JPH0337627Y2

JPH0337627Y2 -

Info

Publication number: JPH0337627Y2
Application number: JP1987086341U
Authority: JP
Priority date: 1987-06-03
Filing date: 1987-06-03
Publication date: 1991-08-08
Also published as: JPS63195853U

Description

【考案の詳細な説明】［産業上の利用分野］本考案は、容器本体に収容した芳香液を吸い上
げて蒸散させ、芳香を発散させるようにした芳香
液容器に関する。

［従来の技術］この種の芳香液容器としては、口頸部を有する
容器本体と、口頸部に冠着されるキヤツプと、口
頸部に嵌入される内栓と、内栓に嵌着された吸上
げ芯を覆う捨栓とよりなり、容器本体に芳香液を
収容した芳香液を吸上げ芯により吸い上げて蒸散
させるようなしたものが知られている。

この容器においては、運搬中や店頭での展示中
など芳香液を蒸散させる必要がないときには、捨
栓により芳香液の蒸散を防いでおき、容器を使用
するときには、この捨栓を取除いて芳香液を蒸散
させる。

［考案が解決しようとする問題点］前記の芳香液容器においては、吸上げ芯の上方
に捨栓を載置しているにすぎないから、運搬中な
どに容器が高温状態におかれると、容器本体内の
気体が膨張して芳香液が噴出することがある。ま
た、容器の構造上、内栓のほかに捨栓が必要であ
るから、捨栓の成形、組立ての工程が不可欠であ
る。

本考案は、上記の問題点を一挙に解決し、高温
状態におかれても芳香液が噴出せず、また、内栓
のほかに捨栓を装着する必要のない芳香液容器を
提供することを目的とする。

［問題点を解決するための手段］本考案に係る芳香液容器は、口頸部を有する容
器本体と、口頸部に冠着されるキヤツプと、口頸
部に嵌入される有蓋円筒状の内栓とよりなる芳香
液容器において、キヤツプは、筒状のキヤツプ本
体とこのキヤツプ本体の上方に配されたキヤツプ
蓋とよりなり、キヤツプ本体は口頸部外周部に螺
合され、キヤツプ本体の後部にあるヒンジ部とキ
ヤツプ蓋の後部にあるヒンジ部とがヒンジ結合さ
れ、キヤツプ蓋はキヤツプ蓋のヒンジ部下部に係
合溝を有し、キヤツプ本体はキヤツプ本体のヒン
ジ部より後方へ突出するとともに前記係合溝と係
合する係合突条を有し、キヤツプ本体及びキヤツ
プ蓋の前部には、開閉自在な係合部をそれぞれ有
し、内栓はその頂部の若干下方において環状の薄
肉部を有すると共に、頂部の上面においてリング
状の引張り片を有しており、この引張り片を引く
ことにより前記頂部が前記内栓から分離可能であ
る。

［作用］本考案に係る芳香液容器においては、運搬中や
店頭での展示中など芳香液を蒸発させる必要がな
いときには、内栓の頂部が吸上げ芯の上方を覆つ
ている。また、容器を使用するときには、頂部の
上面に設けられたリング状の引張り片を引張る
と、この頂部が内栓から分離して、吸上げ芯の上
方を開放する。

そして、キヤツプ蓋を開放して芳香液容器を使
用する場合には、キヤツプ蓋のヒンジ部下部の係
合溝とキヤツプ本体のヒンジ部より後方へ突出し
た係合突条を係合させることにより、キヤツプ蓋
をキヤツプ本体に対し開放した状態で固定でき
る。

［実施例］以下、本考案の一実施例を第１図〜第３図に基
づいて説明する。

１０は、本考案に係る芳香液容器１の容器本体
である。容器本体１０はその中央上部において、
上方へ伸びる口頸部１２を有し、この口頸部１２
はその外周面において雄ねじ１４を有している。

口頸部１２の上方にはキヤツプ２０が配されて
おり、このキヤツプ２０は筒状のキヤツプ本体２
２と、このキヤツプ本体２２の上方に配された半
球状のキヤツプ蓋２６とよりなる。キヤツプ本体
２２はその内部において雌ねじ２４を有してお
り、この雌ねじ２４が口頸部１２の雌ねじ２４に
螺合することによつて、キヤツプ２０は口頸部１
２に着脱自在である。

キヤツプ本体２２の後部（第２図における左
側）には後方へヒンジ部３０が対設されており、
このヒンジ部３０は、その内側に突設されたヒン
ジ用突子３１を介して、キヤツプ蓋２６のヒンジ
部３３と結合している。ヒンジ部３３はその下方
において係合溝３５を有しており、この係合溝３
５が、キヤツプ本体２２のヒンジ部３０の間にお
いて後方へ突出する係合突条３４に係合すること
により、キヤツプ蓋２６はその位置で停止するこ
とができる。

キヤツプ蓋２６の前縁後部には突起部３７が設
けられており、この突起部３７がキヤツプ本体２
２前縁上部の係合突条３８に係合することによ
り、キヤツプ蓋２６の閉合状態が保持される。突
起部３６の前方には爪当部３６が設けられてお
り、この爪当部３６に指をかけて上方へ押し上げ
ることによりキヤツプ蓋２６は開放される。

口頸部１２の内方には有蓋円筒状の内栓４０が
配されており、この内栓４０は、周壁部４２及び
この周壁部４２上端に設けられた外縁４５によつ
て口頸部１２に支持されている。周壁部４２の内
面には上下方向に突条４６が数条設けられてお
り、この突条４６は後述の吸上げ芯６０を保持す
る。また、周壁部４２には外縁４５上方の外周面
において、環状のＶ字溝４８が設けられており、
周壁部４２におけるＶ字溝４８の内方は薄肉部５
０となつている。

周壁部４２の上方には皿状の頂部５２が配され
ており、この頂部５２は薄肉部５０を介して周壁
部４２の上端と結合している。

頂部５２の上方には、リング状の引張り片５４
が頂部５２とほぼ平行に配されており、この引張
り片５４は、その後部において下垂する連結片５
６を介して頂部５２の上面と結合している。

容器本体１０の内部中央には、上下方向にフエ
ルトよりなる吸上げ芯６０が配されており、この
吸上げ芯６０の上部は周壁部４２の突条４６の間
に嵌入されている。また、吸上げ芯６０の下部
は、容器本体１０内部に収容される芳香液を吸い
上げるために、容器本体１０の底面近くまで伸び
ている。

この芳香液容器１においては、皿状の頂部５２
が、薄肉部５０を介して周壁部４２と結合し、吸
上げ芯６０の上方を覆つているので、芳香液は蒸
散したり、噴出したりしない。

この芳香液容器１を使用するときには、引張り
片５４に指を挿入して、この引張り片５４を上方
へ強く引く。このようにすると、連結片５６が頂
部５２の後方に配されており、また、頂部５２が
薄肉部５０においてのみ周壁部４２と結合してい
るので、第３図に示すように頂部５２は後方から
ちぎれていき、ついには周壁部４２と分離する。
頂部５２が周壁部４２と分離してしまうと、吸上
げ芯６０の上方が開放されるので、キヤツプ蓋２
６の開放時には芳香液が蒸散する。

［考案の効果］本考案に係る芳香液容器においては、運搬中や
店頭での展示中など芳香液を蒸散させる必要がな
いときには、頂部が常に吸上げ芯の上方を覆つて
いるので、容器が高温状態にあつても芳香液が噴
出することがない。また、この容器においては、
頂部が従来の捨栓の役割を果し、捨栓が不用であ
るから、当然、内栓の成形、組立ての工程が不用
である。

また、キヤツプ蓋を開放して芳香液容器を使用
する場合には、キヤツプ蓋のヒンジ部下部の係合
溝とキヤツプ本体のヒンジ部より後方へ突出した
係合突条を係合させることにより、キヤツプ蓋を
キヤツプ本体に対し開放した状態で固定できる。
これにより、芳香液容器を自動車内部等の揺れる
場所において使用する時でも、勝手にキヤツプ蓋
は閉じることがない。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の一実施例である芳香液容器
の斜視図、第２図は、第１図の芳香液容器１の断
面図、第３図は、第１図の芳香液容器における内
栓の拡大断面図である。符号の説明、１……芳香液容器、１０……容器
本体、１２……口頸部、２０……キヤツプ、２２
……キヤツプ本体、２６……キヤツプ蓋、３０…
…ヒンジ部、３３……ヒンジ部、３４……係合突
条、３５……係合溝、４０……内栓、５０……薄
肉部、５２……頂部、５４……引張り片。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】口頸部を有する容器本体と、口頸部に冠着され
るキヤツプと、口頸部に嵌入される有蓋円筒状の
内栓とよりなる芳香液容器において、キヤツプは、筒状のキヤツプ本体とこのキヤツ
プ本体の上方に配されたキヤツプ蓋とよりなり、
キヤツプ本体は口頸部外周部に螺合され、キヤツ
プ本体の後部にあるヒンジ部とキヤツプ蓋の後部
にあるヒンジ部とがヒンジ結合され、キヤツプ蓋
はキヤツプ蓋のヒンジ部下部に係合溝を有し、キ
ヤツプ本体はキヤツプ本体のヒンジ部より後方へ
突出するとともに前記係合溝と係合する係合突条
を有し、キヤツプ本体及びキヤツプ蓋の前部に
は、開閉自在な係合部をそれぞれ有し、内栓はその頂部の若干下方において環状の薄肉
部を有すると共に、頂部の上面においてリング状
の引張り片を有しており、この引張り片を引くこ
とにより前記頂部が前記内栓から分離可能である
ことを特徴とする芳香液容器。