JPH0321541Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は樋用ドレーン、特に、這い樋等上屋
根の竪樋の落口を連接固定し得るようになした樋
用ドレーンに係るものである。

〔従来の技術〕

従来、この種の樋用ドレーンとしては回動によ
り互いに螺着する螺条を周胴に形成してなる円筒
状内外排水筒体の上端部外周面に設けられた鍔部
にて取付けんとする軒樋の底面に開設された開口
部の周縁を挟着し得るようになしたものが一般に
使用されているために這い樋等上屋根の竪樋の落
口は下屋根の軒樋内に単に嵌入され、これより強
風等による竪樋の揺動により離脱する等の弊害を
生じていた。

〔考案が解決しようとする問題点〕 この考案は上記従来品の欠点を解消すべく考案
されたものであつて、上記上屋根の竪樋の落口を
簡単に然も強固に固定し得るようになした樋用ド
レーンを提供せんとするものである。

〔問題を解決するための手段〕

この考案は上記に鑑み考案されたものであつて
排水筒の上端部外周縁に鍔部を形成するとともに
該排水筒の開口部上に支承片を介して外周面に螺
条を有し下端部外周面に鍔片を有する短管状から
なる係合具を突設してなる接続筒と、上記鍔部と
形状を略同じくする枠板に該鍔部に枠板を対接し
た際に上記係合具上に遊嵌するように支持片を介
して係止リングを突設してなる押え具と、内周面
に係合具の螺条に螺着する螺子を有し該螺条への
螺子の螺着により該係合具に嵌入された上屋根の
竪樋を締付け固定するとともに係止リングを鍔片
に向けて押圧固定する止め具とを使用することに
より問題点を解決した。

〔実施例〕

以下、この考案を図面に示す実施例について説
明すれば、第１図および第３図はこの考案の一実
施例を示す分解断面図および同上使用状態を示す
断面図で、図中Ａは接続筒であつて、角形からな
る排水筒１の上端部外周縁に鍔部２を形成すると
ともに該排水筒１の開口部３上の略中央部に該排
水筒１の各辺から立上げられた四片の支承片４を
介して外周面に螺条５を有し下端部外周面に鍔片
６を有する短管状からなる係合具７を突設してな
るものであり、Ｂは押え具であつて、上記鍔部２
と形状を同じくする枠板８の開口部９に該枠板８
の各辺から立上げられた弾性を有する四片の支持
片１０を介して係止リング１１を突設してなるも
ので、上記係止リング１１は該鍔部２に枠板８を
対接した際に上記係合具７に遊嵌するように形成
されているものであり、Ｃは円環状からなる止め
具であつて、内周面に係合具７の螺条５に螺着す
る螺子１２を形成するとともに上端部内周面から
下方に向けて傾設された櫛歯状の係止片１３を形
成し、上記螺条５への螺子１２の螺着により係合
具７に嵌入された上屋根の竪樋ｄを係止辺１３の
拡開により締付けて固定するとともに係止リング
１１を鍔片６に向けて押圧固定し得るように形成
されているものである。

尚、第２図はこの考案の他の実施例を示す分解
斜視図を示すものであつて、係合具７に嵌入され
た上屋根の竪樋Ｄの締付け固定の用に供される上
記止め具Ｃの係止片１３に代えて割り１４を入れ
たテーパー状外周壁面を有する短管状の係合具７
を使用しているものである。

〔作用〕

この考案は上記構成よりなるため、使用に際し
ては第３図に示すように、排水筒１の開口部３と
大きさを略同じくするように開口された軒樋ａの
開口部周縁ｂの下面に接続筒Ａの鍔部２を当接し
て軒樋ａの上記開口部から係合具７を上方に向け
て突出させ、次いで開口部周縁ｂの上面に押え具
Ｂの枠板８を当接し、係合具７上に遊嵌するよう
に位置せしめられた係止リング１０の上方から止
め具Ｃを嵌装して係合具７の螺条５に螺子１１を
螺着し、止め具Ｃにて係止リング１１を鍔片６に
向けて押圧することにより支持片１０の弾発力に
て鍔部２および枠板８を締め付けて軒樋ａの開口
部周縁ｂを挟着固定し、角形エルボ１の下端接続
部に竪樋ｃを連接するとともに上記止め具Ｃの螺
着により上屋根の竪樋ｄも合せ連接固定せんとす
るものである。

〔考案の効果〕

以上より明らかなように、この考案の樋用ドレ
ーンは係止リング１１を介して係合具７の螺条５
に止め具Ｃの螺子１２を螺着することにより鍔部
２および枠板７にて軒樋ａの開口部周縁ｂを挟着
固定するとともに上屋根の竪樋ｄの落口を連接固
定するものであるために従来品にみられるような
強風等による上屋根の竪樋の離脱もなく、また下
屋根の竪樋として角型竪樋が直接連接されるため
に異形エルボの使用に伴う排水断面積の減少や段
差の形成もなく、これより施工性および施工後に
おける排水性や美観性が一段と向上せしめられる
ものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示す分解断面図
第２図は同上他の実施例の分解斜視図、第３図は
同上使用状態を示す一部欠截断面図である。 Ａ……接続筒、Ｂ……押え具、Ｃ……止め具、
１……排水筒、２……鍔部、３……開口部、４…
…支承片、５……螺条、６……鍔片、７……係合
具、８……枠板、９……開口部、１０……支持
片、１１……係止リング、１２……螺子。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 排水筒の上端部外周縁に鍔部を形成するととも
   に該排水筒の開口部上に支承片を介して外周面に
   螺条を有し下端部外周面に鍔片を有する短管状か
   らなる係合具を突設してなる接続筒と、上記鍔部
   と形状を略同じくする枠板に該鍔部に枠板を対接
   した際に上記係合具上に遊嵌するように支持片を
   介して係止リングを突設してなる押え具と、内周
   面に係合具の螺条に螺着する螺子を有し該螺条へ
   の螺子の螺着により該係合具に嵌入された上屋根
   の竪樋を締付け固定するとともに係止リングを鍔
   片に向けて押圧固定する止め具とからなる樋用ド
   レーン。