JPH0319066Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はビデオテープ巻戻し装置に関し、特
に巻戻しが完了した時点で駆動モータを自動的に
停止させるように構成したカセツトテープの巻戻
し装置を提供しようとするものである。

〈考案の背景〉 ビデオ用カセツトテープは録画再生装置におけ
るテープの移送通路が複雑なため高速度で巻戻す
こてがむずかしい。このため巻戻しに時間が掛る
欠点がある。

巻戻しに時間が掛るため巻戻しを行なつている
間録画再生装置は本来の使用目的、つまり録画及
び再生器そして動作させることができない。

〈考案の目的〉 この考案はビデオ用カセツトテープ巻戻し装置
を提供するものであり、その特徴とする点はテー
プの巻戻しが終了した時点でテープ張力により自
動的に駆動モータを停止させることができる簡単
な構造の駆動装置を提供しようするものである。

〈考案の概要〉 この考案ではリール駆動軸にモータ支持台を回
動自在に取付け、このモータ支持台に取付けたモ
ータによつてリール駆動軸を駆動すると共に、モ
ータ支持台に発生する反力に抗してモータ支持台
が回転することを阻止するバネを設け、巻戻し終
了時に発生する大きな反力を利用してモータの駆
動を停止させるように構成したものである。

〈考案の実施例〉 第１図以下にこの考案の一実施例を示す。図中
１はカセツトホルダ、２はこのカセツトホルダ１
を上下方向に移動できるように支持する支持機
構、３は基台を示す。この基台３にリール駆動軸
４及び５が突設される。この例ではリール駆動軸
４及び５の中の一方、つまり４が巻戻しリール駆
動用軸であるものとする。基台３は背面側におい
て立上り部分３ａを有し、この立上り部分３ａに
カセツトホルダ１の支持機構２の一端が取付けら
れる。カセツトホルダ支持機構２の一端がＬ字状
に折曲形成され、その延長部分の下端と基台３と
の間にバネ６が取付けられ、バネ６によつてカセ
ツトホルダ１に常時上向の偏倚力を与える。

７はカセツトホルダ１をロツクするロツク用爪
を示す。このロツク用爪７はバネ８の偏倚力によ
つて一方向に回動偏倚され、カセツトホルダ１を
押下してカセツトホルダ１に収納したビデオカセ
ツトのリールハブ（特に図示しない）が巻戻しリ
ール駆動軸４に係合し、巻戻し駆動可能な状態に
達すると爪７がカセツトホルダ１に設けたピン１
ａに係合し、カセツトホルダ１を保持する。また
このときカセツトホルダ１は基台３に突設したス
イツチ釦９を押下操作し、このスイツチ釦９を押
下操作することによりスイツチ９ａをオンに操作
し、モータ１２を起動させカセツトテープを巻戻
し状態にする。

この考案においては第２図に示すように巻戻し
リール駆動軸４に回転自在にモータ支持台１１を
取付け、このモータ支持台１１にモータ１２を取
付ける。リール駆動軸４にはアイドラ４ａを設
け、アイドラ４ａにモータ１２の軸に取付けたゴ
ム輪１３を圧接し、モータ１２とリール駆動軸４
との間を連結する。尚回転伝達機構としてはこの
他にベルト駆動方式を採ることもできる。

モータ支持台１１と基台３との間に第３図に示
すようにバネ１５を介挿し、モータ支持台１１に
この例では反時計方向の偏倚力を与える。尚モー
タ１２は支点１２ａを中心に回動自在にモータ支
持台１１に取付けられ、スプリング１６によつて
ゴム輪１３をアイドラ４ａに圧接し、モータ１２
の駆動力をアイドラ４ａに有効に伝達する構造と
している。

モータ支持台１１にはレバー１１ａを突出形成
し、このレバー１１ａと対向してロツク用爪７を
配設する。

尚基台３上に植設したピン１７，１８はカセツ
トホルダ１に保持されたカセツト１９を受けて基
台３からの高さ位置を規定の位置に規制するピン
を示す。ピン２１はカセツトが降下して来たと
き、カセツトに形成された孔を通じてカセツトの
内部に挿入され、カセツト内に設けられたテープ
緩み止め機構を解除させるピンを示す。またピン
２２，２３はカセツトの位置を規定するピンを示
す。更に第２図に示す２４はカセツト１９をカセ
ツトホルダ１の内部において下向に圧接力を与え
る板バネを示す。２５は供給側リール軸５に適当
な制動力を与えるバツクテンシヨン用バネを示
す。

〈考案の動作説明〉 上記した構成においてモータ１２のゴム輪１３
が時計方向に回転し、この結果、アイドラ４ａが
反時計方向に回転するものとする。モータ１２の
回転に伴なつてモータ支持台１１には時計方向の
回転トルクが発生する。この回転トルクはテープ
の巻戻しに必要な機械的な負荷に比例して発生す
る。テープ巻戻し状態で発生する回転トルクとバ
ネ１５の偏倚力とが平衡するようにバネ１５の弾
性を選定する。尚供給側のリール軸５はカセツト
内のリールハブとは回転方向に対して空転するよ
うに係合し、フランジによつて供給側リールハブ
をわずかに浮かせて摩擦抵抗を小さくし、モータ
１２の負担を軽減するようにしている。

カセツト内の磁気テープが全て巻戻されるとリ
ール駆動軸４が停止する。リール駆動軸４が停止
すると、モータ支持台１１に大きな回転トルクが
発生し、バネ１５の偏倚力に抗してモータ支持台
１１は時計方向に回転する。

モータ支持台１１が時計方向に回転するとレバ
ー１１ａがロツク用爪７と衝合し、ロツク用爪７
を回動させる。この回動操作によりロツク用爪７
はカセツトホルダ１との係合から外れ、カセツト
ホルダ１はバネ６の偏倚力により上昇する。カセ
ツトホルダ１が上昇することによりリール駆動軸
４とカセツト内のリールハブとの係合が外れると
共にスイツチ釦９に対する押下操作状態が解除さ
れモータ１２の駆動も停止する。

〈考案の効果〉 以上説明したようにこの考案によれば、録画又
は再生を終了したカセツトをカセツトホルダ１に
挿入し、このカセツトホルダ１を押下操作するだ
けの操作によりモータ１２が自動的に駆動状態と
なり、また巻戻し側リールハブがリール駆動軸４
と係合し、モータ１２の駆動により自動的に巻戻
し状態となる。テープが巻戻されるとカセツトホ
ルダ１がロツク用爪７との係合から外れカセツト
ホルダ１が上昇してリール駆動軸４とカセツト内
のリールハブとの係合が解かれ、またモータ１２
の駆動も自動的に停止する。

よつて巻戻し操作をだれにでも簡単に行なうこ
とができる。また巻戻しのためにVTR本体を使
わなくて済むため巻戻しを行なつている間VTR
本体を本来の目的に使うことができる。従つて複
数のカセツトに収納された連続した情報を次々に
再生する場合、再生が終了したカセツトのテープ
を他のカセツトを再生している間に巻戻しておく
ことができ便利である。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案によるビデオテープ巻戻し装
置の外観の一例を示す斜視図、第２図はこの考案
によるビデオテープ巻戻し装置の内部構造の一実
施例を示す断面図、第３図は平面図、第４図は側
面図である。 １……カセツトホルダ、２……支持機構、３…
…基台、４……巻戻しリール駆動軸、４ａ……ア
イドラ、５……供給リール軸、７……ロツク用
爪、１１……モータ支持台、１１ａ……レバー、
１２……モータ、１５……バネ、１９ａ……スイ
ツチ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 Ａ ビデオ用カセツトの巻戻しリールと係合し、
   基台に回転自在に取付けられた巻戻し駆動軸
   と、 Ｂ この巻戻し駆動軸の軸芯位置に回転自在に支
   持されたモータ支持台と、 Ｃ このモータ支持台に取付けられ上記駆動軸と
   回転伝達手段を介して連結され、駆動軸を回転
   駆動するモータと、 Ｄ このモータの駆動により上記モータ支持台が
   受ける反作用に抗してモータ支持台の回転を阻
   止するバネと、 Ｅ 上記ビデオ用カセツトを保持し、上記巻戻し
   駆動軸からその保持したビデオ用カセツトが離
   れる方向に偏倚され、上記巻戻し駆動軸に対し
   て前後に移動自在に上記基台に設けられたカセ
   ツトホルダと、 Ｆ そのカセツトホルダの上記基台側に設けられ
   た係合部と上記基台に設けられたロツク片とよ
   り構成され、それら係合部とロツク片との係合
   により上記巻戻し駆動軸にカセツトの巻戻し側
   リールハブが係合した状態を保持するロツク機
   構と、 Ｇ 上記モータ支持台から延長され、テープの巻
   戻しが完了した時点で発生する大きな偏倚力に
   より回動し、上記ロツク片を駆動して上記ロツ
   ク機構のロツクを外すレバーと、 Ｈ 上記カセツトがロツク機構によつてロツクさ
   れている状態において上記モータの駆動回路を
   閉成するスイツチと、 を具備して成るビデオテープ巻戻し装置。