JPH037631Y2 - - Google Patents
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- JPH037631Y2 JPH037631Y2 JP1986051089U JP5108986U JPH037631Y2 JP H037631 Y2 JPH037631 Y2 JP H037631Y2 JP 1986051089 U JP1986051089 U JP 1986051089U JP 5108986 U JP5108986 U JP 5108986U JP H037631 Y2 JPH037631 Y2 JP H037631Y2
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Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16G—BELTS, CABLES, OR ROPES, PREDOMINANTLY USED FOR DRIVING PURPOSES; CHAINS; FITTINGS PREDOMINANTLY USED THEREFOR
- F16G5/00—V-belts, i.e. belts of tapered cross-section
- F16G5/16—V-belts, i.e. belts of tapered cross-section consisting of several parts
- F16G5/166—V-belts, i.e. belts of tapered cross-section consisting of several parts with non-metallic rings
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Belt Conveyors (AREA)
- Pulleys (AREA)
Description
(産業上の利用分野)
本考案は乾式の変速装置に用いられるVベルト
に関する。 (従来の技術) 現在、自動車の走行用変速装置として、ベルト
式無段変速装置の開発が進められている。このベ
ルト式無段変速装置は、駆動軸と従動軸に溝間隔
が可変の変速プーリをそれぞれ取付け、2個の変
速プーリ間にVベルトを巻掛けて構成し、溝間隔
を調整して回転ピツチ径を変化させ、無段階に変
速させるものである。 また、このベルト式無段変速装置には2種類が
あり、1つは金属Vベルトを使用する湿式の変速
装置(例えば特公昭55−6783号公報参照)であ
り、他方はゴムVベルトを使用する乾式の変速装
置(例えば実公昭32−10408号公報参照)である。
一般に、変速プーリは鋳鉄、鋼、アルミニウム合
金等の金属材料で構成されるため、金属Vベルト
は摩擦面の焼付きや摩耗対策として潤滑油の中で
使用しなければならないが、ゴムVベルトはその
必要がなくコストやメンテナンス面で有利であ
る。 ところで、自動車の走行用変速装置は極めて高
トルクの伝動能力が要求される。例えば1000c.c.エ
ンジンの最大トルクをゴムVベルトで伝達する場
合、Vベルトは20Kg/cm2前後の側圧力に耐えなけ
ればならない。 しかしながら、現在、実用化されている標準的
なゴムVベルトは通常4〜5Kg/cm2以下で使用さ
れ、高負荷用のゴムVベルトにおいても10Kg/cm2
程度が限界である。この原因は、ゴムVベルトが
高側圧において座屈変形し、Vベルトの発熱を伴
ない破壊されるためである。 (考案が解決しようとする課題) そこで、出願人はエンドレスが張力帯に複数の
ブロツクを係止して構成されるVベルト(特開昭
60−49151号公報参照)を先に出願したが、その
ようなVベルトでは、従来のゴムVベルトに比し
て高い伝達能力を有するが、高トルクを小プーリ
で伝達するというような厳しい条件下では、ブロ
ツクに加わる力が過大となつて、ブロツクを高強
度樹脂又は硬質ゴム単独で構成した場合、ブロツ
クの強度が不足し、早期破損に至るという問題が
ある。 そこで、ブロツクを補強する目的でブロツク内
部に補強材として金属材を埋設することが考えら
れるが、ブロツクに加わる力が過大になるのに応
じて埋設する金属材を厚くする必要がある。とこ
ろが、金属材の厚さを増すにつれてブロツクの重
量が増大するので、ベルト運転時の遠心張力が増
大し、特に高速運転時にベルトの発熱量増大、伝
達効率の低下が生じ、低寿命となるという別の問
題が発生する。 因に、樹脂、ゴムの比重は1.0〜1.6であるのに
対し、金属は、軽量金属のアルミニウム合金を用
いても、2.7である。 本考案はかかる点に鑑みてなされたもので、軽
量で伝達能力に優れる高負荷伝動用のVベルトを
提供することを目的とするものである。 (課題を解決するための手段) 本考案は、上述した目的を達成するために、エ
ンドレスの張力帯に複数のブロツクがベルト長手
方向に係止されてなるVベルトであつて、 上記ブロツクが、樹脂材料からなり側面がプー
リと接触する本体と、該本体内に埋設され少なく
とも2枚の薄板からなる2層構造で、各層の間に
上記本体を構成する樹脂材料が充填され、高弾性
率かつ高強度の材料からなる補強部材とからなる
ことを特徴とする。 (作用) ブロツクは、補強部材によつて強度が向上し、
本体によつてプーリとの摩擦特性は確保され、高
負荷伝動が可能となる。また、補強部材に2層構
造であるので、同一強度を得る場合には、1層構
造のものに比して、軽量となる。 (実施例) 以下、本考案の実施例を図面に沿つて説明す
る。 第1図に示すように、本考案に係るVベルト1
は1対のエンドレスの張力帯2と、この張力帯
2,3にそれらの長手方向に一定ピツチで係止さ
れた複数のブロツク4とにより構成されている。 ブロツク4は、上ビーム部4a、下ビーム部4
b及びそれらを連結するセンタピラー部4cを有
し、それらによつて、張力帯2,3が係合される
係合溝7,8が形成されている。 また、ブロツク4は、第2図及び第3図に示す
ように、樹脂材料からなる本体5の略中央位置
に、高弾性率かつ高強度の補強部材6が埋設され
てなる。補強部材6は、第4図及び第5図に示す
ようにブロツク4に対応した形状の2枚の薄板
9,10を有する2層構造で、各薄板9,10が
それぞれ上ビーム部9a,10a、下ビーム部9
b,10bおよびセンタピラー部9c,10cを
有し、下ビーム部9b,10bの下端が連結部1
1を介して結合されている。 上下ビーム部9a,9b,10a,10bは、
左右の側端にそれぞれ内方に折曲された折曲げ部
9d,9e,10d,10eを有し、それらが略
同一平面上に位置し、本体5内に埋設された状態
で本体5のプーリとの接触面すなわちブロツク4
の傾斜側面4d,4eと略平行となつている。折
曲げ部9d,9e,10d,10eによつて、本
体5(樹脂材料)との境界面で応力集中が生じに
くくなつている。 また、補強部材6の薄板9,10の前後面の上
部及び下部の中央部分付近は、本体5の一部が取
除かれた凹所(前面の凹所5a,5bのみ図示)
を通じて露出し、放熱性を高めている。凹所は、
本体5に対して補強部材6をブロツク成形時に略
中央位置に規制するものでもある。 張力帯2は、それぞれ実質的に同一平面内に配
列された低伸張度の心体12と、この心体12を
保持するゴム部材13と、上下面付近に埋設され
た織布14,15により構成される。また、張力
帯2,3の上面および下面には、各ブロツク4の
係合溝に設けられた凸部および湾曲凸面に係合す
る凹部(係合溝7,8の凸部7a,8aおよび湾
曲凸面7b,8b、張力帯3の凹部3a,3bの
み図示)が設けられている。 本体5の樹脂材料は6.6ナイロン、芳香族ナイ
ロン、ポリエチレンテレフタレート等の熱可塑性
樹脂、フエノール樹脂、硬質ポリウレタン、不飽
和ポリエステル、ポリイミド、エポキシ樹脂の熱
硬化性樹脂、エボナイトのごとき硬質ゴムが単独
又は短繊維、充填剤、摩擦調整剤等を複合して使
用される。 張力帯2を構成する心体12は、ポリアミド、
ポリエステル、ポリアラミド等の合成繊維、スチ
ール、グラス、カーボン等の無機繊維、或はこれ
らの混紡よりなり、モノフイラメント或はマルチ
フイラメントによるコード又は織物として使用さ
れる。ゴム部材13は、圧縮ヤング率が大きく耐
摩耗性等に優れた材料が要求され、一般に短繊維
で補強された周知の合成ゴムが使用される。織布
14,15は、屈曲性および耐摩耗性等に優れた
材料が要求され、一般に綿、ポリアミド、ポリエ
ステル、ポリアラミド等の紡織繊維或はこれらの
混紡よりなる。 上記ブロツク4の製造は、補強部材6を本体5
となる硬質樹脂材料中にインサート成形すること
により行われる。樹脂材料は、補強部材6と接着
されつつ、薄板9,10間の隙間を埋め、補強部
材6の一部(又は全部)を被覆し、それと同時に
張力帯2,3の凹部に係合する凸部及び湾曲凸面
が形成される。成形後、補強部材6の左右の側部
はブロツク4の傾斜側面と平行で、補強部材6
は、本体5に対し、左右、前後及び上下方向にお
いて中央位置となつている。 続いて、上記Vベルトについて行つた試験につ
いて説明する。 試料ベルト 各Vベルトにおいて、張力帯は共通のものを用
い、本考案例では0.35mm厚の鋼板(SUS631、冷
間圧延率40%、時効処理)を打抜き折曲げ加工し
た2層構造の補強部材を、比較例では2cm厚の
Al合金板(2017T3)が1枚である補強部材をそ
れぞれ有するブロツクを用い、試験を行つた。ブ
ロツクは同一金型で成形を行い、設計寸法は、上
に関する。 (従来の技術) 現在、自動車の走行用変速装置として、ベルト
式無段変速装置の開発が進められている。このベ
ルト式無段変速装置は、駆動軸と従動軸に溝間隔
が可変の変速プーリをそれぞれ取付け、2個の変
速プーリ間にVベルトを巻掛けて構成し、溝間隔
を調整して回転ピツチ径を変化させ、無段階に変
速させるものである。 また、このベルト式無段変速装置には2種類が
あり、1つは金属Vベルトを使用する湿式の変速
装置(例えば特公昭55−6783号公報参照)であ
り、他方はゴムVベルトを使用する乾式の変速装
置(例えば実公昭32−10408号公報参照)である。
一般に、変速プーリは鋳鉄、鋼、アルミニウム合
金等の金属材料で構成されるため、金属Vベルト
は摩擦面の焼付きや摩耗対策として潤滑油の中で
使用しなければならないが、ゴムVベルトはその
必要がなくコストやメンテナンス面で有利であ
る。 ところで、自動車の走行用変速装置は極めて高
トルクの伝動能力が要求される。例えば1000c.c.エ
ンジンの最大トルクをゴムVベルトで伝達する場
合、Vベルトは20Kg/cm2前後の側圧力に耐えなけ
ればならない。 しかしながら、現在、実用化されている標準的
なゴムVベルトは通常4〜5Kg/cm2以下で使用さ
れ、高負荷用のゴムVベルトにおいても10Kg/cm2
程度が限界である。この原因は、ゴムVベルトが
高側圧において座屈変形し、Vベルトの発熱を伴
ない破壊されるためである。 (考案が解決しようとする課題) そこで、出願人はエンドレスが張力帯に複数の
ブロツクを係止して構成されるVベルト(特開昭
60−49151号公報参照)を先に出願したが、その
ようなVベルトでは、従来のゴムVベルトに比し
て高い伝達能力を有するが、高トルクを小プーリ
で伝達するというような厳しい条件下では、ブロ
ツクに加わる力が過大となつて、ブロツクを高強
度樹脂又は硬質ゴム単独で構成した場合、ブロツ
クの強度が不足し、早期破損に至るという問題が
ある。 そこで、ブロツクを補強する目的でブロツク内
部に補強材として金属材を埋設することが考えら
れるが、ブロツクに加わる力が過大になるのに応
じて埋設する金属材を厚くする必要がある。とこ
ろが、金属材の厚さを増すにつれてブロツクの重
量が増大するので、ベルト運転時の遠心張力が増
大し、特に高速運転時にベルトの発熱量増大、伝
達効率の低下が生じ、低寿命となるという別の問
題が発生する。 因に、樹脂、ゴムの比重は1.0〜1.6であるのに
対し、金属は、軽量金属のアルミニウム合金を用
いても、2.7である。 本考案はかかる点に鑑みてなされたもので、軽
量で伝達能力に優れる高負荷伝動用のVベルトを
提供することを目的とするものである。 (課題を解決するための手段) 本考案は、上述した目的を達成するために、エ
ンドレスの張力帯に複数のブロツクがベルト長手
方向に係止されてなるVベルトであつて、 上記ブロツクが、樹脂材料からなり側面がプー
リと接触する本体と、該本体内に埋設され少なく
とも2枚の薄板からなる2層構造で、各層の間に
上記本体を構成する樹脂材料が充填され、高弾性
率かつ高強度の材料からなる補強部材とからなる
ことを特徴とする。 (作用) ブロツクは、補強部材によつて強度が向上し、
本体によつてプーリとの摩擦特性は確保され、高
負荷伝動が可能となる。また、補強部材に2層構
造であるので、同一強度を得る場合には、1層構
造のものに比して、軽量となる。 (実施例) 以下、本考案の実施例を図面に沿つて説明す
る。 第1図に示すように、本考案に係るVベルト1
は1対のエンドレスの張力帯2と、この張力帯
2,3にそれらの長手方向に一定ピツチで係止さ
れた複数のブロツク4とにより構成されている。 ブロツク4は、上ビーム部4a、下ビーム部4
b及びそれらを連結するセンタピラー部4cを有
し、それらによつて、張力帯2,3が係合される
係合溝7,8が形成されている。 また、ブロツク4は、第2図及び第3図に示す
ように、樹脂材料からなる本体5の略中央位置
に、高弾性率かつ高強度の補強部材6が埋設され
てなる。補強部材6は、第4図及び第5図に示す
ようにブロツク4に対応した形状の2枚の薄板
9,10を有する2層構造で、各薄板9,10が
それぞれ上ビーム部9a,10a、下ビーム部9
b,10bおよびセンタピラー部9c,10cを
有し、下ビーム部9b,10bの下端が連結部1
1を介して結合されている。 上下ビーム部9a,9b,10a,10bは、
左右の側端にそれぞれ内方に折曲された折曲げ部
9d,9e,10d,10eを有し、それらが略
同一平面上に位置し、本体5内に埋設された状態
で本体5のプーリとの接触面すなわちブロツク4
の傾斜側面4d,4eと略平行となつている。折
曲げ部9d,9e,10d,10eによつて、本
体5(樹脂材料)との境界面で応力集中が生じに
くくなつている。 また、補強部材6の薄板9,10の前後面の上
部及び下部の中央部分付近は、本体5の一部が取
除かれた凹所(前面の凹所5a,5bのみ図示)
を通じて露出し、放熱性を高めている。凹所は、
本体5に対して補強部材6をブロツク成形時に略
中央位置に規制するものでもある。 張力帯2は、それぞれ実質的に同一平面内に配
列された低伸張度の心体12と、この心体12を
保持するゴム部材13と、上下面付近に埋設され
た織布14,15により構成される。また、張力
帯2,3の上面および下面には、各ブロツク4の
係合溝に設けられた凸部および湾曲凸面に係合す
る凹部(係合溝7,8の凸部7a,8aおよび湾
曲凸面7b,8b、張力帯3の凹部3a,3bの
み図示)が設けられている。 本体5の樹脂材料は6.6ナイロン、芳香族ナイ
ロン、ポリエチレンテレフタレート等の熱可塑性
樹脂、フエノール樹脂、硬質ポリウレタン、不飽
和ポリエステル、ポリイミド、エポキシ樹脂の熱
硬化性樹脂、エボナイトのごとき硬質ゴムが単独
又は短繊維、充填剤、摩擦調整剤等を複合して使
用される。 張力帯2を構成する心体12は、ポリアミド、
ポリエステル、ポリアラミド等の合成繊維、スチ
ール、グラス、カーボン等の無機繊維、或はこれ
らの混紡よりなり、モノフイラメント或はマルチ
フイラメントによるコード又は織物として使用さ
れる。ゴム部材13は、圧縮ヤング率が大きく耐
摩耗性等に優れた材料が要求され、一般に短繊維
で補強された周知の合成ゴムが使用される。織布
14,15は、屈曲性および耐摩耗性等に優れた
材料が要求され、一般に綿、ポリアミド、ポリエ
ステル、ポリアラミド等の紡織繊維或はこれらの
混紡よりなる。 上記ブロツク4の製造は、補強部材6を本体5
となる硬質樹脂材料中にインサート成形すること
により行われる。樹脂材料は、補強部材6と接着
されつつ、薄板9,10間の隙間を埋め、補強部
材6の一部(又は全部)を被覆し、それと同時に
張力帯2,3の凹部に係合する凸部及び湾曲凸面
が形成される。成形後、補強部材6の左右の側部
はブロツク4の傾斜側面と平行で、補強部材6
は、本体5に対し、左右、前後及び上下方向にお
いて中央位置となつている。 続いて、上記Vベルトについて行つた試験につ
いて説明する。 試料ベルト 各Vベルトにおいて、張力帯は共通のものを用
い、本考案例では0.35mm厚の鋼板(SUS631、冷
間圧延率40%、時効処理)を打抜き折曲げ加工し
た2層構造の補強部材を、比較例では2cm厚の
Al合金板(2017T3)が1枚である補強部材をそ
れぞれ有するブロツクを用い、試験を行つた。ブ
ロツクは同一金型で成形を行い、設計寸法は、上
【表】
試験方法
第6図に示すように、駆動プーリ21(ピツチ
径72.2mm、回転数2500rpm)と従動プーリ22
(ピツチ径152.5mm)との間に試料ベルト23を巻
回し、入力トルクに応じてベルト23のスリツプ
率が1.8%となるように軸荷重DWを変量して寿
命試験を行つた。 試験結果 結果は次表に示す通りである。
径72.2mm、回転数2500rpm)と従動プーリ22
(ピツチ径152.5mm)との間に試料ベルト23を巻
回し、入力トルクに応じてベルト23のスリツプ
率が1.8%となるように軸荷重DWを変量して寿
命試験を行つた。 試験結果 結果は次表に示す通りである。
【表】
破損したのはブロツクである。
なお、比較例において、ブロツクの破損は補強
部材より生じた。ST値は次式で定義される。 ST= Tr/r・rθ Tr:入力トルク(kgm) θ:ベルト巻付角(radian) r:有効半径(m) 上記表より、本考案例は、比較例に比してブロ
ツクの剛性が大きく、寿命が長い。これは、2層
構造としたことによる剛性向上に基づくと考えら
れる。 したがつて、補強部材の肉厚を薄くしてブロツ
クを構成できるため、ブロツク重量は重くならな
い。Al合金より比疲労強度に優れる鋼でも、ブ
ロツク重量を増加することなく強度の大きいブロ
ツクが製造可能である。 上記実施例では、ブロツク4の凸部と張力帯
2,3の凹部との係合により、ブロツク4と張力
帯2,3をベルト長手方向に係止しているが、逆
にブロツク側に凹部を、張力帯側に凸部をそれぞ
れ形成し、両部を係合させて係止するようにして
もよく、ブロツクと張力帯との係止方法は特に制
限されない。例えば、接着剤を使用した化学的な
固定手段を用いるようにしてもよい。 また、上記実施例では、ブロツクの側面および
張力帯の側面において変速プーリとの摩擦伝達力
を得るVベルト1に適用したものであるが、その
ほか、ブロツクの側面(一部又は全部)のみで上
記摩擦伝達力を得るVベルトに対しても適用可能
であるし、また、張力帯が1本のタイプにも適用
できる。 なお、本考案のVベルトは、自動車用無段変速
機に用いられるほか、農業機械および土木建設機
械等のエンジンを搭載した車両の無段又は有段変
速機用のVベルトとして適用することができる。
また、電動機で駆動する一般産業機械の高負荷用
Vベルトにも適する。 (考案の効果) 本考案は、上記のように、ブロツクを、本体と
補強部材とで構成するようにしたから、ブロツク
の摩擦特性を損なくことなく、ブロツクの強度の
向上が図れるし、補強部材を2層構造としている
ので、軽量でもつて補強が可能となり、高負荷伝
動をすることができ、長寿命となる。
部材より生じた。ST値は次式で定義される。 ST= Tr/r・rθ Tr:入力トルク(kgm) θ:ベルト巻付角(radian) r:有効半径(m) 上記表より、本考案例は、比較例に比してブロ
ツクの剛性が大きく、寿命が長い。これは、2層
構造としたことによる剛性向上に基づくと考えら
れる。 したがつて、補強部材の肉厚を薄くしてブロツ
クを構成できるため、ブロツク重量は重くならな
い。Al合金より比疲労強度に優れる鋼でも、ブ
ロツク重量を増加することなく強度の大きいブロ
ツクが製造可能である。 上記実施例では、ブロツク4の凸部と張力帯
2,3の凹部との係合により、ブロツク4と張力
帯2,3をベルト長手方向に係止しているが、逆
にブロツク側に凹部を、張力帯側に凸部をそれぞ
れ形成し、両部を係合させて係止するようにして
もよく、ブロツクと張力帯との係止方法は特に制
限されない。例えば、接着剤を使用した化学的な
固定手段を用いるようにしてもよい。 また、上記実施例では、ブロツクの側面および
張力帯の側面において変速プーリとの摩擦伝達力
を得るVベルト1に適用したものであるが、その
ほか、ブロツクの側面(一部又は全部)のみで上
記摩擦伝達力を得るVベルトに対しても適用可能
であるし、また、張力帯が1本のタイプにも適用
できる。 なお、本考案のVベルトは、自動車用無段変速
機に用いられるほか、農業機械および土木建設機
械等のエンジンを搭載した車両の無段又は有段変
速機用のVベルトとして適用することができる。
また、電動機で駆動する一般産業機械の高負荷用
Vベルトにも適する。 (考案の効果) 本考案は、上記のように、ブロツクを、本体と
補強部材とで構成するようにしたから、ブロツク
の摩擦特性を損なくことなく、ブロツクの強度の
向上が図れるし、補強部材を2層構造としている
ので、軽量でもつて補強が可能となり、高負荷伝
動をすることができ、長寿命となる。
第1図は本考案に係るVベルトの側面図、第2
図及び第3図はブロツクの正面図及び側面図、第
4図及び第5図は補強部材の斜視図及び側面図、
第6図は試験方法の説明図である。 1……Vベルト、2,3……張力帯、4……ブ
ロツク、4a……上ビーム部、4b……下ビーム
部、4c……センタピラー部、5……本体、6…
…補強部材、9,10……薄板、9a,10a…
…上ビーム部、9b,10b……下ビーム部、9
c,10c……センタピラー部、9d,9e,1
0d,10e……折曲げ部。
図及び第3図はブロツクの正面図及び側面図、第
4図及び第5図は補強部材の斜視図及び側面図、
第6図は試験方法の説明図である。 1……Vベルト、2,3……張力帯、4……ブ
ロツク、4a……上ビーム部、4b……下ビーム
部、4c……センタピラー部、5……本体、6…
…補強部材、9,10……薄板、9a,10a…
…上ビーム部、9b,10b……下ビーム部、9
c,10c……センタピラー部、9d,9e,1
0d,10e……折曲げ部。
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 (1) エンドレスの張力帯に複数のブロツクがベル
ト長手方向に係止されてなるVベルトであつ
て、 上記ブロツクが、樹脂材料からなり側面がプ
ーリと接触する本体と、 該本体内に埋設され少なくとも2枚の薄板か
らなる2層構造で、各層の間に上記本体を構成
する樹脂材料が充填され、高弾性率かつ高強度
の材料からなる補強部材とからなることを特徴
とするVベルト。 (2) 補強部材は、ブロツクの形状に対応した2枚
の薄板を有する2層構造で、各薄板がそれぞれ
上ビーム部、下ビーム部およびそれらを結合す
るセンタピラー部を有し下ビーム部の下端が連
結部を介して結合され、さらに上記上下ビーム
部の左右側端がほぼ同一平面内にかつ上記本体
の側面と略平行に位置し、さらに上下ビーム部
の左右側端が折曲げ部を有するところの実用新
案登録請求の範囲第1項記載のVベルト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1986051089U JPH037631Y2 (ja) | 1986-04-05 | 1986-04-05 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1986051089U JPH037631Y2 (ja) | 1986-04-05 | 1986-04-05 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62162433U JPS62162433U (ja) | 1987-10-15 |
JPH037631Y2 true JPH037631Y2 (ja) | 1991-02-26 |
Family
ID=30875040
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1986051089U Expired JPH037631Y2 (ja) | 1986-04-05 | 1986-04-05 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH037631Y2 (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5718836A (en) * | 1980-07-03 | 1982-01-30 | Nippon Denso Co Ltd | Transmission belt |
JPS6049151A (ja) * | 1983-07-29 | 1985-03-18 | Bando Chem Ind Ltd | Vベルト |
-
1986
- 1986-04-05 JP JP1986051089U patent/JPH037631Y2/ja not_active Expired
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5718836A (en) * | 1980-07-03 | 1982-01-30 | Nippon Denso Co Ltd | Transmission belt |
JPS6049151A (ja) * | 1983-07-29 | 1985-03-18 | Bando Chem Ind Ltd | Vベルト |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62162433U (ja) | 1987-10-15 |
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