JPH0320600Y2 - - Google Patents

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JPH0320600Y2
JPH0320600Y2 JP1985176661U JP17666185U JPH0320600Y2 JP H0320600 Y2 JPH0320600 Y2 JP H0320600Y2 JP 1985176661 U JP1985176661 U JP 1985176661U JP 17666185 U JP17666185 U JP 17666185U JP H0320600 Y2 JPH0320600 Y2 JP H0320600Y2
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belt
layer
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ribbed
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Description

【考案の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 この考案はVリブドベルトに関し、詳しくはV
リブドベルトの改良に関する。 〔従来の技術〕 従来、伝動ベルトとして無端ベルト体内面に周
方向に沿つて複数の突条を並設してなるVリブド
ベルトが広く知られている。 このVリブドベルトは、あたかも多数のVベル
トを同時に平行掛けしたのと同等の効果を有する
ので、伝動効率が良く、特に小型高馬力伝動用と
して好適に使用されている。 〔従来技術の問題点〕 しかし、上記Vリブドベルトは、各突条側面と
プーリの溝側面とを接して回転伝動を行うから、
回転トルクが一定の場合は問題は無いが、例えば
デイーゼルエンジンのように回転トルク変動の大
きい原動機に使用する場合、トルク変動がベルト
の突条側面に影響し、突条に欠けを生じさせた
り、あるいは異常摩耗を生じさせるといつた問題
があつた。 もつともこのような問題を解消するため、例え
ば特公昭57−28814号公報に開示されているよう
にVリブドベルトの突条内に応力除去用として織
布片あるいは補強繊維体を埋入しこれらをクツシ
ヨンとして機能させることや、例えば実開昭56−
173242号に開示されているようにVリブドベルト
の突条を帆布積層により成形し、この帆布層のプ
ーリに対するある程度のすべりを利用してトルク
変動を吸収することが提案さているが、前者のも
のは突条の屈曲性の改良は出来ても、ベルト側面
は実質的にはエラストマ層で形成されているの
で、回転トルク変動に対しスリツプによる緩衝作
用が十分でない問題があつた。 また後者のものはベルト突条を構成する帆布層
はベルト長さ方向に対しては殆ど伸縮しないので
第2図に示すようにVリブドベルト背面にアイド
ラPを接触させベルト走行経路を制限し、同時に
多軸伝動を行うような場合、アイドラPに沿つた
屈曲によりベルトに非常に無理な力がかかり、前
述のトルク変動と相俣つてきわめて短時間のうち
にベルトが使用不能となるといつた問題があつ
た。また実開昭59−142543号公報には、ベルト突
条内に該突条を横断するように織布層を介挿する
ことが提案されているが、この場合は突条側面に
ベルト長さ方向に沿つて均一に露出する織布層に
よつてスリツプによる緩衝作用はかなり期待でき
るものの、急激なとるく変動に対しては、ベルト
周方向の他にベルト径方向(プーリの径方向)へ
のスリツプも許容するので、この径方向スリツプ
に起因するベルトとプーリのリブとの接触が避け
られず、これが度重なるとVリブドベルトの抗張
力部分の強度を損なうこととなる欠点が有つた。 また、Vリブドベルトは、複数突条を一体に並
列した形状を成すから、ベルトとプーリとの接触
界面に水が侵入するとスリツプし易くなり、伝動
効率の低下が著しいと言つた問題も有る。 従つて、例えば、デイーゼル機関を原動機とす
る自動車の補機伝動用ベルトとしてはVリブドベ
ルトの有効性にもかかわらず上述した耐久性、及
び耐水スリツプ性の問題より採用出来ないといつ
た欠点がある。 〔考案が解決する問題点〕 この考案は、上記欠点に鑑み、Vリブドベルト
の有効性を損うことなく、トルク変動の大きい伝
動係においても充分な耐用寿命を発揮でき、しか
も水濡れに対するスリツプ率の著しく低いVリブ
ドベルトを提供することを目的としてなされたも
のである。 〔問題点を解決する技術〕 即ち、この考案のVリブドベルトはベルト体内
面に周方向に沿つて複数の突条を並設して成るV
リブドベルトにおいて、ベルト体内に埋入された
補強コード層より接着ゴム層を介して1〜複数層
の帆布層が前記突条側へ積層され、さらに該帆布
層より前記突条先端部がゴム状弾性体により成形
されて成り、前記補強コード層下面より突条先端
までの高さをAとしたとき、前記帆布層全体の厚
さが0.2A〜0.7Aとされて成ることを特徴とする
ものである。 〔実施例〕 次に、この考案を実施例により説明する。 第1図は、この考案の実施例の断面図である。 この考案のVリブドベルト1は、ベルト体1A
内に埋入された補助コード層2より接着ゴム層3
を介して1〜複数層(図示は5層)の帆布層4が
突条5側へ積層され、さらに、この帆布層4より
前記突条5先端部がゴム状弾性体6により成形さ
れて成り、補助コード層2の下面より突条5先端
までの高さをAとしたとき、帆布層4全体の厚さ
Bが0.2A〜0.7Aとされて構成されている。 上記において帆布層4としては、天然又は合成
繊維製の帆布であつて、通常、Vベルトなどの外
被形成用に用いられるゴム引き帆布等が使用され
る。 また、帆布積層に際しては、帆布に、RFL(レ
ゾルシン・フオルマリン樹脂・ラテツクス)によ
り接着処理を施すことが望ましい。 該処理により帆布の積層接着力が改善され、か
つ、帆布に適当な硬度が付与出来、後述の作用説
明のように、伝動効率上好ましい結果が得られる
からである。 また帆布層4全体の厚さBを0.2A〜0.7Aとす
る理由は、0.2Aより少なくすれば帆布層を設け
た効果が得られず、また、0.7Aより大きくする
と、ベルト体1Aの内面側剛性が高くなりすぎ、
背面屈曲性が低下し、ベルト寿命に悪影響が生じ
るからである。 なお、上記した実施例における突条5の高さ及
び帆布層4の厚み測定の基準は、接着ゴム層に接
する補助コード層2の共通界面Mとされる。 この共通界面Mが、抗張力部と圧縮部との界面
と成るからである。 〔作用〕 この考案のVリブドベルト1は、第1図図示の
ように、突条5の基部及び基部近接側面が帆布層
4により構成され、従つて、溝付プーリ(図示せ
ず)とは突条5先端のゴム状弾性体6及び、上記
帆布層4側面が接触する。 従つて、帆布層4によつて溝付プーリ(図示せ
ず)との接触面にある程度のすべりが許容され、
原動機にトルク変動が生じても、そのシヨツクが
吸収され突条5に無理な力が加わるのが緩和さ
れ、また急激なトルク変動によりVリブドベルト
が径方向へもスリツプした際は、基部帆布層4が
プーリのリブと接触するので抗張力部の損傷も有
効に防止されることとなる。 一方、上記帆布層4は、例えばゴムのような表
面平滑性を有しないので、水濡れに対しても適度
な摩擦力を保持し、従つて濡れに起因したスリツ
プは逆に生じ難くなる。 また、帆布層4自体は伸縮性が殆んど無いが、
その積層位置が補助コード層2に隣接した部位と
され、突条5先端は伸縮可能なゴム状弾性体とさ
れているため、第2図に示すようにベルト背面側
にアイドラPを当接しても無理の無い屈曲が可能
となりスムースな伝動が可能となるのである。 次に、この考案の実施例について、耐久性試験
を行なつたところ、次のような結果が得られた。 まず、第3図に示すように一定トルク回転する
原動プーリG(Φ120mm)及び従動プーリH(Φ120
mm)を用意し、その間にアイドラP1(Φ70mm)、P2
(Φ45mm)を配置し、一方のアイドラP1をベルト
背面に、他方のアイドラP2をベルト内面に接触
させ、さらにアイドラP2にはセツト荷重85Kgを
掛け、4900rpmでプーリを駆動し、ベルトのクラ
ツク発生時点を測定した。 耐久試験に用いたベルトは、本考案の実施例と
してB=0.6Aのものを、比較例として突条全部
を帆布層で成形したもの及び、圧縮ゴム層全体を
クロロプレンゴムで成形したもので、いずれも三
山突条とされたものを用いた。 耐久試験の結果は表1の通りであつた。
【表】 上表より明らかなようにアイドラP1の背面屈
曲による影響は突条全体をゴム状弾性体で形成し
たものと本願考案のものとは殆んど変りの無い耐
久性を有することが判明した。 次に、第4図に示すように一般にデイーゼルエ
ンジン搭載の自動車と同じように、原動プーリG
を回転変動5゜とされたクランクプーリ(Φ141mm)
とし、二つの従動プーリH(Φ60mm)、H(Φ130
mm)間に多軸伝動を行なうようVリブドベルト1
を巻掛け、700rpmでベルトを駆動し、前述と同
様の試験を行なつた。 使用ベルトも前述と同様三種類のものを使用し
た。 その結果は表2の通りであつた。
〔効果〕
この考案は、以上説明したように、突条5側面
における基部部分のみを帆布層4で形成したか
ら、この帆布層4により、ベルト突条側面にスリ
ツプ性が付与されトルク変動が吸収され、また急
激なトルク変動によりベルトが径方向へスリツプ
しても基部部分の帆布層が防護層となつて損傷が
防止されると同時にアイドラ等による背面屈曲に
も充分耐え得、従来使用が不可能とされてきたデ
イーゼルエンジンを原動機とする伝動用ベルトと
しても使用可能となり、しかも、水濡れ時でも充
分な伝達馬力が得られるので過酷な使用条件下で
も使用可能であり、これら装置のコンパクト化に
も非常に寄与し得ることとなつたのである。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の実施例の断面図、第2図は
ベルトの巻掛けられる伝動系の説明図、第3図〜
第5図は実施例の試験装置の説明図、第6図〜第
7図は各試験結果を示すグラフである。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. ベルト体内面に周方向に沿つて複数の突条を並
    設して成るVリブドベルトにおいて、ベルト体内
    に埋入された補強コード層より接着ゴム層を介し
    て1〜複数層の帆布層が前記突条側へ積層され、
    さらに該帆布層より前記突条先端部がゴム状弾性
    体により成形されて成り、前記補強コード層下面
    より突条先端までの高さをAとしたとき、前記帆
    布層全体の厚さが0.2A〜0.7Aとされて成ること
    を特徴とするVリブドベルト。
JP1985176661U 1985-11-15 1985-11-15 Expired JPH0320600Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1985176661U JPH0320600Y2 (ja) 1985-11-15 1985-11-15

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1985176661U JPH0320600Y2 (ja) 1985-11-15 1985-11-15

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JPS6285746U JPS6285746U (ja) 1987-06-01
JPH0320600Y2 true JPH0320600Y2 (ja) 1991-05-02

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ID=31117122

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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5728814A (en) * 1980-06-09 1982-02-16 Gen Electric Monitoring controller

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59142543U (ja) * 1983-03-14 1984-09-22 バンドー化学株式会社 多突条ベルト

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5728814A (en) * 1980-06-09 1982-02-16 Gen Electric Monitoring controller

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JPS6285746U (ja) 1987-06-01

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