JP2524663Y2 - 注出キャップ付き合成樹脂製容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本案は、注出キャップ付き合成樹脂製容器に係る。

「従来の技術」 従来注出キャップとして、容器体口頸部螺合用の装着
筒上端から注出筒を起立し、かつ該注出筒の内面下端に
横設した閉塞板に肉薄の破断線を周設し、該破断線が囲
む閉塞板部分の上面に摘み片を付設し、また、注出筒の
上端面を閉塞する蓋体の後部と装着筒の後部とをヒンジ
で結合させたものが知られている。

「考案が解決しようとする課題」 上記従来例では、摘み片を上方へ引上げることで破断
線を破断して、上記閉塞壁の中央部に注出孔を開口させ
るから、摘み片がある程度長い方が摘み易くなって、破
断線を容易に破断できるようになるものの、摘み片は、
閉塞壁と蓋体の頂壁との間に収まるよう形成する必要が
あるため、十分な長さに形成することができなかった。

本案は、そのような不都合を解消することを目的とす
る。

「課題を解決するための手段」 口頸部４を起立する容器体１と、 上記口頸部４の上端面を閉塞する頂壁８下面から垂下
する筒部９を口頸部４内面に嵌合させると共に、その筒
部９上端が囲む頂壁部分に破断線11を周設した栓体７
と、 上記破断線11が囲む頂壁部分外縁一部から起立する支
柱部13の上端から、頂壁直径方向かつ斜め上方向へ摘み
片下半部14を突出すると共に、その突出端から弾性屈曲
部15を介して折返し状に摘み片上半部16を突出し、ま
た、該摘み片上半部の先端部に穿設した割溝17内へ、上
記摘み片下半部14の基端部上面から起立する係合棒部18
を強制引き抜き可能に嵌合させた帯状摘み片12と、 上記口頸部４外面に嵌合筒20を嵌合させると共に、該
嵌合筒の上端に付設した内向きフランジ状壁22下面と口
頸部４上端面とで上記頂壁８外周部を挟持させ、更に、
内向きフランジ状壁22の内周部から起立した注出筒23の
上端開口面を蓋板25により開閉自在に閉塞させ、該蓋板
の後部と上記嵌合筒20の後部とをヒンジ28を介して一体
に連結した注出キャップ19とで形成した。

「実施例」 １は、合成樹脂製の容器体であり、該容器体は、胴部
２上端から肩部３を介して起立する口頸部４の外面に第
１係合突条５を、かつ口頸部4.内面に凹部６を、それぞ
れ周設している。

上記容器体１の口頸部４内には栓体７を嵌着させてい
る。該栓体は、口頸部４上端面を閉塞する頂壁８の下面
から筒部９を垂下して、該筒部を口頸部４内面に嵌合さ
せると共に、その筒部９の外面に周設した第２係合突条
10を上記凹部６内へ係合させ、また、筒部９上端が囲む
頂壁部分に破断線11が周設している。

上記栓体７の頂壁８上面には、帯状摘み片12が付設し
てある。該帯状摘み片は、上記破断線11が囲む頂壁部分
の外縁後部から支柱部13を起立すると共に、該支柱部の
上端から摘み片下半部14を直径方向かつ斜め上前方向へ
突出し、その突出端から弾性屈曲部15を介して折返し状
に強制折り曲げした摘み片上半部16を突出し、また、該
摘み片上半部の先端部に穿設した割溝17内へ、上記摘み
片下半部14の基端部上面から起立する係合棒部18を強制
引き抜き可能に嵌合させている。よって、第１図が示す
状態から、後述蓋板25を開蓋して、摘み片上半部16の後
端部を僅かに引き起こすと、割溝17内から係合棒部18が
外れて、第１図が想像線で示すように、上記弾性屈曲部
15を中心に摘み片上半部16が起立することとなる。

19は注出キャップであり、該注出キャップは、容器体
１の口頸部４外面に嵌合筒20を嵌合させると共に、該嵌
合筒の内面に周設した第３係合突条21を、容器体口頸部
４の第１係合突条５下面に係合させ、また、その嵌合筒
20の上端に付設した内向きフランジ状壁22下面と口頸部
４上端面とで上記栓体７の頂壁８外周部を挟持させ、更
に、その内向きフランジ状壁22の内周部から起立する注
出筒23の上端面を蓋板25で開閉自在に閉塞し、かつ該蓋
板の下面から外周壁26と内周壁27を垂下して、内周壁27
下部を上記注出筒23の上部内面へ水密に嵌合させ、かつ
外周壁26の後部と既述嵌合筒20の後部をいわゆる三点ヒ
ンジ機構のヒンジ28により一体に連結されている。

「考案の効果」 本案は上記構成とするものであり、破断線11が囲む頂
壁部分外縁一部から起立する支柱部13の上端から、頂壁
直径方向かつ斜め上方向へ摘み片下半部14を突出し、か
つその突出端から弾性屈曲部15を介して折返し状に摘み
片上半部16を突出し、また、摘み片上半部16の先端部に
穿設した割溝17内へ、摘み片下半部14の基端部上面から
起立する係合棒部18を強制引き抜き可能に嵌合させたか
ら、帯状摘み片12を小さく折り畳むことができると共
に、割溝17と係合棒部18の嵌合によって、摘み片12を折
返し状に折り畳んだ状態を保持でき、よって、容器組み
立て時に帯状摘み片12が大きく突出して邪魔となること
がなく、また、使用時に摘み片12を大きく伸ばすことが
でき、摘みとして必要十分な長さとなる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本案容器の一実施例を示す要部拡大縦断面
図、第２図は、同実施例の側面図、第３図は、同実施例
の栓体の斜視図である。 ７…栓体、12…帯状摘み片

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】口頸部４を起立する容器体１と、 上記口頸部４の上端面を閉塞する頂壁８下面から垂下す
   る筒部９を口頸部４内面に嵌合させると共に、その筒部
   ９上端が囲む頂壁部分に破断線11を周設した栓体７と、 上記破断線11が囲む頂壁部分外縁一部から起立する支柱
   部13の上端から、頂壁直径方向かつ斜め上方向へ摘み片
   下半部14を突出すると共に、その突出端から弾性屈曲部
   15を介して折返し状に摘み片上半部16を突出し、また、
   該摘み片上半部の先端部に穿設した割溝17内へ、上記摘
   み片下半部14の基端部上面から起立する係合棒部18を強
   制引き抜き可能に嵌合させた帯状摘み片12と、 上記口頸部４外面に嵌合筒20を嵌合させると共に、該嵌
   合筒の上端に付設した内向きフランジ状壁22下面と口頸
   部４上端面とで上記頂壁８外周部を挟持させ、更に、内
   向きフランジ状壁22の内周部から起立した注出筒23の上
   端開口面を蓋板25により開閉自在に閉塞させ、該蓋板の
   後部と上記嵌合筒20の後部とをヒンジ28を介して一体に
   連結した注出キャップ19とからなる注出キャップ付き合
   成樹脂製容器。