面
を構成する上側緯糸層と下側緯糸層のそれぞれの
緯糸の相互の位置関係並びに接結用糸が織物空隙
を埋めてしまうことに起因することを解明した。
本発明者は、このような構造では問題の解決がで
きないことを知り、従来とは全く異なる構造の経
糸二重緯糸三重の単一完全組織の織物によりはじ
めて全ての欠点を解決し、本発明を完成したので
ある。

本発明は、「紙層支持面を構成する上段緯糸層
３と、上段緯糸層３の下方に配置した中段緯糸層
４と、中段緯糸層４の下方に配置した下面を構成
する下段緯糸層５と、上段緯糸層３及び中段緯糸
層４のみと互に織り合わされた上側経糸層１と、
中段緯糸層４及び下段緯糸層５のみと互に織り合
わされた下側経糸層２とからなる経糸二重緯糸三
重構造の製紙用織物において、上段緯糸層３と中
段緯糸層４の緯糸の本数を同一にし、中段緯糸層
は上段緯糸層に対し、織物の平面に垂直方向に上
下重ねた位置に配したことを特徴とする経糸二重
緯糸三重構造の製紙用織物。（第一発明）」及び
「紙層支持表面を構成する上段緯糸層３と、上段
緯糸層３の下方に配置した中段緯糸層４と中段緯
糸層４の下方に配置し、中段緯糸層４より本数の
少ない下面構成下段緯糸層５と、上段緯糸層３及
び中段緯糸層４のみと互に織り合わされた上側経
糸層１と、中段緯糸層４及び下段緯糸層５のみと
互に織り合わされた下側経糸層２とからなる経糸
二重緯糸三重構造の製紙用織物において、上段緯
糸層３と中段緯糸層４の緯糸の本数を同一にし、
中段緯糸層は上段緯糸層に対し、織物の平面に垂
直方向に上下重ねた位置に配したことを特徴とす
る経糸二重緯糸三重構造の製糸用織物。（第二発
明）」である。

本発明はこのような構成であるので、織物の摩
耗側には耐摩耗性の大きい経糸を使用し、耐摩耗
性を向上させることができる。つまり、下側経糸
は紙層支持面には出ないので、ワイヤーマークの
発生、親水性など直接の製紙性能に影響しないか
らもつぱら耐摩耗性に注目した経糸を使用するこ
とができるのである。例えば下側経糸に太い糸を
用いたり、ポリアミドなどの耐摩耗性の大きい糸
を用いることができる。

また織物の上側経糸は上段緯糸及び中段緯糸と
のみ織り合わされ、織物の摩耗側には出ないので
耐摩耗性には影響なく、従つてもつぱら製紙性能
の優れた経糸を使用することができる。

しかも本発明の特徴は、織物全体が経糸二重緯
糸三重で単一の完全組織を形成しており、走行中
織物の分離破断は絶対に生じないのである。

また、上段緯糸層と中段緯糸層の緯糸の本数を
同一にし、中段緯糸は上段緯糸に対し、織物の平
面に垂直方向に上下重ねた位置に配置することに
より、織物の厚みを最大となし、これにより立体
空間を形成し、水性は極めて良好となる。

第２発明は、第１発明において下段の緯糸の本
数を中段の緯糸の本数より少なくし、これにより
水性を更に良好にした織物である。次に本発明
を図面の実施態様に基いて説明する。

第１図は、第１発明の一実施態様を示す縦断面
図であり、第２図は第１図の２−２線に沿う横断
面図である。３は紙層支持面を構成する上段緯糸
層の各緯糸を示し、４は上段緯糸層３の下方に配
置した中段緯糸層を示し、５は中段緯糸層４の下
方に配置した下面を構成する下段緯糸層を示して
いる。

第１図、第３図、第５図及び第８図に示すよう
に、上段緯糸層３と中段緯糸層４は緯糸の本数は
同一であり、中段緯糸は上段緯糸に対し、織物の
平面に垂直方向に上下重ねた位置に配置され、下
段緯糸層５は中段緯糸層の下方に配置されてい
る。各緯糸は、抄紙機に掛け入れたとき織物の走
行方向に対し横断方向に延びており、上段緯糸層
３は紙層支持面を構成し、下段緯糸層５は下面即
ち抄紙機の摩擦要素に面する側を構成する。

第１図において、１は上側経糸層を構成する経
糸を１本だけ示しており、この上側経糸層１は上
段緯糸層３及び中段緯糸層４のみと互に織り合わ
されており、従つて下段緯糸層５より下方に位置
することはあり得ない。即ち、上側経糸１は、上
段緯糸層３の上を通り、次に上段緯糸層３と中段
緯糸層４との間を通り、次に中段緯糸層４と下段
緯糸層５との間を通り、次に再び上段緯糸層３と
中段緯糸層４との間を通り、次に上段緯糸層３の
上へ出て１サイクルを完了している。従つて上側
経糸層１は紙層支持側を構成するが、下面に現わ
れず、摩耗にさらされることがない。

第１図において、２は下側経糸層を構成する経
糸を１本だけ示しており、この下側経糸層２は中
段緯糸層４及び下段緯糸層５のみと互に織り合わ
されており、従つて上段緯糸層３より上方に位置
することはあり得ない。即ち、下側経糸層２は、
上段緯糸層３と中段緯糸層４との間を通り、次に
中段緯糸層４と下段緯糸層５との間を通り、次に
下段緯糸層５の下側を通り、次に再び中段緯糸層
４と下段緯糸層５との間を通り次に再び上段緯糸
層３と中段緯糸層４との間を通つて１サイクルを
完了する。従つて、下側経糸層２は摩耗側に面す
るが、紙層支持面上に現われず、従つてワイヤー
マーク特性には無関係である。

第２図において、上側経糸１は一重丸“〇”で
示してあり、下側経糸２は“○×”で示してあり両
者の単位幅当りの経糸密度は等しく、各経糸１と
２は垂直に整列配置している。第３図は第１発明
の第２実施態様を示す縦断面図であり、第４図は
第３図の４−４線に沿う横断面図である。

第４図に示すように下側経糸層２の単位幅当り
経糸密度は、上側経糸層１の単位幅当り経糸密度
より粗くなつており、第４図の実施例においては
上側経糸層１の経糸密度の２分の１となつてい
る。下側経糸層２の経糸密度を粗くすることによ
り織物の空隙率が増大し、従つて水性が向上す
る。上側経糸層１の経糸密度と下側経糸層２の経
糸密度との比率は２対１、３対２、４対３、３対
１、４対１等種々のものがあるがこの比率が大き
くなる程水性が向上するが、その反面織物の剛
性が低下する。また３対２、４対３、３対１、４
対１のようなアンバランスを配列の場合には、、
織物の走行中、織物の表面に規則的な縞模様（凹
凸）が発生し易く、それが水性に影響し、ひい
ては紙にワイヤーマークとなつて表われる。従つ
て下側経糸層２の経糸密度を粗くする場合には、
上側経糸層１の経糸密度の２分の１とするのが好
ましく、然も第４図に示すように、上側経糸層１
の各経糸の１本おきの下方に下側経糸層２の各経
糸を配置するのが最も好ましい。

第３図において、下側経糸層２の各経糸の下側
ナツクルは下段緯糸層５より下方に突出している
が、製織後経糸方向に張力を加えることにより、
下側経糸２の下部ナツクルを下段緯糸層５の下部
ナツクルと同一平面又はその内側に位置させるこ
とができる。このように緯糸５が経糸２より先に
摩耗する型即ち緯糸摩耗型の場合でも、緯糸５の
摩耗後は経糸２が摩耗を負担しなければならな
い。従つて、水性を向上させるため下側経糸層
２の経糸密度を粗くすると織物の耐摩耗性が低下
するのでこれを補うため、下側経糸層２を構成す
る各経糸の直径を上側経糸層１を構成する各経糸
の直径より太くするのが好ましい。特に、下側経
糸２の直径が上側経糸１の直径の1.3倍〜２倍の
範囲内にあるのが特に好ましい。この比率が1.3
倍より小さいと耐摩耗性向上の効果が少なく、２
倍より大きいと水性の低下が著しく且つ織物に
しわが発生し易い。

第５図は、第２発明の一実施態様を示す縦断面
図であり、第６図は第５図の６−６線に沿う横断
面図であり、第７図は第５図の７−７線に沿う横
断面図である。第５図と第１図の相違点は第５図
においては下段緯糸層５の単位長さ当りの緯糸密
度が上段緯糸層３及び中段緯糸層４の単位長さ当
りの緯糸密度より粗いことであり、第５図の実施
例では２分の１となつている。このようにするこ
とにより織物の空隙率が増大し従つて水性が向
上する。中段緯糸層４の緯糸密度と下段緯糸層５
の緯糸密度との比率は、２対１、３対２、４対
３、３対１、４対１等種々のものがあるが、この
比率が大きくなる程水性が向上するが、その反
面剛性が低下する。また３対２、４対３、３対
１、４対１のようなアンバランスを配列の場合に
は、織物の走行中、織物の表面に規則的な縞模様
（凹凸）が発生し易く、それが水性に影響し、
ひいては紙にワイヤーマークとなつて表われる。
従つて、下段緯糸層５の緯糸密度を粗くする仕方
は、中段緯糸層４（従つて上段緯糸層３）の緯糸
密度の２分の１とするのが好ましく、然も第５図
に示すように、中段緯糸層４の各緯糸の１本おき
の下方に下段緯糸層５の各緯糸を配置するのが最
も好ましい。

第５図において、上側経糸１は、上段緯糸層の
連続する２本３，６の上を通り、次に上段緯糸層
と中段緯糸層との間を通り、次に中段緯糸層４と
下段緯糸層５との間を通り、次に再び上段緯糸層
３と中段緯糸層４との間を通り、次に再び上段緯
糸層３の上側に出て１サイクルを完了する。従つ
て上側経糸１は紙層支持面に表われるが、決して
摩耗側にさらされることはない。

下側経糸２は、上段緯糸層３と中段緯糸層４と
の間を通り、次に中段緯糸層７，４，７と下段緯
糸層５との間を通り、次に下段緯糸層５の下側を
通り、次に再び中段緯糸層７，４，７と下段緯糸
層５との間を通り、次に再び上段緯糸層３と中段
緯糸層４との間へ出て、１サイクルを完了する。
従つて、下側経糸２は摩耗側に表われるが、決し
て紙層支持側に表われることはない。

第５図において、織物に縦方向に張力を加える
と下側緯糸２に張力が掛かり、その結果下側経糸
２の下側（摩耗側）ナツクルがそれと織り合わさ
れた下段緯糸５を上方へ押し上げ、経糸２の下側
ナツクルが織物の内部へ入り込む。従つて、下段
緯糸層５が下側経糸２よりも先に摩耗される、い
わゆる緯糸摩耗型に仕上げることができる。

ところが、水性を向上させるために下段緯糸
層５の緯糸密度を粗くすると織物の耐摩耗性が低
下するので、これを補うため下段緯糸層５を構成
する各緯糸の直径を中段緯糸層４及び上段緯糸層
３を構成する各緯糸の直径より太くするのが好ま
しい。特に、下段緯糸５の直径が上段緯糸３の直
径の1.3〜２倍の範囲内にあるのが特に好ましい。
この比率が、1.3倍より小さいと耐摩耗性向上の
効果が少なく、２倍より大きいと水性の低下が
著しく且つ織物にしわが発生し易い。

第８図〜第１０図に示す実施態様は、下段緯糸
層５の緯糸密度を上段緯糸層３及び中段緯糸層４
の緯糸密度より粗くすると共に、下側経糸層２の
経糸密度を上側経糸層１の経糸密度より粗くした
場合を示している。

第８図において、下段緯糸層５を構成する各緯
糸は中段緯糸層４を構成する各緯糸の１本おきの
下方に配置されている。

第９図は、第８図の９−９線に沿う断面図であ
り、下側経糸層２を構成する各経糸は上側経糸層
１を構成する各経糸の１本おきの下方に配置され
ている。

第１０図は第８図の１０−１０線に沿う断面図
である。

この構造により、水性がさらに向上する。本
発明は以上のような構成を有するので、前述のよ
うな先行技術の欠点をもたず、従来の二重織物に
比べ耐摩耗性が大きく、且つたとえ摩耗を受け持
つ側の経糸が摩滅切断しても、紙層支持側の経糸
が完全に残つているため織物全体の破断にはなら
ず、又紙への影響も出ないので極めて長時間の使
用に耐えることができる。

本発明を構成する糸の材質は特に限定されるも
のではないが、好ましくはポリエステル又はポリ
アミドのモノフイラメントが使用できる。また、
下側経糸２の全部又は半分に耐摩耗性の合成繊維
例えばポリアミド等例えば610ナイロン、66ナイ
ロン、６ナイロン、612ナイロン等を使用し、又
は外皮がポリアミドで芯がポリエステルの複合モ
ノフイラメントを使用し残りの下側経糸２及び上
側経糸１として伸びにくいポリエステルモノフイ
ラメントを使用することができる。

更に、下段の緯糸５として耐摩耗性のポリアミ
ドモノフイラメントを用い、上段緯糸３及び中段
緯糸４として伸びにくいポリエステルモノフイラ
メントを使用し、構造的にも又材質的にも摩耗し
にくい効果を一層発輝することができる。

更に本発明の製紙用織物は既存の二重織物に比
べて幅方向の剛性に富み、織物に雛やふくれ等が
入りにくく、寸法と姿勢が安定し、走行性がよ
く、また水性を極めて優れている。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の第１発明の一実施態様を示す
縦断面図であり、第２図は第１図の２−２線に沿
つて切断した横断面図である。第３図は本特定発
明の第２実施態様を示す縦断面図であり、第４図
は第３図の４−４線に沿う横断面図である。第５
図は本発明の第２発明の一実施態様を示す縦断面
図である。第６図と第７図は、第５図の６−６線
及び７−７線に沿つて夫々切断した横断面図であ
る。第８図は本第２発明の第２実施態様を示す縦
断面図である。第９図と第１０図は、第８図の９
−９線及び１０−１０線に沿つて夫々切断した横
断面図である。 １……上側経糸層、２……下側経糸層、３，６
……上段の緯糸層、４，７……中段の緯糸層、５
……下段の緯糸層。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 紙層支持面を構成する上段緯糸層３と、上段
   緯糸層３の下方に配置した中段緯糸層４と、中段
   緯糸層４の下方に配置した下面を構成する下段緯
   糸層５と、上段緯糸層３及び中段緯糸層４のみと
   互に織り合わされた上側経糸層１と、中段緯糸層
   ４及び下段緯糸層５のみと互に織り合わされた下
   側経糸層２とからなる経糸二重緯糸三重構造の製
   紙用織物において、上段緯糸層３と中段緯糸層４
   の緯糸の本数を同一にし、中段緯糸層は上段緯糸
   層に対し、織物の平面に垂直方向に上下重ねた位
   置に配したことを特徴とする経糸二重緯糸三重構
   造の製紙用織物。 ２ 下側経糸層２の単位幅当り経糸密度が、上側
   経糸層１の単位幅当り経糸密度より粗い特許請求
   の範囲第１項記載の製紙用織物。 ３ 下側経糸層２の単位幅当り経糸密度が、上側
   経糸層１の単位幅当りの経糸密度の２分の１であ
   る特許請求の範囲第２項記載の製紙用織物。 ４ 下側経糸層２を構成する各経糸が、上側経糸
   層１を構成する各経糸の１本おきの下方に配置さ
   れている特許請求の範囲第３項記載の製紙用織
   物。 ５ 下側経糸層２を構成する各経糸の直径が、上
   側経糸層１を構成する各経糸の直径より太い特許
   請求の範囲第１項〜第４項の何れか一項に記載の
   製紙用織物。 ６ 下側経糸層２を構成する各経糸の直径が、上
   側経糸層１を構成する各経糸の1.3倍〜２倍の範
   囲内にある特許請求の範囲第５項に記載の製紙用
   織物。 ７ 紙層支持面を構成する上段緯糸層３と、上段
   緯糸層３の下方に配置した中段緯糸層４と、中段
   緯糸層４の下方に配置し、中段緯糸層４より本数
   の少ない下面構成下段緯糸層５と、上段緯糸層３
   及び中段緯糸層４のみと互に織り合わされた上側
   経糸層１と、中段緯糸層４及び下段緯糸層５のみ
   と互に織り合わされた下側経糸層２とからなる経
   糸二重緯糸三重構造の製紙用織物において、上段
   緯糸層３と中段緯糸層４の緯糸の本数を同一に
   し、中段緯糸層は上段緯糸層に対し、織物の平面
   に垂直方向に上下重ねた位置に配したことを特徴
   とする経糸二重緯糸三重構造の製紙用織物。 ８ 下段緯糸層５の単位長さ当り緯糸密度が、中
   段緯糸層４の単位長さ当り緯糸密度の２分の１で
   ある特許請求の範囲第７項記載の製紙用織物。 ９ 下段緯糸層５を構成する各緯糸が、中段緯糸
   層４を構成する各緯糸の１本おきの下方に配置さ
   れている特許請求の範囲第８項記載の製紙用織
   物。 １０ 下段緯糸層５を構成する各緯糸の直径が、
   中段緯糸層４を構成する各緯糸の直径より太い特
   許請求の範囲第７項、第８項又は第９項記載の製
   紙用織物。 １１ 下段緯糸層５を構成する各緯糸の直径が、
   中段緯糸層４を構成する各緯糸の直径の1.3倍〜
   ２倍の範囲内にある特許請求の範囲第１０項記載
   の製紙用織物。 １２ 下側経糸層２の単位幅当り経糸密度が、上
   側経糸層１の単位幅当り経糸密度より粗い特許請
   求の範囲第７項〜第１１項の何れか一項に記載の
   製紙用織物。 １３ 下側経糸層２の単位幅当り経糸密度が、上
   側経糸層１の単位幅当り経糸密度の２分の１であ
   る特許請求の範囲第１２項に記載の製紙用織物。 １４ 下側経糸層２を構成する各経糸が、上側経
   糸層１を構成する各経糸の１本おきの下方に配置
   されている特許請求の範囲第１３項に記載の製紙
   用織物。 １５ 下側経糸層２を構成する各経糸の直径が、
   上側経糸層１を構成する各経糸の直径より太い特
   許請求の範囲第７項〜第１４項の何れか一項に記
   載の製紙用織物。 １６ 下側経糸層２を構成する各経糸の直径が、
   上側経糸層１を構成する各経糸の直径の1.3倍〜
   ２倍の範囲内にある特許請求の範囲第１５項記載
   の製紙用織物。