JPH0319308Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、密閉式のコンパクト容器の改良に関
するものである。

〔従来の技術〕

従来より、蓋体若しくは中蓋内面と、器体の間
に環状の弾性パツキンを介在させ、蓋体若しくは
中蓋を閉じた時、弾性パツキンを挾み込む事によ
つて内部の化粧料を密閉する構成の容器は数多く
提案されている。中でも実公昭60−18163号公報
に於いて提案されているコンパクトは、蓋体裏面
にリング状の弾性パツキンを設け、且つ中皿裏面
と容器凹所の底面間にクツシヨン材を挿入した構
成となつていた。この構成の場合、弾性パツキン
が中皿上端に当接すると弾性パツキンと共にクツ
シヨン材も変形して密閉をより確実にする事がで
きた。更に、クツシヨン材は、容器に落下などの
衝撃が加わつた場合、その衝撃を吸収し、化粧料
の破損を防止する効果も有していた。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかし、この構成のコンパクトは、弾性材とし
て弾性パツキン及びクツシヨン材と、２パーツを
要し、且つ、クツシヨン材は中皿を上方に弾発す
るよう構成されているため、中皿を容器内に上下
摺動自在に、脱落不能に収納しなければならず、
容易に組み立てできる構成ではなかつた。

本考案は、密閉性が確実で、組み立て容易なコ
ンパクトを提供するものである。

〔課題を解決する為の手段〕

化粧料１を収納する収納皿２は、剛性材料より
成形し、上端外周にフランジ部３を周設する。

弾性挾持リング４は、弾性を有した材料よりリ
ング状に成形し、収納皿２のフランジ部３の端部
外周に止着させる。

器体６は、前記収納皿２が収納される収納凹所
８、及び前記弾性挾持リング４が弾性を有して突
入嵌着し、収納皿２を弾性保持する突入部７を上
面に刻設する。

この器体６に開閉自在に蝶着した蓋体９は、閉
じた時前記弾性挾持リング４に当接して内部を密
閉する当接部１３を下面に設ける。

本考案は、上記収納皿２、弾性挾持リング４、
器体６及び蓋体９より構成する。

また、前記蓋体９と器体６の間に中蓋１５を開
閉自在に蝶着し、この中蓋１５の下面に当接部１
３を設けた構成としてもよい。

〔作用〕

本考案のコンパクトは以上説明したように、収
納皿２のフランジ部３外周に止着させた弾性挾持
リング４を器体６の突入部７に突入嵌着させた構
成であり、この弾性材料より成形された弾性挾持
リング４の弾性により収納皿２が収納凹所８内に
弾発保持されている。また、この弾性挾持リング
４は、コンパクトに外部より働く衝撃を吸収し
て、衝撃が化粧料１に伝わらないようにしてい
る。更に、蓋体９を閉じた際には、蓋体９若しく
は中蓋１５の当接部１３が弾性挾持リング４に当
接して押下し、化粧料１を密閉する。同時に、収
納皿２の脱落をも防止する。

〔実施例〕

先ず、本考案の第１実施例を第１図及び第２図
によつて説明する。

化粧料１を収納する収納皿２は、合成樹脂、金
属薄板等の剛性材料より成形されている。この収
納皿２の上端外周には、環状のフランジ部３を突
設している。

ウレタンゴム、シリコンゴム、発泡樹脂等の柔
軟性材よりリング状に成形された弾性挾持リング
４は、内周壁にスリツト５が刻設され、このスリ
ツト５に前記収納皿２のフランジ部３の端部が突
入し、フランジ部３の外周に弾性挾持リング４が
脱落 不能に保持されている。

器体６は上面に、前記収納皿２を収納する収納
凹所８が刻設され、この収納凹所８の周囲には、
前記弾性挾持リング４が突入嵌着する突入部７を
設けている。その結果、収納皿２は弾性挾持リン
グ４を介して収納凹所８内に保持されている。更
に器体６の先端部には、係止部１０が設けられて
いる。

蓋体９は、器体６の後端部に開閉自在に蝶着し
ており、先端部には、器体６の係止部１０の係合
し、蓋体９が閉じた状態で保持されるフツク１１
が垂下している。蓋体９の内面には、鏡１２が貼
着され、この鏡１２の周囲には、当接部１３が環
状に垂下している。この当接部１３は、蓋体９を
閉じた際、前記弾性挾持リング４の上面に当接
し、化粧料１を密閉するよう構成されている。

次に第２実施例を第３図に示す。器体６の収納
凹所８の周囲には、前記弾性挾持リグ４が突入嵌
着する突入部７を刻設しており、収納凹所８の周
囲にベランダ状の段部１４が構成されている。そ
して、弾性挾持リング４は、下面が段部１４に当
接した状態で突入部７に嵌着してしており、化粧
料１の密閉をより確実なものにしている。

また、第４図に示す第３実施例のように、蓋体
９と器体６の間に中蓋１５を開閉自在に蝶着し、
この中蓋１５の裏面に鏡１２及び当接部１３を設
ける事もできる。

〔考案の効果〕

本考案は以上のように、蓋体９を閉じれば当接
部１３が弾性挾持リング４を押圧し確実に収納皿
２内の化粧料１を密閉する事ができるものとなつ
ている。

また、器体６への収納皿２の装着は、弾性挾持
リング４の弾性を有した突入嵌着であるため、収
納皿２を貼着するための接着剤などが不要で組み
立てが容易に行え、しかも蓋体９が閉じた状態で
は当接部１３が弾性挾持リング４を下方に押圧し
ているため、収納皿２が脱落してしまうようなこ
とはない。更に、収納皿２は弾性挾持リング４に
よつて収納凹所８内に保持されているため、コン
パクトを不用意に落下させてしまつた際などの衝
撃を弾性挾持リング４が吸収して収納皿２に伝え
ず、化粧料１の破損防止の効果も有する。

また、収納皿２の交換の際には、収納凹所８の
突入部７と弾性挾持リング４との間に、爪や薄板
片などを差し込み、押し上げる事により容易に収
納皿２を取り外せるため、器体６に収納皿２押し
上げ用の小孔を穿設したり、爪や薄板片などを差
し込める凹溝を刻設したりする必要がないという
利点も有する。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は、本考案第１実施例のコン
パクトの側断面図。第３図は、本考案第２実施例
の側断面図。第４図は、本考案第３実施例の側断
面図。 １…化粧料、２…収納皿、３…フランジ部、４
…弾性挾持リング、５…スリツト、６…器体、７
…突入部、８…収納凹所、９…蓋体、１０…係止
部、１１…フツク、１２…鏡、１３…当接部、１
４…段部、１５…中蓋。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ［１］ 剛性材料より成形され、上端外周にフラ
   ンジ部３を周設し、化粧料１を収納する収納皿
   ２と、 弾性を有した材料より成形され、収納皿２の
   フランジ部３の端部外周に止着されるリング状
   の弾性挾持リング４と、 上面に、前記収納皿２が収納される収納凹所
   ８、及び前記弾性挾持リング４が弾性を有して
   突入嵌着し、収納皿２を弾性保持する突入部７
   を刻設した器体６と、 該器体６に開閉自在に蝶着し、閉じた時前記
   弾性挾持リング４に当接して内部を密閉する当
   接部１３を下面に設けた蓋体９と、 より構成される事を特徴とするコンパクト。 ［２］ 前記蓋体９と器体６の間に中蓋１５を開
   閉自在に蝶着し、該中蓋１５の下面に当接部１
   ３を設けた事を特徴とする実用新案登録請求の
   範囲第１項記載のコンパクト。