JPH0321249Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は容器中に液体芳香剤を収容して、これ
を容器口に装着した吸い上げ芯により吸い上げ、
芳香を発散させる液体芳香剤発散容器に関する。

〈従来の技術〉 一般に、容器中に液体芳香剤を収容し、これを
容器口に装着した吸い上げ芯により吸い上げて、
芳香を発散させる液体芳香剤発散容器は、消費者
にわたるまで、確実な密封を必要とするため、中
栓を吸い上げ芯に被嵌し、螺子式の蓋で止めて容
器を密閉している。

〈考案が解決しようとする問題点〉 ところが、従来の液体芳香剤発散容器は、確実
な密封が行える反面、使用に際しては、まず蓋を
取り外し、中栓を取り除いた後、再び蓋をしなけ
ればならず、取扱が不便であつた。

〈問題点を解決する為の手段〉 本考案は、かかる現状に鑑みてなされたもの
で、消費者にわたるまでは中栓によつて確実な密
封を行うとともに、使用に際しては、蓋を取り外
したりすることなく、中栓をしたまま中栓をシー
ルしたシール部材を取り除くだけで、良好に芳香
を発散させるようにしたものである。

〈実施例〉 以下、本考案の実施例を示す図面に基づいて説
明する。

図において、１は液体芳香剤容器、２は液体芳
香剤容器１の中央部上端に立設し、外周面に螺条
３を設けた容器口であり、容器口２内に鍔付円筒
形の芯押さえ４を嵌合し、芯押さえ４内にさらに
液体芳香剤吸い上げ芯５を嵌着している。６は芯
押さえ４の上端部に形成された鍔部である。

７は吸い上げ芯５を被嵌して容器口２を密封す
る鍔付有天円筒形の中栓であり、この中栓７は中
央部から上部寄りに薄肉部８を設けて、この薄肉
部８から上のシール部材９が容易にひきちぎられ
るようにしてある。また中栓７の下端部に鍔部１
０が設けられている。

１１は下蓋１２と上蓋１３をヒンジ１４で折り
重ね自在に連結した二重蓋であり、下蓋１２の内
周壁上端部に水平段部１５を内設し、さらに小径
の嵌合周壁１６を立設して、この嵌合周壁１６に
上蓋１３の下端部が嵌合するようにしている。下
蓋１２は内周面に螺条１７が設けられ、容器口２
の外周面に設けた螺条３と螺合して、容器口２に
螺着される。このとき、第２図に示すように下蓋
１２の水平段部１５の内面は、芯押さえ４の鍔部
６上に重ねられた中栓７の鍔部１０を押さえて中
栓７を容器１に固定する働きをする。また上蓋１
３は、周壁に液体芳香剤発散用の通気孔１８が設
けられ、周壁下端のヒンジ１４とは反対側に上蓋
開放用摘み１９が取り付けられている。

第３図に示す符号２０は中栓の他の実施例を示
したもので、この中栓２０は天板が密閉性のシー
トで形成されたシール部材２１からなり、このシ
ール部材２１は取り外し用突起２２が突設され
て、この突起２２を手でもつて引きはがすことに
よつて容易に取り外せるようにしている。２３は
下端周部に形成された鍔部である。このように中
栓は特に限定されるものではなく、取り外し可能
なシール部材で密閉したものであれば良い。

また、二重蓋１１の下蓋１２と上蓋１３を連結
するヒンジ１４も、下蓋１２と上蓋１３を折り重
ね自在に連結できるものであれば、構造及び材質
は全く限定されず、たとえば、第４図に示すよう
に両端側が橋掛け状に掛け渡されたヒンジ２４で
あつてもよい。

〈作用〉 本考案液体芳香剤容器はこのようにして構成さ
れ、使用に際しては、二重蓋１１の下端１２と嵌
合した上蓋１３を、摘み１９でもつて上方に開
き、次いで、中蓋７のシール部材９をひきちぎ
り、しかる後、上蓋１３を下蓋１２に再び嵌合す
れば、液体芳香剤容器１中の液体芳香剤が吸い上
げ芯４により吸い上げられ、シール部材９を取り
外した中栓７から、上蓋１３に設けられた通気孔
１８を介して芳香が発散される。

中栓が第３図に示す中栓２０である場合も、同
様に中栓２０のシール部材２１を引き剥がすこと
によつて、芳香の発散が行なわれる。

〈考案の効果〉 以上説明したように、本考案にあつては、液体
芳香剤容器の容器口外周壁に螺着する下蓋および
芳香剤発散通気孔を有する上蓋をヒンジで連結
し、上下に嵌合した二重蓋でもつて、取り外し可
能なシール部材で密閉した中栓を液体芳香剤容器
の容器口に内装しているため、下蓋に嵌合した上
蓋を上方に開き、中栓のシール部材を取り外し
て、上蓋を下蓋に再び嵌合するだけで、液体芳香
剤容器中の液体芳香剤を吸い上げ芯により吸い上
げて、芳香を発散させることができ、取扱が極め
て簡単で、従来のように、蓋を取り外して中栓を
取り除く必要もなく、確実な密封が可能となる実
用価値有る効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案液体芳香剤容器の分解斜視
図、第２図は、同上断面斜視図、第３図は、本考
案液体芳香剤容器に用いる中栓の他の実施例を示
す斜視図、第４図は、本考案液体芳香剤容器に用
いる蓋の他の実施例を示す斜視図である。 １……液体芳香剤容器、２……容器口、３，１
７……螺条、４……芯押さえ、５……吸い上げ
芯、７，２０……中栓、８……薄肉部、９，２１
……シール部材、１１……二重蓋、１２……下
蓋、１３……上蓋、１４，２４……ヒンジ、１８
……通気孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 液体芳香剤容器１と、該液体芳香剤容器の容器
   口２内側に嵌合した鍔付円筒形の芯押さえ４と、
   該芯押さえが外嵌保持した液体芳香剤の吸い上げ
   芯５と、取り外し可能なシール部材９又は２１で
   上側を密閉し、上記吸い上げ芯の上側を被嵌した
   鍔付有天円筒形の中栓７又は２０と、内周壁上端
   部に水平段部１５を設けた下蓋１２に、芳香剤発
   散用の通気孔１８を有する上蓋１３をヒンジ１４
   又は２４で折り重ね自在に連結して成り、上記液
   体芳香剤容器の容器口に螺着する二重蓋１１とを
   具備した液体芳香剤発散容器。