JPH0320303A - 乳化重合用乳化剤および該乳化剤を用いた高分子エマルジョンの製造方法 - Google Patents

乳化重合用乳化剤および該乳化剤を用いた高分子エマルジョンの製造方法

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JPH0320303A
JPH0320303A JP1154493A JP15449389A JPH0320303A JP H0320303 A JPH0320303 A JP H0320303A JP 1154493 A JP1154493 A JP 1154493A JP 15449389 A JP15449389 A JP 15449389A JP H0320303 A JPH0320303 A JP H0320303A
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楽谷 健二
Yusuke Shioda
塩田 祐介
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、不飽和単量体の乳化重合用乳化剤および該乳
化剤を用いた高分子エマルジョンの製造方法に関する.
さらに詳しくは、重合時および生成した高分子エマルジ
ョンの安定性を保ち、かつ高分子エマルジョンの起泡性
とフイルム化した時の耐水性を著しく改善できる乳化重
合用乳化剤および該乳化剤を用いた高分子エマルジョン
の製造方法に関する。
(従来の技術) 今日、高分子エマルジョンは、高分子の有機溶剤溶液に
比べ、安定性、作業性、コストなどの多くの面で優れて
おり、塗料、接′着剤、繊維加工などの広い分野におい
て大量に消費されている。
この高分子エマルジョンは、不飽和単量体を乳化剤の存
在下に水性媒体中で乳化重合することにより製造されて
おり、従来より乳化剤として、例えばアルキル硫酸塩や
ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩などのアニ
オン系低分子界面活性剤あるいはポリオキシエチレンア
ルキルエーテルやポリオキシエチレンアルキルフエニル
エーテルなどのノニオン系低分子界面活性剤が主として
用いられている. これらの乳化剤は、凝集物の生成を防止して乳化重合時
の反応を円滑に進め、得られる高分子エマルジョンの化
学的安定性、機械的安定性、貯蔵安定性、凍結安定性な
どの安定性を保つために、重合する不飽和単量体の種類
や得られる高分子エマルジョンの用途に応じて適時その
種類と添加量が選択され用いられている。
しかしながら、アニオン系低分子界面活性剤を用いると
、得られる高分子エマルジョンは電解質の影響を受けや
すく化学的安定性に欠けるという欠点があった。一方、
ノニオン系低分子界面活性剤は、得られる高分子エマル
ジョンの安定性を保つにはアニオン系低分子界面活性剤
よりも多量に使用する必要があり、製品中の不純物とし
て乳化剤が多量に残存するという欠点を有していた。さ
らに、これらの低分子界面活性剤を用いて得られる高分
子エマルジョンは、起泡性に冨んでいるため取り扱いが
難しく、かつフィルム化した場合に不純物である該界面
活性剤が水溶性であるため耐水性に劣るという欠点を有
していた. これらの問題点の解決を目的として、近年、反応性乳化
剤や高分子乳化剤が提案されている。例えば、反応性乳
化剤としては、非イオン系界面活性剤のα,β一不飽和
カルボン酸モノエステル(特開昭56−72091号公
報)、 (メタ)アクリル酸のアルキレンオキシド付加
物(特開昭51−5386号公報)、ボリオ−キシアル
キレンモノアリルエーテルの(メタ)アクリル酸エステ
ル(特開昭62−15202号公報)などが、また高分
子乳化剤としては、ポリアクリル酸および/またはアク
リル酸と2−ヒドロキシエチルメタクリレートとの共重
合体(特開昭58−206804号公報)などが知られ
ている。
これらの乳化剤は、前記の低分子界面活性剤に比較して
、耐水性および起泡性が若干改良されているものの、や
はりその使用量を多くする必要があり、また高濃度エマ
ルジョンの安定性に劣るなどの欠点を有している。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は、上記従来の乳化剤が有する問題点を解決する
ものである。
従って、本発明の目的は、乳化重合時および得られる高
分子エマルジョンの安定性を保ち、しかも高分子エマル
ジョンの起泡性とフィルム化した時の被膜の耐水性を著
しく改善できる乳化重合用乳化剤および該乳化剤を用い
た高分子エマルジョンの製造方法を提供することである
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を行
った結果、本発明に到達した.すなわち、本発明は、. (a)一般式(l): R1 −+CH2−C→−          (1)COO
− (X) n−R2 (式中、R1は水素またはメチル基であり、Xは全アル
キレンオキシド残基の合計重量に対して50重量%以上
のエチレンオキシド残基を含んでなる炭素数2〜4のア
ルキレンオキシド残基であり、nは3〜300の整数で
あり、R2は水素、炭素数1〜3のアルキル基または炭
素数2〜5の不飽和結合を有する有機基である)で表さ
れる構造単位(A)の少なくとも1種と 一般式(I1): (11) (式中、R3は水素またはメチル基であり、R4は炭素
数4〜30の、アルキル基、アルケニル基、アリール基
、アラルキル基、環状アルキル基、環状アルケニル基,
またはー−COOR5  (ここで、RSは炭素数4〜
30の、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アラ
ルキル基、環状アルキル基または環状アルケニル基であ
る))で表される構造単位(B)の少なくとも1種を含
有し、構造単位(A)の含有量が97〜40重量%、構
造単位(B)の含有量が3〜60ii量%、構造単位(
A)と構造単位(B)との合計含有量が70重量%以上
であり、かつ平均分子量が1,000〜500,000
の範囲にある重合体(C)からなる高分子乳化剤と (b)  炭素数8〜30の疎水基およびイオン性を示
す基を有する低分子イオン性界面活性剤とからなること
を特徴とする乳化重合用乳化剤に関する。
また、本発明は、不飽和単量体を水性媒体中で乳化重合
して高分子エマルジョンを製造する際に、乳化剤として
上記乳化重合用乳化剤を使用することを特徴とする高分
子エマルジョンの製造方法に関する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明における重合体(C)を構成する親水性構造単位
(A)を表す一般式(1)において、−(X)。−はn
個の炭素数2〜4のアルキレンオキシド残基、すなわち
ポリオキシアルキレン基を示すが、この全アルキレンオ
キシド残基中の50重量%以上がエチレンオキシド残基
である。アルキレンオキシドの全付加モル数を示すnは
3〜300、好ましくは3〜100の整数である R2
はポリオキシアルキレン鎖の末端基であるが、例えば水
素、メチル基、エチル基、n−プロビル基、イソブロビ
ル基、ビニル基、メ:チルビニル基、アリル基、 (メ
タ)アクリロイル基、 (イソ)クロトノイル基、ジメ
チルアクリロイル基などを挙げることができる. また、疎水性の構造単位(B)を表す一般式(I1)中
のR4は、炭素数4〜30のアルキル基、アリール基、
−COOR”で示される有機基なとであるが、− C 
0 0 R5で示される基以外の基の具体例としては、
n−ブチル基、n−ヘキシル基、2ーエチルヘキシル基
、n−オクチル基、n−ノニル基、1,3.5−}リメ
チルヘキシル基、デシル基、ドデシル基、オクタデシル
基などのアルキル基:ブテニル基、デセニル基、オレイ
ル基などのアルケニル基;フエニル基、メチルフエニル
基、オクチルフエニル基、ノニルフエニル基、ナフチル
基などのアリール基:ベンジル基、メチルベンジル基、
フェネチル基などのアラルキル基;シクロヘキシル基、
ジメチルシク口ヘキシル基などの環状アルキル基;シク
ロペンテニル基などの環状アルケニル基などを挙げるこ
とができる.また、R4における一C O O R5で
示される基においてR5としては、上記のR′における
一COOR’以外の基と同様のものを挙げることができ
る。
本発明における重合体(C)を構成する各構造単位の含
有量については、構造単位(A)が97〜40重量%、
好ましくは95〜50重量%、構造単位(B)が3〜6
0重量%、好ましくは5〜50重量%の範囲であり、ま
た、重合体(C)中での構造単位(A)と構造単位(B
)の合計含有量が70重量%以上の範囲である。これら
の範囲をはずれた重合体は、疎水性あるいは親水性が強
くなりすぎ、またポリオキシアルキレン鎖と疎水鎖の均
衡が保てなくなる。従って、このような重合体を用いて
乳化重合を行った場合、重合時に多量の凝集物が生成し
たり、得られた高分子エマルジョンの安定性が著しく低
下するなどの問題が生じる。
重合体(C)の分子量としては、1,000〜5oo,
ooo,好ましくは3 ,O O O〜300,000
の範囲が望ましい。
重合体(゛C)を得る方法には特に制限はなく、任意の
方法によって製造することができる.例えば、(1)重
合することにより、一般式(1)で表される構造単位(
A)を生成するビニル単量体と一般式(11)で表され
る構造単位(B)を生成するビニル単量体とを、必要に
よりその他の単量体の共存下に共重合する方法、(2)
アルコールとのエステル化反応などの変性を加えること
により構造単位(A)および.構造単位(B)を含有す
る重合体(C)を生成する原料重合体を、アルコールあ
るいはハロゲン化アルキルなどとのエステル化反応、酸
化アルキレンの付加反応、あるいはボリオキシアルキレ
ン鎖の末端変性反応などにより変性する方法などが挙げ
られる。
(1)の方法において、親水性構造単位(A)を生成す
るビニル単量体としては、例えば次に示すようなボリア
ルキレンゲリコール誘導体あるいはアルキレンオキシド
付加物のビニルエステルを挙げることができるが、いず
れもボリオキシアルキレン鎖の合計重量に対して50重
量%以上のエチレンオキシド単位を含み、またこれらの
末端アルコキシ化物は炭素数1〜3のアルキル幕でアル
コキシ化された単量体であり、末端アルケノキシ化物は
炭素数2〜5のアルケニル基でアルケノキシ化された単
量体である。
構造単位(A)を生成するビニル単量体の具体例として
は、例えばポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリ
レート、ボリエチレングリコールーボリブロビレングリ
コールモノ(メタ)アクリレートなどのボリアルキレン
ゲリコールモノ(メタ)アクリレート;メトキシポリエ
チレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシボリ
エチレングリコールーボリブロビレングリコール(メタ
)アクリレート、エトキシポリエチレングリコール(メ
タ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコールー
ボリブロピレングリコール(メタ)アクリレートなどの
炭素数1〜3のアルキル基でアルコキシ化されたアルコ
キシボリアルキレングリコール(メタ)アクリレート;
アリロキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレー
トなどの炭素数2〜5のアルケニル基でアルケノキシ化
されたアルケノキシポリアルキレングリコール(メタ)
アクリレートなどを挙げることができ、これらのl種ま
たは2種以上を用いることができる。
また、(1)の方法において、疎水性構造単位(B)を
生成するビニル単量体としては、例えば1−ヘキセン、
l−オクテン、イソオクテン、l−ノネン、1−デセン
、1−ドデセン、ビニルシクロヘキサンなどの脂肪族ビ
ニル化合物:スチレン、α一メチルスチレン、p−メチ
ルスチレン、3−フェニルーl−ブロペン、ビニルナフ
タリンなどの芳香族ビニル化合物;ブチル(メタ)アク
リレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、
n−オクチル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)
アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、フエ
ニル(メタ)アクリレート、ナフチル(メタ)アクリレ
ート、p−メチルフエニル(メタ)アクリレート、オク
チルフエニル(メタ)アクリレート、ノニルフエニル(
メタ)アクリレート、ジノニルフエニル(メタ)アクリ
レート、ベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシ
ル(メタ)アクリレートなどの他、炭素数4〜30のア
ルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、
環状アルキル基、環状アルケニル基を有する(メタ)ア
クリレートなどを挙げることができ、これらの1種また
は2種以上を用いることができる。
これらの単量体の中でも、容易に入手でき、かつ安定性
、耐水性に優れた高分子エマルジョンを生成する重合体
,(C)を与える単量体としては、炭素数4〜20のア
ルキル基を有する(メタ)アクリレート、炭素数l〜1
0のアルキル基を置換基として有するアルキルフエニル
(メタ)アクリレート、スチレン、α−メチルスチレン
および炭素数6〜22を有するα−オレフィンから選ば
れる少なくとも1種の単量体が特に好ましい。
(1)の方法で重合体(C)を製造する場合に用いるこ
とのできる単量体の比率としては、前記のように、重合
後の重合体(C)中での含有量が構造単位(A)97〜
40重量%、好ましくは95〜50重量%、構造単位(
B)3〜60重量%、好ましくは5〜50重量%となり
、かつ構造単位(A)と構造単位(B)の合計含有量が
70重量%以上となるような比率である。
従って、重合した後に構造単位(A)および構造単位(
B)以外の構造単位を生成する単量体を、本発明の効果
を損なわない範囲、すなわち該構造単位の重合体(C)
中の含有量が30重量%以下となる範囲で用いて、構造
単位(A)を生成する単量体および構遣単位(B)を生
成する単量体と共重合させることができる。このような
構造単位(A)および構造単位(B)以外の構造単位を
生成する単量体の例としては、 (メタ)アクリル酸(
塩)、マレイン酸く塩)、フマル酸(塩)、クロトン酸
(塩)、イタコン酸(塩)などの各種不飽和カルボン酸
(塩);(メタ)アリルスルホン酸(塩);スルホエチ
ル(メタ)アクリレート(塩)、スチレンスルホン!!
(塩)、ビニルスルホン酸(塩)、2−アクリルアミド
ー2−メチルブロバンスルホン酸(塩)などの各種スル
ホン酸(塩):(メタ)アクリルアミド、N−メチロー
ル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メ
タ)アクリルアミドなどの各種(メタ)アクリルアミド
;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチ
ルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノ
ブロビル(メタ)アクリレートなどの各種アミノアルキ
ル(メタ)アクリレート;メチル(メタ)アクリレート
、エチル(メタ)アクリレート、n−プロビル(メタ)
アクリレートなどの炭素数1〜・3のアルキル基を有す
るアルキル(メタ)アクリレート;エチレン、ブロビレ
ン、イソブテンなどの炭素数が3以下の有機基を置換基
として有するビニル化合物;アクリ口ニトリル、塩化ビ
ニルなどを挙げることができ、これらの1種または2種
以上を用いることができる。
また、(1)の方法により重合体(C)を製造するには
、重合開始剤を用いて公知の方法により前記単量体成分
を共重合させればよい。共重合は溶媒中での重合や塊状
重合などの方法により行うことができる。
溶媒中での重合は回分式でも連続式でも行うことができ
、その際使用される溶媒としては、例えば水:メチルア
ルコール、エチルアルコール、イソブロビルアルコール
などの低級アルコール;ベンゼン、トルエン、キシレン
、シクロヘキサン、n−ヘキサン、ジオキサンなどの芳
香族あるいは脂肪族あるいは複素環式化合物;酢酸エチ
ル、アセトン、メチルエチルケトンなとのケトン化合物
などが挙げられる。重合開始剤としては、例えば過硫酸
アンモニウムや過硫酸ナトリウムなどの過硫酸塩、ペン
ゾイルパーオキシドやラウロイルパーオキシドなどのパ
ーオキシド、クメンハイドロパーオキシドなどのハイド
ロパーオキシド、アゾビスイソブチ口ニトリルなどの脂
肪族アゾ化合物などが用いられる。この際アミン化合物
などの促進剤を併用することもできる。重合温度は、用
いられる溶媒や重合開始剤により適宜定められるが、通
常O〜150℃の範囲内で行われる。
塊状重合は、重合開始剤としてペンゾイルパーオキシド
やラウロイルパーオキシドなどのパーオキシド、クメン
ハイドロパーオキシドなどのハイドロパーオキシド、ア
ゾビスイソブチロニトリル、アゾビスジメチルバレ口ニ
トリルなどの脂肪族アゾ化合物などを用い、50−15
0℃の温度範囲内で行われる。
また、このように共重合して得られた共重合体は、その
ままでも高分子乳化剤として使用することができるが、
必要に応じて重合の際使用した溶媒を分離除去または他
の゜溶媒や水などと置換して用いることもできる。また
、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の水酸化物や
酸化物や炭酸塩、アンモニア、有機アミンなどの塩基性
物質をpl{調整剤として添加したのち使用してもよい
.次に、(2)の方法において重合体(C)を製造する
場合、変性に供せられる原料重合体および変性法として
は、 (イ)(メタ)アクリル酸系重合体を原料として
、変性後に構造単位(A)を生成するアルコールおよび
構造単位(B)を生成するアルコールあるいはハロゲン
化アルキルなどとのエステル化反応による方法、 (口
)構造単位(B)を有する(メタ)アクリル酸系共重合
体を原料として、構造単位(A)を生成するアルコール
とのエステル化反応による方法、(ハ)構造単位(B)
を有する(メタ)アクリル酸系重合体にアルキレンオキ
シドを付加して構造単位(A)を導入する方法、(二)
(メタ)アクリル酸エステル系重合体を原料として、変
性後に構造単位(A)および構造単位(B)を生成する
アルコールとのエステル交換反応による方法、 (ホ゜
)(1)の方法や(2)の(イ)〜(ハ)の方法で得ら
れる重合体のうち、ポリオキシアルキレン鎖の末端基が
一〇H基である重合体を原料重合体として、末端−OH
基をエーテル化、 (メタ)アクリロイル化、ジメチル
アクリロイル化などの方法により変性する方法などが挙
げられる。
(2)の各方法で重合体(C)を得る場合は、いずれも
次の条件を満たす必要がある。すなわち、変性後の重合
体(C)中での構造単位(A)の含有量が97〜40重
量%、好ましくは95〜50重量%、構造単位(B)の
含有量が3〜60重量%、好ましくは5〜50重量%と
なり、かつ重合体(C)中での構造単位(A)および構
造単位(B)の合計含有量が70重量%以上となる必要
があり、またアルキレンオキサイドを付加して構造単位
(A)を導入する場合、付加後のボリオキシアルキレン
鎖中のエチレンオキシド単位の含有量が50重量%以上
となる必要がある。
(イ)の方法について具体例を挙げれば、用いることの
できる原料重合体である(メタ)アクリル酸系重合体と
しては、ボリ(メタ)アクリル酸あるいはアクリル酸と
メタクリル酸との共重合体などが挙げられ、これらの重
合体と、ポリエチレングリコール、メトキシポリエチレ
ングリコール、メトキシポリエチレングリコールーボリ
プロビレングリコール、エトキシポリエチレングリコー
ル、アリロキシポリエチレングリコールなどの構造単位
(A)を生成し得るアルコールの1種または2種以上、
およびブタノール、オクタノール、ドデカノール、オレ
イルアルコール、フェノール、ノニルフェノール、ベン
ジルアルコールなどの構造単位(B)を生成し得るアル
コールの1種または2種以上とを公知の方法によりエス
テル化して重合体(C)を得ることができる。
また、 (口)の方法について具体例を挙げれば、原料
重合体としては、例えば炭素数4〜30のアルキル基を
有する(メタ)アクリレート、炭素数1〜10のアルキ
ル基を置換基として有するアルキルフェニル(メタ)ア
クリレート、スチレン、α−メチルスチレン、炭素数4
〜30の置換基を有するd−オレフィンなどのl種また
は2種以上と(メタ)アクリル酸との共重合体が挙げら
れ、これらの共重合体と、前記(イ)の方法で挙げた構
造単位(A)を生成するアルコールとを公知の方法によ
りエステル化する方法が挙げられる。
(ハ)の方法で用いることのできる原料重合体としては
、 (口)の方法で挙げたものと同様の共重合体を挙げ
ることができ、これらの共重合体にエチレンオキシドお
よび必要によりブロビレンオキシドやブチレンオキシド
などのアルキレンオキシドを公知の方法で付加させるこ
とにより重合体(C)を得ることができる。
(二)の方法は、ポリ(メタ)アクリル酸メチルやポリ
(メタ)アクリル酸エチルなどのボリ(メタ)アクリル
酸低級アルキルエステル、あるいはアクリル酸メチルと
メタクリル酸メチルとの共重合体などを原料重合体とし
、これらの重合体と、ポリエチレングリコール、メトキ
シポリエチレングリコール、メトキシボリエチレングリ
コールーボリブロピレングリコール、エトキシボリエチ
レングリコール、アリロキシポリエチレングリコールな
どの構造単位(A)を生成し得るアルコールの1種また
は2種以上およびブタノール、オクタノール、ドデカノ
ール、オレイルアルコール、フェノール、ノニルフェノ
ール、ベンジルアルコールなどの構造単位(B)を生成
し得るアルコールの1種または2種以上とを用いて、公
知の方法によりエステル交換反応させることにより重合
体(C)を得ることができる。
(ホ)の方法は、末端基が一〇H基であるポリオキシア
ルキレン鎖を有する重合体を原料とし、末端変性を行う
方法である.エーテル化変性の例としでは、例えば該原
料重合体と、塩化メチル、臭化メチル、塩化エチル、塩
化プロビル、塩化アリルなどの炭素数1〜3のアルキル
基または炭素数2〜3のアルケニル基を有するハロゲン
化炭化水素の中から選ばれる1種以上とを用いて、公知
の方法によりウィリアムスン反応を行わせる方法などが
挙げられる。 (メタ)アクリロイル化や(イソ)クロ
トノイル化などの変性を行うには、該原料共重合体と(
メタ)アクリル酸、 (イソ)クロトン酸、ジメチルア
クリル酸などの中から選ばれる1種以上とを公知の方法
によりエステル化させるとよい。
本発明の乳化重合用乳化剤の他の成分である低分子イオ
ン性界面活性剤(b)を構成する炭素数8〜30の疎水
基としては、特に限定されるものではないが、例えばオ
クチル基、ドデシル基、ヘブタデシル基などのアルキル
基;デセニル基、8ーへブタデセニル基、オレイル基な
どのアルケニル基;11−ヒドロキシヘブタデシル基、
11一ヒドロキシウンデシル基などのヒドロキシアルキ
ル基;オクチルフエニル基、ノニルフエニル基、ナフチ
ル基などのアリール基などを挙げることができる。この
ような疎水基を有する低分子イオン性界面活性剤として
は、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両
性イオン界面活性剤を挙げることができる。
陰イオン性界面活性剤としては、例えばラウリン酸(塩
)、ステアリン酸く塩)、オレイン酸(塩)、リシノレ
イン酸(塩)、12−ヒドロキシステアリン酸く塩)な
どの脂肪vi(塩)またはその変性物;ラウリル硫酸エ
ステル(塩)、ステアリルVA酸エステル(塩)などの
アルキル硫酸エステル(塩);ドデシルベンゼンスルホ
ン酸(塩)などのアルキルベンゼンスルホン酸く塩);
ボリオキシエチレンドデシルエーテル硫酸エステル(塩
)、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸エ
ステル(塩)、ボリオキシエチレンーSeC−アルキル
エーテル硫酸エステル(塩)などの高級アルコールエト
キシレートのfiR酸エステル(塩);α−オレフィン
スルホン酸(塩);アルキルナフタレンスルホン酸く塩
);ジアルキルスルホコハク酸(塩);スルホコハク酸
モノアルキルエステル(塩):高級アルコールエトキシ
レートのスルホコハク酸モノエステル(塩);アルキル
燐酸(塩);硫酸化脂肪酸エステル(塩);石油スルホ
ン酸(塩);(ボリオキシエチレン)アルキルエーテル
カルボン酸く塩)などを挙げることができる。くれらは
、1種または2種以上混合して使用するーことができる
これらの低分子陰イオン性界面活性剤はいずれも疎水基
を有する酸またはその塩であるが、この塩の種類につい
ては特に制限はなく、例えばナトリウム塩、カリウム塩
などのアルカリ金属塩;マグネシウム塩、カルシウム塩
などのアルカリ土類金属塩;アンモニウム塩;メチルア
ミン塩、ジメチルアミン塩、トリメチルアミン塩、エチ
ルアミン塩、ジエチルアミン塩、トリエチルアミン塩な
どのアルキルアミン塩:モノエタノールアミン塩、ジエ
タノールアミン塩、トリエタノールアミン塩なとのアル
カノールアミン塩;ピリジニウム塩などを挙げることが
できる。
低分子陽イオン性界面活性剤としては、例えばラウリル
アミン(塩)、ステアリルアミン(塩)、ペンジルアミ
ン(塩)などの第1級アミン(塩);ジラウリルアミン
(塩)、ジステアリルアミン(塩)などの第2級アミン
(塩);ラウリルジメチルアミン(塩)、ステアリルジ
メチルアミン(塩)などの第3級アミン(塩);ラウリ
ルトリメチルアンモニウム(塩)、ステアリルトリメチ
ルアンモニウム(塩)、ジステアリルジメチルアンモニ
ウム(塩)、ラウリルベンジルジメチルアンモニウム(
塩)、セチルビリジニウム(塩)などの第4級アンモニ
ウム(塩);(ジ)ヒドロキシエチルアルキルアミン(
塩);ボリオキシエチレンアルキルアミン(塩)などが
挙げられる。
これらの低分子陽イオン性界面活性剤は、アミン化合物
またはその塩、あるいは第4級アンモニウム塩であるが
、この塩の種類については特に制限はなく、例えばアミ
ン化合物の塩としては、・酢酸塩、ギ酸塩、塩酸塩、臭
化水素塩などが、また第4級アンモニウム塩としては第
4級アンモニウムクロライドや第4級アンモニウムブロ
マイドなどを挙げることができる。
低分子両性イオン界面活性剤としては、例えばラウリル
アミノブロピオン酸(塩)、ステアリルアミノブロピオ
ン酸(塩)、ニトリロラウリルジ酢酸(塩)などのアミ
ノ酸型両性イオン界面活性剤;ラウリルジメチルベタイ
ン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキ
シエチルベタイン、2−ウンデシルーN一カルボキシメ
チルーN−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン
、2−ヘブタデシルーN−ソジウム力ルボキシメチルー
N一力ルボキシメチルオキシエチルイミダゾリニウムベ
タインなどのベタイン型両性イオン界面活性剤;レシチ
ンなどのリン酸エステル(塩)型両性イオン界面活性剤
;スルホン酸く塩)型両性イオン界面活性剤などを挙げ
ることができる。
本発明の乳化重合用乳化剤において、高分子乳化剤(a
)および低分子イオン性界面活性剤(b)の使用割合は
、それぞれ、20〜99mm%、好ましくは30〜95
重量%および1〜80重量%、好ましくは5〜70重量
%である。
本発明において、上記乳化重合用乳化剤を用いて乳化重
合できる不飽和単量体としては、得られる高分子エマル
ジョンの用途に応じて適宜選択することができ、例えば
(メタ)アクリル酸、 (メタ)アクリル酸メチル、 
(メタ)アクリル酸エチル、 (メタ)アクリル酸ブチ
ル、 (メタ゛)1アクリル酸2−エチルヘキシル、 
(メタ)アクリロニトリル、 (メタ)アクリルアミド
などのアクリル系不飽和単量体;酢酸ビニルなどのビニ
ルエステル系不飽和単量体;塩化ビニル、塩化ビニリデ
ン、臭化ビニルなどのハロゲン化ビニル系不飽和単量体
:スチレン、α−メチルスチレンなどの芳香族系不飽和
単量体;エチレン、ブロビレン、ブタジエン、イソブレ
ン、クロロブレンなどのオレフィン系不飽和単量体など
の1種もしくは2種以上の混合物を挙げることができる
本発明において、上記乳化重合用乳化剤を用いて不飽和
単量体を水性媒体中で乳化重合する場合、該乳化剤の使
用量は、重合に供する不飽和単量体100重量部に対し
て0.1〜20重量部、好ましくは0.2〜5重量部で
ある。
なお、上記乳化重合用乳化剤は、本発明の効果を損なわ
ない範囲内で、一般に用いられている低分子ノニオン系
界面活性剤やポリビニルアルコール、ヒドロキシエチル
セルロースなどの保護コロイド剤などと併用してもさし
つかえない。
本発明において、上記乳化重合用乳化剤を用いて乳化重
合する場合の重合条件は、通常の条件に従って行ってよ
い。例えば、重合温度は、使用される不飽和単量体の種
類や重合開始剤の種類により通常20〜100℃で重合
させることができる。
重合開始剤としては、公知のものを採用すればよく、例
えば過酸化水素、過@酸アンモニウム、過硫酸ナトリウ
ムなどの無機過酸化物:ベンゾイルパーオキシド、過酢
酸などの有機過酸化物:アゾビスイソブチロニトリル、
アゾビスジメチルバレ口ニトリルなどのアゾ系化合物な
どを用いることができる。また、重合促進剤として亜P
t酸水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、硫酸第一鉄
などの還元剤を併用したレドックス系開始剤を使用して
も良い。
本発明における乳化重合法は、通常の乳化重合法に従っ
てよく、例えば上記温度に保たれた乳化重合用乳化剤を
含む水性媒体中に不飽和単量体あるいは不飽和単量体を
乳化重合用乳化剤を用いて水性媒体中に乳化した乳化物
および上記重合開始剤を連続的にフィードして重合を行
ってもよく、また初期に不飽和単量体および開始剤を一
括に仕込み重合を行ってもよい。また、乳化重合時の不
飽和単量体濃度は、得られる高分子エマルジョンの用途
に応じて適宜決定すればよいが、一般に20〜70重量
%の範囲である。
(発明の効果) 本発明の乳化重合用乳化剤は、乳化重合過程から反応完
結後に至るまで生成した高分子エマルジョン粒子に強固
に吸着して粒子の分散安定化に寄与するため、従来の低
分子界面活性剤などの乳化剤に比較し、得られた高分子
エマルジョンの化学的安定性、機械的安定性、貯蔵安定
性、凍結安定性などの安定性を高める効果を有する。
また、得られる高分子エマルジョンを取り扱う際の泡立
ちがほとんどなく、取り扱い性が良い。
さらに、本発明の乳化重合用乳化剤を用いて得られる高
分子エマルジョンをフィルム化したのち皮膜が水と接し
た時、該乳化剤の皮膜からの溶出が極めて少ないため、
皮膜の耐水性が著しく向上した高分子エマルジョンが得
られる。
(実施例) 以下、実施例および比較例を挙げて本発明をざらに具体
的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。なお、部および%は重量基準である。
参考例l 温度計、撹拌機、2本の滴下ロート、ガス導入管および
還流冷却器を備えたフラスコにトルエン50部を仕込み
、撹拌下にフラスコ内を窒素置換し、窒素気流下に10
0℃に加熱した。その後、窒素気流下に同温度に維持し
ながら、構造単位(A)を生成する単量体としてメトキ
シポリエチレングリコールアクリレート(l分子当り平
均で23個のエチレンオキシド単位を含むもの、平均分
子量1099)75部、構造単位(B)を生成する単量
体としてドデシルアクリレート(分子量240)25部
およびトルエン50部からなる単量体混合溶液を120
分かけて滴下し、同時にもう一方の滴下ロートから、ア
ゾビスイソブチロニトリル1.5部およびトルエン50
部からなる重合開始剤溶液を180分かけて滴下した。
滴下終了後さらに同温度で60分間維持して重合を完了
させた。この時の各単量体の重合率は、メトキシポリエ
チレングリコールアクリレートがGPC分析の結果、9
8%、ドデシルアクリレートがガスクロマトグラフ分析
の結果、98%(以下の参考例においても同様に、構造
単位(A)を生或する単量体はGPC分析、その他の単
量体はガスクロマトグラフ分析により重合率を求めた)
であり、得られた重合体の平均分子量は、ポリスチレン
を標品としたGPC分析の結果、2.2万(以下の参考
例においても同様に、得られ九重合体の平均分子量をG
PC分析により求めた)であった。その後、減圧下溶媒
を留去することのより重合体(1)を得た。
参考例2 参考例lと同様の反応器にトルエン50部を仕込み、撹
拌下にフラスコ内を窒素置換し、窒素気流下に80℃に
加熱した。その後、窒素気流下に同温度に維持しながら
、構造単位(A)を生成する単量体としてメトキシポリ
エチレングリコールメタクリレート(1分子当り平均で
9個のエチレンオキシド単位を含むもの、平均分子ff
i496)85部、構造単位(B)を生成する単量体と
してスチレン(分子fll04)15部およびトルエン
50部からなる単量体混合溶液を120分かけて滴下し
、同時にもう一方の滴下ロートから、アゾビスジメチル
バレロニトリル1.0部およびトルエン50部からなる
重合開始剤溶液を180分かけて滴下した。滴下終了後
、さらに同温度で60分間維持して重合を完了させた。
この時の各単量体の重合率は、メトキシポリエチレング
リコールメタクリレートが98%、スチレンが99%で
あり、得られた重合体の平均分子量は7万であった。そ
の後、減圧下溶媒を留去することにより重合体(2)を
得た。
参考例3 参考例1と同様の反応器にイソプロビルアルコール50
部を仕込み、゛撹拌下にフラスコ内を窒素置換し、窒素
気流下に80℃に加熱した。その後、窒素気流下に同温
度に維持しながら、構造単位(A)を生成する単量体と
してボリエチレングリコールモノアクリレート(1分子
当り平均で5個のエチレンオキシド単位を含むもの、平
均分子量292)10部およびメトキシポリエチレング
リコールアクリレート(1分子当り平均で10個のエチ
レンオキシド単位を含むもの、平均分子量526)60
部、構造単位(B)を生成する単量体として2−エチル
へキシルメタクリレート(分子量198)30部および
イソブロビルアルコール50部からなる単量体混合溶液
を120分かけて滴下し、同時にもう一方の滴下ロート
から、アゾビスジメチルバレロニトリル1.0部および
イソブロビルアルコール50部からなる重合開始剤溶液
を180分かけて滴下した。滴下終了後さらに同温度で
60分間維持して重合を完了させた。この時の各単量体
の重合率は、ボリエチレングリコールモノアクリレート
が97%、メトキシポリエチレングリコールアクリレー
トが98%、2−エチルへキシルメタクリレートが99
%であり、得られた重合体の平均分子量は1.0万であ
った。その後、減圧下溶媒を留去することにより重合体
(3)を得た。
参考例4 参考例1と同様にして反応器にトルエン50部を仕込み
、撹拌下にフラスコ内を窒素置換し、窒素気流下に80
℃に加熱した。その後、窒素気流下に同温度に維持しな
がら、構造単位(A)を生成する単量体としてメトキシ
ボリエチレングリコールメタクリレート(1分子当り平
均で15個.のエチレンオキシド単位を含むもの、平均
分子ffi761)60部、構造単位(B)を生成する
単量体としてスチレン(分子量104)30部および1
一デセン(分子量140)10部およびトルエン50部
からなる単量体混合溶液を120分かけて滴下し、同時
にもう一方の滴下ロートから、アゾビスイソブチロニト
リル0.5部およびトルエン50部からなる重合開始剤
溶液を180分かけて滴下した。滴下終了後、さら1こ
同温度で60分間維持して重合を完了させた。この時の
各単量体の重合率は、メトキシボリエチレングリコール
メタクリレートが97%、スチレンが99%、1−デセ
ンが95%であり、得られた重合体の平均分子量は15
万であった。その後、減圧下溶媒を留去することにより
重合体(4)を得た。
参考例5 参考例1と同様の反応器にベンゼン50部を仕込み、撹
拌下にフラスコ内を窒素置換し、窒素気流下に80℃に
加熱した。その後、窒素気流下に同温度に維持しながら
、構造単位(A)を生成する単量体としてエトキシボリ
エチレングリコールメタクリレー}(1分子当り平均で
30個のエチレンオキシド単位を含むもの、平均分子i
l1 436)90部、構造単位(B)を生成する単量
体としてステアリルメタクリレート(分子量33B)1
0部およびベンゼン50部からなる単量体混合溶液を1
20分かけて滴下し、同時にもう一方の滴下ロートから
、アゾビスイソブチロニトリル1.0部およびベンゼン
50部からなる重合開始剤溶液を180分かけて滴下し
た。滴下終了後、さらに同温度で60分間維持して重合
を完了させた。
この時の各単量体の重合率は、エトキシボリエチレング
リコールメタクリレートが97%、ステアリルメタクリ
レートが99%であり、得られた重合体の平均分子量は
10万であった。その後、減圧下溶媒を留去することに
より重合体(5)を得た。
実施例1 参考例1で得られた重合体(1)およびラウリル硫酸ナ
トリウムを乳化剤・とじて用い、以下の方法により乳化
重合を行い、重合時の安定性、得られた高分子エマルジ
ョンの化学的安定性、機械的安定性、凍結安定性、起泡
性およびフイルム化した時の皮膜の耐水性を以下の方法
により評価した。評価結果を表1に示した。
(乳化重合方法) 温度計、撹拌機、3本の滴下ロート、ガス導入管および
還流冷却器を備えたフラスコに水120部、重合体(1
)1.4部およびドデシル硫酸ナトリウム0.6部を仕
込み、窒素気流下に60℃に加熱した。次いで、窒素気
流下に同温度に維持しながら、アクリル酸ブチル40部
およびスチレン40部からなる不飽和単量体混合物のう
ち16部、過硫酸ナトリウムの5%水溶液6.72部の
うち0.96部および亜硫酸水素ナトリウムの2.5%
水溶液6.72部のうち0.96部をそれぞれ別の滴下
ロートから一度に滴下して、重合を開始した。その後、
残りの不飽和単量体混合物64部を120分かけて滴下
し、同時に残りの過硫酸ナトリウム水溶液および亜硫酸
水素ナトリウム水溶液を180分かけて滴下した。滴下
終了後さらに同温度で120分間維持して重合を完結さ
せ高分子エマルジョンを得た。
(評価方法) (1)  重合時の安定性 得られた高分子エマルジョンを80メッシュの金網でろ
過し、ろ過残査を水で洗浄した後乾燥した。得られた凝
集物量を仕込み単量体に対する重量%で表した。
(2)化学的安定性 得られた高分子エマルジョンを水で1%に希釈し、そこ
へ0.5mol/Rの塩化カルシウム水溶液を滴下し、
エマルジョン粒子の凝集が始まる時点のエマルジョン中
の塩化カルシウム濃度をmmol/J2で表した。
(3)機械的安定性 得られた高分子エマルジョンの一定量にホモジナイザー
で1000Orpm、30分間の撹拌を行い、生成した
凝集物を100メッシュの金網でろ過し、ろ過残査を水
で洗浄した後乾燥した。得られた凝集物量を採取したエ
マルジョン中の固形分に対する重量%で表した。
(4)凍結安定性 得られた高分子エマルジョンを−10℃と20℃の温度
下にそれぞれ6時間づつ放置して、繰り返し凍結融解さ
せ、エマルジョンが破壊するまでの繰り返し回数で表し
た。
(5)起泡性 得られた高分子エマルジョンを水で10倍に希釈した試
験液10m9.を容量5 0 m lで高さ20cmの
試験管に入れ、振盪器を用い300rpmで30秒間振
盪させた直後の泡の高さをcmで表示した。
(6)耐水性 スライドガラス上に得られた高分子エマルジョンを塗布
した後、風乾して暑さ0.2mmのフィルムを形成した
.さらに60℃で10時間乾燥した後水中に浸漬し、2
4時間後のフィルムの白化状態を観察した。評価基準は
次の通りである。
O:白化なし Δ:やや白化 ×:白化 実施例2 実施例lにおいて、乳化剤として参考例2で得られた重
合体(2)1.8部およびラウリン酸カリウム0.2部
を用いた以外は実施例1と同様の方法で乳化重合を行い
、得られた高分子エマルジョンの評価を実施例1と同様
にして行った。結果を表lに示した。
実施例3 実施例1において、乳化剤として参考例3で得られた重
合体(3)1.5部およびボリオキシエチレン(n=9
)ドデシルエーテル硫酸ナトリウム0.5部を用いた以
外は実施例lと同様の方法で乳化重合を行い、得られた
高分子エマルジョンの評価を実施例1と同様にして行っ
た。結果を表1に示した。
実施例4 実施例lにおいて、乳化剤として参考例4で得られた重
合体(4)1.0部およびボリオキシエチレン(n=1
2)−see−アルキル(CI2〜+4)エーテルのス
ルホコハク酸半エステルナトリウム塩1.0部を用いた
以外は実施例1と同様の方法で乳化重合を行い、得られ
た高分子エマルジョンの評価を実施例1と同様にして行
った。結果を表1に示した。
実施例5 実施例lにおいて、乳化剤として参考例5で得られた重
合体(5)1.6部およびn−ドデシルアミン塩酸塩0
.4部を用いた以外は実施例lと同様の方法で乳化重合
を行い、得られた高分子エマルジョンの評価を実施例l
と同様にして行った。結果を表1に示した。
比較例1 実施例1において、乳化剤として参考例lで得られた重
合体(1)2.0部を用いた以外は実施例1と同様の方
法で乳化重合を行い、得られた高分子エマルジョンの評
価を実施例1と同様にして行った。結果を表lに示した
比較例2 実施例1において、乳化剤としてラウリル硫酸ナトリウ
ム2.0部を用いた以外は実施例1と同様の方法で乳化
重合を行い、得られた高分子エマルジョンの評価を実施
例1と同様にして行った。結果を表1に示した。
比較例3 実施例1において、乳化剤としてポリオキシエチレン(
 n=20)ノニルフエニルエーテル2.0部を用いた
以外は実施例1と同様の方法にて乳化重合を行い、得ら
れた高分子エマルジョンの評価を実施例lと同様にして
行った。結果を表1に示した。
比較例4 実施例1において、乳化剤としてポリオキシエチレン(
n=20)ノニルフエニルエーテルのアクリル酸エステ
ル2.0部を用いた以外は実施例lと同様の方法で乳化
重合を行い、得られた高分子エマルジョンの評価を実施
例1と同様にして行った。
結果を表1に示した。
実施例6 実施例1〜5および比較例1〜4におけるアクリル酸ブ
チル/スチレン(50/50重量比〉の代わりにアクリ
ル酸2−エチルヘキシル/メ゛タクリル酸メチル/スチ
レン(40/40/20重量比)からなる不飽和単量体
混合物を用い、以下の方法により乳化重合を行い、得ら
れた重合体エマルジョンの評価を実施例lと同様の方法
で行った。
評価結果を表1に示した。
く乳比重合方法) 実施例1と同様の反応器に水70部と、参考例1て得ら
れた重合体(1)0.64部およびボリオキシエチレン
(n=12) −n−ドデシルエーテル酢酸カリウム0
.16部を仕込み窒素気流下に60℃に加熱した。次い
で、窒素気流下に同温度に維持しながら、アクリル酸2
−エチルヘキシル32部、メタクリル酸メチル32部、
スチレン16部、水50部、重合体(1)0.96部お
よびポリオキシエチレン(n:12) −n−ドデシル
エーテル酢酸カリウム0424部を滴下ロ一ト内で激し
く振盪することにより調製した不飽和単量体乳化物のう
ち26.2部、過硫酸ナトリウム5%水溶液6.72部
のうち0.96部および亜硫酸水素ナトリウム2.5%
水溶液6.72部のうち0.96部をそれぞれ別々の滴
下ロートから一度に滴下して重合を開始した。その後、
実施例1と同様の方法により重合を完結させ高分子エマ
ルジョンを得た。
実施例7 実施例6において、乳化剤として参考例2で得られた重
合体(2)L.S部およびステアリルジメチルベタイン
0.5部を用い、このうちそれぞれの40%分を反応器
に仕込み、残りの60%分を不飽和単量体乳化物の調製
に用いた以外は実施例6と同様の方法で乳化重合を行い
、得られた重合体エマルジョンの評価を実施例1と同様
の方法で行った。結釆を表1に示した。
実施例8 実施例6において、乳化剤として参考例3で得られた重
合体(3)1.0部およびラウリル硫酸ナトリウム1.
0部を用い、このうちそれぞれの40%分を反応器に仕
込み、残りの60%分を不飽和単量体乳化物の調製に用
いた以外は実施例6と同様の方法で乳化重合を行い、得
られた重合体エマルジョンの評価を実施例1と同様の方
法で行った。
結果を表1に示した。
比較例5 実施例6において、乳化剤としてラウリル硫酸ナトリウ
ム2.0部を用い、このうち40%分を反応器に仕込み
、残りの60%分を不飽和単量体乳化物の調製に用いた
以外は実施例6と同様の方法で乳化重合を行い、得られ
た重合体エマルジョンの評価を実施例1と同様の方法で
行った。結果をを表1に示した。
比較例6 実施例6において、乳化剤としてボリオキシエチレン(
n=20)ノニルフェニルエーテル2.0部を用い、こ
のうち40%分を反応器に仕込み、残りの60%分を不
飽和単量体乳化物の調製に用いた以外は実施例6と同様
の方法で乳化重合を行い、得られた重合体エマルジョン
の評価を実施例1と同様の方法で行った。結果を表1に
示した。
(以下余白)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)(a)一般式( I ): ▲数式、化学式、表等があります▼( I ) (式中、R^1は水素またはメチル基であり、Xは全ア
    ルキレンオキシド残基の合計重量に対して50重量%以
    上のエチレンオキシド残基を含んでなる炭素数2〜4の
    アルキレンオキシド残基であり、nは3〜300の整数
    であり、R^2は水素、炭素数1〜3のアルキル基また
    は炭素数2〜5の不飽和結合を有する有機基である)で
    表される構造単位(A)の少なくとも1種と 一般式(II): ▲数式、化学式、表等があります▼(II) (式中、R^3は水素またはメチル基であり、R^4は
    炭素数4〜30の、アルキル基、アルケニル基、アリー
    ル基、アラルキル基、環状アルキル基、環状アルケニル
    基、または−COOR^5(ここで、R^5は炭素数4
    〜30の、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ア
    ラルキル基、環状アルキル基または環状アルケニル基で
    ある))で表される構造単位(B)の少なくとも1種と
    を含有し、’構造単位(A)の含有量が97〜40重量
    %、構造単位(B)の含有量が3〜60重量%、構造単
    位(A)と構造単位(B)との合計含有量が70重量%
    以上であり、かつ平均分子量が1,000〜500,0
    00の範囲にある重合体(C)からなる高分子乳化剤と (b)炭素数8〜30の疎水基およびイオン性を示す基
    を有する低分子イオン性界面活性剤とからなることを特
    徴とする乳化重合用乳化剤。
  2. (2)乳化重合用乳化剤中の高分子乳化剤(a)および
    低分子イオン性界面活性剤(b)の割合がそれぞれ20
    〜99重量%および80〜1重量%である請求項(1)
    に記載の乳化重合用乳化剤。
  3. (3)不飽和単量体を水性媒体中で乳化重合して高分子
    エマルジョンを製造する際に、乳化剤として請求項(1
    )に記載の乳化重合用乳化剤を不飽和単量体100重量
    部当り0.1〜20重量部の割合で使用することを特徴
    とする高分子エマルジョンの製造方法。
  4. (4)乳化重合用乳化剤の使用量が不飽和単量体100
    重量部当り0.2〜5重量部である請求項(3)に記載
    の高分子エマルジョンの製造方法。
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